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貴族学院編
シュクル案件Ⅰローラン・ラ・ロワレの入学式OR卒業式
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「本日は入学式でございますね。お坊ちゃま、おめでとうございます」
「ありがとうバスチャン。だがこのローランに学ぶ事など無さそうだがな」
ローラン・ラ・ロワレはロワレ侯爵家の嫡男だ。父はこの国の宰相をしている。
小さい頃から天才と言われ、神童だともてはやされてきた。見た目も艶のある紺色の髪にサファイアと評される青い目、白い彫刻の様な顔はモテにモテまくりモテ過ぎていた。
時間となりエトワール寮から出ると、ローランに気づいた女子達から飛ばされるキャーキャー声と熱い視線を受け流し、入学式会場へと足を踏み入れる。
しばらくして入学式が始まると、友人の第二王子であるシルヴァンが挨拶を始めた。周辺の女子達がキャピキャピと騒ぎ出す。続いて生徒会長の挨拶+女子の悲鳴が続き、新入生の今後の生活についての説明を軽く受け、式は終了した。
入学式会場を後にし、クラス表を確認する。ローランは嫡男なので領地経営科だ。
「うわ~美形~」「誰かしら?見た事ないわ」「制服の感じからして低位貴族よね」
女子達が自分以外の男子に騒いでいる。一体どんな男だろうか。ローランは気になって女子達の視線の先を見た。
「確かに見た事が無いな」
ピンクの髪をした儚げな線の細い男だった。領地経営科にいるのなら田舎の低位貴族の嫡男だろう。確かにモテそうな顔だ。まあいい。昼食にしよう。
「うわぁ~へへへ」「おおおぉぉ~ハァア!」「ムシシ⋯⋯好いでござるなぁ!」
「?」
今度は男子が異様に騒いでいる。ローランが騒ぎの方向を見てみると、またあのピンク頭の生徒とその隣に――
「な、なんて事だ!女子生徒のブ、ブラウスが実にけしからん!!」
――クイ――クイ――クイ――
同じくピンク頭の女子生徒がいたのだが、如何せん問題がある。
「け、健全な学院生活に対して、遺憾だ!誠に遺憾だ!」
――クイ――クイ――クイ――
ローランの癖である眼鏡クイクイが炸裂した。
そのダブル美形ピンクは仲良さそうに食堂に向かって歩いて行った。
道行く人々が自然と二人に道を開け、皆が振り返る。
「全く初日から手間がかかる。しかし次期宰相としてあのブ、ブラウスに一言もの申さねばなるまい。これは高位貴族の義務だ。だがその前に下調べをするべきである」
――クイ――クイ――クイ――
ローランは公平な人間なので、様々な方面から情報を集めて精査する。きっとあのブラウスには何か深い事情があるに違いない。
情報収集の為に、まずは二人の後を追う。
ピンク頭の二人を背後から観察する。何となく似ている気もするので二人は兄妹なのだと思う。しかし彼女の耳からしてうさぎ獣人である事は間違いないはずだが、彼の方にはうさ耳などない。
「母親が違うのだろうか。同級生だしな」
二人は赤いリボンとネクタイをしているのでローランと同じ一年生だ。
正直、二人の制服からして裕福ではない事が分かるが、特に彼女の制服は酷くサイズが合っていない。きっと彼女の母親はうさぎ獣人で愛人なのだろう。
「きっとあのブラウスしか用意できなかったのだな⋯⋯」
ピンクな二人は学食に着き、食事を選び始めた。
「話には聞いていたが、自分で配膳するのだな。少し面白い」
超セレブなローランは初めて配膳を体験する。ローランのいるエトワール寮は従者を一人連れて来る事ができるので、寮での配膳は従者任せである。
「まぁ私程の人間なら、初見でも完璧にこなせるがな」
ローランは完璧とも言える見た目と栄養バランスの食事をトレーに乗せて、二人の席のそばに座った。
「⋯⋯⋯⋯ん?何だあの量の食事は?」
彼女のトレーには山ほどの食品が乗せられている。しかも三つのトレーにだ。ローランは唖然としていると、彼女は大量のパンに切り込みを入れだし、それを四人分位の広さのテーブル一杯に並べた。
「?一体何をしているのだ?」
次に彼女はその切れ込みに肉類や野菜を詰めて、気づいた時には大量のサンドウィッチが出来上がっていた。
「な、何という手際の良さだ。相当料理に精通しているな⋯⋯!」
そしてそのサンドウィッチを大きな袋に詰めだした。
「何故食べずに詰めるのだ?⋯⋯⋯⋯もしかしてこれは⋯⋯⋯⋯」
ローランは入学前に父から言われた事を思い出していた。
――クイ(父)――
『ローラン、貴族学院は平等を掲げてはいるが、実際は獣人達や低位貴族達の人権は危うい』
――クイ(ローラン)――
『はい父上』
――クイ(二人同時)――
『上位貴族である我々が率先して低位貴族を助けてあげなさい。例えばいじめ問題。パシリなどは――』
――クイ――クイ――クイクイ――
「これは父の言っていたパシリ行為だ!!」
袋にすべて詰め終わった彼女はスープとサラダを食べている。そうだ、うさぎ獣人である彼女は菜食だ。肉の詰まったサンドウィッチなど食べられはしないのだ!
そしてピンクな二人は食事を済ませ、それぞれに歩き始めた。
――クイクイクイクイクイ――
「彼女の進む方向に先回りして彼女のブ、ブラウスもしっかりと確認しよう。きっといじめで、あの様なけしからん状態にさせられているのかもしれない。現状を正確に確認しなくては!」
この瞬間、ローランは人生最速のクイクイをマークした。
そしてローランは全速でシュクルの進行方向に先回りし、曲がり角からシュクルを見ようとした瞬間――
「「うわ!」」
――ブチブチブチ――カチン――
まだ遠くにいると思っていた彼女とぶつかった。そしてその衝撃でボタンが吹っ飛んでローランの眼鏡にカチンと当たった。
「す、すまな――」
「⋯⋯⋯⋯」
眼前にある二つの強烈な存在感によりフリーズしたローランは、気づいた時には誰もいない倉庫に彼女と二人っきりになっていた。
驚いたローランは言葉すら失い、また動けなくなったが、彼女はローランのネクタイを手慣れた手つきでスルリと外し、ブレザーを脱がて足元にパサリと落とし、そしてYシャツのボタンをプチプチと外して、さらりと脱がせた。
(お、お嬢様?き、今日は入学式でございますよ?!卒業式ではないはずですよォオオ?!)
体は全く動かないが頭と体の一部は勝手に動くローラン。
すると今度は彼女がリボンを外し、胸のよって左右に押し広げられていたブレザーを脱ぎ、ボタンの飛んで丸開きなブラウスをサラリと脱いだ。
(お嬢様、大変失礼いたしました!本日は卒業式でありました!急遽ではありますがローランは卒業いたします!大人の階段を上ります!!)
謎の卒業宣言を心の中でしたローラン。
(お嬢様、すぐに下を脱がせていただきます!卒業の準備はすでにできておりますが⋯⋯⋯⋯あれ?)
彼女はローランのYシャツを羽織って、ブレザーにリボンも身に着けてしまった。
ローランが唖然としていると彼女は――――
「あ~あ、このブラウス高かったのに酷い~明日から何を着ればいいのかしら~?」
と、取って付けたような言葉を吐いて、例のブラウスとサンドウィッチの袋を持って出て行った。
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯このローランが、も、弄ばれたあぁぁぁん」
ローラン・ラ・ロワレの叫びは誰もいない物置の中に響いた。
「ありがとうバスチャン。だがこのローランに学ぶ事など無さそうだがな」
ローラン・ラ・ロワレはロワレ侯爵家の嫡男だ。父はこの国の宰相をしている。
小さい頃から天才と言われ、神童だともてはやされてきた。見た目も艶のある紺色の髪にサファイアと評される青い目、白い彫刻の様な顔はモテにモテまくりモテ過ぎていた。
時間となりエトワール寮から出ると、ローランに気づいた女子達から飛ばされるキャーキャー声と熱い視線を受け流し、入学式会場へと足を踏み入れる。
しばらくして入学式が始まると、友人の第二王子であるシルヴァンが挨拶を始めた。周辺の女子達がキャピキャピと騒ぎ出す。続いて生徒会長の挨拶+女子の悲鳴が続き、新入生の今後の生活についての説明を軽く受け、式は終了した。
入学式会場を後にし、クラス表を確認する。ローランは嫡男なので領地経営科だ。
「うわ~美形~」「誰かしら?見た事ないわ」「制服の感じからして低位貴族よね」
女子達が自分以外の男子に騒いでいる。一体どんな男だろうか。ローランは気になって女子達の視線の先を見た。
「確かに見た事が無いな」
ピンクの髪をした儚げな線の細い男だった。領地経営科にいるのなら田舎の低位貴族の嫡男だろう。確かにモテそうな顔だ。まあいい。昼食にしよう。
「うわぁ~へへへ」「おおおぉぉ~ハァア!」「ムシシ⋯⋯好いでござるなぁ!」
「?」
今度は男子が異様に騒いでいる。ローランが騒ぎの方向を見てみると、またあのピンク頭の生徒とその隣に――
「な、なんて事だ!女子生徒のブ、ブラウスが実にけしからん!!」
――クイ――クイ――クイ――
同じくピンク頭の女子生徒がいたのだが、如何せん問題がある。
「け、健全な学院生活に対して、遺憾だ!誠に遺憾だ!」
――クイ――クイ――クイ――
ローランの癖である眼鏡クイクイが炸裂した。
そのダブル美形ピンクは仲良さそうに食堂に向かって歩いて行った。
道行く人々が自然と二人に道を開け、皆が振り返る。
「全く初日から手間がかかる。しかし次期宰相としてあのブ、ブラウスに一言もの申さねばなるまい。これは高位貴族の義務だ。だがその前に下調べをするべきである」
――クイ――クイ――クイ――
ローランは公平な人間なので、様々な方面から情報を集めて精査する。きっとあのブラウスには何か深い事情があるに違いない。
情報収集の為に、まずは二人の後を追う。
ピンク頭の二人を背後から観察する。何となく似ている気もするので二人は兄妹なのだと思う。しかし彼女の耳からしてうさぎ獣人である事は間違いないはずだが、彼の方にはうさ耳などない。
「母親が違うのだろうか。同級生だしな」
二人は赤いリボンとネクタイをしているのでローランと同じ一年生だ。
正直、二人の制服からして裕福ではない事が分かるが、特に彼女の制服は酷くサイズが合っていない。きっと彼女の母親はうさぎ獣人で愛人なのだろう。
「きっとあのブラウスしか用意できなかったのだな⋯⋯」
ピンクな二人は学食に着き、食事を選び始めた。
「話には聞いていたが、自分で配膳するのだな。少し面白い」
超セレブなローランは初めて配膳を体験する。ローランのいるエトワール寮は従者を一人連れて来る事ができるので、寮での配膳は従者任せである。
「まぁ私程の人間なら、初見でも完璧にこなせるがな」
ローランは完璧とも言える見た目と栄養バランスの食事をトレーに乗せて、二人の席のそばに座った。
「⋯⋯⋯⋯ん?何だあの量の食事は?」
彼女のトレーには山ほどの食品が乗せられている。しかも三つのトレーにだ。ローランは唖然としていると、彼女は大量のパンに切り込みを入れだし、それを四人分位の広さのテーブル一杯に並べた。
「?一体何をしているのだ?」
次に彼女はその切れ込みに肉類や野菜を詰めて、気づいた時には大量のサンドウィッチが出来上がっていた。
「な、何という手際の良さだ。相当料理に精通しているな⋯⋯!」
そしてそのサンドウィッチを大きな袋に詰めだした。
「何故食べずに詰めるのだ?⋯⋯⋯⋯もしかしてこれは⋯⋯⋯⋯」
ローランは入学前に父から言われた事を思い出していた。
――クイ(父)――
『ローラン、貴族学院は平等を掲げてはいるが、実際は獣人達や低位貴族達の人権は危うい』
――クイ(ローラン)――
『はい父上』
――クイ(二人同時)――
『上位貴族である我々が率先して低位貴族を助けてあげなさい。例えばいじめ問題。パシリなどは――』
――クイ――クイ――クイクイ――
「これは父の言っていたパシリ行為だ!!」
袋にすべて詰め終わった彼女はスープとサラダを食べている。そうだ、うさぎ獣人である彼女は菜食だ。肉の詰まったサンドウィッチなど食べられはしないのだ!
そしてピンクな二人は食事を済ませ、それぞれに歩き始めた。
――クイクイクイクイクイ――
「彼女の進む方向に先回りして彼女のブ、ブラウスもしっかりと確認しよう。きっといじめで、あの様なけしからん状態にさせられているのかもしれない。現状を正確に確認しなくては!」
この瞬間、ローランは人生最速のクイクイをマークした。
そしてローランは全速でシュクルの進行方向に先回りし、曲がり角からシュクルを見ようとした瞬間――
「「うわ!」」
――ブチブチブチ――カチン――
まだ遠くにいると思っていた彼女とぶつかった。そしてその衝撃でボタンが吹っ飛んでローランの眼鏡にカチンと当たった。
「す、すまな――」
「⋯⋯⋯⋯」
眼前にある二つの強烈な存在感によりフリーズしたローランは、気づいた時には誰もいない倉庫に彼女と二人っきりになっていた。
驚いたローランは言葉すら失い、また動けなくなったが、彼女はローランのネクタイを手慣れた手つきでスルリと外し、ブレザーを脱がて足元にパサリと落とし、そしてYシャツのボタンをプチプチと外して、さらりと脱がせた。
(お、お嬢様?き、今日は入学式でございますよ?!卒業式ではないはずですよォオオ?!)
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すると今度は彼女がリボンを外し、胸のよって左右に押し広げられていたブレザーを脱ぎ、ボタンの飛んで丸開きなブラウスをサラリと脱いだ。
(お嬢様、大変失礼いたしました!本日は卒業式でありました!急遽ではありますがローランは卒業いたします!大人の階段を上ります!!)
謎の卒業宣言を心の中でしたローラン。
(お嬢様、すぐに下を脱がせていただきます!卒業の準備はすでにできておりますが⋯⋯⋯⋯あれ?)
彼女はローランのYシャツを羽織って、ブレザーにリボンも身に着けてしまった。
ローランが唖然としていると彼女は――――
「あ~あ、このブラウス高かったのに酷い~明日から何を着ればいいのかしら~?」
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