ショボい人生のやり直し?!絶対に消えたくないので真逆の人生でポイント貯める

亀野内アンディ

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貴族学院編

シュクルのとある一日

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 「ヤバイ。マジでヤバイ」 

初めての授業なのに基礎魔法学が分からない。何故に私をクラス一にしたんだ。三にして欲しい。 

「シュクルは魔法学勉強してないの?」「今日はおさらいだよ?簡単な内容じゃん」「どうやって魔法使ってるの?」 

「え?なんとなくガーって」 

「脳筋じゃない」 

これは図書館で放課後勉強コースかもしれない。エトワール寮へ狩に出かける時間がなくなってしまう。校内でのコイン回収もだ。 

はぁ~シュクル帝国で勉強をしていなかったツケが回って来たのか。だが私はまともに学校に通った事がない気がする。パックの町でも学校に通ったのは少しだけだし、アテナの騎士養成校は一シーズンだけだった。
毎日きちんと授業を受けるのは今回が初めてじゃないだろうか。全くどんな子供時代だよ。野生児じゃないか。 

次の時間は社会科だった。これは地理と歴史、世界史、現代社会などが混ざった感じの教科だ。 

「では、シュクル・ラ・パンさん、ムース辺境伯領の特産品はなんでしょう?」 

「ムース辺境伯領ですか?食料は無いです。つくし汁と、武骨な城があります」 

「⋯⋯⋯⋯え、他には?」 

「お人よしなユーグ・ラ・ムース辺境伯が住んでいます。しなびた芋がありました」 

「⋯⋯⋯⋯そうですか。イレーヌ・ラ・ノーブルさん代わりに答えて下さい」 

⋯⋯あれ?もしかして私って想像以上に勉強がヤバいのではないだろうか。 


「一体どこから勉強したらいいんだ⋯⋯」 

今日の授業は十五歳までのおさらいで、ただの確認だったのに。この私の体たらくは何だ。シュクルは国内をギルド長と色々回ったが、美味しい食品と酒の銘柄しか分からなかった。あと裏社会の勢力マップはわかる。 

「ち、ちょっと!シュクル!穴開けないで!」 

「あぁ。塞ぎます。ホイ」 

午後は剣術の授業だ。考え事をしながら素振りをしていたら、地面に穴を開けてしまった。 

「シュクルは勉強できなくて悩んでるけど、気にしなくていいんじゃない?そんなに強くて魔法も凄いし」 

「タチアナさん!ありがとうございます!んじゃ、いいか!」 

気にするのは止めた。これからの授業で習った事をその都度覚えていけばいいだろう。 

次はペアでの練習だ。シュクルは今日はちゃんと来た、へなちょこライオンの方へ向かおうとすると―― 

「なあ!君って強いんだろ?俺とペアを組まないか?」 

振り向くと大きな体格をした真っ赤な髪のワイルド系イケメンがいた。きっと女子からモテまくっていると思われる雰囲気や自信を纏っている。 

「⋯⋯私は構いませんが?」 

ライオンは遠くにいるし、まぁいいか~ククク⋯⋯ 

「じゃあ君からどうぞ?」 

「ではお言葉に甘えて~夜露死苦~!えい!」 

シュクルはイケメンが嫌いだが、特に嫌いなのは宝石の色に例えられる色を持った男だ。こいつはアレだ、赤いからルビーとかだろう?そんな男が目の前にいたら⋯⋯⋯⋯ 

「え?!俺のパンツは??」 

「きゃあ!!みなさん!!露出狂よ~!変態退散キック!」 

「ぐはっ⋯⋯⋯⋯」 

鍛練用の模造剣でパンツを落として、大衆の前でお恥ずかしい姿を晒させてやるのだ。皆が注目していてよかった。そして私らしく、シュクルらしく、ソコへの蹴りはかかせない。イケメンもげろ。 

「シュクルったら!もうマスター級な怒S嬢じゃないの!好いわ!」 

「股間丸出しだったね!それを男子数人が熱い目で見てた!私見たの!薔薇を見つけた!」 

「でもこれどうするの?悪魔への生贄にでもする?祭壇の準備が必要?」 

う~ん?高位貴族だし、一応保健室に運ぶか。コイツに尻尾は無いから足を一本掴んで引きずる。 

「おい!お前の対人戦は禁止したはずだぞ?!」 

「ん?ひ弱ライオンか。違うんですよ?この高位貴族に『俺と殺り合え!』って命令されたんです。怖かったけど、貧乏男爵家の娘には従うしかなくて⋯⋯くすん⋯⋯」 

「はぁ?俺が耳いいの知ってる?殺り合うって何?彼はそんな事言ってなくない?」 

「チッ、とにかく保健室に連れて行きますから。じゃ!」 

――ズリズリ――ズリズリ―― 

「待て!大股開きで股間が丸出しじゃないか!隠してやれよ!」 

うるさいライオンだな。雌に命令する事に慣れているのかな?だからハーレム獣は嫌だよ。こいつ絶対自分で狩しないタイプの雄だろ? 

「へいよっと」 

――ズリズリ――ズリズリ―― 

「うつ伏せにすればいい訳じゃない!い、痛そうじゃないか!!」 

ピーピー女々しいライオンだ。股間が痛そう?知ってるわ。このイケメンの股間が佐藤の倍量もあったからズリズリ大根みたいに擦り下ろしてんだよ。巨根イケメンはもげろ。 

シュクルのイケメン狩りは凄惨を極める。股間擦り下ろしポイントゲットだ。 

――ズリズリ――ズリズリ――ズリ 

「保健室についた。すみませ~ん、失礼します」 

「どうぞ。あら?今日はどうしたのかな?」 

「意識が戻らないんです。この変態の」 

――ズリ―― 

「え?今度は生徒なの!?きゃあ!丸出し!?」 

 

今日も放課後は楽しいお茶会だ。 

「ねぇシュクル?その箱何が入っているの?」 

「まだ開けてませんよ。このリボンを切るのがもったいなくて」 

今朝、老紳士バスチャンさんから頂いた白い大きな箱。重量もあるので開けるのが楽しみだ。 

「リボン解いてあげるよ。ほら!結構簡単でしょ?」 

「おお?ありがとうございます」 

一体何が入っているのだろうか? 

「じゃあ開けます!パ~ン!ん?制服です!」 

なんと新品の制服が入っていた。 

「え?制服?シュクルのサイズをどうやって調べたのかしら?でも好いわよ。入学早々M男に貢がせてるじゃない~将来有望ね」 

生まれて初めて着る高級服。嬉しくなってブレザーを着てみる。 

「お!サイズもいいです!」 

胸部分が左右にパカっと開かない!袖の長さもピッタリだ。素材も高級素材に違いない。サラサラのピカピカだ。 

「あ!このボタン!!出た!ロワレ家だ!!」 

「あら?本当ね!あら?このリボンに透かしの柄が入っているわよ!ここにもロワレ家の家紋!」 

?家紋とはこのペンマークだろうか。あのモテ有名大学のエンブレムみたいな? 

だがよく見るとカッコいいブランドのロゴにも見える。もしかすると私が着る事によって、ロワレ家とやらの宣伝になるのだろうか。だったら任せて欲しい。お礼として卒業まで堂々と着まわして宣伝してやる。 

「まだ入ってるわよ?ブラウスだわ。あとスカートもあるし、あら?もう一つ箱があるわ」 

箱の中に箱?お菓子だろうか? 

「開けてみます。ホイ!⋯⋯⋯⋯え?」 

「何?オーパーツでも入ってるの?見せて?⋯⋯⋯⋯え?」 

「何よ?気になるわね。⋯⋯⋯⋯あら?あははは!!」 

「え?何?⋯⋯⋯⋯いやだぁ~!!はははっはは!!!」 

⋯⋯⋯⋯中には下着が詰まっていた。 

「見て!わかりやすくロワレ家の家紋入り!!家紋って魔除けになるの?!結界か何か?!」 

「こっちはロワレ家のダークブルーよ!!銀糸でガッチリ家紋入り!一体誰に見せるの!?何でロワレ家がシュクルの胸を守るの!?」 

何でサイズを知っているんだろう?私でも分からなくて店員さんに泣きついたのに。やっぱ金持ち高位貴族は凄いな。 

シュクルは下着を手に取り触ってみると、しっとりとした高級素材でうっとりしてしまった。ワゴンセールのおばちゃん向けなラクダ色下着はシュクル的にも、ここにいる三人の前で着替えるの躊躇ってしまう恥ずかしさがあったのだ。 

あの紺色眼鏡と老紳士バスチャンには感謝だ。今度ユニコーンでもプレゼントしようかな?名前もまだ決めていないし、いいだろう。 

「じゃあまた明日~!」「バイバイ!」「おやすみ~!」「いい夜を」 

 

「シュクル走るの速すぎ!もう見えないし!」 

「いや~面白かったわね!送ったのロワレ家の長男よね?彼の評判からすると以外というか、結構執着強いのかしら?」 

シュクルに当たり屋されてYシャツ奪われた不運な男だと思っていたが、ここに来てシュクルの全身をロワレ家の家紋で埋め尽くす所有欲強めな行動に出た。 

「元おっさんに所有欲丸出しな美少年。でも元おっさんは鈍感で気づかないなんて!はぁ~いい!萌える~」 

「蝶よ花よと育てられていた少年が、初めてSにお仕置きされてしまったのよ。本人の知らぬ間にMに目覚めたのね!」 

「レプティリアンが獣人と交わったらどうなるの?!ハイブリッド新人類誕生?!」 

今日も四人はそれぞれの趣味に没頭していた。 
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