ショボい人生のやり直し?!絶対に消えたくないので真逆の人生でポイント貯める

亀野内アンディ

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貴族学院編

シュクルのうん十年振りの部活動

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「シュクル、部活動はどうするの?」 

「部活動?」 

 近ごろ放課後に生徒たちがガヤガヤしていると思ったら、部活の勧誘だったらしい。噴水の近くにいる人が多いのでコイン回収ができないし、エトワール寮の辺りも人通りが多くて狩が出来ず仕舞いで実に困る。死活問題だ。 

「みなさんはどうするんですか?」 

とりあえず聞いてみた。 

「私は週の半分は医学の授業があるから部活は難しいかも」 

タチアナさんみたいに医者を目指す人は放課後も授業があるらしい。 大変だよな。

「私も仕事があるのよね。あと豚の飼育」 

「ソデスカ⋯⋯イレーヌさんは?」 

アンジェラさんはアカン。イレーヌさんに聞こう。 

「私はオカルト研究がしたいな。でも新しい部活の開設には最低でも五人の部員が必要らしくて」 

オカ研かぁ~イレーヌさんらしい。 

「だったら週一くらいの活動でオカ研しましょ?私たちで四人、あと一人は豚の名前で提出すればいいのよ」 

「本当?嬉しい!」 

特にしたい部活のなかった私たちはオカ研を新設した。活動は主に学園内の不思議や噂を調査する。 


「ねえ!大通りにある噴水に願い事をしながらお金を投げると叶うんだって!」 

「タチアナさん、それ私見たよ。噴水の横に看板があって、その内容が書かれてた」 

始めに調査をする噂は、願い事が叶う噴水だ。実際の現場に行って確認する。 

噴水に着くと、ちょうど数人の女子が願い事をしながらコインを投げていた。ククク ⋯⋯

「看板ってこれ?へぇ?一体誰が立てたのかしらねぇ?シュクル?」 

「⋯⋯おぉぉぉ~?」 

看板の字でバレた⋯⋯シュクルは器用ではないので若干字が変なのだ。 
みこちゃんに弟子入りするべきはライオンだけじゃなくて私もだった。 

引き続き我々は校内を歩き回って次の噂の調査を行う。 

「この木の下に男物のパンツを握ってニヤついた変態女子がいたらしいよ!」 

「はぁ?ヤバ~」 

そんな小汚い物を好む変態女子がいるのか。多分推しのパンツとかか? でもなぁ⋯⋯

事実確認ができないので、次の噂の現場に移動する。 

「この校舎裏で、熱~い男子学生三人による絡み合いが繰り広げられたんだって!尊い!」 

「え?こんな野外で?!アブダクションされちゃうよ?」 

この場所はつい最近きのこを見つけた所だ。そういえばあの日もここに変態が現れたな。貴族院の校舎裏はいかがわしい場所なのかもしれない。 


「ねぇ、呪いのポストって知ってる?嫌いな人や呪いたい人の名前と、今までにされた酷い事を手紙に書いて投函すると復讐してくれるらしいよ」 

「初めて聞いた!いいね~七不思議っぽいじゃん!」 

次に向かう場所は噂の内容だけでも怖そうなので、シュクルはドキドキしながら呪いのポストのあると言われている場所に皆と行ってみた。 

「おいおい⋯⋯」 

「うわ~怖!どす黒い⋯⋯」「これは呪われるわ~」「本気の噂だったのね」 

だがそれはこの間シュクルが頑張って廃材で作ったポストだった。 
⋯⋯ちょっと待ってくれよ。名前をインクで書いたら朝露で滲んだだけじゃないか。 

「ポストに何か書いてある。シヶクル?もしかしてシガクルとか?死が来る?怖い!!」 

シュクルだよ。 

「はぁ。じゃあポスト開けてみますよ。お?手紙が入ってる!」 

もしかすると家族からだろうか?まだこちらから手紙は送っていないが苺さんからかもしれない。シュクルはちょっと興奮しながら手紙を見た。 

「えーと『呪いの代行者様へ』っておい!噂が本気だぁ!」 

「シュクル!迂闊に触ったら呪われるよ!!」 

「なら私が読んでもいいかしら?では読むわね、ふ~ん?へぇ~?」 

アンジェラさん強。 

「ふふ。これは好いわ。貴族達の秘密を握れるし、人間関係が知れる~」 

「どんな内容だったの?愛し合う推しカプを切り裂く雌が現れたとか?」

その手紙の内容は政略で結ばれた婚約者の浮気に対する怒りだった。信じられないくらい放送禁止用語を使いまくり、ブチ切れしていた。貴族って大変だな。 

「ねぇ?この浮気についてオカ研で調査してみない?」 

「え?マジっすか?」 

「そもそもこの手紙はシュクル宛でしょ?あなたのポストなんだから。復讐を叶えてあげなさいね」 

アンジェラさん気づいてたんかい! 
そして暇なオカ研メンバーはこの手紙の内容を調査してみる事になった。 


「おや?シュクルサマ、お帰リ?Hな女の子と一緒?ヨウコソ!ムシシ」 

「「「え?!ギャア!!!出た~~~!!!」」」 

「あ⋯⋯⋯⋯」

妖しい妖怪を目にしたと思われる三人は、瞬く間に消えていった。さすが騎士科。判断が早い。逃げ足も速い。将来有望じゃないか。 

「あー⋯⋯ただいまエロチェリー」 

「女ノコ、帰っちゃッタ⋯⋯でもいいニオイだったネ~。ムシシ」 


 数日後、午後の授業が終わり、いつものカフェでお茶会をしているとアンジェラさんが急に進捗を教えてくれた。 

「あの手紙だけど、誰が書いたか分かったわ」 

「凄い!八咫烏でも使ったんですか?!まさか学院内はスパイ天国?!」 

アンジェラさんは本当に凄い情報収集能力を持ってるな。この学園だってそれなりの人数がいるのに。これは次期獣王として見習わなくてはならないだろう。 

「それで一体何があそこまでの怒りを生んだの?」 

「見てみれば分かるわ。あそこを見て」 

アンジェラさんの指さす方を見ると、四人の女子に囲まれている男がいた。 

「何あれ?ハーレム?」 

女子に囲まれている男、それは茶色い髪に茶色い目の超~平凡な見た目の男だった。 
だがこの男にシュクルは違和感を覚えた。 

「あの男は文理科に通う文官志望の令息。ギルって呼ばれているわ。周りに群がっているのが彼のハーレム女子ね」 

ハーレムの女子を見てみると色々なタイプの女子がいるが、皆それぞれ家柄の良さそうな子ばかりだ。 

「どうして?この学院だったら王子とかモテ系高位貴族がわんさかしているのに何で彼?意味分かんない。そもそもハーレムするなら男同士にしなさいよね」 

薔薇発言以外はタチアナさんの言う通りだ。何故彼なのだろう。 
シュクルは不思議に思いハーレムの観察を続けていると、中心にいる彼と目が合った。 

「シュクルどう?元おっさんとして何か感じた?」 

「元おっさん⋯⋯まぁなんとなく感じました。もう少し観察をしたいですね」 

我々オカ研はこのハーレム男を調査観察する事にした。 
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