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琥珀の魔神
しおりを挟む「なんてこと······!」
歩いてトンネルを抜けたばかりの折子は、立ち止まり驚いた顔をしていた。
「これの事だったのか!···ゼレクトロン!···」
傍らのアッカは眉間にシワを寄せ、クルルと唸り身構えた。そしてそのまま琥珀の鎧を装着し、ソイガターへと変身した。
「急ぎましょう」
「ヴグォッ!」
短く吠えたソイガターは、姿勢を低くし、背中を僅かに凹ませしならせる。折子は傘を持ったまま、ロングスカートの裾をひらりと翻し、跨がらずにソイガターの背に横座りするように腰かけた。
途端に猛スピードで駆け出すソイガター。普段、常人には見えないアッカが変身して実体化した琥珀の虎に対向車のドライバーは驚いていたが、今の二人には取るに足らない事のようだった。
霧が熱血を冷ましていく。
霧が心の風景を変えていく。
心地だけは良い···
命を冷やし、歩む者を迷わせ、
道を戻り、坂を下る誘惑に導く神霧よ。
進む俺を止めてみせろ。
行く先に霞む太陽を俺は目指す······
樹液のような宝甲粒子の奔流は、やがて三メートル程の球状の空間を形成し始め、そしてその中心にエシュタガが閃光と共に浮かび現れる。
「ヤァム···」
「マァス···」
「セブドゥア······」
エシュタガが胸の前に掲げ続けているカード。その中のガルンは、同じ単語の詠唱を繰り返している。
先程までエブブゲガを封じていた琥珀の欠片の集合体が形作りつつあるもの。
アンバーニオンによく似た頭部、青白い仮面。
琥珀を埋め込んだような目はつり上がり、琥珀を咥えたような口は裂け、まるで怒りの形相。
同じく、青白い鎧を張り付けた琥珀色の胴体も変化が終わり、頭部と胴体のみで凝縮と形成を終えた。
「やはりこれだけか···だが、さすがクイスラン。計算通りだな、準備はいいか!ゲルナイド!」
エシュタガは、エギデガイジュ内のゲルナイドに段取りの確認をした。
「了解エシュタガ!······ポリム オンッ! タイタグ!」
ゲルナイドの詠唱に応じたエギデガイジュは、目前に浮かぶ“それ„に背を向けると、機体が変形を始める。
それまで、腰を屈めた老人のように歩行していたエギデガイジュは、シュッと背筋を伸ばすと両腕と下半身、そして下半身から繋がった背部ユニットに変形した。
エシュタガとガルン、ゲルナイドが同時に叫ぶ。
「「「合体!」」」
ギャクゥォォォォーーーン!
“それ„と変形したエギデガイジュは、互いの足らない部分を補い合うように合体して一体の巨人になった。
ドッキング部分の隙間は、染みだした宝甲で癒着され、エギデガイジュパーツの各部、装甲の隙間に見えるエネルギーライン部分が目映いオレンジ色に染まり、両手首がより人型に近い形に変形し、それぞれに全開まで握力がこもる。
そして少々俯いていた“それ„は、頭を上げゆっくりとアンバーニオンを見据えた。
·
·
·
「ーーーー!!」
動けずにいた宇留とヒメナ、そしてアンバーニオン。
ガルンのカードが、腕時計かブレスレットの形に変化してエシュタガの手首に装着されると同時に、エシュタガが詠唱する。
「綿飴空間······」
「!!」
晴れかけていた霧が、その巨人に招かれるように一瞬にして濃霧へと戻り、二体を包み込む。濃霧は濃すぎて、影になった部分は暗黒を思わせる暗いグレーに見えた。
そして巨人の姿が霧中に消えた。···殺気···次いで、アンバーニオンの感覚からも巨人の存在感が消失し、更に宇留はアンバーニオンの動きの違和感に気付く。
霧が纏わりついたアンバーニオンの動きが鈍い。まるで綿の中で溺れるような、どこかでフワリと優しく押し留められつつも、どこかで厳しく引き吊られる奇妙な感覚······
「う!······」
視界とアンバーニオンの感覚はホワイトアウトした。頼りは音と気配のみ。
オドデウスの超視界能力があれば、と思ってしまう不安。宇留の脳裏に“瞬発力„というキーワードが浮かんだその時、宇留はアンバーニオン目前の霧の流れが加速し始めるのを偶然眼にした。
「!ー」
霧中に影が踊り、影だけが霧から分離して踏み込んで来る。
宇留は、溶けかけた氷を噛み潰した時のような軋みを体の所々に感じながらも、ほぼ勘だけでアンバーニオンの左半身を引き回避する。
先程までアンバーニオンの首のあった場所に、巨人の貫手が空を切り、アンバーニオンの動きが掻き混ぜた霧を瞬時に握り潰した。
「ぐっ···こいつは!···」
宇留は、腕と共にいきなり至近距離に現れた巨人の顔に驚いた。巨人は琥珀色の眼の奥にうっすらと蠢く瞳孔だけを動かし、ギロリと横に居るアンバーニオンを睨む。
「ガルン···シュタエ···ン!······?」
ヒメナが巨人の名前らしき言葉を口にする。
「!、ガルンシュタエン?」
宇留はいつの間にか、仮面の琥珀巨人ガルンシュタエンと、アンバーニオンの肘と腕が接触している事に気付く。クォォ···というクリスタルボウルのような音と共に、アンバーニオンの操玉に声が響く。
「よく避けたな?スマイ少年」
「「エシュタガっ!?」」
声を揃えて宿敵の名を呼ぶ宇留とヒメナ。ガルンシュタエンはグイッとアンバーニオンの腕を肘で軽く押しながらアンバーニオンに顔を向け、エシュタガは続ける。
「アンバーニオン!貴様を倒し、喰らい、真の琥珀の巨神に成り代わってみせようか?······」
「なっ···に?!」
!ーーーーーッ!
ガルンシュタエンが素早い動きで後退し、再び霧の中に姿を消した。どうやらアンバーニオンとは違い、この奇妙な質感を持った霧の中でも問題無く動けるようだ。
「ウリュ!」
「うん!話は後で、向かって来るアイツに集中するッ!」
強がってはみたものの、此処は広いと言えど都内の公園。視界が利かない以上戦う場所は広く使えない。
ジャキッ!
機械が動く音。ガルンシュタエンは右手首をエギデガイジュだった状態に戻し、ワイヤーの繋がった手首を体の横で振り回し始める。
ガイッッッっ!
身構えるアンバーニオンにいきなり、振り回されたエギデガイジュの拳が上から下に向かってヒットし、胴体の宝甲に衝撃が走った。
防御するアンバーニオン。しかしその後も連続して様々な方向からの霧で見えない回転打撃がアンバーニオンに加えられた。
ガキン!ゴッ!グキン!ガバキンッ!
アンバーニオンは振り回される敵の武器を捕らえようと試みるも、奇妙な霧によってスピードを奪われた挙動は、絶妙に間に合わない。そのもどかしさとダメージが宇留達の戦意を奪い始める······
ガギィィッ!
霧の中から伸びた左腕で顎の下を掴まれるアンバーニオン。そのまま持ち上げられようとした瞬間、アンバーニオンは右手で咄嗟にガルンシュタエンの頭部仮面の右側面を掴んで止めた。
もがくアンバーニオンと微動だにしないガルンシュタエン。
「!」
狭い視界の中、ヒメナは何かがアンバーニオンの腹部を伝っている事に気付いた。ハリかトゲ、何やら鋭い物の先端が何かを探していた。
「ウ···!
ヒメナが宇留に声を掛ける間も無く、ガルンシュタエンの背部から、腰の横を通って現れていた二つの長い剣のような武器の先端がアンバーニオンの腹部宝甲の隙間を狙って突き刺さる。
ドッキュッッッ!
「「ぐっ!ぅわあああ!」」
悲鳴を上げる宇留とヒメナ、だが宇留はガルンシュタエンの左手を押さえていた右手を離し、無意識に右手首に備わったブーメランの刃をガルンシュタエンの左腋の下から突き上げる。
バギャッッ!
「む···?」
そのダメージには無頓着なエシュタガ。ガキンと音がして、ガルンシュタエンの左腋の下から火花が散り、腕のエネルギーラインがオレンジ色の輝きを失う、そしてアンバーニオンを掴んだままで左腕は機能停止した。
しかしガルンシュタエンは一歩前に出る。必然的に更に深く突き刺さるトゲ···
「うぅ!ぐ!」
アンバーニオンから宇留達に伝わる痛覚は何割かがカットされているものの、痛みよりも何よりも途方もない危機感が宇留に募る。しかも左腋の下に染み出した宝甲で腕の修復を終えたガルンシュタエンは、アンバーニオンを掴む腕に更に力を込めた。
「がぁ···!」
「似ているだろう?」
「!」
左腕のエネルギーラインに輝きが戻り、エシュタガの微笑みながら語るような声が聞こえた。
「な··に···?」
「真似事は姿だけじゃないぞ?······ヤァム···マァス···セブドゥア···」
「!」
「レイデンッ!」
「!!」
「「「ウ·ゴーーータ!」」」
エシュタガと宇留とヒメナは同時に叫ぶ。
アンバーニオンに刺さったガルンシュタエンのトゲの合間が、溶接のスパークのように目視出来ない程異常に輝いて霧の曇りを散らした。アンバーニオンと組み合ったまま、ガルンシュタエンのトゲの合間で拮抗する二体の超静電気のパワー。押し負けた方が、二体分の雷電轟のダメージに苛まれる事になる!
ヴゥゥゥン!ヴゥヴヴ······!
閃光が前後する度に凄まじい電圧の音が響く。ガルンシュタエンは変形した右腕を戻し、アンバーニオンを掴もうと手を伸ばす。しかしそれはアンバーニオンの右手に遮られ、二体は、ズン!ズシッ!とその場を踏み込む。
「うぉぉぉおおおおお!」
「ふ···クククク···」
全身全霊を込めて押し返そうとする宇留。そして余裕のエシュタガ。
「······ウリュ···ごめん!、衝撃に備えて?!」
「!」
その時、ヒメナの操作によってトゲの上にあったアンバーニオンの右腕からブーメランがポロッと外れ、トゲの上に落ちた。
ゴヴァーーーーン!
それを合図に、トゲがカキッと砕け、急な閃光と大爆発が二体それぞれを反対方向へと霧と共に弾き飛ばした。
「うぐく、あくッ!」
アンバーニオンは背部スタビライザーを地面にめり込ませ無理矢理踏み留まると、衝撃が逃げ切った所でその場に尻餅を突いて座る。
前方には、衝撃によって半円状に切り開かれた霧の壁。その壁の中から、砕けたトゲの先をナイフのように構えたガルンシュタエンがボッと飛び出して来る。
「うっそ、だぁッッ!」
宇留は、どこかに飛んで行く所だったブーメランを雷撃で引き寄せ呼び戻し、バシッと受け取り、ナイフのように逆手に持って待ち構える。
「!」
立ち上がろうとしたアンバーニオンだったが、足元に残っていた霧に絡まれ、体勢を立て直すのが一拍遅れる。
カギャキーーーン!
左手に持っていたブーメランごとガルンシュタエンの一撃に腕が弾かれ、ドッと胸を蹴られたアンバーニオンは再び尻餅を突いた。
アンバーニオンの頭上に影が現れる。
アンバーニオンが上を向くと、トゲの先端を逆手に持ち直したガルンシュタエンがジャンプし、トゲのナイフを突き立てようと急降下してきた。
狙いは、明らかに宇留達の居るアンバーニオンの操玉、胸元の赤い琥珀。
「!!!!」
咄嗟にロルトノクの琥珀を守る宇留。
キシューーーン!ズダァアン!
「!?」
アンバーニオンに背を向け、着地しながら変形を戻していくエギデガイジュとガルンシュタエンの本体。
ガルン本体はその後ろに倒れ、うつ伏せになりつつも、腰の抜けたように座るアンバーニオンを横顔で見上げていた。
「まあ···、今はこんなものか?」
アンバーニオンの方が目線は上だったが、果てしない戦慄と腹部の痛みが宇留を襲う。
「ぬぅ···ぐ!」
「?、エシュタガ!」
ガルン本体の合体解除に気が付いたゲルナイドは、エギデガイジュを慌てて反転させて、素早くガルン本体を前方に向けて抱き掲げた。そして睨むガルン本体。再びエシュタガの声がする。
「時間だ!まだ改良の余地がある。···命拾いしたな?スマイ少年······これからどんどん思い出は汚れてゆくぞ?···入念な覚悟を期待する······」
エギデガイジュはアンバーニオンを睨むガルン本体を抱えたまま、霧の中に後退て消えて行った。
悪夢に驚いて目覚めた時のように霧が瞬時に晴れる。敵の姿は何処にも無い。街にサイレンがずっと響いていた事に今さら気付く宇留。それだけ集中していたというのに······
やはり生きていたのね?ガルン······
ヒメナは朝日のパワーを損傷箇所に優先して送り込みながら、ある過去を思う。
「くソッ!遅かったか?!」
とあるビルの屋上に駆けつけた折子とソイガターは、晴れ行く霧の中、放心したように踞るアンバーニオンを見つけた。
「負けた······」
霧は晴れたが、宇留の心には未だ後悔の霧が漂ったままだった。
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