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第2章 交易都市トナミカ
【幕間】リズの気持ち
「リズ、今日からお前がレーベンの統治を行え。その能力を以て、『観測の魔王』と名乗るが良い」
そうお父様から言われたのは、今から10年前の話だ。
お父様に認められた!
その真意をまだ知らなかった私は、飛び上がる程喜んだ。
お兄様やお姉様を退けて、私が『魔王』として魔大陸を統治できる。
その名誉が、ただただ嬉しかった。
お父様は、その軍勢を以て魔大陸『レーベン』に攻め入った。
通称、『第3次大陸間戦争』だ。
ただ、この戦争は不可解なことも多かった。
「ドミナントがレーベンに戦争を仕掛けた理由は何?」
単純な質問のはずだが、その答えを明確に答える者は誰もいなかった。
単純に領土問題、種族間の確執、貿易問題。そのような回答が得られると思っていたが、結局誰に聞いても有耶無耶で、戦争の理由を知ることはできなかった。
勿論、お父様にも聞いてみた。しかし、返ってきた回答は決まってこうだった。
「そのような些細なことを私に聞くな。お前は、ただ決められた役を全うすれば良いのだ」
悲しかったが、反面仕方ないと思う自分がいた。
何故なら、圧倒的な力を持つお父様には、普通であれば質問などできるものではない。
もし、その質問が反感を買うものであれば、即座にその首は身体と別れを告げることになるだろう。
実の娘の私に返された言葉は、本来臣下が言えば、首が飛ぶような発言だったのだ。
そして、私はレーベンに渡った。
私の眼前には、荒れ果てたレーヴァテインの町並みが広がっていた。
その町は、何が起こったか分からない程に奇妙な荒れ方をしていた。
何者かが削り取ったように、城壁や家、樹木には穴が空き、まるでサンドワームが所構わず食い散らかしたのような惨状だった。
そこから、私の町の復興は始まった。
レーヴァテインに住む魔族はその多くが戦争で死に、残されたのは老い先短いものや、子供たちだった。
──復興に手が足りない。
本国に増援を要請した私の下にやってきたのは、お父様に近しい者達だった。実力では、『魔王』を名乗る私でも敵うことができない、実力上位の者達。
彼らは、私を『魔王』として君臨させることには反対しなかった。
しかし、ここで私は初めて、自分がお父様にとって都合の良い駒であることに気付いてしまった。
彼らは私が方針を打ち出しても、必ずといって良いほどその方針に従わなかったのだ。
「お父様のためです」
そう言うと、私の考えを考慮することなく代替案を提出してきたのだ。そして、反論する私にこう言うのだ。
「それは困りましたな。本国のお父様にお伝えしなくてはならなくなります」
と。ここまでくれば幼子でも分かる。
私は傀儡の魔王として、ここにいるのだ。
しかし、そんな私でも役に立つことがあった。
それが、兄弟の誰もが持ち得ない、私だけのユニークスキル『万象の眼』だ。
私の仕事は、この能力を使って北世界の動向をドミナントへ報告することだった。しかし、この能力を使うことによって、私はほとんど城内から出ることができなくなってしまった。
定期的な本国への報告のため、スキルを使用中は動けなくなる私は、ほとんど軟禁状態に近い生活を送っていた。
しかし、そんな生活を送っているうちに気づいたことがあった。
復興が進んでいないのだ。
町は疲弊しているのに、その復興は遅々として進まない。
多くの者がレーベンを去るようになり、首都であるはずのレーヴァテインはゴーストタウンの有様だ。むしろ、戦争によって被害が少なかった田舎町の方が発展するという有様だ。
そしてその原因が、『将来の人族との決戦の為に、レーベンを必要以上に復興させない』というお父様の政策であると知った時には、背筋がゾクリとした。
勿論、改善するように臣下達に訴えた。
いくら、経費をかける対象ではないと本国が指定していても、実際にはまだ多くの民が生活を営んでおり、その苦しい生活の中でも必死に幸せになろうともがいているのだ。
私の直属の部下は、心中を察してくれたが、お父様の臣下達の前では声をあげることができないでいた。
そんな時だ。私が『万象の眼』によって、とてつもない波動を感じたのは。
それは、突如としてクルトス付近に現れた。
そして翌日には、巨大な魔物の気配を一掃し、10日後にはローム大洞窟に潜む波動を2つも消し去ったのだ。
『勇者』だ!
私は、その時胸の高鳴りを感じてしまった。
そしてそれと共に、こう思うようになったのだ。
私が勇者を倒せば、私の力をお父様に認めさせることができる、と。
私は、この『勇者』のことを報告しなかった。
何故なら、私しか遥か遠くにいる『勇者』のことを把握できないからだ。
私が『勇者』を倒し、その功績を以て『レーベン』を復興させる。
何故なら『勇者』こそが、『魔王』を倒すことを掲げる決戦兵器的な存在であり、その存在こそが人族と魔族の対立を生み出す原因であるならば、『勇者』を暗殺することができれば、レーベンを戦場にしなくても良くなる。
そう思い至った私は、作戦を決行することにした。
そう、『勇者』の波動がエラリアからトナミカへ移動してきたからだ。
だけど、それは大きな賭けでもあった。
理由は、長距離転移を行う時の触媒『呪いの大鎌』は、お父様から『魔王』として任命される時に賜った物であり、その鎌は私のことを監視するための道具であることは目星がついていたからだ。
しかし、大鎌がなければ瞬時の移動はできない。
船を出すにしても、飾り物でも統治者の『魔王』がトナミカに渡るなどということはできる訳がなかったし、絶対に臣下によって阻まれるであろう。
だから、『勇者』を臣下に知らせずに暗殺するためには、失敗のできない一回を確実に成功させなければならなかった。
長距離転移を使ったことは、本国のお父様の元にも知れ渡ることになるだろう。
私がレーベンを救うためには、確実に『勇者の首』が必要だった。
しかし、結果としてはどうだ。
暗殺は失敗。
鎌は折られてレーベンには帰れない。
そして、暗殺しようとした相手は『勇者』でさえない。
そして、その『異世界人』とやらは『勇者』や『私の父』よりも遥かに強いのだ。
⋯⋯おまけに、未婚のまま口付けを交わしてしまった。舌まで触れ合ってしまった。
私達の種族では、そのような接触を行うということは、生涯の伴侶を決めた時でしか行わないことと厳に戒められていた。
それが、いとも容易く奪われてしまい。
レベル61の私は、簡単に年端もいかない青年に組み敷かれてしまった。
魔族にとって、強者に従うことは耐えられない苦痛を感じると共に、ある種の快感でもあった。
そんな、私を押し倒した青年は、その有り余る巨大な力を誇示することもなく、そして暗殺に来た私を即座に殺すこともなく、むしろ誠意を以て接してくれた。
そんな彼のことを好きにならない理由があるだろうか?
魔族としての本能だけではない。
目の前で、魔族の船を助けようとする彼に淡い恋心を抱くのは自然なことだった。
それと共に、こう思ってしまったのだ。
この青年であれば、戦争を回避してレーベンを助けてくれるのではないかと。
私の視線の先、エルフクォーターの少女と仲睦まじい彼は、その強大な力で魚人族の驚異を取り除こうとしてくれている。
その成り行きを、私はただ見守るしかなかった。
そうお父様から言われたのは、今から10年前の話だ。
お父様に認められた!
その真意をまだ知らなかった私は、飛び上がる程喜んだ。
お兄様やお姉様を退けて、私が『魔王』として魔大陸を統治できる。
その名誉が、ただただ嬉しかった。
お父様は、その軍勢を以て魔大陸『レーベン』に攻め入った。
通称、『第3次大陸間戦争』だ。
ただ、この戦争は不可解なことも多かった。
「ドミナントがレーベンに戦争を仕掛けた理由は何?」
単純な質問のはずだが、その答えを明確に答える者は誰もいなかった。
単純に領土問題、種族間の確執、貿易問題。そのような回答が得られると思っていたが、結局誰に聞いても有耶無耶で、戦争の理由を知ることはできなかった。
勿論、お父様にも聞いてみた。しかし、返ってきた回答は決まってこうだった。
「そのような些細なことを私に聞くな。お前は、ただ決められた役を全うすれば良いのだ」
悲しかったが、反面仕方ないと思う自分がいた。
何故なら、圧倒的な力を持つお父様には、普通であれば質問などできるものではない。
もし、その質問が反感を買うものであれば、即座にその首は身体と別れを告げることになるだろう。
実の娘の私に返された言葉は、本来臣下が言えば、首が飛ぶような発言だったのだ。
そして、私はレーベンに渡った。
私の眼前には、荒れ果てたレーヴァテインの町並みが広がっていた。
その町は、何が起こったか分からない程に奇妙な荒れ方をしていた。
何者かが削り取ったように、城壁や家、樹木には穴が空き、まるでサンドワームが所構わず食い散らかしたのような惨状だった。
そこから、私の町の復興は始まった。
レーヴァテインに住む魔族はその多くが戦争で死に、残されたのは老い先短いものや、子供たちだった。
──復興に手が足りない。
本国に増援を要請した私の下にやってきたのは、お父様に近しい者達だった。実力では、『魔王』を名乗る私でも敵うことができない、実力上位の者達。
彼らは、私を『魔王』として君臨させることには反対しなかった。
しかし、ここで私は初めて、自分がお父様にとって都合の良い駒であることに気付いてしまった。
彼らは私が方針を打ち出しても、必ずといって良いほどその方針に従わなかったのだ。
「お父様のためです」
そう言うと、私の考えを考慮することなく代替案を提出してきたのだ。そして、反論する私にこう言うのだ。
「それは困りましたな。本国のお父様にお伝えしなくてはならなくなります」
と。ここまでくれば幼子でも分かる。
私は傀儡の魔王として、ここにいるのだ。
しかし、そんな私でも役に立つことがあった。
それが、兄弟の誰もが持ち得ない、私だけのユニークスキル『万象の眼』だ。
私の仕事は、この能力を使って北世界の動向をドミナントへ報告することだった。しかし、この能力を使うことによって、私はほとんど城内から出ることができなくなってしまった。
定期的な本国への報告のため、スキルを使用中は動けなくなる私は、ほとんど軟禁状態に近い生活を送っていた。
しかし、そんな生活を送っているうちに気づいたことがあった。
復興が進んでいないのだ。
町は疲弊しているのに、その復興は遅々として進まない。
多くの者がレーベンを去るようになり、首都であるはずのレーヴァテインはゴーストタウンの有様だ。むしろ、戦争によって被害が少なかった田舎町の方が発展するという有様だ。
そしてその原因が、『将来の人族との決戦の為に、レーベンを必要以上に復興させない』というお父様の政策であると知った時には、背筋がゾクリとした。
勿論、改善するように臣下達に訴えた。
いくら、経費をかける対象ではないと本国が指定していても、実際にはまだ多くの民が生活を営んでおり、その苦しい生活の中でも必死に幸せになろうともがいているのだ。
私の直属の部下は、心中を察してくれたが、お父様の臣下達の前では声をあげることができないでいた。
そんな時だ。私が『万象の眼』によって、とてつもない波動を感じたのは。
それは、突如としてクルトス付近に現れた。
そして翌日には、巨大な魔物の気配を一掃し、10日後にはローム大洞窟に潜む波動を2つも消し去ったのだ。
『勇者』だ!
私は、その時胸の高鳴りを感じてしまった。
そしてそれと共に、こう思うようになったのだ。
私が勇者を倒せば、私の力をお父様に認めさせることができる、と。
私は、この『勇者』のことを報告しなかった。
何故なら、私しか遥か遠くにいる『勇者』のことを把握できないからだ。
私が『勇者』を倒し、その功績を以て『レーベン』を復興させる。
何故なら『勇者』こそが、『魔王』を倒すことを掲げる決戦兵器的な存在であり、その存在こそが人族と魔族の対立を生み出す原因であるならば、『勇者』を暗殺することができれば、レーベンを戦場にしなくても良くなる。
そう思い至った私は、作戦を決行することにした。
そう、『勇者』の波動がエラリアからトナミカへ移動してきたからだ。
だけど、それは大きな賭けでもあった。
理由は、長距離転移を行う時の触媒『呪いの大鎌』は、お父様から『魔王』として任命される時に賜った物であり、その鎌は私のことを監視するための道具であることは目星がついていたからだ。
しかし、大鎌がなければ瞬時の移動はできない。
船を出すにしても、飾り物でも統治者の『魔王』がトナミカに渡るなどということはできる訳がなかったし、絶対に臣下によって阻まれるであろう。
だから、『勇者』を臣下に知らせずに暗殺するためには、失敗のできない一回を確実に成功させなければならなかった。
長距離転移を使ったことは、本国のお父様の元にも知れ渡ることになるだろう。
私がレーベンを救うためには、確実に『勇者の首』が必要だった。
しかし、結果としてはどうだ。
暗殺は失敗。
鎌は折られてレーベンには帰れない。
そして、暗殺しようとした相手は『勇者』でさえない。
そして、その『異世界人』とやらは『勇者』や『私の父』よりも遥かに強いのだ。
⋯⋯おまけに、未婚のまま口付けを交わしてしまった。舌まで触れ合ってしまった。
私達の種族では、そのような接触を行うということは、生涯の伴侶を決めた時でしか行わないことと厳に戒められていた。
それが、いとも容易く奪われてしまい。
レベル61の私は、簡単に年端もいかない青年に組み敷かれてしまった。
魔族にとって、強者に従うことは耐えられない苦痛を感じると共に、ある種の快感でもあった。
そんな、私を押し倒した青年は、その有り余る巨大な力を誇示することもなく、そして暗殺に来た私を即座に殺すこともなく、むしろ誠意を以て接してくれた。
そんな彼のことを好きにならない理由があるだろうか?
魔族としての本能だけではない。
目の前で、魔族の船を助けようとする彼に淡い恋心を抱くのは自然なことだった。
それと共に、こう思ってしまったのだ。
この青年であれば、戦争を回避してレーベンを助けてくれるのではないかと。
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