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「ごめん、急ぎ過ぎた。そりゃ琥珀は怖いよな」

 しばらく二人は抱き合ってたわいもない会話をした。

 部屋寒くない? とか、夕飯の後はアイス食べようか、とか。

 琥珀の緊張と不安が薄れてくると、暖は優しく、本当に優しく琥珀の全身にそっと口づけを落としていった。抱き合っていた時と同じように、ここ感じる? とか、こっちの方が好き? とか話しながら、琥珀を常にいたわってくれた。

 そうして暖は琥珀の中心にゆっくりと頭を沈めた。生まれて初めて受ける、生温かく柔らかい舌の感触に琥珀はぎゅっと目を閉じた。

「気持ちいい?」

 暖の吐息がくすぐったい。暖は、綺麗だよ、とか可愛いよ、とか言いながら、まるで暖の大好物の食べ物を味わうかのように、琥珀のそれを舐め回したり吸ったり、舌先で突いて楽しんだりした。

 快感と動画でしか聞いたことのない卑猥な音に頭がくらくらする。

 暖はおもむろに身体を起こすと、ベッドサイドの引き出しを開けた。

 琥珀の顔のすぐそばに暖のそれがあった。限界まで張り詰めたそれは先端から蜜をこぼしていて、琥珀は思わず小さな雫を舌先で舐め取った。

「うわっ、こっ、は……く」

 突然のことで驚いた暖は腰を引いたが、琥珀の口はそれを追いかけて先端を口に含んだ。

 最後は自分が受け入れる側でも、途中までは自分だって暖を責めたい。

 だって男同士なんだから。

 本当は暖がしてくれたみたいに、すっぽり口に入れたかったが大き過ぎてできなかった。

 こんなことしてくれなくていいのに、と最初はためらいがちだった暖は、やがて琥珀の愛撫を受け入れるように琥珀の頭をそっと撫でた。

 琥珀の動きに合わせて軽く頭を押さえる。そこ気持ちいい、とか、それ感じる、と暖はため息混じりに伝えてくる。

 暖を気持ちよくさせようと懸命に舌と唇を動かしていると、後ろの窄まりにぬるりとしたものが触れ、ビクンと背中がしなった。

 いつの間にか引き出しから取り出したローションを使って暖が琥珀の秘所に指を這わせていた。

「琥珀、後ろ向いて俺の上に乗って」

 シックスティナインというポーズを暖とする日が来るとは思わなかった。

 琥珀は恥ずかしくてたまらないのに、暖は飄々とした顔で琥珀を自分の上に乗せると、白くて柔らかい肉を左右に押し開き、中央に口を寄せてきた。

 指とは違う、淫らな感触に肌が粟立った。円を描くように窄まりの周りを舐め、舌先で固く閉じた穴を突く。

 琥珀も負けじと暖のそれと応戦しようとするが、背後の刺激が強烈すぎて、途切れ途切れの愛撫になってしまう。

 堪えきれずに声が漏れてしまうため、口でするのは諦め手を使って暖をしごいた。が、それも窄まりに指が差し込まれると止まってしまった。

 誰にも触れられたことがないそこに暖の指が入っているかと思うと恥ずかしくてならなかった。

 それと同時に指一本でも強烈なのに、目の前にある大きな凶暴なものが後から入ってくるのかと思うと、逃げ出したいほど怖くなった。

 琥珀が密かに怖がっている間にも、暖は着々と指と舌を使って準備を進めていく。

 いつの間にか最初の体勢は崩れ、暖は上体を起こし琥珀の窄まりをほぐすのに集中している。溢れるほど足されたローションが足の間を伝ってシーツを濡らしていた。

 淫らな音が部屋に響く。

 指は一本から二本、二本から三本に増やされ、琥珀の中を掻き回し押し広げた。指を引き抜かれてもぽっかり空いた小さな口を押し広げられ、そこへ舌がうねりながら入ってくる。

 舌と一緒に横から指も割り込み、さらに琥珀を押し広げる。
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