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1章 魔王と勇者と姫
第13話 出会い
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結界の外に出たニイは気配感知を発動した。
「北の方向だな。」
『この感じは人間か、困っているのなら助けるのが道理であるな。』
「行こうか。」
気配の方向に進んでいくとドレスを着た見た目15、16才くらいの少女が兵士達に追われているのを見つけた。
「んー、あれどっちだと思う?」
『身内か、敵か、か。お互いの形相から敵だと思うが』
「情報が欲しいな。近づいてみるか。」
『この距離なら近づかなくとも聞こえるぞ。耳を澄ましてみろ』
「そうなのか?ん。」
言われたとおりニイが耳を澄ませると話し声が聞こえてきた。
「はあはあはあ、誰か.....助けてください.....」
「姫さんよぉ、もう誰も助けてくれやしねぇよだってここは魔物の領地だからな!」
「まぁ人間の領地でももう誰も助けちゃくれねぇけどな!ガハハハハハ!」
「もうげんか.....い」
そんな必死さが伝わる話し声だった。
「敵だな。」
『うむ。そうだな。』
「どうする.....あ、転んだ。」
「きゃあ!」
「ここが年貢の納め時だぜ姫さんよぉ。」
「来ないで!やめて!助けて.....」
「俺達の決めた法律は俺達に従わないやつは犯罪者、犯罪者は好きにしていいだからな!姫さんが悪いんだぜ?大人しく従っていればペットで済んだのによう!」
ゲスな笑いゲスな表情。獲物を見る目である。
『これから交尾でもするのかあやつら。』
「あの様子からするとそうだろうな。」
『助けに行くとかは言わぬのだな。』
「いや行こうとは思ってるがあいつらが女の服を剥いで装備を脱ぎはじめた辺りが無防備だろうからそこでやろうと思ってる。」
『恩の売り方が尋常ではないな。』
「そこが一番恩を感じるだろうからな。売れる物は売っておきたい。」
『了解だ。もう少し待つか。』
男達が少女を取り囲んでいき腕や足を押さえつけられどうやら男達は誰が最初か争っていたようだがようやく決まったそうでその男が少女の服に手を伸ばした。
「いや.....助けて、お父様....助けて.....勇者様!」
そう少女が叫んだ瞬間周りにいた男達が上半身と下半身が離ればなれとなった。
「えっ.....」
そして男達の上半身が無くなったことで見えた男達の後方が少女に初めて見えた。それは無表情で魔力で出来た剣を持った青年だった。だがそれは少女にとって助けを望んでしまった姿だった。
「ああ.....勇者、様.....」
涙で滲んで見えるその姿は今まで見た誰よりも輝いて見えた。
「北の方向だな。」
『この感じは人間か、困っているのなら助けるのが道理であるな。』
「行こうか。」
気配の方向に進んでいくとドレスを着た見た目15、16才くらいの少女が兵士達に追われているのを見つけた。
「んー、あれどっちだと思う?」
『身内か、敵か、か。お互いの形相から敵だと思うが』
「情報が欲しいな。近づいてみるか。」
『この距離なら近づかなくとも聞こえるぞ。耳を澄ましてみろ』
「そうなのか?ん。」
言われたとおりニイが耳を澄ませると話し声が聞こえてきた。
「はあはあはあ、誰か.....助けてください.....」
「姫さんよぉ、もう誰も助けてくれやしねぇよだってここは魔物の領地だからな!」
「まぁ人間の領地でももう誰も助けちゃくれねぇけどな!ガハハハハハ!」
「もうげんか.....い」
そんな必死さが伝わる話し声だった。
「敵だな。」
『うむ。そうだな。』
「どうする.....あ、転んだ。」
「きゃあ!」
「ここが年貢の納め時だぜ姫さんよぉ。」
「来ないで!やめて!助けて.....」
「俺達の決めた法律は俺達に従わないやつは犯罪者、犯罪者は好きにしていいだからな!姫さんが悪いんだぜ?大人しく従っていればペットで済んだのによう!」
ゲスな笑いゲスな表情。獲物を見る目である。
『これから交尾でもするのかあやつら。』
「あの様子からするとそうだろうな。」
『助けに行くとかは言わぬのだな。』
「いや行こうとは思ってるがあいつらが女の服を剥いで装備を脱ぎはじめた辺りが無防備だろうからそこでやろうと思ってる。」
『恩の売り方が尋常ではないな。』
「そこが一番恩を感じるだろうからな。売れる物は売っておきたい。」
『了解だ。もう少し待つか。』
男達が少女を取り囲んでいき腕や足を押さえつけられどうやら男達は誰が最初か争っていたようだがようやく決まったそうでその男が少女の服に手を伸ばした。
「いや.....助けて、お父様....助けて.....勇者様!」
そう少女が叫んだ瞬間周りにいた男達が上半身と下半身が離ればなれとなった。
「えっ.....」
そして男達の上半身が無くなったことで見えた男達の後方が少女に初めて見えた。それは無表情で魔力で出来た剣を持った青年だった。だがそれは少女にとって助けを望んでしまった姿だった。
「ああ.....勇者、様.....」
涙で滲んで見えるその姿は今まで見た誰よりも輝いて見えた。
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