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第5章 叩き潰す相手は
トール・アイルハントは極めてシスコンである
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「ほ、他にも色々いいですか?」
「・・・? まぁ、大丈夫ですよ」
「ありがとうございます」
頭を少し傾けてはてなを浮かべたと思ったら、軽く頷いて了承した。
「ヴィンさんに最近変わったことなんかないですか?」
「最近・・・ですか、うーむ・・・」
「・・・あ! 少し化粧が上手くなった、くらいですかね」
「なんでそんなこと知ってるんですかね・・・」
「? なにかおっしゃいました?」
「いえ、何も」
この人のシスコンぶりに、引くよりも恐怖を感じてしまう。
「あ、ほら。好きな男性の話とか!」
「好きな・・・だん・・・せい?」
片手に持っていたティーカップを指の握力のみで、持ち手をバキバキに割った。
「はぁ?!」
「おっと、すみません。驚かせるつもりはなかったのですが」
「失礼します」
入口から気がついたら執事長の人が、手に布巾を持って現れた。
決してその付近がビリビリに破れかけているところなんて見てない。
・・・この人、ドアの前で話を聞いていたのか。
「すまないね、ハイク」
「いえ」
零れた紅茶を拭き取ったハイクさんは、直ぐに去っていった。
おーい、ハイクさーん。せっかく拭き取った紅茶垂れてますよ~!
どうやらこの家の人達は、ヴィンさんを好きすぎているらしい。
「話を戻すが、そういう話は一切聞かないな。それに、最近話を聞いてくれないのだよ・・・」
目に見えて落ち込んでいるトールさん。
第一印象のかっこよさが一切なくなりつつある現状に、私頭がぐるぐるしております。
「そ、そうですか。・・・最近会っている方とかは、いたりしますか?」
「あー、最近よく出かけることが多くなった気はするなー、おーい、ハイク~」
「はい、なんでしょう」
おい、おかしいだろ。なんで声掛けて瞬間に出てくるの? やっぱりドアの前にいたよね?
「最近のヴィンの行動、分かったりする?」
「申し訳ございません。着いてくるなと言われておりまして。分かりかねます」
「・・・だ、そうだ。すまないな」
「申し訳ございません」
「あ、いや。全然いいんですけど・・・」
ここでわかったのが、アイルハント家の人達はヴィンの事が大好きだという事・・・。いらない情報だ、コレ。
重要なのは、最近出かけている、これは私も知っている。
そして、知られることを阻止しようとしている。これは、止められたり、叱られることを恐れているのか・・・?
仮に私を陥れたいのなら、ランガを奪い取って私の婚約者を奪う。となると、知ってもらった方が都合が良くなる。
やはり、ただランガに恋をしているのか?
「それにしてもなぜ、そこまでヴィンの事を知りたいのかな?」
「あ、えーっと・・・」
「・・・無理に言わなくてもいいよ。仮にあなたがヴィンのことについて知りたいということが悪意でないのなら、僕は協力しよう。だが――」
「もし悪意で近づこうとしているなら、僕は君を殺そう」
「僕の妹だ。僕は命をかけてもヴィンを守るさ」
やはり、トール・アイルハントは極めてシスコンのようだった。
「・・・? まぁ、大丈夫ですよ」
「ありがとうございます」
頭を少し傾けてはてなを浮かべたと思ったら、軽く頷いて了承した。
「ヴィンさんに最近変わったことなんかないですか?」
「最近・・・ですか、うーむ・・・」
「・・・あ! 少し化粧が上手くなった、くらいですかね」
「なんでそんなこと知ってるんですかね・・・」
「? なにかおっしゃいました?」
「いえ、何も」
この人のシスコンぶりに、引くよりも恐怖を感じてしまう。
「あ、ほら。好きな男性の話とか!」
「好きな・・・だん・・・せい?」
片手に持っていたティーカップを指の握力のみで、持ち手をバキバキに割った。
「はぁ?!」
「おっと、すみません。驚かせるつもりはなかったのですが」
「失礼します」
入口から気がついたら執事長の人が、手に布巾を持って現れた。
決してその付近がビリビリに破れかけているところなんて見てない。
・・・この人、ドアの前で話を聞いていたのか。
「すまないね、ハイク」
「いえ」
零れた紅茶を拭き取ったハイクさんは、直ぐに去っていった。
おーい、ハイクさーん。せっかく拭き取った紅茶垂れてますよ~!
どうやらこの家の人達は、ヴィンさんを好きすぎているらしい。
「話を戻すが、そういう話は一切聞かないな。それに、最近話を聞いてくれないのだよ・・・」
目に見えて落ち込んでいるトールさん。
第一印象のかっこよさが一切なくなりつつある現状に、私頭がぐるぐるしております。
「そ、そうですか。・・・最近会っている方とかは、いたりしますか?」
「あー、最近よく出かけることが多くなった気はするなー、おーい、ハイク~」
「はい、なんでしょう」
おい、おかしいだろ。なんで声掛けて瞬間に出てくるの? やっぱりドアの前にいたよね?
「最近のヴィンの行動、分かったりする?」
「申し訳ございません。着いてくるなと言われておりまして。分かりかねます」
「・・・だ、そうだ。すまないな」
「申し訳ございません」
「あ、いや。全然いいんですけど・・・」
ここでわかったのが、アイルハント家の人達はヴィンの事が大好きだという事・・・。いらない情報だ、コレ。
重要なのは、最近出かけている、これは私も知っている。
そして、知られることを阻止しようとしている。これは、止められたり、叱られることを恐れているのか・・・?
仮に私を陥れたいのなら、ランガを奪い取って私の婚約者を奪う。となると、知ってもらった方が都合が良くなる。
やはり、ただランガに恋をしているのか?
「それにしてもなぜ、そこまでヴィンの事を知りたいのかな?」
「あ、えーっと・・・」
「・・・無理に言わなくてもいいよ。仮にあなたがヴィンのことについて知りたいということが悪意でないのなら、僕は協力しよう。だが――」
「もし悪意で近づこうとしているなら、僕は君を殺そう」
「僕の妹だ。僕は命をかけてもヴィンを守るさ」
やはり、トール・アイルハントは極めてシスコンのようだった。
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