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第三章 結婚して新たな人生のスタートには波乱がつきもので!?
第41話 嬉しい事と、此れからやってくる困った客と
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【ミセス・マッチョス】との出会いは凄く濃厚だったが、平和的で良かった。
マリリンがブチギレる事も無く、寧ろ【カズマリ】であるあの三人に感動すらしているようだ。
と、いうのは――混浴の風呂の中で色々語ってくれたから解った事だが。
筋肉隆々の肉体美に堀の深い顔、髪は大分伸びたがまだまだショートだ。
無論、纏うオーラも顔も世紀末覇者だが。
「この施設にいる間、混浴は我とカズマのみに貸してくれるらしい」
「それはいいですね。夫婦水入らずと言うのがまたいい」
「ンフフ」
「チームアジドでも僕たち専用の風呂はありますが、少々狭いですからね」
「そうだな。もう少し広くしたいな!」
「いっそ僕たち専用の夫婦の家を買いますか?」
その言葉にマリリンは暫く考え込み「……そう言えば広い屋敷があるな」と呟いた。
どうやら売りに出されている屋敷があるらしい。
そこを購入しようと検討していると――なんでもイザベラ王女がいた屋敷が売りに出されて買い手がつかないらしい。
一国の王が国民の手によって断頭台に消えたのだ、不幸が移ると言って買い手がつかないらしい。
「そこなら改造し放題だからなぁ」
「そうだね、それくらい広い屋敷じゃないと競技出来るほどの子供は育てられないかもしれない」
「ンンン!! 頑張るが!!」
「楽しみだね!」
僕が笑顔で答えるとマリリンは顔を真っ赤に染めつつ物凄く照れていた。
最早僕とマリリンの仲を疑う者はいない。
ムギーラ王国では夫婦円満の最強夫婦として名を馳せている。
実際そうなのだから、否定は一切しないが。
「しかし【カズマリ】か……僕たちをそう言う目で見て尊いと言ってくれる人がいるのは有難いね」
「そうだな……第二婦人の座を狙っていたら屠ってしまおうかと思っていたが」
「それどころか、だったね」
「ああ、我とカズマの仲を見て尊ぶとは……」
そう言って幸せそうな表情を浮かべるマリリン。
僕の結婚を良く思っていない人間がいる事を良く知っているマリリンにとって、【ミセス・マッチョス】たちの存在はとても大きいだろう。
この異世界では、素晴らしい知識を持つ者は素晴らしい知識を持つ女性と。
と言う考えが強いらしく、僕とマリリンの結婚を反対する人間は少なからずいた。
だが、僕がマリリンにぞっこんである姿を見た彼らは言葉を無くし、陰で「英雄殿とは相性が悪い」と言っていたのだ。
そこに、食らいついたのが――なんとマギラーニ宰相だった。
マギラーニ宰相は、マリリンとジャックは公爵家の人間で礼儀作法や勉強は他の貴族よりレベルの高いものを施しているというのを公言したのだ。
それにより、少しは鳴りを潜めたが――それでもくすぶるものはある。
「まぁ、何者にも我らの赤くてぶっとくて、オリハルコンよりも硬い糸を斬ることは出来なかったというだけの話だがな」
「ふふっ! そうだね」
その後、そろそろ出ようという話になり、僕たちは温泉から上がって体を拭きあげてから着替えを済ませ、「いい湯だった」「最高だった」と語り合いつつ笑い合う。
「今頃女湯では彼女たちが寛いでるのかな」
「そうだろうなぁ」
「疲れを癒してのんびりして欲しいね」
「うむ。後で家具の配送が来るが、彼女たちも率先して手伝いそうだ」
「ははは! そうなったらありがたいね!」
笑い合いつつ部屋に戻り、三階にある貴族部屋の大部屋を借りている僕とマリリンは、キングサイズのベッドに横たわる。
疲れた時はベッドで休むのが一番だ。特に温泉に入った後は眠くなる。
「今日は自堕落に過ごすか?」
「移動にも時間かかったし、少し寝たいね」
「よし、一緒に寝よう」
「うん、おやすみマリリン」
こうして二人夕食前まで寝る事になり、マリリンに守られるように包まれて眠った僕は、起きてマリリンにキスをし、二人一緒に食事処に行くと【ミセス・マッチョス】と一緒になった。
「夕飯ご一緒しても?」
そう僕が笑顔で問いかけると凄い勢いで頷かれたので、マリリンと一緒に座り、質問に答えつつイチャイチャして過ごした。
三人は尊いものを見る目で見ていたし、感涙している人もいたが、「マリリン……しあわせになるんだよおおおおお」と泣いているナナルシカさんには「「幸せになります!」」と答えてさらに号泣された。
僕たちが食事している間に家具の運搬も行われ、一通りは形になった感じだ。
正式オープンまではまだ日数があるが、【ミセス・マッチョス】はマリリンの先輩冒険者と言う事もあったし、既に出発した後だったので文句も言わなかった。
しかし、生粋の貴族社会ではそうはいかないのである。
「マリリン様、モンジュラス家より温泉に来たいと言う連絡が来ているそうですが」
「モンジュラス家と言えば……」
「侯爵家だな。ッチ、断りづらいところだ。一人娘が我儘で手におえんらしい。年はアスランと一緒だったな」
「また随分と若い」
「レディー・マッスルに【宝石のなる木】を10も依頼している。金を払えるのかどうかは知らんが、一度釘はさしておいた方が良さそうだ」
どうやら無理難題な依頼をされているようだ。
すると【ミセス・マッチョス】が「宝石のなる木を10も?」と眉を寄せて聞いて来た。
「あれはガメラニカと呼ばれるSランク冒険者じゃないと倒せない奴の背中に生えているものだろう。それを10もか?」
「それを10と言うと、金貨5000万枚になる代物だぞ? 国の国家予算よりも多いのではないか?」
「貴族でも1つ持っていれば一財産と言われている代物だぞ」
「それを10も……?」
そう問いかけると、マリリンは溜息を吐き「事実確認を急いだほうが良さそうだ」と口にし、折角ハネムーンに来ているのに仕事になりそうな雰囲気だ。
やれやれと思いつつも、三日後――モランジュラス家の馬車が到着し、一人の壮年の男性と、10歳くらいの気位が高そうな女の子が温泉宿に到着したのだが――。
マリリンがブチギレる事も無く、寧ろ【カズマリ】であるあの三人に感動すらしているようだ。
と、いうのは――混浴の風呂の中で色々語ってくれたから解った事だが。
筋肉隆々の肉体美に堀の深い顔、髪は大分伸びたがまだまだショートだ。
無論、纏うオーラも顔も世紀末覇者だが。
「この施設にいる間、混浴は我とカズマのみに貸してくれるらしい」
「それはいいですね。夫婦水入らずと言うのがまたいい」
「ンフフ」
「チームアジドでも僕たち専用の風呂はありますが、少々狭いですからね」
「そうだな。もう少し広くしたいな!」
「いっそ僕たち専用の夫婦の家を買いますか?」
その言葉にマリリンは暫く考え込み「……そう言えば広い屋敷があるな」と呟いた。
どうやら売りに出されている屋敷があるらしい。
そこを購入しようと検討していると――なんでもイザベラ王女がいた屋敷が売りに出されて買い手がつかないらしい。
一国の王が国民の手によって断頭台に消えたのだ、不幸が移ると言って買い手がつかないらしい。
「そこなら改造し放題だからなぁ」
「そうだね、それくらい広い屋敷じゃないと競技出来るほどの子供は育てられないかもしれない」
「ンンン!! 頑張るが!!」
「楽しみだね!」
僕が笑顔で答えるとマリリンは顔を真っ赤に染めつつ物凄く照れていた。
最早僕とマリリンの仲を疑う者はいない。
ムギーラ王国では夫婦円満の最強夫婦として名を馳せている。
実際そうなのだから、否定は一切しないが。
「しかし【カズマリ】か……僕たちをそう言う目で見て尊いと言ってくれる人がいるのは有難いね」
「そうだな……第二婦人の座を狙っていたら屠ってしまおうかと思っていたが」
「それどころか、だったね」
「ああ、我とカズマの仲を見て尊ぶとは……」
そう言って幸せそうな表情を浮かべるマリリン。
僕の結婚を良く思っていない人間がいる事を良く知っているマリリンにとって、【ミセス・マッチョス】たちの存在はとても大きいだろう。
この異世界では、素晴らしい知識を持つ者は素晴らしい知識を持つ女性と。
と言う考えが強いらしく、僕とマリリンの結婚を反対する人間は少なからずいた。
だが、僕がマリリンにぞっこんである姿を見た彼らは言葉を無くし、陰で「英雄殿とは相性が悪い」と言っていたのだ。
そこに、食らいついたのが――なんとマギラーニ宰相だった。
マギラーニ宰相は、マリリンとジャックは公爵家の人間で礼儀作法や勉強は他の貴族よりレベルの高いものを施しているというのを公言したのだ。
それにより、少しは鳴りを潜めたが――それでもくすぶるものはある。
「まぁ、何者にも我らの赤くてぶっとくて、オリハルコンよりも硬い糸を斬ることは出来なかったというだけの話だがな」
「ふふっ! そうだね」
その後、そろそろ出ようという話になり、僕たちは温泉から上がって体を拭きあげてから着替えを済ませ、「いい湯だった」「最高だった」と語り合いつつ笑い合う。
「今頃女湯では彼女たちが寛いでるのかな」
「そうだろうなぁ」
「疲れを癒してのんびりして欲しいね」
「うむ。後で家具の配送が来るが、彼女たちも率先して手伝いそうだ」
「ははは! そうなったらありがたいね!」
笑い合いつつ部屋に戻り、三階にある貴族部屋の大部屋を借りている僕とマリリンは、キングサイズのベッドに横たわる。
疲れた時はベッドで休むのが一番だ。特に温泉に入った後は眠くなる。
「今日は自堕落に過ごすか?」
「移動にも時間かかったし、少し寝たいね」
「よし、一緒に寝よう」
「うん、おやすみマリリン」
こうして二人夕食前まで寝る事になり、マリリンに守られるように包まれて眠った僕は、起きてマリリンにキスをし、二人一緒に食事処に行くと【ミセス・マッチョス】と一緒になった。
「夕飯ご一緒しても?」
そう僕が笑顔で問いかけると凄い勢いで頷かれたので、マリリンと一緒に座り、質問に答えつつイチャイチャして過ごした。
三人は尊いものを見る目で見ていたし、感涙している人もいたが、「マリリン……しあわせになるんだよおおおおお」と泣いているナナルシカさんには「「幸せになります!」」と答えてさらに号泣された。
僕たちが食事している間に家具の運搬も行われ、一通りは形になった感じだ。
正式オープンまではまだ日数があるが、【ミセス・マッチョス】はマリリンの先輩冒険者と言う事もあったし、既に出発した後だったので文句も言わなかった。
しかし、生粋の貴族社会ではそうはいかないのである。
「マリリン様、モンジュラス家より温泉に来たいと言う連絡が来ているそうですが」
「モンジュラス家と言えば……」
「侯爵家だな。ッチ、断りづらいところだ。一人娘が我儘で手におえんらしい。年はアスランと一緒だったな」
「また随分と若い」
「レディー・マッスルに【宝石のなる木】を10も依頼している。金を払えるのかどうかは知らんが、一度釘はさしておいた方が良さそうだ」
どうやら無理難題な依頼をされているようだ。
すると【ミセス・マッチョス】が「宝石のなる木を10も?」と眉を寄せて聞いて来た。
「あれはガメラニカと呼ばれるSランク冒険者じゃないと倒せない奴の背中に生えているものだろう。それを10もか?」
「それを10と言うと、金貨5000万枚になる代物だぞ? 国の国家予算よりも多いのではないか?」
「貴族でも1つ持っていれば一財産と言われている代物だぞ」
「それを10も……?」
そう問いかけると、マリリンは溜息を吐き「事実確認を急いだほうが良さそうだ」と口にし、折角ハネムーンに来ているのに仕事になりそうな雰囲気だ。
やれやれと思いつつも、三日後――モランジュラス家の馬車が到着し、一人の壮年の男性と、10歳くらいの気位が高そうな女の子が温泉宿に到着したのだが――。
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