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08 義理の弟も不遇過ぎる!! 沢山ご飯食べさせてあげるからね!!
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「はっ! 俺達は今何を見た!?」
「そ、そうですね。一生見る事もないようなダイヤのような」
「あんな巨大な宝石がある筈ないだろう?」
「現実逃避してるなー」
こうして狼狽える男性陣に苦笑いし、お爺ちゃんとタキちゃんはクスクス笑いながら、新しいスタートを始めることにしたのであった。
するとお腹が鳴り、そう言えばお風呂も入りたいし料理もしたいなと思って騒いでる男子陣に声を掛ける。
「あ――、すみません、いいですか?」
「あ、ああ、どうした?」
「5日もお風呂に入れなかったのでシャワー浴びたいなっていうのと、お腹が空いたので台所を借りても?」
「料理なら俺が作りましょうか?」
「いえ、材料は沢山あるので大丈夫ですよ」
「なら一緒に料理を作りましょう! 俺は料理スキルと生活魔法スキルがあるんです!」
「そうなんですね! 頼り甲斐があります!」
「えへへ」
「お、俺も料理スキルと生活魔法スキルはあるぞ!」
「頼りにしてます!」
「う、うむ!!」
「すまんな、そう言うスキルが無くて」
「お父様はドシッと構えていてくださいませ」
「うううう……アルメリア。これで我が家は安泰だ。素晴らしい娘だぞ!!」
奥さんを思い出してお父様が泣き始めたので、エンジュさんに案内されお風呂場へと向かい、結構広いお風呂場で安心した。しかも綺麗だ。
しっかり身体を洗おうと思い去っていったエンジュさんの気配を察知して着物を脱ぎ、新しい着替えやお風呂セットを取り出し、化粧も一度落してから中に入った。
久々のシャワー……しかもお湯が出る!!
なんていい生活……汗掻いていたから少し冷たいくらいのお湯が気持ちいい。
しっかり身体を洗い、汚れを落とし切ると髪を生活魔法で乾かしつつ身体を拭いて着替えを済ませる。
此処では下駄で過ごしていいや。
後は着物だし割烹着を仕事用はエンジ色、台所用は白にして用意し、白の割烹着を着て髪を柘植櫛で梳かし、ゆるっと前に出して結びシュシュを付ける。
「お待たせしました!」
「うむ、やはりお主は化粧を落としても可愛いな!」
「アルジ カワイイヨ」
「えへへ、ありがと!」
「姉上、早速料理を作りましょう。台所は母上が使っていた時に一度買い替えたので、炎の魔石で料理が出来るんです」
「へ――……使い方を聞いても?」
そう聞いてみた所、ガス火のコンロと変わらなかったので大丈夫だった。
冷蔵庫も大きいものがあり、中を見るとスッカラカンだったので、アイテムボックスから野菜と冷蔵庫に入れて置く調味料などを入れ込んで、肉も幾つか入れて閉める。
冷蔵庫がスッカラカンは心に痛い……。
「わ――こんなに沢山の食材良いんですか?」
「構いません、お肉も沢山食べてくださいっ!」
「姉上……ありがとう御座います!! お肉なんて何年振りだろう」
ああ、ああ苦労性!!
義理の弟が苦労性過ぎる!!
沢山食べさせてあげるからね!!
「具沢山のトマトスープに鳥の手羽元をオリーブオイルでジュッと焼いてハーブソルトで美味しく焼きましょう。後はパンを焼けたらいいんだけど」
「パンは余り美味しくなくて」
「そうなんですか? ならクルミパン出して置けばいいかな」
「美味しいです?」
「違う世界のパン、興味ない?」
「ありますね!」
「ふふ!」
こうして沢山買ってある手羽元を使い料理を始める。
流石に台所に三人は狭いのでエンジュさんには食卓で待っていてもらう事にしたけれど、センジュ君にはトマトスープを頼み、私はお肉を焼いて行く。
多分食べ盛りの男子が二人とお父様も結構食べそうだから大皿を用意し、焼く、ハーブソルトで焼く、中までしっかり火を通したら皿に乗せるを繰り返し、山盛りのお肉に皆の目が飢えている狼か何かに感じる。
そしてトマトスープにもソーセージを出して輪切りにして沢山入れて貰ったので、きっと美味しいだろう。
それらを食卓に運び、お皿やスープ皿等を色々だして、私は【お取り寄せ】でタブレットを出し、クルミパンを私以外二つずつ用意し、お爺ちゃんとタキ用の机とお皿も二つずつ用意して料理をよそわせて貰い、早速食べることになったのだけれど――。
「むうう!?」
「これは……」
「……うまい!!」
「流石じゃユリよ!! この肉は幾らでも入るぞおおお!!」
「ボク スープモ スキダヨ!」
と、物凄い勢いで食べ始める私以外。
うん、作った身としては消えていく肉を見るのは気持が良い。
妹と二人暮らしだとこういう訳にはいかないもんね。
ああ、でもスープ本当に美味しい。
「センジュ君、スープ凄く美味しい!」
「姉上の作ったお肉も凄く美味しいです!!」
「止まらんな!」
「エンジュ、ガッツキすぎだ!」
「早く食べねば無くなりますよ!!」
「むう!」
そう言ってよく食べる男子組!!
クルミパンを食べた皆は目を見開きバクバクと食べてるし、立ち上がってコップを人数分用意するとアイテムボックスから牛乳を取り出して一人ずつコップに注ぐと、最後はグイッと飲んで沈黙した。
「ああ、牛乳も美味しい」
「ユリ!!」
「どうしましたエンジュさん」
「結婚しよう!」
「胃袋を掴んだ覚えはありませんが、美味しかったんですね?」
「飯が美味いからとプロポーズする馬鹿がどこにいる!!」
「兄上が正にそうですが」
「ははははは! 人間とは面白いものじゃな! だが分かるぞエンジュ。ユリのご飯は美味しいんじゃ!」
「アルジノ リョウリハ サイコウダネ!!」
「ありがと! でも結婚はまだ早いかな?」
「くっ! 父上、彫金を教えてください、一からみっちりと!!」
「うむ。早く嫁に貰わねばな!」
こうしてその日から作業場でお父様に教わりながら彫金の練習を始めたエンジュさんに「頑張ってね!!」と応援し、私は洗濯物や掃除をしながら暫く過ごし、センジュ君から宝石の事を色々聞きつつ過ごしたのだが――。
「なるほど、石だけではなく金属にも付与を」
「そうなんです。魔物の素材を使う場合もありますけど、基本的には金属と宝石や石に付与をして行くんですよ」
「なら、このカタログで欲しいのにこのペタって引っ付く紙を付けてくれる?」
そう言うと【宝石見本】と言う本と【世界の石】と書かれたローズクオーツとか書いてある本を手渡すと、目を輝かせて見入っていた。
ついでに【世界のジュエリー達】と言う本も置いておくと、その日一日動かなくなった。
楽しいんだろうな。
「ああ、こんな本をタダで読めるなんて……姉上は神ですか?」
「人ですね?」
「彫金用の本もないですか?」
「ありますよ、出しておきましょう」
「兄上に渡してあげてください。きっと喜びます」
「そうだね、一つの目標としてって事で渡して来るわ」
そう言うと作業部屋に向かい、真剣に鉄鉱石に挑んでいる二人にトントンと背中を叩くと、スッと本を机に置いた。
【世界の彫金師の世界】と言う本だ。
「コレは一つの目標と言う事で」
「ユリ……」
「ついでに発破掛けていいです?」
「何を?」
「結婚したいなら、彫金師の貴方から結婚指輪とか婚約指輪は貰いたいなと」
「!?」
その言葉に顔をボッと赤くするエンジュさんに、お父様はウンウンと頷いている。
「だから、頑張ってくださいね?」
「う、うむ!!」
その言葉に笑顔で微笑み奥に帰ると、夜ご飯はどうしようかなと思いながら過ごしつつ、スープも肉も無くなったので、再度お取り寄せでお肉を大量に購入し、焼き肉丼を作る事を決めた。ご飯は土鍋ですよ。持ってきたコンロを3つ使ってね!
「よし! ご飯作るよ!」
「ワーイ!」
「夜飯も楽しみじゃ~!」
こうしてお米をお取り寄せで購入し、ご飯から作り始めたのだった――。
「そ、そうですね。一生見る事もないようなダイヤのような」
「あんな巨大な宝石がある筈ないだろう?」
「現実逃避してるなー」
こうして狼狽える男性陣に苦笑いし、お爺ちゃんとタキちゃんはクスクス笑いながら、新しいスタートを始めることにしたのであった。
するとお腹が鳴り、そう言えばお風呂も入りたいし料理もしたいなと思って騒いでる男子陣に声を掛ける。
「あ――、すみません、いいですか?」
「あ、ああ、どうした?」
「5日もお風呂に入れなかったのでシャワー浴びたいなっていうのと、お腹が空いたので台所を借りても?」
「料理なら俺が作りましょうか?」
「いえ、材料は沢山あるので大丈夫ですよ」
「なら一緒に料理を作りましょう! 俺は料理スキルと生活魔法スキルがあるんです!」
「そうなんですね! 頼り甲斐があります!」
「えへへ」
「お、俺も料理スキルと生活魔法スキルはあるぞ!」
「頼りにしてます!」
「う、うむ!!」
「すまんな、そう言うスキルが無くて」
「お父様はドシッと構えていてくださいませ」
「うううう……アルメリア。これで我が家は安泰だ。素晴らしい娘だぞ!!」
奥さんを思い出してお父様が泣き始めたので、エンジュさんに案内されお風呂場へと向かい、結構広いお風呂場で安心した。しかも綺麗だ。
しっかり身体を洗おうと思い去っていったエンジュさんの気配を察知して着物を脱ぎ、新しい着替えやお風呂セットを取り出し、化粧も一度落してから中に入った。
久々のシャワー……しかもお湯が出る!!
なんていい生活……汗掻いていたから少し冷たいくらいのお湯が気持ちいい。
しっかり身体を洗い、汚れを落とし切ると髪を生活魔法で乾かしつつ身体を拭いて着替えを済ませる。
此処では下駄で過ごしていいや。
後は着物だし割烹着を仕事用はエンジ色、台所用は白にして用意し、白の割烹着を着て髪を柘植櫛で梳かし、ゆるっと前に出して結びシュシュを付ける。
「お待たせしました!」
「うむ、やはりお主は化粧を落としても可愛いな!」
「アルジ カワイイヨ」
「えへへ、ありがと!」
「姉上、早速料理を作りましょう。台所は母上が使っていた時に一度買い替えたので、炎の魔石で料理が出来るんです」
「へ――……使い方を聞いても?」
そう聞いてみた所、ガス火のコンロと変わらなかったので大丈夫だった。
冷蔵庫も大きいものがあり、中を見るとスッカラカンだったので、アイテムボックスから野菜と冷蔵庫に入れて置く調味料などを入れ込んで、肉も幾つか入れて閉める。
冷蔵庫がスッカラカンは心に痛い……。
「わ――こんなに沢山の食材良いんですか?」
「構いません、お肉も沢山食べてくださいっ!」
「姉上……ありがとう御座います!! お肉なんて何年振りだろう」
ああ、ああ苦労性!!
義理の弟が苦労性過ぎる!!
沢山食べさせてあげるからね!!
「具沢山のトマトスープに鳥の手羽元をオリーブオイルでジュッと焼いてハーブソルトで美味しく焼きましょう。後はパンを焼けたらいいんだけど」
「パンは余り美味しくなくて」
「そうなんですか? ならクルミパン出して置けばいいかな」
「美味しいです?」
「違う世界のパン、興味ない?」
「ありますね!」
「ふふ!」
こうして沢山買ってある手羽元を使い料理を始める。
流石に台所に三人は狭いのでエンジュさんには食卓で待っていてもらう事にしたけれど、センジュ君にはトマトスープを頼み、私はお肉を焼いて行く。
多分食べ盛りの男子が二人とお父様も結構食べそうだから大皿を用意し、焼く、ハーブソルトで焼く、中までしっかり火を通したら皿に乗せるを繰り返し、山盛りのお肉に皆の目が飢えている狼か何かに感じる。
そしてトマトスープにもソーセージを出して輪切りにして沢山入れて貰ったので、きっと美味しいだろう。
それらを食卓に運び、お皿やスープ皿等を色々だして、私は【お取り寄せ】でタブレットを出し、クルミパンを私以外二つずつ用意し、お爺ちゃんとタキ用の机とお皿も二つずつ用意して料理をよそわせて貰い、早速食べることになったのだけれど――。
「むうう!?」
「これは……」
「……うまい!!」
「流石じゃユリよ!! この肉は幾らでも入るぞおおお!!」
「ボク スープモ スキダヨ!」
と、物凄い勢いで食べ始める私以外。
うん、作った身としては消えていく肉を見るのは気持が良い。
妹と二人暮らしだとこういう訳にはいかないもんね。
ああ、でもスープ本当に美味しい。
「センジュ君、スープ凄く美味しい!」
「姉上の作ったお肉も凄く美味しいです!!」
「止まらんな!」
「エンジュ、ガッツキすぎだ!」
「早く食べねば無くなりますよ!!」
「むう!」
そう言ってよく食べる男子組!!
クルミパンを食べた皆は目を見開きバクバクと食べてるし、立ち上がってコップを人数分用意するとアイテムボックスから牛乳を取り出して一人ずつコップに注ぐと、最後はグイッと飲んで沈黙した。
「ああ、牛乳も美味しい」
「ユリ!!」
「どうしましたエンジュさん」
「結婚しよう!」
「胃袋を掴んだ覚えはありませんが、美味しかったんですね?」
「飯が美味いからとプロポーズする馬鹿がどこにいる!!」
「兄上が正にそうですが」
「ははははは! 人間とは面白いものじゃな! だが分かるぞエンジュ。ユリのご飯は美味しいんじゃ!」
「アルジノ リョウリハ サイコウダネ!!」
「ありがと! でも結婚はまだ早いかな?」
「くっ! 父上、彫金を教えてください、一からみっちりと!!」
「うむ。早く嫁に貰わねばな!」
こうしてその日から作業場でお父様に教わりながら彫金の練習を始めたエンジュさんに「頑張ってね!!」と応援し、私は洗濯物や掃除をしながら暫く過ごし、センジュ君から宝石の事を色々聞きつつ過ごしたのだが――。
「なるほど、石だけではなく金属にも付与を」
「そうなんです。魔物の素材を使う場合もありますけど、基本的には金属と宝石や石に付与をして行くんですよ」
「なら、このカタログで欲しいのにこのペタって引っ付く紙を付けてくれる?」
そう言うと【宝石見本】と言う本と【世界の石】と書かれたローズクオーツとか書いてある本を手渡すと、目を輝かせて見入っていた。
ついでに【世界のジュエリー達】と言う本も置いておくと、その日一日動かなくなった。
楽しいんだろうな。
「ああ、こんな本をタダで読めるなんて……姉上は神ですか?」
「人ですね?」
「彫金用の本もないですか?」
「ありますよ、出しておきましょう」
「兄上に渡してあげてください。きっと喜びます」
「そうだね、一つの目標としてって事で渡して来るわ」
そう言うと作業部屋に向かい、真剣に鉄鉱石に挑んでいる二人にトントンと背中を叩くと、スッと本を机に置いた。
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「ユリ……」
「ついでに発破掛けていいです?」
「何を?」
「結婚したいなら、彫金師の貴方から結婚指輪とか婚約指輪は貰いたいなと」
「!?」
その言葉に顔をボッと赤くするエンジュさんに、お父様はウンウンと頷いている。
「だから、頑張ってくださいね?」
「う、うむ!!」
その言葉に笑顔で微笑み奥に帰ると、夜ご飯はどうしようかなと思いながら過ごしつつ、スープも肉も無くなったので、再度お取り寄せでお肉を大量に購入し、焼き肉丼を作る事を決めた。ご飯は土鍋ですよ。持ってきたコンロを3つ使ってね!
「よし! ご飯作るよ!」
「ワーイ!」
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