59 / 106
59 苦しむラフィリアとカシュールさんに、今自分のすべき事、やるべき事をする。
しおりを挟む
「あたし聞いたからね? アンタがこの家の借金全部払ったって! 何よ、金持ってるんなら寄付してサッサと去れば良かったじゃない! こんなの家の乗っ取りよ!!」
「ええええ!?」
「怪しいと思ったのよね! この家乗っ取り女! さっさと出ていけ!!」
そういってドンッと突き飛ばされた瞬間私はガッシリとした胸の中に何故かいて、パアアアアン!! という強い音と共にラフィリアちゃんが吹き飛ぶのを見た。
思わず呆然としていると、私を抱き留めたのはエンジュさんで、ラフィリアちゃんを叩いたのもエンジュさんだと気が付いた瞬間。
「そこまで言うならお前が出ていけ!!」
と、今まで聞いたことのない怒声で叫んだエンジュさんがいた――。
ラフィリアちゃんは呆然と鼻血と口から血を流して固まっていて、余りにもギュウッと抱きしめられた私は身動きが取れない。
「お前は何を知ってる。何を聞いただけで全てを判断している。ふざけるな!!」
「っ!」
「確かに我が家の借金をユリが肩代わりしたさ。それも俺の作った借金をな! その上食うに困っていた俺達に当たり前の食事を準備してくれて、仕事だって補助してくれて、彼女自身だって週にどこかしこのギルドに行って仕事をしている。店の商品も殆どユリの考えた物ばかりだ! センジュが特許を取れたのも、王家御用達になれたのも、魔物討伐隊御用達になれたのも、ユリのアイディアがあってこそだ! その上で工場を構える事も出来た。更にユリの働きで俺達が困っていた所に新しく取引が出来るようになってきた。それをお前は……恥を知れ馬鹿者!!」
「な……なによ。だって……だってそれじゃエンジュお兄ちゃんたちがまるで駄目だったみたいじゃない……」
「駄目だったんだよ実際……。それでもユリに恩返しがしたくて頑張ったし、そのお陰でスキルだって上達して今がある。お前は何だ? 精神が安定しない? だったらどうした、鍛えればいいだけだろ。お前こそ甘えてるんだよ。甘えてずっぷり甘え腐ってその状態だ。悪いが家に置いておけない。直ぐ出ていけ」
そう静かに口にしたエンジュさんにお父様は溜息を吐き、カシュールさんは目を閉じてから大きく深呼吸し、ラフィリアちゃんに「回復アイテムだ、飲め」と【破損部位修復ポーション】を飲ませた。
初めて見る薬だった故に何も考えず飲み干したラフィリアちゃんの身体からはキラキラとした光が一気に溢れ出ては天井へと消えて行き、目を回した彼女はそのまま倒れて眠ってしまった。
「ラフィリア!?」
「安心せい、回復中じゃ」
「回復……中?」
「ラフィリアはな、心が砕けておったのじゃろう? それを今一気に回復しているのじゃよ。心のひび割れを綺麗に治すのには時間が掛かろう。それを一気に回復させるのが、お主が飲ませたアイテムの効果でもある。これからは治してはヒビが入り、治してはヒビが入りを繰り返すじゃろう。完治するのにはユリの【破損部位修復ポーション】を飲ませ続けるしかない。乗り越えて欲しいのならばな? その姿を見るのが辛いというのなら、ユリが言った通り【忘れじの薬】を飲ませるしかないのじゃよ」
「………」
「どちらもお主では手の出ぬ薬じゃろうて。それをユリはお主の娘、自分を害した娘の為に今後も作るじゃろうよ。その優しさに、そ奴め、何時気付くかのう?」
そうため息交じりに口にしたお爺ちゃんに、カシュールさんは涙をポロポロと零し、嗚咽を零した。
誰が悪い訳でもない。
ラフィリアちゃんだって好きであんな性格になった訳ではない。
それでも、立ち向かって治れるかどうかは五分五分かもしれないし、無理かもしれないけれど……祈る形でラフィリアちゃんを見つめた。
その夜はカシュールさんもラフィリアちゃんも姿を見せず、隣の家に閉じ籠っているようだった。
エンジュさんも元気がなく、何と声を掛けたらいいのやら……。
「エンジュさん気にしないで、私は傷ついてはいないわ」
「ユリ……」
「でも庇ってくれてありがとう。でもラフィリアちゃんとカシュールさんも心配ね。お握りくらいは持って行った方が良いかしら」
「「ユリ」」
「姉上」
「姉様は人が良すぎます。あのような真似をされたのにまだ許せるのですか?」
「だって、今のラフィリアちゃんは、本来のラフィリアちゃんではないのでしょう?」
「そうは言いますが!」
「きっと一番辛いのはラフィリアちゃんとカシュールさんだと思うの。私は治せるアイテムを作れるというのなら作り続けるし、渡し続けると思うわ。心の傷って目に見えない分、どれだけ深くてどれだけ広がっているのか見えないのよ。だからこそ治しにくいの」
「「「「……」」」」
「治してあげられるアイテムを作れるのが私なら作るわよ。何時か笑って『ユリお姉ちゃん』って呼んで貰えたら、それで全部終わりでいいのよ」
そう言ってエンジュさんの背中をポンと叩くと、いきなりギュッと抱きしめられた。
何度も「すまない」と口にして。
「こういう時は、謝罪の言葉よりは、感謝の言葉の方が嬉しいって事は覚えておくといいわ?」
「――ありがとうユリ!」
「どういたしまして! 後でお米炊いてくれる? お握り持って行ってあげましょうよ」
「俺も作ります」
「そうね、腹が減ってはっていうものね!」
こうして食事を終えた後、空いていた土鍋でご飯を炊いて貰い、その間に色々ふりかけを出してお握りを作る準備をする。
お茶も新しく沸かしていると、カシュールさんが頭を下げてやって来た。
どうやらラフィリアちゃんはグッスリ眠っているらしい。
「本当に、うちのバカ娘がとんでもない事を……」
「それについては、謝罪はもういらんとの事だ」
「……」
「その代わり、治るまで薬を作り続ける。それがユリの選んだ道だ」
「ユリが?」
その言葉に振り返ってニッコリ笑い頷くと、胸にトントンと手を当てるとカシュールさんは涙を零しながら「ありがとう」と口にしてくれた。
そうよ、親だって苦しんだのよ。誰もラフィリアちゃんだけが苦しんでるとは思っていないわ。
傷つけられて壊れたら、支える家族だって辛いのよ……。
小さく溜息を吐き、ラフィリアちゃんが止まらず相手を攻撃したのも、致し方ない事だと思う。
傷つけた代償としては安いものだと思うわ。
相手はずっと刃物を持って傷つけて来てたんだもの。
それなら、一生残る傷を負わせるのだって、私は許せてしまう。
聖女なんて嘘っぱちね。
「ユリ、お米が炊けたぞ」
「後は蒸らし時間が必要ね」
「もしや、お米を炊いているのかい?」
「ええ、カシュールさんとラフィリアちゃん何も食べれていないでしょう? お握りだけでもと思って作っている所なの」
「本当に色々すまない」
「気にしないで下さい。腹が減っては戦は出来ませんからね」
「心も中々治らんわな」
「オイシイ オニギリダヨ~」
そう言って蒸らし時間が終わると蓋を開けて中を解し、握りやすいようにラップを広げて置いてそこにご飯を乗せて冷ましていく。
梅干し入りのお握りに鮭のほぐし身の入ったのも用意する事にしていたので、鮭もシッカリ焼けている。
骨は暇な時間に取って置いた。
団扇で仰いで握りやすくなった所で、私とセンジュ君でお握りを握って行く。
ふりかけも準備していたので、ゆかりやワカメなども色々作ってお握りパーティーみたいだ。
握っては皿に乗せて握っては更に乗せて。山盛りのお握りが出来上がると幾つかのお握りをお皿にとりわけ、そっちはテーブルに。
「カシュールさんも食べないとこれから負けますよ!」
「あ、ああ」
「娘さんを支えられるのはお父さんである貴方しかいないんです! シッカリ食べて腹ごしらえはしておいてください」
「わ、分かった!」
「あと、こちらは後でお部屋にお持ち帰り下さい。アイテムボックスには入ると思いますので」
「ああ、沢山のお握りとお茶か」
「明日からまた仕事が忙しいので朝食後は会えませんが、帰宅したらどうだったのか教えて下さい」
「分かった」
「それから、先ほど渡した【破損部位修復ポーション】は一日に三本までなら大丈夫なポーションですので、出来れば朝昼晩飲ませてあげて下さいね」
「出来るだけやってみよう」
「はい!」
こうして洗い物を済ませてから私とエンジュさんとドマは一緒に左の家に戻り、お風呂に入ったり各自しながら一日を終えたのだった。
翌朝――やはりラフィリアちゃんは来なかった。
眠っているのかどうかも分からないが、カシュールさんに見送られ仕事へと向かった。
今日は朝から商談だ!
気合を入れて馬車に揺られて行く際中、お父様からお声を掛けられた。
「握り飯、うまかったと伝えてくれとの事だ」
「誰がです?」
「ラフィリアが」
「そうですか……。出来る限りサポートしますとお伝えくださいね」
「ああ、我が家の事に巻き込んですまんな」
「あらお父様、私この家の嫁ですよ?」
「ははは! そうだったな!」
そう告げるとエンジュさんもセンジュくんも笑顔になれた。
よし、これでいい!
悪い空気は外に出して、良い空気で一日を始めましょう!!
何と言っても今日は負けられない商談日ですからね!!
――勝ちに行きますよ!!
「ええええ!?」
「怪しいと思ったのよね! この家乗っ取り女! さっさと出ていけ!!」
そういってドンッと突き飛ばされた瞬間私はガッシリとした胸の中に何故かいて、パアアアアン!! という強い音と共にラフィリアちゃんが吹き飛ぶのを見た。
思わず呆然としていると、私を抱き留めたのはエンジュさんで、ラフィリアちゃんを叩いたのもエンジュさんだと気が付いた瞬間。
「そこまで言うならお前が出ていけ!!」
と、今まで聞いたことのない怒声で叫んだエンジュさんがいた――。
ラフィリアちゃんは呆然と鼻血と口から血を流して固まっていて、余りにもギュウッと抱きしめられた私は身動きが取れない。
「お前は何を知ってる。何を聞いただけで全てを判断している。ふざけるな!!」
「っ!」
「確かに我が家の借金をユリが肩代わりしたさ。それも俺の作った借金をな! その上食うに困っていた俺達に当たり前の食事を準備してくれて、仕事だって補助してくれて、彼女自身だって週にどこかしこのギルドに行って仕事をしている。店の商品も殆どユリの考えた物ばかりだ! センジュが特許を取れたのも、王家御用達になれたのも、魔物討伐隊御用達になれたのも、ユリのアイディアがあってこそだ! その上で工場を構える事も出来た。更にユリの働きで俺達が困っていた所に新しく取引が出来るようになってきた。それをお前は……恥を知れ馬鹿者!!」
「な……なによ。だって……だってそれじゃエンジュお兄ちゃんたちがまるで駄目だったみたいじゃない……」
「駄目だったんだよ実際……。それでもユリに恩返しがしたくて頑張ったし、そのお陰でスキルだって上達して今がある。お前は何だ? 精神が安定しない? だったらどうした、鍛えればいいだけだろ。お前こそ甘えてるんだよ。甘えてずっぷり甘え腐ってその状態だ。悪いが家に置いておけない。直ぐ出ていけ」
そう静かに口にしたエンジュさんにお父様は溜息を吐き、カシュールさんは目を閉じてから大きく深呼吸し、ラフィリアちゃんに「回復アイテムだ、飲め」と【破損部位修復ポーション】を飲ませた。
初めて見る薬だった故に何も考えず飲み干したラフィリアちゃんの身体からはキラキラとした光が一気に溢れ出ては天井へと消えて行き、目を回した彼女はそのまま倒れて眠ってしまった。
「ラフィリア!?」
「安心せい、回復中じゃ」
「回復……中?」
「ラフィリアはな、心が砕けておったのじゃろう? それを今一気に回復しているのじゃよ。心のひび割れを綺麗に治すのには時間が掛かろう。それを一気に回復させるのが、お主が飲ませたアイテムの効果でもある。これからは治してはヒビが入り、治してはヒビが入りを繰り返すじゃろう。完治するのにはユリの【破損部位修復ポーション】を飲ませ続けるしかない。乗り越えて欲しいのならばな? その姿を見るのが辛いというのなら、ユリが言った通り【忘れじの薬】を飲ませるしかないのじゃよ」
「………」
「どちらもお主では手の出ぬ薬じゃろうて。それをユリはお主の娘、自分を害した娘の為に今後も作るじゃろうよ。その優しさに、そ奴め、何時気付くかのう?」
そうため息交じりに口にしたお爺ちゃんに、カシュールさんは涙をポロポロと零し、嗚咽を零した。
誰が悪い訳でもない。
ラフィリアちゃんだって好きであんな性格になった訳ではない。
それでも、立ち向かって治れるかどうかは五分五分かもしれないし、無理かもしれないけれど……祈る形でラフィリアちゃんを見つめた。
その夜はカシュールさんもラフィリアちゃんも姿を見せず、隣の家に閉じ籠っているようだった。
エンジュさんも元気がなく、何と声を掛けたらいいのやら……。
「エンジュさん気にしないで、私は傷ついてはいないわ」
「ユリ……」
「でも庇ってくれてありがとう。でもラフィリアちゃんとカシュールさんも心配ね。お握りくらいは持って行った方が良いかしら」
「「ユリ」」
「姉上」
「姉様は人が良すぎます。あのような真似をされたのにまだ許せるのですか?」
「だって、今のラフィリアちゃんは、本来のラフィリアちゃんではないのでしょう?」
「そうは言いますが!」
「きっと一番辛いのはラフィリアちゃんとカシュールさんだと思うの。私は治せるアイテムを作れるというのなら作り続けるし、渡し続けると思うわ。心の傷って目に見えない分、どれだけ深くてどれだけ広がっているのか見えないのよ。だからこそ治しにくいの」
「「「「……」」」」
「治してあげられるアイテムを作れるのが私なら作るわよ。何時か笑って『ユリお姉ちゃん』って呼んで貰えたら、それで全部終わりでいいのよ」
そう言ってエンジュさんの背中をポンと叩くと、いきなりギュッと抱きしめられた。
何度も「すまない」と口にして。
「こういう時は、謝罪の言葉よりは、感謝の言葉の方が嬉しいって事は覚えておくといいわ?」
「――ありがとうユリ!」
「どういたしまして! 後でお米炊いてくれる? お握り持って行ってあげましょうよ」
「俺も作ります」
「そうね、腹が減ってはっていうものね!」
こうして食事を終えた後、空いていた土鍋でご飯を炊いて貰い、その間に色々ふりかけを出してお握りを作る準備をする。
お茶も新しく沸かしていると、カシュールさんが頭を下げてやって来た。
どうやらラフィリアちゃんはグッスリ眠っているらしい。
「本当に、うちのバカ娘がとんでもない事を……」
「それについては、謝罪はもういらんとの事だ」
「……」
「その代わり、治るまで薬を作り続ける。それがユリの選んだ道だ」
「ユリが?」
その言葉に振り返ってニッコリ笑い頷くと、胸にトントンと手を当てるとカシュールさんは涙を零しながら「ありがとう」と口にしてくれた。
そうよ、親だって苦しんだのよ。誰もラフィリアちゃんだけが苦しんでるとは思っていないわ。
傷つけられて壊れたら、支える家族だって辛いのよ……。
小さく溜息を吐き、ラフィリアちゃんが止まらず相手を攻撃したのも、致し方ない事だと思う。
傷つけた代償としては安いものだと思うわ。
相手はずっと刃物を持って傷つけて来てたんだもの。
それなら、一生残る傷を負わせるのだって、私は許せてしまう。
聖女なんて嘘っぱちね。
「ユリ、お米が炊けたぞ」
「後は蒸らし時間が必要ね」
「もしや、お米を炊いているのかい?」
「ええ、カシュールさんとラフィリアちゃん何も食べれていないでしょう? お握りだけでもと思って作っている所なの」
「本当に色々すまない」
「気にしないで下さい。腹が減っては戦は出来ませんからね」
「心も中々治らんわな」
「オイシイ オニギリダヨ~」
そう言って蒸らし時間が終わると蓋を開けて中を解し、握りやすいようにラップを広げて置いてそこにご飯を乗せて冷ましていく。
梅干し入りのお握りに鮭のほぐし身の入ったのも用意する事にしていたので、鮭もシッカリ焼けている。
骨は暇な時間に取って置いた。
団扇で仰いで握りやすくなった所で、私とセンジュ君でお握りを握って行く。
ふりかけも準備していたので、ゆかりやワカメなども色々作ってお握りパーティーみたいだ。
握っては皿に乗せて握っては更に乗せて。山盛りのお握りが出来上がると幾つかのお握りをお皿にとりわけ、そっちはテーブルに。
「カシュールさんも食べないとこれから負けますよ!」
「あ、ああ」
「娘さんを支えられるのはお父さんである貴方しかいないんです! シッカリ食べて腹ごしらえはしておいてください」
「わ、分かった!」
「あと、こちらは後でお部屋にお持ち帰り下さい。アイテムボックスには入ると思いますので」
「ああ、沢山のお握りとお茶か」
「明日からまた仕事が忙しいので朝食後は会えませんが、帰宅したらどうだったのか教えて下さい」
「分かった」
「それから、先ほど渡した【破損部位修復ポーション】は一日に三本までなら大丈夫なポーションですので、出来れば朝昼晩飲ませてあげて下さいね」
「出来るだけやってみよう」
「はい!」
こうして洗い物を済ませてから私とエンジュさんとドマは一緒に左の家に戻り、お風呂に入ったり各自しながら一日を終えたのだった。
翌朝――やはりラフィリアちゃんは来なかった。
眠っているのかどうかも分からないが、カシュールさんに見送られ仕事へと向かった。
今日は朝から商談だ!
気合を入れて馬車に揺られて行く際中、お父様からお声を掛けられた。
「握り飯、うまかったと伝えてくれとの事だ」
「誰がです?」
「ラフィリアが」
「そうですか……。出来る限りサポートしますとお伝えくださいね」
「ああ、我が家の事に巻き込んですまんな」
「あらお父様、私この家の嫁ですよ?」
「ははは! そうだったな!」
そう告げるとエンジュさんもセンジュくんも笑顔になれた。
よし、これでいい!
悪い空気は外に出して、良い空気で一日を始めましょう!!
何と言っても今日は負けられない商談日ですからね!!
――勝ちに行きますよ!!
267
あなたにおすすめの小説
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
貧乏奨学生の子爵令嬢は、特許で稼ぐ夢を見る 〜レイシアは、今日も我が道つき進む!~
みちのあかり
ファンタジー
同じゼミに通う王子から、ありえないプロポーズを受ける貧乏奨学生のレイシア。
何でこんなことに? レイシアは今までの生き方を振り返り始めた。
第一部(領地でスローライフ)
5歳の誕生日。お父様とお母様にお祝いされ、教会で祝福を受ける。教会で孤児と一緒に勉強をはじめるレイシアは、その才能が開花し非常に優秀に育っていく。お母様が里帰り出産。生まれてくる弟のために、料理やメイド仕事を覚えようと必死に頑張るレイシア。
お母様も戻り、家族で幸せな生活を送るレイシア。
しかし、未曽有の災害が起こり、領地は借金を負うことに。
貧乏でも明るく生きるレイシアの、ハートフルコメディ。
第二部(学園無双)
貧乏なため、奨学生として貴族が通う学園に入学したレイシア。
貴族としての進学は奨学生では無理? 平民に落ちても生きていけるコースを選ぶ。
だが、様々な思惑により貴族のコースも受けなければいけないレイシア。お金持ちの貴族の女子には嫌われ相手にされない。
そんなことは気にもせず、お金儲け、特許取得を目指すレイシア。
ところが、いきなり王子からプロポーズを受け・・・
学園無双の痛快コメディ
カクヨムで240万PV頂いています。
妹が聖女に選ばれました。姉が闇魔法使いだと周囲に知られない方が良いと思って家を出たのに、何故か王子様が追いかけて来ます。
向原 行人
ファンタジー
私、アルマには二つ下の可愛い妹がいます。
幼い頃から要領の良い妹は聖女に選ばれ、王子様と婚約したので……私は遠く離れた地で、大好きな魔法の研究に専念したいと思います。
最近は異空間へ自由に物を出し入れしたり、部分的に時間を戻したり出来るようになったんです!
勿論、この魔法の効果は街の皆さんにも活用を……いえ、無限に収納出来るので、安い時に小麦を買っていただけで、先見の明とかはありませんし、怪我をされた箇所の時間を戻しただけなので、治癒魔法とは違います。
だから私は聖女ではなくて、妹が……って、どうして王子様がこの地に来ているんですかっ!?
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
無能令嬢、『雑役係』として辺境送りされたけど、世界樹の加護を受けて規格外に成長する
タマ マコト
ファンタジー
名門エルフォルト家の長女クレアは、生まれつきの“虚弱体質”と誤解され、家族から無能扱いされ続けてきた。
社交界デビュー目前、突然「役立たず」と決めつけられ、王都で雑役係として働く名目で辺境へ追放される。
孤独と諦めを抱えたまま向かった辺境の村フィルナで、クレアは自分の体調がなぜか安定し、壊れた道具や荒れた土地が彼女の手に触れるだけで少しずつ息を吹き返す“奇妙な変化”に気づく。
そしてある夜、瘴気に満ちた森の奥から呼び寄せられるように、一人で足を踏み入れた彼女は、朽ちた“世界樹の分枝”と出会い、自分が世界樹の血を引く“末裔”であることを知る——。
追放されたはずの少女が、世界を動かす存在へ覚醒する始まりの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる