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58 超強力なお守りを作ってしまいチート扱いとなった日に、エンジュさんがラフィリアにブチ切れる!
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どんどん生成して全ての倉庫がアイテム一杯になってから二号店の開発部屋に戻ると、出しっぱなしだったアイテムをアイテムボックスに仕舞い、何を作ろうかと考える。
「こうなると、集中力アップのお守りが欲しいわ」
「俺も欲しいですね。一応エンジュさんからは【体感温度が下がる付与】と【身体を若干冷やす冷風付与】のついたアクセサリーを貰ってるんですが」
「ネックレスで貰ったの?」
「はい、姉様と同じが良いと言ったら作ってくれました」
「なるほど、なら腕輪か……指輪かピアスね」
「俺のピアスは飾りなのでピアスで欲しいですね」
「じゃあ集中力の上がるピアスを作るわ。私はイヤリングにしようっと。出来ればサファイヤとアメジストが使いたいわね……。知力と集中力が上がるって言われてるから」
「姉様は色々詳しいですね」
「石を出せる程度の能力ですから」
「ははは!」
「後はドマにはラピスラズリを付けて最高のお守りにしてあげる」
「本当ですか?」
「ええ、エンジュさん達にも渡す予定だけど、どの形で欲しいかを聞かないと駄目だから、まずはドマに先に渡すわ」
「ありがとう御座います!」
こうして素材が置いてある場所に向かうと、ピアスで炎症などし難いのはプラチナかなと思いプラチナを選ぶ。それを手にして席に戻ると、頭の中でデザインを描き……男性ならシンプルにと思い片耳ピアスとして三つの宝石が付いたイメージで作り上げる。
ひし形の形に三つをつければいいかな? 私のイヤリングはしずくタイプにしよう。
こうして「アイテム生成・ピアス」と口にすれば光りながら魔法陣が現れ、プラチナがピアスの形を作って行く。まるで草の弦のように滑らかに動くのは一度作った経験があるからだろうか?
そこに手を一つ外して「アイテム生成・サファイヤ」と口にすれば欲しい形のサファイヤが一つ落ちそうになって魔法陣に取り込まれていく。続いて「アイテム生成・アメジスト」と口にすると欲しい形のアメジストが隣の手に翳している魔法陣の中に、最後に「アイテム生成・ラピスラズリ」と呟くと金の入った綺麗なアメジストが出て来て隣の魔法陣に入って行くと、それらを一つの形に頭のデザインに合わせて作り上げ――パン! という音と共に、一つのピアスの完成だ。
小さめながらも宝石は一級品。
今度はそれに一つずつ付与をして行く。
まぁ、石の力を強くするだけだけど。
「サファイアに【集中力増強】」
そう言えばサファイアに付与され、続けて更に付与を掛ける。
「アメジストに【知力増強】」
そう言えばアメシストに付与されて――最後にラピスラズリ。
「ラピスラズリに【幸運増強】」
そう付与すればパアアア……ッと輝いて出来上がった。
鑑定してみると良い感じに出来てる。
最後に金具に【強化付与】を付ければ完成だ。
「うん、良いんじゃないかな?」
「なんだか凄いオーラを感じますが」
「お守りだからね!」
「そうなんですね! では早速」
そう言って右についていたピアスを外し、私が生活魔法で洗浄すると「ありがとう御座います」と照れながら私の作ったピアスを着けた。
すると、チカリと光輝いて光は直ぐに収まった。
「頭がクリアな感じがします」
「おお、お守り効果出てるのね」
「気持ち的に透き通る世界にいるような感じですね」
「私も作ったら体験できるかしら」
「恐らく」
「なら私も作りましょう。石から作らなきゃね」
そう言うとドマと同じように三つの石をしずく状の形に作り、出来ればシャランッと音が鳴るように作りたかったのだ。
涼し気になるしね。
それをプラチナでイヤリングとして作り上げ、更に同じように付与をしてから片方の耳に付けると、確かに頭がクリアというか……透き通る世界にいるような感覚になった。
「ああ……凄く頭がスッキリして透き通る世界にいるって正にこんな感じね」
「ですよね」
「これに慣れると大変かも」
「でも、良いアイディアやひらめきはドンドンおきそうです」
「うーん……超強力なお守り作ったかもしれないわ。ドマ、このお守りは姉弟専用にしておきましょう。ちょっと強力すぎるわ」
「そうですか? なら姉弟専用にしましょう」
「多分私しか付与できないとは思うけど、三つの付与の特許を取りに行きましょう」
「はい!」
こうして二人で馬車に乗り付与師ギルドに向かい、【集中力増強】【知力増強】【幸運増強】の特許を取ると「また凄いの作ったな」と驚かれた。
そしてギルマスからは「ユリの作った特許は、多分ユリしか使えない」とまで言われたものの、作ったら特許を取るようにと言われているので報告には今後も来ることになった。
その後馬車で二号店に戻り、各種倉庫に行ってアイテムを一杯にしていると就業のチャイムが鳴り、いつも通り二号店へと集まる。
すると――。
「あれ、姉上とドマは新しい付与アイテム付けてますね」
「ええ、お守りを作ってみたんだけど、本当はみんなの分作る予定だったんだけど、諸事情で作れないのよ」
「というと?」
「ちょっと強力すぎたの」
「「「強力すぎた」」」
「試しに使ってみる?」
そう言ってイヤリングを外すと何時もの状態に戻ったけれど、エンジュさんがまずつけてみると「ああ、確かに強力だなこれは」とイヤリングを外し、次はお父様が付けて「ボケ防止には良いんじゃないか?」と口にして外し、最後に付与師であるセンジュ君が付けると「……これは強いですね」と苦笑いしながら外して私に帰した。
「姉上、それ一種のチートアイテムですよ」
「「チートアイテム」」
「お二人だけで終わらせるのが良いかと」
付与師歴の長いセンジュ君にまで言われる程のアイテムらしい。
今度からはもう少し考えて作ろう。
そして皆で集まって今日の仕事内容の話を終えると、ロザリオスさんから一つ連絡事項が来た。
「明日の朝ですが、大手インク会社のホスティー様がお越しになり、万年筆専用のインクの契約を行いたいとの事です」
「「「おおおお!」」」
「なんでもユリちゃんに世話になったそうで、是非ともお礼と還元をしたいと」
「流石ユリだな!」
「インク会社と提携出来たら万年筆もっと売れますよ!!」
「まだご連絡中ですよ。それから、ホスティー様から一つユリちゃんへのお礼として、万年筆を入れる箱を作る会社も紹介してくれるそうです。三つの会社で提携して売りましょうと言う事らしいですわ」
「うちはそれでも構わんが」
「ええ、俺も構いませんね」
「正直箱問題は何時も頭を悩ませていたからな」
「そうですね、そこで大手箱メーカーであるノルディス様もこられるそうなので、是非契約してみてはとの事です」
「それは有難い」
「ユリ、ありがとう!」
「いえいえ」
こうして明日は朝から大手インク会社のホスティー様と、大手箱メーカーのノルディス様がお越しになる事になった。
うん、良かった!!
こうして最後の連絡も終わった所で家に帰る事になり、いつも通り魔道具を起動させて家路に付くと、カシュールさんに出迎えられた。
「お帰り皆」
「ただいまです」
「ただいま帰りました」
「それでその……ユリ、アイテムは」
「持って来てますよ」
その一言にカシュールさんは目を輝かせて喜び、カシュールさんもアイテムボックスを小だが持っているらしく、九本の【破損部位修復ポーション】を手渡した。
「一日三本飲ませるか身体に掛けてあげて下さい」
「かたじけない……助かる」
「もしそれでもダメな場合ですが」
「うん?」
「忘れじの薬もありますので……それは最後の手段と思って下さい」
「……何から何までありがとう」
「風呂上りにコップに入れて飲ませると良いかもです」
「そうするよ」
そう会話も終わり靴を脱いでから手を洗い、エンジの割烹着から城の割烹着に着替えると――。
「おい、家乗っ取り女」
「へ?」
「お前だよお前」
と、ラフィリアちゃんに言い寄られた。
一体何事かと思っていると――。
「あたし聞いたからね? アンタがこの家の借金全部払ったって! 何よ、金持ってるんなら寄付してサッサと去れば良かったじゃない! こんなの家の乗っ取りよ!!」
「ええええ!?」
「怪しいと思ったのよね! この家乗っ取り女! さっさと出ていけ!!」
そういってドンッと突き飛ばされた瞬間私はガッシリとした胸の中に何故かいて、パアアアアン!! という強い音と共にラフィリアちゃんが吹き飛ぶのを見た。
思わず呆然としていると、私を抱き留めたのはエンジュさんで、ラフィリアちゃんを叩いたのもエンジュさんだと気が付いた瞬間。
「そこまで言うならお前が出ていけ!!」
と、今まで聞いたことのない怒声で叫んだエンジュさんがいた――。
「こうなると、集中力アップのお守りが欲しいわ」
「俺も欲しいですね。一応エンジュさんからは【体感温度が下がる付与】と【身体を若干冷やす冷風付与】のついたアクセサリーを貰ってるんですが」
「ネックレスで貰ったの?」
「はい、姉様と同じが良いと言ったら作ってくれました」
「なるほど、なら腕輪か……指輪かピアスね」
「俺のピアスは飾りなのでピアスで欲しいですね」
「じゃあ集中力の上がるピアスを作るわ。私はイヤリングにしようっと。出来ればサファイヤとアメジストが使いたいわね……。知力と集中力が上がるって言われてるから」
「姉様は色々詳しいですね」
「石を出せる程度の能力ですから」
「ははは!」
「後はドマにはラピスラズリを付けて最高のお守りにしてあげる」
「本当ですか?」
「ええ、エンジュさん達にも渡す予定だけど、どの形で欲しいかを聞かないと駄目だから、まずはドマに先に渡すわ」
「ありがとう御座います!」
こうして素材が置いてある場所に向かうと、ピアスで炎症などし難いのはプラチナかなと思いプラチナを選ぶ。それを手にして席に戻ると、頭の中でデザインを描き……男性ならシンプルにと思い片耳ピアスとして三つの宝石が付いたイメージで作り上げる。
ひし形の形に三つをつければいいかな? 私のイヤリングはしずくタイプにしよう。
こうして「アイテム生成・ピアス」と口にすれば光りながら魔法陣が現れ、プラチナがピアスの形を作って行く。まるで草の弦のように滑らかに動くのは一度作った経験があるからだろうか?
そこに手を一つ外して「アイテム生成・サファイヤ」と口にすれば欲しい形のサファイヤが一つ落ちそうになって魔法陣に取り込まれていく。続いて「アイテム生成・アメジスト」と口にすると欲しい形のアメジストが隣の手に翳している魔法陣の中に、最後に「アイテム生成・ラピスラズリ」と呟くと金の入った綺麗なアメジストが出て来て隣の魔法陣に入って行くと、それらを一つの形に頭のデザインに合わせて作り上げ――パン! という音と共に、一つのピアスの完成だ。
小さめながらも宝石は一級品。
今度はそれに一つずつ付与をして行く。
まぁ、石の力を強くするだけだけど。
「サファイアに【集中力増強】」
そう言えばサファイアに付与され、続けて更に付与を掛ける。
「アメジストに【知力増強】」
そう言えばアメシストに付与されて――最後にラピスラズリ。
「ラピスラズリに【幸運増強】」
そう付与すればパアアア……ッと輝いて出来上がった。
鑑定してみると良い感じに出来てる。
最後に金具に【強化付与】を付ければ完成だ。
「うん、良いんじゃないかな?」
「なんだか凄いオーラを感じますが」
「お守りだからね!」
「そうなんですね! では早速」
そう言って右についていたピアスを外し、私が生活魔法で洗浄すると「ありがとう御座います」と照れながら私の作ったピアスを着けた。
すると、チカリと光輝いて光は直ぐに収まった。
「頭がクリアな感じがします」
「おお、お守り効果出てるのね」
「気持ち的に透き通る世界にいるような感じですね」
「私も作ったら体験できるかしら」
「恐らく」
「なら私も作りましょう。石から作らなきゃね」
そう言うとドマと同じように三つの石をしずく状の形に作り、出来ればシャランッと音が鳴るように作りたかったのだ。
涼し気になるしね。
それをプラチナでイヤリングとして作り上げ、更に同じように付与をしてから片方の耳に付けると、確かに頭がクリアというか……透き通る世界にいるような感覚になった。
「ああ……凄く頭がスッキリして透き通る世界にいるって正にこんな感じね」
「ですよね」
「これに慣れると大変かも」
「でも、良いアイディアやひらめきはドンドンおきそうです」
「うーん……超強力なお守り作ったかもしれないわ。ドマ、このお守りは姉弟専用にしておきましょう。ちょっと強力すぎるわ」
「そうですか? なら姉弟専用にしましょう」
「多分私しか付与できないとは思うけど、三つの付与の特許を取りに行きましょう」
「はい!」
こうして二人で馬車に乗り付与師ギルドに向かい、【集中力増強】【知力増強】【幸運増強】の特許を取ると「また凄いの作ったな」と驚かれた。
そしてギルマスからは「ユリの作った特許は、多分ユリしか使えない」とまで言われたものの、作ったら特許を取るようにと言われているので報告には今後も来ることになった。
その後馬車で二号店に戻り、各種倉庫に行ってアイテムを一杯にしていると就業のチャイムが鳴り、いつも通り二号店へと集まる。
すると――。
「あれ、姉上とドマは新しい付与アイテム付けてますね」
「ええ、お守りを作ってみたんだけど、本当はみんなの分作る予定だったんだけど、諸事情で作れないのよ」
「というと?」
「ちょっと強力すぎたの」
「「「強力すぎた」」」
「試しに使ってみる?」
そう言ってイヤリングを外すと何時もの状態に戻ったけれど、エンジュさんがまずつけてみると「ああ、確かに強力だなこれは」とイヤリングを外し、次はお父様が付けて「ボケ防止には良いんじゃないか?」と口にして外し、最後に付与師であるセンジュ君が付けると「……これは強いですね」と苦笑いしながら外して私に帰した。
「姉上、それ一種のチートアイテムですよ」
「「チートアイテム」」
「お二人だけで終わらせるのが良いかと」
付与師歴の長いセンジュ君にまで言われる程のアイテムらしい。
今度からはもう少し考えて作ろう。
そして皆で集まって今日の仕事内容の話を終えると、ロザリオスさんから一つ連絡事項が来た。
「明日の朝ですが、大手インク会社のホスティー様がお越しになり、万年筆専用のインクの契約を行いたいとの事です」
「「「おおおお!」」」
「なんでもユリちゃんに世話になったそうで、是非ともお礼と還元をしたいと」
「流石ユリだな!」
「インク会社と提携出来たら万年筆もっと売れますよ!!」
「まだご連絡中ですよ。それから、ホスティー様から一つユリちゃんへのお礼として、万年筆を入れる箱を作る会社も紹介してくれるそうです。三つの会社で提携して売りましょうと言う事らしいですわ」
「うちはそれでも構わんが」
「ええ、俺も構いませんね」
「正直箱問題は何時も頭を悩ませていたからな」
「そうですね、そこで大手箱メーカーであるノルディス様もこられるそうなので、是非契約してみてはとの事です」
「それは有難い」
「ユリ、ありがとう!」
「いえいえ」
こうして明日は朝から大手インク会社のホスティー様と、大手箱メーカーのノルディス様がお越しになる事になった。
うん、良かった!!
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「お帰り皆」
「ただいまです」
「ただいま帰りました」
「それでその……ユリ、アイテムは」
「持って来てますよ」
その一言にカシュールさんは目を輝かせて喜び、カシュールさんもアイテムボックスを小だが持っているらしく、九本の【破損部位修復ポーション】を手渡した。
「一日三本飲ませるか身体に掛けてあげて下さい」
「かたじけない……助かる」
「もしそれでもダメな場合ですが」
「うん?」
「忘れじの薬もありますので……それは最後の手段と思って下さい」
「……何から何までありがとう」
「風呂上りにコップに入れて飲ませると良いかもです」
「そうするよ」
そう会話も終わり靴を脱いでから手を洗い、エンジの割烹着から城の割烹着に着替えると――。
「おい、家乗っ取り女」
「へ?」
「お前だよお前」
と、ラフィリアちゃんに言い寄られた。
一体何事かと思っていると――。
「あたし聞いたからね? アンタがこの家の借金全部払ったって! 何よ、金持ってるんなら寄付してサッサと去れば良かったじゃない! こんなの家の乗っ取りよ!!」
「ええええ!?」
「怪しいと思ったのよね! この家乗っ取り女! さっさと出ていけ!!」
そういってドンッと突き飛ばされた瞬間私はガッシリとした胸の中に何故かいて、パアアアアン!! という強い音と共にラフィリアちゃんが吹き飛ぶのを見た。
思わず呆然としていると、私を抱き留めたのはエンジュさんで、ラフィリアちゃんを叩いたのもエンジュさんだと気が付いた瞬間。
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