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70 スタンピード対策に、ついにお爺ちゃんとタキが動き出す。
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「今も帝王様は【サクラギ】の名字を持つ者を一人でも探そうとしていらっしゃるが見つからない。見つかったとしても生きていられるかどうかも分からない。何故集団で自決する事になったのか理由を知りたいそうだが、誰一人としていないのだ……」
その言葉にドマを見ると、ドマは口をギュと閉じ拳を握りしめていた……。
ドマの名字はその【サクラギ】だけど、ドマ自身には記憶が一切ない。
【忘れじの薬】を飲んだからと言う結果だが、その事は敢えて言わなかった。
「では、鬼門は今もキサラギ一族だけで?」
「いいや、キサラギ一族は【今の帝王を帝王とは認めぬ】と言って鬼門の守りを放棄した」
「大丈夫なんですかそれ……」
「大丈夫なものか。今や鉄の国サカマル帝国は荒れに荒れているよ。帝王ともあろう方がキサラギからもサクラギからも見放されたとあっては示しもつかない。その責を取って、子を作れなくする手術が行われたそうだ」
「帝王から次の子が生まれなくしたんですか?」
「ああ、帝王が御した場合に限り、違う兄弟から帝王が選ばれる。子は成せないわ、毎日毒に怯えなくてはならないわ、今の帝王にまともな考えは出来ないだろう。その上で他の宰相たちから良い様に使わされていて、木偶の帝王とさえ呼ばれている。内戦が勃発しようかと言う時にスタンピードで内戦が起きなかったとさえも言われている。だからスタンピードが終わって貰っては困るのは、鉄の国サカマル帝国の方なんだよ」
なるほど、それでワザと足並みを崩して言ってる訳か……ろくでもない。
元々強い兵団を持っている事と、魔物討伐隊もまた強いらしく、三国でダンジョン撃破して行けば遠くない未来にスタンピードは落ち着く筈なのに。
「ちなみに、俺達が国を出る時に流れていた話では、帝王様は病床で倒れていると言う噂だった。次の帝王を選んでいる最中だとも」
「わー……」
「ズタボロじゃないですか」
「病床の帝王様がお亡くなりにならない限りは、三国の足並みは整う事はないだろうな」
そこまで話したところで晩御飯となり、皆さんとで美味しく食べていたけれどドマは心ここにあらずで、私がツンツンと突くとハッとした様子で苦笑いしていた。
考えても仕方ない事は考えない主義だけど、ドマの人生が狂ったのは今の帝王の所為なのね。
もしかしたら他国にもドマと同じ子がいるかも知れないけれど、今はどうしようもない。
あれ?
「でも、エンジュさんのお母様ってサクラギじゃない?」
「ああ、サクラギだな」
「では叔父様は?」
「母親違いなんだよ。俺とアリナシアは腹違いの兄妹なんだ」
「腹違いでしたか」
「だから、ある意味帝王様が探しているサクラギは、エンジュとセンジュにも血は流れていると言う事になるけれど、君たちは生まれも育ちも宝石の国ダイヤの国だ。鉄の国サカマル帝国とは関りなんか持たない方が良い」
「俺もそう思います」
「同じく、碌な事が無さそうだからな」
「それに鉄の国サカマル帝国は男尊女卑が酷い国でもある。ラフィリアをあの国で育てるなんて今考えてもゾッとする」
男尊女卑の考え……私とは絶対合わなそうな国だなぁ……。
うん、私はあの国には近寄らない!
「さて、皆さんご飯を食べ終わった所で、一つ良い物をお取り寄せします」
「お、何を取り寄せるんだ」
「ラフィが売り物になる初級ポーションを作れるようになったのと、スキルが1上がったお祝いとして……ジャーン!!」
そう言って【お取り寄せ】のタブレットからとある甘味を買うと、机の上にポンと現れた為箱から中身を出すと――多種多様のケーキの詰め合わせだ!!
見た目も華やかで私とセンジュ君がお皿とフォークを用意すると、まずはラフィに食べたいのを選んでもらい、一人贅沢に二つずつ選んでいく。
全員に行きわたってから珈琲も用意して食べたんだけど――美味しい!!!
流石三ツ星レストランのケーキ!! 大満足!!
「美味しい――!!」
「甘いな!! 確かに食べた事ないが甘味だ!!」
「美味しくて頬が落ちますね……」
「贅沢な味ですっ!」
「……うまいっ!」
「珈琲と合うな!」
「イチゴ オイシイヨー」
「ワシはモンブランなるものが好きじゃのう」
と、和気藹々とケーキを食べて過ごし、嫌な事は忘れて綺麗サッパリ!
……とは行かないかな?
「ドマ、後でちょっとお話しようか?」
「え?」
「あらあら? 護衛は何時もボーっとしてていいのかしら?」
「!」
「と、いう訳で、後でお話しましょう?」
そう言うとケーキを食べつつ頬を赤くして頷いていた。
取り敢えずドマの不安は今日のうちに消して置く!!
こうして食事を終えた後は先にエンジュさんに風呂に入って着て貰い、その間にドマから話を聞くことにすると、なんでも男尊女卑の事は覚えていたらしい。
「姉様、どうか鉄の国サカマル帝国にだけは行かないで下さい」
「余程男尊女卑が激しい土地柄なのかしら?」
「報酬で女払いがあるような地域です。とても姉様を連れて行っていい場所ではありません」
「なるほど、確かに酷い男尊女卑のようね」
女払いって初めて聞いたわ。
余程酷い土地柄なのね。
ラフィが無事だったのは、きっとあの呪いの為の性格と、お父様であるカシュールさんが守ったからだと理解出来た。
カシュールさんもエンジュさんのお母さんとは腹違いだと言っていたし、女払いはあながち間違いではないだろう。
「そうね、私はダイヤ王国から出ないわ」
「そうしてください……どうかお願いします」
「呼ばれてもいかないわよ」
「良かった……」
「ただ、覚えている所はそこだけなの?」
「はい、他は何もないですね。きっと幼いながらに男尊女卑に対して抵抗が強かったんだと思います」
「それで覚えていると言う事はあるのね……」
確かに子供の頃のトラウマと言うのは残りやすい。
どう足掻いても取れない場合がある。
それが、ドマの場合は男尊女卑だったのだろう。
母親か、姉か、妹か……辛い目に遭っていたのかも知れない。
「しかし、足並みが揃わないとスタンピードは収まらないわ。二国だけで進めるのか、それとも現帝王が崩御するのが先か……難しい所ね」
「帝王の崩御するのを待って居ったら何時まで経っても勝てんわ。それにスタンピードは厄介なモンスターを生み出しやすいと相場が決まっておる。どれ、ドマよ。ワシとタキの分身は魔物討伐隊に一時所属するわい」
「え!」
「お二人がですか?」
「タキハ ブンレツ デキルカラ イッピキ イッテクルヨ」
「なるほど」
「明日の朝陛下に伝えに行くぞい。鉄の国サカマル帝国待って居ったら取り返しのつかん事になるからのう」
「分かったわ。怪我だけはしないでね」
「うむ」
「ボクト オジイチャン フタリデ アルテイド オワラセテクルネー」
ある意味心強い……のかな?
取り敢えず明日の朝はラフィにはタキちゃんの分身と一緒に頑張って貰って、陛下に会いに行こう。
お爺ちゃんがこんな事を言い出すなんて事は滅多にないのだし、任せておく方が無難かな?
「しかし!」
「ん?」
「ワシとタキが帰ってきたら、あのケーキとか言うのをたらふく食わせておくれ!」
「いいよ!!」
こうしている間にエンジュさんがお風呂から上がってきてドマが入りに行き、お爺ちゃん達が魔物討伐隊と一緒に遠征というか、スタンピードを抑えに行く話をすると驚いていたけれど、「皆を守って欲しい」と言うエンジュさんの言葉に、お爺ちゃんは孫を見るような顔で「ふぉっふぉっふぉ!」と笑っていた。
「全員を守ると言う訳にはいくまいて。じゃが、出来る限りは守ると誓おう。ワシは一応宝石の国を庇護するレジェンドモンスターじゃ。そのワシの主が宝石の国ダイヤ王国民と言う事は、他国が欲しがっても動く事など不可能と言うことじゃ」
その言葉に、ドマの言っていた男尊女卑を思い出した。
お爺ちゃんなりに何か思い当たる節があるのかも知れない。
「それに、金塊の山に鉄の国サカマル帝国が向かったとしても、勝てはしないじゃろう。相手はドラゴンじゃぞ」
「やはりドラゴンがいるんだな」
「うむ、無駄に命が散るだけなのを鉄の国サカマル帝国は理解しておらぬ様子。まぁ、あのドラゴンの倒し方もワシが陛下に伝えよう」
「ありがたい!!」
「さて、ユリが風呂に入ったらワシ等も寝るかのう……。明日からは暫しの別れじゃエンジュたちよ」
「寂しくなるが……必ず戻って来てくれ」
「ふぁっふぁっふぁ! 言われずとも戻ってくるわい」
こうしてドマも風呂から上がり、最後に私とお爺ちゃん達がお風呂に入ってから上がって早々に眠りについたけど、お爺ちゃんが居ない生活か……きっと寂しいだろうな。
そんな事を思いながら眠りについた。
その言葉にドマを見ると、ドマは口をギュと閉じ拳を握りしめていた……。
ドマの名字はその【サクラギ】だけど、ドマ自身には記憶が一切ない。
【忘れじの薬】を飲んだからと言う結果だが、その事は敢えて言わなかった。
「では、鬼門は今もキサラギ一族だけで?」
「いいや、キサラギ一族は【今の帝王を帝王とは認めぬ】と言って鬼門の守りを放棄した」
「大丈夫なんですかそれ……」
「大丈夫なものか。今や鉄の国サカマル帝国は荒れに荒れているよ。帝王ともあろう方がキサラギからもサクラギからも見放されたとあっては示しもつかない。その責を取って、子を作れなくする手術が行われたそうだ」
「帝王から次の子が生まれなくしたんですか?」
「ああ、帝王が御した場合に限り、違う兄弟から帝王が選ばれる。子は成せないわ、毎日毒に怯えなくてはならないわ、今の帝王にまともな考えは出来ないだろう。その上で他の宰相たちから良い様に使わされていて、木偶の帝王とさえ呼ばれている。内戦が勃発しようかと言う時にスタンピードで内戦が起きなかったとさえも言われている。だからスタンピードが終わって貰っては困るのは、鉄の国サカマル帝国の方なんだよ」
なるほど、それでワザと足並みを崩して言ってる訳か……ろくでもない。
元々強い兵団を持っている事と、魔物討伐隊もまた強いらしく、三国でダンジョン撃破して行けば遠くない未来にスタンピードは落ち着く筈なのに。
「ちなみに、俺達が国を出る時に流れていた話では、帝王様は病床で倒れていると言う噂だった。次の帝王を選んでいる最中だとも」
「わー……」
「ズタボロじゃないですか」
「病床の帝王様がお亡くなりにならない限りは、三国の足並みは整う事はないだろうな」
そこまで話したところで晩御飯となり、皆さんとで美味しく食べていたけれどドマは心ここにあらずで、私がツンツンと突くとハッとした様子で苦笑いしていた。
考えても仕方ない事は考えない主義だけど、ドマの人生が狂ったのは今の帝王の所為なのね。
もしかしたら他国にもドマと同じ子がいるかも知れないけれど、今はどうしようもない。
あれ?
「でも、エンジュさんのお母様ってサクラギじゃない?」
「ああ、サクラギだな」
「では叔父様は?」
「母親違いなんだよ。俺とアリナシアは腹違いの兄妹なんだ」
「腹違いでしたか」
「だから、ある意味帝王様が探しているサクラギは、エンジュとセンジュにも血は流れていると言う事になるけれど、君たちは生まれも育ちも宝石の国ダイヤの国だ。鉄の国サカマル帝国とは関りなんか持たない方が良い」
「俺もそう思います」
「同じく、碌な事が無さそうだからな」
「それに鉄の国サカマル帝国は男尊女卑が酷い国でもある。ラフィリアをあの国で育てるなんて今考えてもゾッとする」
男尊女卑の考え……私とは絶対合わなそうな国だなぁ……。
うん、私はあの国には近寄らない!
「さて、皆さんご飯を食べ終わった所で、一つ良い物をお取り寄せします」
「お、何を取り寄せるんだ」
「ラフィが売り物になる初級ポーションを作れるようになったのと、スキルが1上がったお祝いとして……ジャーン!!」
そう言って【お取り寄せ】のタブレットからとある甘味を買うと、机の上にポンと現れた為箱から中身を出すと――多種多様のケーキの詰め合わせだ!!
見た目も華やかで私とセンジュ君がお皿とフォークを用意すると、まずはラフィに食べたいのを選んでもらい、一人贅沢に二つずつ選んでいく。
全員に行きわたってから珈琲も用意して食べたんだけど――美味しい!!!
流石三ツ星レストランのケーキ!! 大満足!!
「美味しい――!!」
「甘いな!! 確かに食べた事ないが甘味だ!!」
「美味しくて頬が落ちますね……」
「贅沢な味ですっ!」
「……うまいっ!」
「珈琲と合うな!」
「イチゴ オイシイヨー」
「ワシはモンブランなるものが好きじゃのう」
と、和気藹々とケーキを食べて過ごし、嫌な事は忘れて綺麗サッパリ!
……とは行かないかな?
「ドマ、後でちょっとお話しようか?」
「え?」
「あらあら? 護衛は何時もボーっとしてていいのかしら?」
「!」
「と、いう訳で、後でお話しましょう?」
そう言うとケーキを食べつつ頬を赤くして頷いていた。
取り敢えずドマの不安は今日のうちに消して置く!!
こうして食事を終えた後は先にエンジュさんに風呂に入って着て貰い、その間にドマから話を聞くことにすると、なんでも男尊女卑の事は覚えていたらしい。
「姉様、どうか鉄の国サカマル帝国にだけは行かないで下さい」
「余程男尊女卑が激しい土地柄なのかしら?」
「報酬で女払いがあるような地域です。とても姉様を連れて行っていい場所ではありません」
「なるほど、確かに酷い男尊女卑のようね」
女払いって初めて聞いたわ。
余程酷い土地柄なのね。
ラフィが無事だったのは、きっとあの呪いの為の性格と、お父様であるカシュールさんが守ったからだと理解出来た。
カシュールさんもエンジュさんのお母さんとは腹違いだと言っていたし、女払いはあながち間違いではないだろう。
「そうね、私はダイヤ王国から出ないわ」
「そうしてください……どうかお願いします」
「呼ばれてもいかないわよ」
「良かった……」
「ただ、覚えている所はそこだけなの?」
「はい、他は何もないですね。きっと幼いながらに男尊女卑に対して抵抗が強かったんだと思います」
「それで覚えていると言う事はあるのね……」
確かに子供の頃のトラウマと言うのは残りやすい。
どう足掻いても取れない場合がある。
それが、ドマの場合は男尊女卑だったのだろう。
母親か、姉か、妹か……辛い目に遭っていたのかも知れない。
「しかし、足並みが揃わないとスタンピードは収まらないわ。二国だけで進めるのか、それとも現帝王が崩御するのが先か……難しい所ね」
「帝王の崩御するのを待って居ったら何時まで経っても勝てんわ。それにスタンピードは厄介なモンスターを生み出しやすいと相場が決まっておる。どれ、ドマよ。ワシとタキの分身は魔物討伐隊に一時所属するわい」
「え!」
「お二人がですか?」
「タキハ ブンレツ デキルカラ イッピキ イッテクルヨ」
「なるほど」
「明日の朝陛下に伝えに行くぞい。鉄の国サカマル帝国待って居ったら取り返しのつかん事になるからのう」
「分かったわ。怪我だけはしないでね」
「うむ」
「ボクト オジイチャン フタリデ アルテイド オワラセテクルネー」
ある意味心強い……のかな?
取り敢えず明日の朝はラフィにはタキちゃんの分身と一緒に頑張って貰って、陛下に会いに行こう。
お爺ちゃんがこんな事を言い出すなんて事は滅多にないのだし、任せておく方が無難かな?
「しかし!」
「ん?」
「ワシとタキが帰ってきたら、あのケーキとか言うのをたらふく食わせておくれ!」
「いいよ!!」
こうしている間にエンジュさんがお風呂から上がってきてドマが入りに行き、お爺ちゃん達が魔物討伐隊と一緒に遠征というか、スタンピードを抑えに行く話をすると驚いていたけれど、「皆を守って欲しい」と言うエンジュさんの言葉に、お爺ちゃんは孫を見るような顔で「ふぉっふぉっふぉ!」と笑っていた。
「全員を守ると言う訳にはいくまいて。じゃが、出来る限りは守ると誓おう。ワシは一応宝石の国を庇護するレジェンドモンスターじゃ。そのワシの主が宝石の国ダイヤ王国民と言う事は、他国が欲しがっても動く事など不可能と言うことじゃ」
その言葉に、ドマの言っていた男尊女卑を思い出した。
お爺ちゃんなりに何か思い当たる節があるのかも知れない。
「それに、金塊の山に鉄の国サカマル帝国が向かったとしても、勝てはしないじゃろう。相手はドラゴンじゃぞ」
「やはりドラゴンがいるんだな」
「うむ、無駄に命が散るだけなのを鉄の国サカマル帝国は理解しておらぬ様子。まぁ、あのドラゴンの倒し方もワシが陛下に伝えよう」
「ありがたい!!」
「さて、ユリが風呂に入ったらワシ等も寝るかのう……。明日からは暫しの別れじゃエンジュたちよ」
「寂しくなるが……必ず戻って来てくれ」
「ふぁっふぁっふぁ! 言われずとも戻ってくるわい」
こうしてドマも風呂から上がり、最後に私とお爺ちゃん達がお風呂に入ってから上がって早々に眠りについたけど、お爺ちゃんが居ない生活か……きっと寂しいだろうな。
そんな事を思いながら眠りについた。
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