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95 サカマル帝国の帝王様と妹君は静養期間! でもいう事は聞いて貰いますよ?
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一先ずはドマの刀問題は解決した。
また、「三十分程で帰ってきます」と伝えて各倉庫にアイテムを補充に行ったのだけれど、帰ってくるとロウさんが滅茶苦茶凹んでた。
何があったのかしら?
「彫刻師に対しても……?」
「そうだけど?」
「は~~……女性問題だけではなく、我が法案を通した彫刻師への対応も全て逆戻りしていたとは……」
「どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたも。我が毒に犯されている間に、全ての法案が元に戻っていた事に驚きを禁じ得ない。あの国の重鎮は本当に無能と利権絡みしかいないのだと理解した。一度滅ぶべきだ」
「兄様! お気を確かに!!」
「しかし華姫よ!」
「いや、ワシは一度滅ぶのに賛成じゃな」
そう口を開いたのはお爺ちゃんだ。
お爺ちゃんはフヨフヨ空を飛びながら私に抱っこされるとフスンと息を吐いた。
「まぁ、滅ぶのは害虫共と、あの城だけじゃがな」
「どう言う事です?」
「あの城は曰く付きなのじゃよ。400年前の最後の女帝に罪を擦り付けて殺した重鎮達への怒りに満ちておる。そうじゃの? タキ、ハク」
「そうだな、腐敗臭が酷くて我でもきつかったわ」
「アッチコッチニネー ツメアトトネー 怨念ノ テガタガ イッパイダネー」
「誠ですか!?」
「その怨念が重鎮達の脳を駄目にしておるのじゃよ。恨みがずっと続いておる。その重鎮達も数が多い……。400年前の女帝を陥れた子孫じゃろうな。それが無い者は少ないがいるのじゃろう?」
「イルネー カズハ トテモ スクナイケド」
「女帝の怨念は一度国を滅ぼしたいのじゃよ。故に、その重鎮達が全員死ぬ事と、城を破壊する事。それが鬼門を抑える為の一つのカギとなろう」
そう語ったお爺ちゃんにロウさんとカヒさんは驚き戸惑い、でも意を決したのか頷き合った。
「では、直ぐにでもお願いしたいが」
「いや、今はその時ではないわ。何かしらあちらの国がユリやワシ等に害した場合にのみになる。そなたの見た未来ではどうなっておった。半年後じゃろうて」
「はい、ただぼんやりとしか見ていないのです。半年後、巨大なイキモノが城を壊すのだけは見たのですが……」
「タキじゃろうな」
「タキも呪いにやられるのかしら……」
「ソレハ ナイカナー?」
「そうなの?」
「ボクハ ユリト ケイヤクシテルカラ ノロイハ ウケナイヨ」
「ユリの称号に感謝じゃな」
なるほど、私には確かに【聖女】の称号がある。
これがこの子達にも反映されて呪いから守っているのか……。
チートだと頭を抱えたけど、今の所誰にも教えてないし、お爺ちゃん達も言わないし、一応セーフかな?
「まぁ、奴らの動向を見るには丁度いい。それに大手を振って文句を言える事もあろう? 金鉱山の事などな」
「「「「確かに!」」」」
「一度城と言う名の国は崩壊する。じゃが、そなた達兄妹は保護されて生き延びる。国の民は一度滅んだ後から再度立て直しが必要じゃが、そこは何とか支援はして貰えるじゃろう。一つ言えるのは、半年後には『鉄の国サカマル帝国』は一度滅びる事になる。ただそれだけじゃ。無論、呪いを喰らった重鎮達と一緒にな」
「では、それから新しい重鎮や城の者を決めて、立て直しと言う事ですね」
「そう言う事じゃ。中々にハードじゃぞ?」
「やり遂げます。もう一度国の法を我がしていた元に戻し、男尊女卑を辞め、彫刻師を大事にし、彫刻ギルドを立ち上げる。問題はそこまでの道のりがとても険しい事ですが、やり遂げて見せましょう。命ある限り」
「うむ。なら少なくともワシ等も助けようとは思う。ユリはそちらには寄こす事は出来んがな? ワシ等を派遣するくらいは何とでもなろう」
「ユリ殿……どうかよろしく頼む!!」
「ん――。お爺ちゃん達が決めたなら良いけど。生まれ変わった帝国なら一度は行ってみたいわね。空を飛んだら一瞬でしょ?」
「一瞬だな」
「ヌシを連れて行く位簡単だ」
「取り敢えずは暫く静養です。これは絶対です。後はお忍びなので、皆さんも『ロウさん』と『カヒさん』と呼んでくださいね? 面倒事は御免ですからね?」
「「「「はい!!」」」」
こうして大体の方向性は纏まった。
後は半年後どういう動きがあるかどうかだけれど、きっと陛下の事だからお忍びで来るだろうし、まぁ問題はないかな?
ノシュマン王国のお偉いさんも来て話し合いが出来ればいいけど、難しいだろうしなぁ。
「まぁ、家に帰ってやることは増えたので、私とドマ、それとお三方は先に家に帰ってやるべき事をしましょう。連絡事項は後からエンジュさん教え下さい」
「分かった」
こうしてお三方を連れて馬車に乗り、一号店に向かって貰いながら窓の外の景色を見て驚く三人。
私も初めてこの土地にきた時は色々感動したもの。
白いレンガ作りの家に、太陽がまぶしい事。
カラッとした空気に初夏の日差し。
夕日は綺麗で見ていて飽きないくらい。
眼はやられますけどね?
「兄様……これが外の世界なのです」
「ああ、とても美しいな……」
「偶には外交として他国に行くのをお勧めしますよ? ずっと国に居続けると発展しませんからね」
「忠告、痛み入ります」
「まずはリフレッシュタイムです。今まで頑張ってきたんですから色々この国を知って、人の営みを知って、どうあるべきかを知るのも大事ですよ」
「しかし、我々ではどこにどう行けばいいか」
「やはり貴女様の傍か、レジェンド様がいると安心出来るんですが……」
「ん――。それでも構いませんけど、私も何分忙しいので」
「レジェンド様をお従えしているのに、お忙しい身なのですか?」
不思議……なのかしら?
それはそれで私の方が驚いたけれど。
「遊んで暮らしてはいませんよ? 仕事もしていますし開発もしていますし」
「「そうなんですか!?」」
「驚く事じゃないですよ? 遊んで暮らせるだけのお金は持ってますけど、それってあっと言う間に退屈すると思うんですよね。やり甲斐とか生き甲斐あってこその人生だと思っているので」
私の言葉に呆然とする二人。
可笑しい事言った覚えはないのだけれど。
「ワシはユリの考えは好きじゃぞ」
「ボクモ スキー」
「ステキー♪」
「我らとて何もせず暮らすと言うのは退屈な事よ。それも長い年月ともなればな。しかし、ヌシの傍は心地よく、頑張って働いている姿を見るのは大変心地が良いのは確かだ。汗水流して働いているからこそ、毎日が楽しいとも言えるのだろう。まぁ、時に休息は必要だと思うがな」
「そうじゃな、ユリは何かしら忙しいからのう」
「ジッとしているのが苦手なのよ。何かしら忙しい方が安心するっていうか」
「偶にはエンジュとデートでもしてきたらどうじゃ? お互い仕事人間故にデートの一つもした事なかろうが」
「う……でも、エンジュさんと開発しているのも楽しいだもの」
「やれやれ……」
「はぁ……」
「コンナフウニ シゴトバカリ ナノハ ヨクナイケド キュウソクハ ヒツヨウダヨ?」
「ソウネ♪」
「分かりました。休息も取りつつ色々な世界を見て回りたいと思います」
「わたくしもです」
「まずそなた達は休息タイムじゃ。疲れた心を癒してこそじゃぞ」
「「はい」」
「うう……お二人が幸せそうにしていて、私は涙がっ」
「ヒイラギ……」
「苦労を掛けてすまないな」
こうして一号店に到着すると、カシュールさんが「今日は早いな」と言いながら出迎えてくれたけれど、新しい二人を紹介すると帝王とその妹とは一切言わなかったので普通に接してくれた。
「なるほど、断交もこれで無くなるのかな?」
「分からないけど、まずはこの二人からみたいだわ。部屋をお貸ししたいんだけど、カシュールさんの所の部屋借りてもいいかしら?」
「ああ、二部屋余ってるけど、女性二人で大丈夫かい?」
「ええ、わたくしとヒイラギは同じ部屋で構いません」
「なら、少し広い方を使うといい。男性なら少しくらい狭い部屋でもいいよね?」
「うむ、構わぬ」
こうしてカシュールさんとラフィの暮らすエリアに入り、空いている部屋に【お取り寄せ】でベッドをまず二つ、それをカシュールさんとドマが組み立てて行き、その間に外にマットレスと敷パットに枕等を出して行くと、三人に凄く驚かれた。
「ユ、ユリ殿!! これは一体」
「私のレアスキルです。秘密ですよ?」
「「「はい!!」」」
「ロウさんのベッドとかも同じので良いですよね?」
「構いません」
こうしてベッド関連は大丈夫。
アイテムボックスは各自持っているらしく、服類は大丈夫そう。
但し、こちらで過ごす以上は此方にあった服装にしなくてはならない。
「まずはロウさんの着物からね。着流しを更に追加で買って良いです? 下着類も」
「お、男の下着を女性が等」
「うち、男が多い家庭なんで見慣れていますよ。一々下着くらいで恥ずかしがらないで下さい」
「む、むう……それもそうか」
こうしてロウさんに全部で4種類の着流しセットを出し、男性用のパンツも出し終えると「後で付与するので」と言ってアイテムボックスに入れて貰い、次は女性陣。
流石に女性の下着を兄妹と言えど見るのはどうかと思い、ロウさんには背中を向けて貰って選んで購入。着物も各自4種類ずつセットで購入した。
後は簡単に全員分の付与が終わる頃皆さんが帰ってきて、部屋も完成したところで出迎えて晩御飯の支度となった。
そして――。
また、「三十分程で帰ってきます」と伝えて各倉庫にアイテムを補充に行ったのだけれど、帰ってくるとロウさんが滅茶苦茶凹んでた。
何があったのかしら?
「彫刻師に対しても……?」
「そうだけど?」
「は~~……女性問題だけではなく、我が法案を通した彫刻師への対応も全て逆戻りしていたとは……」
「どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたも。我が毒に犯されている間に、全ての法案が元に戻っていた事に驚きを禁じ得ない。あの国の重鎮は本当に無能と利権絡みしかいないのだと理解した。一度滅ぶべきだ」
「兄様! お気を確かに!!」
「しかし華姫よ!」
「いや、ワシは一度滅ぶのに賛成じゃな」
そう口を開いたのはお爺ちゃんだ。
お爺ちゃんはフヨフヨ空を飛びながら私に抱っこされるとフスンと息を吐いた。
「まぁ、滅ぶのは害虫共と、あの城だけじゃがな」
「どう言う事です?」
「あの城は曰く付きなのじゃよ。400年前の最後の女帝に罪を擦り付けて殺した重鎮達への怒りに満ちておる。そうじゃの? タキ、ハク」
「そうだな、腐敗臭が酷くて我でもきつかったわ」
「アッチコッチニネー ツメアトトネー 怨念ノ テガタガ イッパイダネー」
「誠ですか!?」
「その怨念が重鎮達の脳を駄目にしておるのじゃよ。恨みがずっと続いておる。その重鎮達も数が多い……。400年前の女帝を陥れた子孫じゃろうな。それが無い者は少ないがいるのじゃろう?」
「イルネー カズハ トテモ スクナイケド」
「女帝の怨念は一度国を滅ぼしたいのじゃよ。故に、その重鎮達が全員死ぬ事と、城を破壊する事。それが鬼門を抑える為の一つのカギとなろう」
そう語ったお爺ちゃんにロウさんとカヒさんは驚き戸惑い、でも意を決したのか頷き合った。
「では、直ぐにでもお願いしたいが」
「いや、今はその時ではないわ。何かしらあちらの国がユリやワシ等に害した場合にのみになる。そなたの見た未来ではどうなっておった。半年後じゃろうて」
「はい、ただぼんやりとしか見ていないのです。半年後、巨大なイキモノが城を壊すのだけは見たのですが……」
「タキじゃろうな」
「タキも呪いにやられるのかしら……」
「ソレハ ナイカナー?」
「そうなの?」
「ボクハ ユリト ケイヤクシテルカラ ノロイハ ウケナイヨ」
「ユリの称号に感謝じゃな」
なるほど、私には確かに【聖女】の称号がある。
これがこの子達にも反映されて呪いから守っているのか……。
チートだと頭を抱えたけど、今の所誰にも教えてないし、お爺ちゃん達も言わないし、一応セーフかな?
「まぁ、奴らの動向を見るには丁度いい。それに大手を振って文句を言える事もあろう? 金鉱山の事などな」
「「「「確かに!」」」」
「一度城と言う名の国は崩壊する。じゃが、そなた達兄妹は保護されて生き延びる。国の民は一度滅んだ後から再度立て直しが必要じゃが、そこは何とか支援はして貰えるじゃろう。一つ言えるのは、半年後には『鉄の国サカマル帝国』は一度滅びる事になる。ただそれだけじゃ。無論、呪いを喰らった重鎮達と一緒にな」
「では、それから新しい重鎮や城の者を決めて、立て直しと言う事ですね」
「そう言う事じゃ。中々にハードじゃぞ?」
「やり遂げます。もう一度国の法を我がしていた元に戻し、男尊女卑を辞め、彫刻師を大事にし、彫刻ギルドを立ち上げる。問題はそこまでの道のりがとても険しい事ですが、やり遂げて見せましょう。命ある限り」
「うむ。なら少なくともワシ等も助けようとは思う。ユリはそちらには寄こす事は出来んがな? ワシ等を派遣するくらいは何とでもなろう」
「ユリ殿……どうかよろしく頼む!!」
「ん――。お爺ちゃん達が決めたなら良いけど。生まれ変わった帝国なら一度は行ってみたいわね。空を飛んだら一瞬でしょ?」
「一瞬だな」
「ヌシを連れて行く位簡単だ」
「取り敢えずは暫く静養です。これは絶対です。後はお忍びなので、皆さんも『ロウさん』と『カヒさん』と呼んでくださいね? 面倒事は御免ですからね?」
「「「「はい!!」」」」
こうして大体の方向性は纏まった。
後は半年後どういう動きがあるかどうかだけれど、きっと陛下の事だからお忍びで来るだろうし、まぁ問題はないかな?
ノシュマン王国のお偉いさんも来て話し合いが出来ればいいけど、難しいだろうしなぁ。
「まぁ、家に帰ってやることは増えたので、私とドマ、それとお三方は先に家に帰ってやるべき事をしましょう。連絡事項は後からエンジュさん教え下さい」
「分かった」
こうしてお三方を連れて馬車に乗り、一号店に向かって貰いながら窓の外の景色を見て驚く三人。
私も初めてこの土地にきた時は色々感動したもの。
白いレンガ作りの家に、太陽がまぶしい事。
カラッとした空気に初夏の日差し。
夕日は綺麗で見ていて飽きないくらい。
眼はやられますけどね?
「兄様……これが外の世界なのです」
「ああ、とても美しいな……」
「偶には外交として他国に行くのをお勧めしますよ? ずっと国に居続けると発展しませんからね」
「忠告、痛み入ります」
「まずはリフレッシュタイムです。今まで頑張ってきたんですから色々この国を知って、人の営みを知って、どうあるべきかを知るのも大事ですよ」
「しかし、我々ではどこにどう行けばいいか」
「やはり貴女様の傍か、レジェンド様がいると安心出来るんですが……」
「ん――。それでも構いませんけど、私も何分忙しいので」
「レジェンド様をお従えしているのに、お忙しい身なのですか?」
不思議……なのかしら?
それはそれで私の方が驚いたけれど。
「遊んで暮らしてはいませんよ? 仕事もしていますし開発もしていますし」
「「そうなんですか!?」」
「驚く事じゃないですよ? 遊んで暮らせるだけのお金は持ってますけど、それってあっと言う間に退屈すると思うんですよね。やり甲斐とか生き甲斐あってこその人生だと思っているので」
私の言葉に呆然とする二人。
可笑しい事言った覚えはないのだけれど。
「ワシはユリの考えは好きじゃぞ」
「ボクモ スキー」
「ステキー♪」
「我らとて何もせず暮らすと言うのは退屈な事よ。それも長い年月ともなればな。しかし、ヌシの傍は心地よく、頑張って働いている姿を見るのは大変心地が良いのは確かだ。汗水流して働いているからこそ、毎日が楽しいとも言えるのだろう。まぁ、時に休息は必要だと思うがな」
「そうじゃな、ユリは何かしら忙しいからのう」
「ジッとしているのが苦手なのよ。何かしら忙しい方が安心するっていうか」
「偶にはエンジュとデートでもしてきたらどうじゃ? お互い仕事人間故にデートの一つもした事なかろうが」
「う……でも、エンジュさんと開発しているのも楽しいだもの」
「やれやれ……」
「はぁ……」
「コンナフウニ シゴトバカリ ナノハ ヨクナイケド キュウソクハ ヒツヨウダヨ?」
「ソウネ♪」
「分かりました。休息も取りつつ色々な世界を見て回りたいと思います」
「わたくしもです」
「まずそなた達は休息タイムじゃ。疲れた心を癒してこそじゃぞ」
「「はい」」
「うう……お二人が幸せそうにしていて、私は涙がっ」
「ヒイラギ……」
「苦労を掛けてすまないな」
こうして一号店に到着すると、カシュールさんが「今日は早いな」と言いながら出迎えてくれたけれど、新しい二人を紹介すると帝王とその妹とは一切言わなかったので普通に接してくれた。
「なるほど、断交もこれで無くなるのかな?」
「分からないけど、まずはこの二人からみたいだわ。部屋をお貸ししたいんだけど、カシュールさんの所の部屋借りてもいいかしら?」
「ああ、二部屋余ってるけど、女性二人で大丈夫かい?」
「ええ、わたくしとヒイラギは同じ部屋で構いません」
「なら、少し広い方を使うといい。男性なら少しくらい狭い部屋でもいいよね?」
「うむ、構わぬ」
こうしてカシュールさんとラフィの暮らすエリアに入り、空いている部屋に【お取り寄せ】でベッドをまず二つ、それをカシュールさんとドマが組み立てて行き、その間に外にマットレスと敷パットに枕等を出して行くと、三人に凄く驚かれた。
「ユ、ユリ殿!! これは一体」
「私のレアスキルです。秘密ですよ?」
「「「はい!!」」」
「ロウさんのベッドとかも同じので良いですよね?」
「構いません」
こうしてベッド関連は大丈夫。
アイテムボックスは各自持っているらしく、服類は大丈夫そう。
但し、こちらで過ごす以上は此方にあった服装にしなくてはならない。
「まずはロウさんの着物からね。着流しを更に追加で買って良いです? 下着類も」
「お、男の下着を女性が等」
「うち、男が多い家庭なんで見慣れていますよ。一々下着くらいで恥ずかしがらないで下さい」
「む、むう……それもそうか」
こうしてロウさんに全部で4種類の着流しセットを出し、男性用のパンツも出し終えると「後で付与するので」と言ってアイテムボックスに入れて貰い、次は女性陣。
流石に女性の下着を兄妹と言えど見るのはどうかと思い、ロウさんには背中を向けて貰って選んで購入。着物も各自4種類ずつセットで購入した。
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そして――。
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