ミステリー恋愛ゲームの犯人役になったけど殺人なんてしたくないので推しの主人公探偵を抱こうと目論んでいたら抱かれていた話

桜羽根ねね

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6:ハッピーエンド

*****


 ──こうして俺は、本来の作戦こそ失敗したもののカルムとの恋愛ルートに乗ることが出来た。

 確か嵐は1週間続くはずだけど、どうにかバッドエンドに行くことなく乗り切ることが出来そうだ。
 ……ただ、カルムは結構束縛が強い奴だったらしい。手錠や足枷を使って部屋に軟禁してきやがった。よくこんなもん持ってたな???引くぞ???

 でも、部屋のトイレには行けるし、風呂にも入れるし、食事はカルムが持ってきてくれるしで、案外居心地いいのが困る。どうせ嵐で外には出られないしな。それなら推しのカルムとたくさんいちゃいちゃ出来た方が俺得だ。

 カルムも基本部屋にいるけど、昨日の朝はいなかったんだよな。かと思えばびしょ濡れになって帰ってくるし。びっくりして聞いたら、『いらないものを捨ててきた』って……。いや、普通にごみ箱に捨てろよって言ったら、万が一のために用意していた惚れ薬を誤って使わないよう海に捨ててきたらしい。手枷足枷といい、俺がもしカルムにラブじゃなかったらどうなってたんだよ、こっわ。
 向日葵畑に踏み入ったらしいカルムには泥もついてたから、即風呂場に押しやった。

 そんで昨日もヤったわけだけど、こいつ絶倫過ぎて俺の尻が泣いてる。気持ちいいけど小休止が必要、控えめにしてほしいってことで。

「俺さ、セックスよりカルムとキスやハグする方が好きかも」

 そうねだってみると、無理に抱いてくることはしなくなった。ただ、キスの回数が増えすぎて唇が腫れぼったくなってしまった。

「……ねぇ。隼人は、向日葵の花言葉を知ってる?」
「花言葉?そんなの知るわけないだろ」

 いつものようにベッドの上。キスの合間にそんなことを聞かれる。向日葵の宴というタイトルからしてストーリー上でも説明があったかもだけど、そこまで覚えてないんだよな。

「『あなただけを見つめる』って意味があるんだ。だから隼人には、僕だけを見ていてほしい」
「それじゃあお前も俺だけ見てろよ。そうじゃなきゃフェアじゃないだろ」
「……ふふ、そうだね」

 微笑んだカルムから舌を吸われて目を閉じる。ほんとこいつとのキス、気持ちいいんだよな……。

 ……そういえば。
 こんなに部屋にこもってるのに、攻略対象の美少女達は誰も心配してくれないんだな。それなりに仲良くしてきたのに。まあ、誰か来たところでこんな有様は見せられないけど。
 それか、カルムが『隼人は風邪を引いた』みたいな嘘ついてるかだな。
 おっ、これ案外いい線いってるんじゃね?俺も名探偵になれるかもしれないな。

「好きだよ、隼人。ずっと僕の傍にいて」
「ああ、俺もだ。好き……って、うわ、尻触んな、ぁっ♡♡」
「キスもハグもいいけれど、そろそろ我慢出来そうにないから。ね?」
「ね?じゃねぇよッ!お前、そんなに我慢してな、っ、ん゛あぁっ♡♡」

 乱れた声が止まらない。せめて他の奴等に聞こえないよう祈るばかり。

 絶倫セックスは不本意だけど、……まあ、気持ちいいし、相手がカルムだし、その内なんだかんだで流されそうだ。

 とにもかくにも、ハッピーエンドを迎えられてよかった。
 嵐が終わって晴れたら、一緒に向日葵畑を見に行くのもいいかもしれない。流石にずっと閉じ込められる……ってことはないと思うし。カルムは嵐の中行ったみたいだけど。あの時のカルム、見た目もだけど雨の匂いと花の匂いが混じってすごいことになってたもんな。

 向日葵って、鉄みたいな匂いがするって初めて知ったわ。


【ミステリー恋愛ゲームの犯人役になったけど殺人なんてしたくないので推しの主人公探偵を抱こうと目論んでいたら抱かれていた話】

---君と僕だけのハッピーエンド---
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