淫魔の呪いで女体化した僕がおもらしなんてするわけがない!

桜羽根ねね

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地下9階:全裸と羞恥のカデンツァ

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◆グレイの装備『牛ビキニ』
◆状態異常『自慰中毒・お尻弱点・ドM・ゆるゆる・尿道性感・三点責め・下着暴露・乳牛・お漏らし癖』


 9階に辿り着いた彼等を出迎えたのは、一面の緑だった。生い茂る木々に、豊かに広がる土壌。チチチと聞こえてくる鳥の声。どこからどう見ても森そのものである。

「陽の光が届かない地下深くなのに、こんなに緑が繁殖しているなんて……。ダンジョンは謎が多いって聞くけど、これは確かに研究のしがいがありそうだな」

 振動クリップにいじめられ続けていることも忘れ、グレイはからからとベルを鳴らしつつ森に踏み入っていく。両側にぴったりとくっつく二人は、そんな彼の様子を面白そうに眺めていた。
 喘いで乱れていた姿とのギャップがありすぎて、逆に愛おしい。ひくひくと動く牛耳にふうっと息を吹きかけると、「んあっ!」と可愛い声をあげて距離を取られた。

「~~っ、悪戯はやめろ、コルク!」

 耳をぺたりと押さえて睨み上げてくる姿すら可愛い。たしんっ、と揺れる尻尾は、グレイの羞恥心を形にしているかのようだ。

「んふっ、かぁわい♡」
「ば、馬鹿にするな! 話を逸らすなっ!」
「え~。可愛いモン可愛いって言ってるだけじゃん」
「二人とも、いちゃついてないで進まないと……、また尿意が限界になってしまいますよ?」
「う゛……」

 意地悪な声音に、ぐっと押し黙る。二人の前で何度も漏らしてしまってはいるが、見られたいわけではない。今は一刻も早く階段と、念のためにトイレも探すべきなのだ。

 ──ガササッ

「え? 何か、音が……」
「っ! メイズ、後ろっ!」
「おや」

 いつから狙っていたのだろうか。茂みから飛び出してきた黒い物体が、目にも止まらぬ速さでメイズのショートロッドを奪っていったのだ。
 その悪魔のような風貌には、見覚えがあった。

「スリ盗りインプ……!」

 グレイの中で、苦い記憶が蘇る。まだ魔力も力もそれ程なかった頃、水浴びをしていた時に、同種の魔物に服を盗まれたことがあるのだ。下着も武器も一切合切盗まれ、裸のまま町に戻ることも出来ず、泉で立ち往生していると今度は猪型の魔物に襲われた。逃げることしか出来なかったグレイを助けてくれたのが、幼馴染みの二人だ。素っ裸なグレイを馬鹿にするでもなく心配してくれた彼等を前にして、安堵した身体はチョロチョロと失禁を──。

「(あああああ!!! 黒歴史まで思い出すな!! 量も少なかったし、水浴びしてたから水滴だって誤魔化せた、はずだし……っ、あれは事故! 昔の話で……、そう、全部、あのインプが悪い……っ!!)」

 キッ、と眦をきつくしたグレイは、迷うことなく地を蹴った。ばるんっ、ぼよん、と揺れる胸が痛むが、その痛みは全て気持ちよさへと変わっていく。

「ちょ……っ、グレイちゃん!?」
「追いましょう、コルク!」

 性感帯をずっと刺激され続けているグレイが、まさか走り出すとは思っていなかった。こんな予想外は控えて欲しいと舌打ちをして、後を追うメイズとコルク。

「それ、は……っ、メイズの、杖だ……! 返せ……っ!」

 飛んで逃げるインプを見上げ、木々の間を抜けていくグレイは、気づけなかった。森に仕込まれている、数々の魔法陣トラップに。

 カチリ。

 バーサクの罠を踏んだグレイは、頭に血が上り、周りが見えなくなってしまった。勿論、後ろから幾度となくかけられる二人の声すら届かない。

 カチリ。

 次に踏んでしまったのは、装備解除の罠。これまで散々乳首と肉芽を責め続けていたクリップがぽろりと外れ、牛柄のビキニもはらりと解ける。だが、牛耳や尻尾、ベルとブーツはそのままだ。
 からんからんと激しい音を立てながら、ばゆんっと大きな胸をあちらこちらに揺らしながら、ピンッと尖った乳首と陰核を晒して走り続ける。
 自分が今どこに居るかなど、考えることすら出来なかった。

 カチリ。

「っわ、ぷ!?」

 スリップの罠を踏んだグレイの頭上から、大量のローションオイルが降り注いだ。全身がぬるぬるになってしまったが、それでも走ることを辞めない。

 煽るように高度を下げてはからかってくるインプに狙いを定め、盛り上がった地形を滑るようにして飛び上がる。

「つか、まえ……たっ!」

 がっしりと尻尾を掴んだグレイは、転がるようにして地面に着地し、キーキーと鳴き続けるインプからロッドを取り返した。走り続けたことによる疲労も、着地の時の衝撃も、甘くじんわりとした快感になって身を恍惚とさせる。

 ローションがぬめっているせいでインプがするりと逃げ出していったが、当初の目的を達せたことが嬉しくて。そして、バーサクの効果がプツンと切れて──……、我に、返った。

「…………え……?」

 そこは、もう森の中ではなかった。
 ダンジョンの中とも思えない程の、『街』だった。道がある、家がある、人ではないが魔物や魔族がいる。しぃん、と静まり返った中、その視線が全てグレイへと向いていた。

 一糸纏わず、ローションでぬるぬるになった、その淫らな姿へと。

「あ…………」

 昔の記憶がフラッシュバックする。
 ぺたりと尻もちをついてしまった身体が、びくびくと震える。けれどもそれは、恐怖からではない。魔族とはいえ、はしたない裸を見られてしまったことに対して、グレイは。

「あ、ああああぁ……っっ♡♡♡」

 頭の先から爪先まで、ビリビリとした快楽に灼かれていた。しょろ……、と漏れ出してしまったそれが余計に絶頂を導いて、目の前がパチパチと弾けていく。

「み……っ、見るな、ぁ……っ♡」
「見せてんのはグレイちゃんでしょ」
「本当に……、予想外のことばかりしてくれますね」
「っ……あ♡」

 ばさりと翼をはためかせて下りてきたのは、呆れ顔に欲を滲ませた二人だった。安堵する一方で、ガンガンと警鐘が鳴り響く。

 ──翼?

「もうここまで来ちゃったし、隠してても意味ないかなぁって」
「ふふ。歓迎しますよ、グレイ」
「一緒に幸せになろうねぇ♡」
「えっ、……え……?」

 黒い羽根がぶわりと視界を覆う。

 刹那、そこに居たはずの戦士と魔術師は消え去り──……、背中から黒い翼を生やした二人の淫魔が、恍惚とした悪戯な笑みを浮かべていた。
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