クラスまるごと転移したら、みんな魔族のお嫁さんになりました

桜羽根ねね

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第一部:婚姻編

②赤青黄トライアングル

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 彼は桃宮くん。僕にもその噂が聞こえてくるぐらいのビッチだ。男子校での姫的ポジションで、クラスの外ではぶりっこがすごいらしい。後輩も先生もぱくっと尻で食べてしまうちんぽキラー。そんな噂は本当だったのかもしれない。

「なぁ、浅葱もそう思うだろ!?人外ちんこ楽しみだよな!」
「どうしてそんな思考になるんですか……。ボクは嫌ですよ。あんな、……あんな、灰島君みたいになるなんて」
「へぇ~?にしては浅葱のちんこ勃ってない?ムラムラしちゃった?」
「な……っ!さ、触らないでください!」

 桃宮くんに絡まれている眼鏡の彼は浅葱くん。正反対のようだけど、幼馴染みらしい。浅葱くんは同級生相手にも敬語で話すちょっと不思議な子だ。

 そんな彼等の会話を皮切りに、あちこちで声が挙がっていく。嫁なんて嫌だ、信じられない、度が過ぎたドッキリなんじゃ、さっきの魔族かっこよかった……などなど。

 友達作りに失敗してしまった僕は、広い部屋の隅に寄って小さくなることしか出来ない。

「(嫁……、かぁ)」

 あれだけ激しくされても、気持ちよさそうだった灰島くん。もしあれが、自分だったら。

 ……いや、うん、想像すら出来ないな。僕が喘ぐ姿なんてグロすぎでしょ。そもそも、選ばれるかどうかも怪しいところだし。……そうだ、最後まで余ったから元の世界に戻しますなんて展開にならないかな。

 そんな現実逃避をしていると、部屋の中心にある魔法陣っぽいモノが光り出した。途端、辺りが静まり返る。

 一体どんな魔族が来るのか分からないから、皆距離を取っている。桃宮くんだけは、浅葱くんを巻き込んで近くに陣取っているけど。

 そして。程なくして魔族達が現れた。

「わぁ~、よりどりみどりですねぇ。私のお嫁さんはどなたなのでしょう♡楽しみです♡」
「ふむ……、ワシは貧弱なのは好かんのだが。見るからにちんまい者ばかりだな」
「はぁ……、ダル……。なんでオレが無理矢理こんな所に……」

 美青年エルフ、鷹の顔と翼を持つ鳥人、最後の人は……何だろう、角と黒い翼があるから悪魔かな。

 三人の中でも、特にエルフは綺麗なお姉さんにも見えて、一部の人が色めき立つのが分かった。

「あ……あのっ!綺麗なエルフさん!俺、赤森っていいます!よかったら俺と……、俺を、選んでくれませんか?」
「ちょっと、ずるいっスよ!あっ、綺麗なおにーさん、おれは青木っていうんスけど、嫁にどうっスか?寧ろおにーさんを嫁にしたいな~?」
「ふ、二人とも……っ!さっきまで嫌がってたくせに……!ぼ、ぼくは黄林です!えっと、すごく綺麗だなって、思いまして……!」

 スポーツマンな赤森くん、チャラチャラしている青木くん、内向的な黄林くんまで名乗り出たのは驚いたけど、エルフ効果は絶大だ。
 一気に三人の人間から詰め寄られたにも関わらず、エルフは嬉しそうに微笑む。

「うふふ♡こんなおじいさんに綺麗だなんて……、とっても嬉しい♡」
「全く、人の子の気は知れんな。こやつのどこが綺麗なんだ?」
「もう、意地悪ですね。……一つ提案なのですが、三人とも私のお嫁さんになりませんか?」
「えっ」
「いいんスか?」
「本当に……?」
「はい♡私に愛を向けてくれる気持ちを無碍に出来ませんので♡」

 一気に複数人もありなんだ……。
 でも、あんなに優しそうで綺麗な人なら、嫁になったとしても問題ないのかも。出遅れた他のクラスメイトが少し悔しそうにしている。
 嫁にノリノリだった桃宮くんはというと、琴線に触れなかったみたいで次の魔族待ちに入っていた。

「では、契りを始めましょうね♡」

 ちゅ、ちゅぅ、ちゅっ♡

 エルフが三人にキスをすると、途端にへなへなと力をなくしてへたりこんでしまった。魂が惹かれ合う……ってやつなんだろうか。

 あ、でも、ちょっと待って。
 契りってことは、さっきの灰島くんみたいなえっちが始まるってこと?あんな線の細いエルフが続けて三回戦なんて難しいんじゃ……。

 ズロロロロッ♡

「私の可愛い触手で、たっぷり愛してさしあげます♡」
「「「うわああぁっ!?」」」

 ……なるほど、触手かぁ……。
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