まんぞくできない多々良君〜たのしい羞恥物語〜

桜羽根ねね

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②僕と我慢と羞恥デート

1.さからえない!(女装/自慰)


『今日の報告をします。今日は、この前購入したワンピースを着て少し遠い所にあるランジェリーショップに行きました。いつ男だとバレてもおかしくない状況なのに、すごくドキドキして疼いてしまいました。指示通りワンピースの下は何も身に着けていなかったので、勃起しないように必死に理性を保ちました。ランジェリーショップでは、一番布面積が少なかった紫の下着を購入しました。大きなサングラスとマスクと帽子で、不審者のように顔を隠してはいましたが、とても恥ずかしくて興奮しました。店員さんから不思議そうな目で見られていた気がするので、もしかすると女装して下着を買いに来ている変態だとバレていたかもしれません。購入した下着は人目につきにくい路地裏で穿きました。勃起しないように頑張ってはいたものの、羞恥からくる快感でちんこが半分くらい勃ってしまいました。その状態で無理矢理下着を穿いたので、必然的に布がちんこ全体をきゅうきゅう締め付けてきました。「痛い」と思うより先に「もっと」と思ってしまい、気がついたら自分で更に食い込ませていました。新品の下着が早速いやらしい液で濡れて、気持ち悪いはずなのに倒錯感で酔いしれました。そんな恥ずかしい姿のまま家に帰り、今は寝室でスカートを捲りながらこの報告を書いています。女装してはしたなく興奮している、変態な僕を見てください』

 かしゃ、と撮った写真には、自分でスカートを捲り上げて小さな下着に収まり切らなくなった性器を晒している僕の姿が、しっかりと映っていた。

 下半身だけとはいえ、これを「ご主人様」に見られてしまうのだと思うと、濡れていた下着が更に色濃く染まった。……このまま下着ごとちんこを扱いてオナニーをしたいところだけど、今日はいつ狩屋が帰ってくるか分からない。危険すぎる行為はやめておいた方が賢明だ。

 撮った写真を添付して、長々と書き連ねた報告を送信した後、いそいそとワンピースを脱いでいく。それさえ脱いでしまえば残るのは下着だけだ。

 備え付けている鏡に、自分の全身が映り込む。
 顔を紅潮させて女性用の小さな下着を身に纏い、前をはちきれんばかりに膨らませている、僕の姿が。

 胸はぺったんこだし下もちゃんと付いているのに、まるで自分が女になったかのような感覚に陥ってしまう。
 とろりとした目で此方を見やる『僕』が別人に見えて、吸い寄せられるようにふらふらと手を伸ばした。

 身嗜みをきちんと確認するために設置した姿見にぴたりと手をつけて、そのまま腰も鏡に擦り寄せた。冷たい無機質な感触が、布地から飛び出しているちんこの先端を擦って、淡い快感にふるりと肩が震える。

 鏡で抜こうとするなんて、まるで自分をオカズにオナニーをしているみたいだ。頭ではちゃんと理解しているのに、腰の動きは止まらない。ぐりぐりと押し付けている内に、溢れてきたカウパーが付着していく。小さな布地は少しずつずれていって、勃起した陰茎や精液を溜め込んだ玉が完全に露出してしまった。
 性器全体を揉み込むように、冷たく濡れた鏡に擦り付け、欲情している自分の姿に更に昂ぶって、僕は程なくしてあっさりと欲を吐き出した。

「っはぁ……、はあ……♡……んっ……」

 イった余韻に酔いながらずるずるへたり込みつつ前を見ると、鏡に散らせた精液が僕の顔を白く汚していた。

「……狩屋が、帰ってくる前に……、綺麗に……しなきゃ……」

 でもその前に、と、放置していたスマホを手にしてパシャリと一枚。
 鏡の白濁に濡れて嬉しそうに微笑んでいる自分の姿に満足して、僕は変態行為の痕跡を消すため、怠い身体に鞭を打ってよろよろと立ち上がった。


*****


 いつからだったか覚えてはいないが、「ご主人様」からの指令は、一番最初のものが可愛く思えてくるくらいハードな物になっていった。

 今回のノーパン女装もそうだけど、その前のワンピースを買いに行く指令もひどかった。
 買う時の格好は普通だったものの、ちんこの根元を縛って勃起した状態で行かなければならなかったからだ。イきたくて辛いし痛いし、でも周りにバレないよう歩かなきゃいけなくて、すごく神経を使ったのを覚えている。家に帰り着いた瞬間、玄関でそのまま自慰をしてしまったけど、仕方がない話だよな?



「多々良ちゃん、明日時間空いてる~?」
「明日……日曜日か。特に予定は入っていないけど」
「だったら映画でも観に行かない?だいぶ前に、一緒に観たやつの続編やってるでしょ。……それに、最近あんま一緒に出かけてないし」
「……それは、デートの誘いか?」
「あたり。で、行くの、行かねーの?」
「いっ、行くに決まってるだろ!」
「ん、おっけ~」

 汚れたちんこや鏡に飛んだ痕跡をしっかり綺麗にして、ワンピースと下着をこっそり洗って急いで乾燥してタンスの奥深くにしまい込んだ、その日の夜。

 久しぶりに狩屋と一緒にご飯を食べていると、思いがけないデートのお誘いを貰った。
 お互いに色々と忙しかったから、二人だけで出かけるなんていつぶりだろう。
 自然とにやけてしまう頬を引き締めて脳内で花を飛ばしていた僕は、……自分が調教されている途中だということを、浮かれすぎてころっと忘れていた。

 ──……そのメールは、洗い物が終わったと同時に届いた。
 タオルで手を拭いてスマホを操作した僕は、つらつらと書き連ねられた文面に目を通して……思わず瞠目した。
 メールの送り主が「ご主人様」だったことも、僕の痴態を貶し辱めてくるのも、それ自体はいつものことだから問題はない。

 問題は、メールの最後に書かれた一文だった。

『明日の朝、無理しない程度で水分を摂取しなさい。小の方のみ、許可が出るまでトイレに行くのは認めません。もし許可を出す前に漏らしたら、罰を与えます』

 これは……つまり、明日のデート中に尿意を感じても「ご主人様」からの許可が下りない限りトイレに行くことが出来ない……と、いうことだよな?
 「ご主人様」は僕が外に行くだなんて知るはずもないからこんな指令を出したのかもしれないけれど、外出するからには格段に指令のレベルが上がってくる。

 尿意を我慢出来なくなって、人の往来が激しい場所で泣きながら股間を濡らす自分の姿が容易に想像出来てしまうから、なんというか……もう末期だ。
 これが想像だけで済むことを祈りつつ、僕はそっとスマホの画面を暗くした。
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