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第八灯 除霊

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 人が殆ど通ることもない廃工場の裏手の路上。
私はそこで一人の地縛霊と出会った。

「あなた?私が見えるの?」
「あぁ見えるよ」と私は答える。

 「あのね……私……殺されたの!!お願い……助けて!!」と訴える地縛霊だったが……
いや……それを私に言われても……
「お願い……。お慈悲を……」地縛霊が土下座をし始めた。
「しょうがないなぁ。少しだけだぞ」と私


 私は彼女の証言を元に、推理マニアのふりをし事件の全容を警察へ告げた。
好感触だ。悪くない。だがまだまだ証拠が足りないらしい。

 もっと詳しい話を聞く必要があるな……私は再び地縛霊の元に向かった。
ところがだ。呼べど叫べど姿が見えない。

 そして私は微かだが地面に焦げた跡を見つける。
見覚えがある。
これは除霊の儀式跡だ。間違いない。
私はがっくし肩を落とす。

 誰かが彼女を強制的に除霊したのだ。
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