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第七話(*R18)
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三月、卒業式。
尚夏は無事九州地方の国立大学に合格した。東京から離れてしまうが、四月からは念願の大学生だ。学校で担任の鳴海から卒業証書を受け取って、その晩鳴海の屋敷で二人でお祝いをする。食事のメニューは思い出のカレーライス。尚夏のリクエスト、鳴海の手作りで尚夏は何度もおかわりをしてお腹いっぱいになるまで食べた。
「あーうまかった! ねえ先生、今夜泊まって行ってもいい?」
「お母さんは?」
「帰ってくるわけないでしょ。俺の引越しの日も多分知らないんじゃない?」
「お客さん用の布団干してないんだけどそれでも良ければ」
「はは、やった!」
しばらくゆっくりと過ごした後、食器を片付けそれぞれ風呂に入る。そして二人で寝る準備をして布団を敷いた。
「え、隣同士?」
「別にいいでしょ、せっかく一晩泊まるんだし」
「あ、うん……え、尚夏くん?」
「せんせ、一緒に寝よ」
そう言って尚夏は鳴海を抱き寄せ押し倒す。ふわりと布団に横たわり、鳴海の寝間着のボタンを外して行く。
「ま、待って尚夏くん……っ」
「今日まで待ったんだよ、卒業式ももう終わった」
「……三月いっぱいは教師と生徒だよ」
「誤差でしょ、そんなの。だって俺はもうすぐ先生のそばからいなくなるよ」
「尚夏くん……」
「先生、好きだ。俺だけのものになって」
「その……生徒たちは皆同じように大事だと思っていたはずだったんだ。でも、いつの間にか僕の中で尚夏くんは誰よりも大きな存在になっていたみたいだ」
「先生……」
上着をするりと脱がせた尚夏は鳴海の薄い胸に耳を当てる。骨ばった痩せた胸はそれでも確実に鼓動を刻んでいた。ああ、生きている。二人はお互いに生きているのだ。
尚夏の手は鳴海の下着の中へ、驚いてびくりと震える肌を越えてそっと触れてはいけない鳴海のそれに触れた。びくびくと流れる血液に体温を感じる、優しく握れば、それは少しずつ熱く硬くなっていくようだった。
「先生、感じてるの?」
「さ、さわらないで……」
「どうして? もっと俺のこと感じてよ。ほら、動かしてあげる、ねえ俺の手に反応して。怖くないよ」
「尚夏くん……ッ、あっ、あ」
それから手を離しさらにつつつい、と尚夏の指は伸びる。そのまま指は背後に回り、ついに鳴海の中へ入った。そこを柔らかにするようにぐちゅぐちゅとほぐし、少しずつ行為の準備をする。ぶるり、と鳴海は震えた。尚夏が入ってくる。その予感に恐怖と多少の期待を、そしてさらに尚夏の指は数を増やして行く。
「あっ、あ、ああ……いたい……」
「ごめん、痛くしないように気を付けてたんだけどな。俺、先生の中に挿れたい、いいでしょ?」
「尚夏くん、僕は……」
「俺のこと、嫌い?」
「……いや、好きだよ」
「じゃあ、怖がらないで。俺のこと受け入れてよ」
「いたく、しないで」
「ん、気を付ける」
それ以上の言葉を塞ぐように尚夏は鳴海にキスをした。薄く空いた歯の間に舌を挿れて、上あごを舐める。びくりと震える鳴海を逃がさない。舌を絡めて彼の全てを吸い尽くそうとする。鳴海はされるがままに、必死で呼吸をする。
「ぷ、はぁっ、あっ、あ、……」
「先生の口の中温かいな、下は、どうだろう?」
「あ、ん、んんっ!」
「もう少しだよ、もう少しほぐしたら挿れるからね。優しくする」
指がまた一本増えた。だけどこれはまだ準備段階、本当の行為はこれからだ。しかしたった三本の指でさえ、鳴海は受け入れるのをためらっている。痛みがある、これ以上のものを受け入れることが出来るのだろうか。
だけどその先にあるのはかけがえのない尚夏の想いだった。いままでの積み重なった尚夏の想いが、いまかいまかと待ち望んでいる。ぐちゅぐちゅと指をかき回し、ぐいっとさらに奥に挿れた。その途端、鳴海は痛みだけではなく感じたことのない快感に近いものを感じる。未知の感覚、もう一度、それを感じたい。白い肌には鳥肌が立ち、その頬は赤らんだ。額にはじわりと汗が浮かんでいる。
指を抜いた尚夏は鳴海を片手で抱き支えながらその下着を脱がした。そして白い脚を開かせ、反り立った自身を解放する。
「もう入るかな、だいぶ馴染ませたと思うんだけど」
「尚夏く……」
「ごめんね、もう俺、我慢できない」
鳴海の腰をつかんだ尚夏はゆっくりと自身を鳴海の中に挿れていった。水っぽい音をたてて尚夏と鳴海が一つにつながって行く。
「うあっ! あ、ああっ……くっ」
「力抜いて、先生。大丈夫、すぐに慣れるよ」
「尚夏くん……ッ!」
「動くよ。ゆっくり動くからね、息吐いて」
「う、ううっ、はぁっン、ッ!」
尚夏が腰を振り出した、同じように鳴海の腰も揺れている。尚夏は汗をかきながら募った想いを吐き出して行く。鳴海の中はきつくて温かい。今二人は一つになって、この世の誰よりも近くにいた。尚夏は鳴海のもので鳴海は尚夏のもの。鳴海の上げる荒い呼吸に喘ぐ声も尚夏の中に響きとなって伝わって来る。
「しょうかく……んっ、尚夏くん、あ、あ、ッ」
「せんせ、気持ちいいよ。どうしよ、震えてくる、先生の中あったかいなあ……」
尚夏の腰がより一層激しく振れた。二人の肌と肌が触れ合う音が静かな屋敷内に響いて、それはどこか卑猥で愛おしい。奥を突かれるたびに鳴海の身体にびりびりと電気のような快感が走った。もっと、もっと奥に挿れて欲しい。尚夏のそれをもっと感じたい。
「はあっ、はあっ、……ねえ、先生、俺のことわかる? 感じてる?」
「……あ、う、も、……もっと、もっと奥に来て、……尚夏くん……ッ」
「うん、はぁっ、行くよ先生、愛してる」
「ン! あ、ああ!」
鳴海の身体はいまにも折れてしまいそうに揺れていた。全身に汗をかいて、尚夏はまもなく絶頂を迎えようとしている。もっと、もっと、鳴海の身体は痛みを越えた快感に震え果てる。
「ひあ、うあ! ア……ッ!」
「せんせえ……! う、くッ!」
びゅっと音を立てるかのように尚夏の想いが鳴海の中に解き放たれる。二人の呼吸音だけが響く部屋で、鳴海の中からは白いどろどろとした尚夏の熱が滴るように溢れていた。
尚夏は無事九州地方の国立大学に合格した。東京から離れてしまうが、四月からは念願の大学生だ。学校で担任の鳴海から卒業証書を受け取って、その晩鳴海の屋敷で二人でお祝いをする。食事のメニューは思い出のカレーライス。尚夏のリクエスト、鳴海の手作りで尚夏は何度もおかわりをしてお腹いっぱいになるまで食べた。
「あーうまかった! ねえ先生、今夜泊まって行ってもいい?」
「お母さんは?」
「帰ってくるわけないでしょ。俺の引越しの日も多分知らないんじゃない?」
「お客さん用の布団干してないんだけどそれでも良ければ」
「はは、やった!」
しばらくゆっくりと過ごした後、食器を片付けそれぞれ風呂に入る。そして二人で寝る準備をして布団を敷いた。
「え、隣同士?」
「別にいいでしょ、せっかく一晩泊まるんだし」
「あ、うん……え、尚夏くん?」
「せんせ、一緒に寝よ」
そう言って尚夏は鳴海を抱き寄せ押し倒す。ふわりと布団に横たわり、鳴海の寝間着のボタンを外して行く。
「ま、待って尚夏くん……っ」
「今日まで待ったんだよ、卒業式ももう終わった」
「……三月いっぱいは教師と生徒だよ」
「誤差でしょ、そんなの。だって俺はもうすぐ先生のそばからいなくなるよ」
「尚夏くん……」
「先生、好きだ。俺だけのものになって」
「その……生徒たちは皆同じように大事だと思っていたはずだったんだ。でも、いつの間にか僕の中で尚夏くんは誰よりも大きな存在になっていたみたいだ」
「先生……」
上着をするりと脱がせた尚夏は鳴海の薄い胸に耳を当てる。骨ばった痩せた胸はそれでも確実に鼓動を刻んでいた。ああ、生きている。二人はお互いに生きているのだ。
尚夏の手は鳴海の下着の中へ、驚いてびくりと震える肌を越えてそっと触れてはいけない鳴海のそれに触れた。びくびくと流れる血液に体温を感じる、優しく握れば、それは少しずつ熱く硬くなっていくようだった。
「先生、感じてるの?」
「さ、さわらないで……」
「どうして? もっと俺のこと感じてよ。ほら、動かしてあげる、ねえ俺の手に反応して。怖くないよ」
「尚夏くん……ッ、あっ、あ」
それから手を離しさらにつつつい、と尚夏の指は伸びる。そのまま指は背後に回り、ついに鳴海の中へ入った。そこを柔らかにするようにぐちゅぐちゅとほぐし、少しずつ行為の準備をする。ぶるり、と鳴海は震えた。尚夏が入ってくる。その予感に恐怖と多少の期待を、そしてさらに尚夏の指は数を増やして行く。
「あっ、あ、ああ……いたい……」
「ごめん、痛くしないように気を付けてたんだけどな。俺、先生の中に挿れたい、いいでしょ?」
「尚夏くん、僕は……」
「俺のこと、嫌い?」
「……いや、好きだよ」
「じゃあ、怖がらないで。俺のこと受け入れてよ」
「いたく、しないで」
「ん、気を付ける」
それ以上の言葉を塞ぐように尚夏は鳴海にキスをした。薄く空いた歯の間に舌を挿れて、上あごを舐める。びくりと震える鳴海を逃がさない。舌を絡めて彼の全てを吸い尽くそうとする。鳴海はされるがままに、必死で呼吸をする。
「ぷ、はぁっ、あっ、あ、……」
「先生の口の中温かいな、下は、どうだろう?」
「あ、ん、んんっ!」
「もう少しだよ、もう少しほぐしたら挿れるからね。優しくする」
指がまた一本増えた。だけどこれはまだ準備段階、本当の行為はこれからだ。しかしたった三本の指でさえ、鳴海は受け入れるのをためらっている。痛みがある、これ以上のものを受け入れることが出来るのだろうか。
だけどその先にあるのはかけがえのない尚夏の想いだった。いままでの積み重なった尚夏の想いが、いまかいまかと待ち望んでいる。ぐちゅぐちゅと指をかき回し、ぐいっとさらに奥に挿れた。その途端、鳴海は痛みだけではなく感じたことのない快感に近いものを感じる。未知の感覚、もう一度、それを感じたい。白い肌には鳥肌が立ち、その頬は赤らんだ。額にはじわりと汗が浮かんでいる。
指を抜いた尚夏は鳴海を片手で抱き支えながらその下着を脱がした。そして白い脚を開かせ、反り立った自身を解放する。
「もう入るかな、だいぶ馴染ませたと思うんだけど」
「尚夏く……」
「ごめんね、もう俺、我慢できない」
鳴海の腰をつかんだ尚夏はゆっくりと自身を鳴海の中に挿れていった。水っぽい音をたてて尚夏と鳴海が一つにつながって行く。
「うあっ! あ、ああっ……くっ」
「力抜いて、先生。大丈夫、すぐに慣れるよ」
「尚夏くん……ッ!」
「動くよ。ゆっくり動くからね、息吐いて」
「う、ううっ、はぁっン、ッ!」
尚夏が腰を振り出した、同じように鳴海の腰も揺れている。尚夏は汗をかきながら募った想いを吐き出して行く。鳴海の中はきつくて温かい。今二人は一つになって、この世の誰よりも近くにいた。尚夏は鳴海のもので鳴海は尚夏のもの。鳴海の上げる荒い呼吸に喘ぐ声も尚夏の中に響きとなって伝わって来る。
「しょうかく……んっ、尚夏くん、あ、あ、ッ」
「せんせ、気持ちいいよ。どうしよ、震えてくる、先生の中あったかいなあ……」
尚夏の腰がより一層激しく振れた。二人の肌と肌が触れ合う音が静かな屋敷内に響いて、それはどこか卑猥で愛おしい。奥を突かれるたびに鳴海の身体にびりびりと電気のような快感が走った。もっと、もっと奥に挿れて欲しい。尚夏のそれをもっと感じたい。
「はあっ、はあっ、……ねえ、先生、俺のことわかる? 感じてる?」
「……あ、う、も、……もっと、もっと奥に来て、……尚夏くん……ッ」
「うん、はぁっ、行くよ先生、愛してる」
「ン! あ、ああ!」
鳴海の身体はいまにも折れてしまいそうに揺れていた。全身に汗をかいて、尚夏はまもなく絶頂を迎えようとしている。もっと、もっと、鳴海の身体は痛みを越えた快感に震え果てる。
「ひあ、うあ! ア……ッ!」
「せんせえ……! う、くッ!」
びゅっと音を立てるかのように尚夏の想いが鳴海の中に解き放たれる。二人の呼吸音だけが響く部屋で、鳴海の中からは白いどろどろとした尚夏の熱が滴るように溢れていた。
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