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6.後宮が混乱している一方白羽は…
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「ここ…何処かしら…」
自分が死んでから意識があると分かった人は少なからず皆、混乱するだろう。
しかし、この死が人生二度目であった白羽は特に混乱することも慌てることもなく、部屋の中をゆっくり歩いていた。
「こんな部屋はなかったはずなのだけれど…」
張麗華や凛灯が混乱に陥っているとは知らずに呑気に部屋の中のソファーに腰掛け、部屋においてあったティーポットでお茶を入れていた。
すると白羽の側に一人の男が近づいて話しかけた。
「君は相変わらずだね、普通人間は見知らぬ場所でお茶を入れたりしないよ…」
「あっ!」話しかけてきた男の方を振り向いて思わず白羽は声を上げた。
「やぁ、久し振りだね。思ったより早かったけど…今回はどんな死に方だったの?」
きょとん、と効果音が付きそうなほどあざとい顔を作り首を傾げた男。
免疫がない人なら倒れてしまうほどの顔の良さだ、しかも男はそれを自覚した上でやっているのだからたちが悪い。
ただ、それは免疫のない人だった場合であり、己の身の回りに美しい者が多く免疫がついている白羽には関係なかった。
「あ、神様!お久しぶりです~!今回は鄧艾病っていう病気のせいでした~」
そう、フランクに目の前の男に話しかける白羽。
男の、地位を知る人が見たら失神ものである。
「鄧艾病…?これまた面倒くさい死に方したね…あれ、ビタミン取る以外で痛みを取る方法なかったはずじゃなかったっけ…」
うげぇ…と、美しい顔を盛大に歪める男。
「そうなんですよ…お陰でフルーツしか食べれなくなってめっちゃ足浮腫んだんですよ…最悪でした。まぁ…前の死に方よりはまだマシなんですけど、」
紅茶を飲みながらなんでもないように話す白羽。
「まぁ、あれ以外の最悪な死に方ないよね…」
何処か遠い目をする男に白羽は茶菓子を手に取り愚痴り始めた。
「ですよね?知らない女の子に他人と間違えて刺されるトカ…本当黒歴史…」
「あれは可愛そうだった…だから転生させてあげたのに…、さ、次は何処に転生するの?」
少し重くなっていた雰囲気を盛り上げるように旅行にでも行くかのように男は白羽に声を掛けた。
「次…?どうしよ…美貌も地位も愛も貰っちゃったからもう欲しい物が…適当に其処らへんの良さげなところにでも…」
男の言葉に白羽がそう答えると男は少し溜めてからこう言った。
「あ~…ゴメン!自分から聞いといて何だけど君が行く世界はもう決まってるんだ、」
申し訳無さそうに眉をひそめてそう告げる男。
「え…?別にいいですけど…何故ですか?」
「君、前の世界で愛されすぎてそこから離れることが出来なくなってるんだよ…愛を与えはしたけどこんなことになるなんてね…」
「?よくわかんないですけど分かりました。」
「ありがとう。転生特典は、前より多くしておいたから!今度こそ長生きしてきてよ~」
そういった男…神の言葉に白羽は
「は~い、」とだけ返して目を閉じた。
次に目を開けたときは新しい生を受けているはずなのだ。
このとき白羽は知らなかった。自分がまた蒼矢や冬麗に合うことになることも。また二度目の皇后生活を過ごすことになることも何も知らなかったのである。
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ありがとうございます(泣)
主ちゃん昨日学校に行ったら4人位クラスで休んでいる人がいて、そのうち二人がいつメンの二人だったので虚無感が半端なかったデス…
自分が死んでから意識があると分かった人は少なからず皆、混乱するだろう。
しかし、この死が人生二度目であった白羽は特に混乱することも慌てることもなく、部屋の中をゆっくり歩いていた。
「こんな部屋はなかったはずなのだけれど…」
張麗華や凛灯が混乱に陥っているとは知らずに呑気に部屋の中のソファーに腰掛け、部屋においてあったティーポットでお茶を入れていた。
すると白羽の側に一人の男が近づいて話しかけた。
「君は相変わらずだね、普通人間は見知らぬ場所でお茶を入れたりしないよ…」
「あっ!」話しかけてきた男の方を振り向いて思わず白羽は声を上げた。
「やぁ、久し振りだね。思ったより早かったけど…今回はどんな死に方だったの?」
きょとん、と効果音が付きそうなほどあざとい顔を作り首を傾げた男。
免疫がない人なら倒れてしまうほどの顔の良さだ、しかも男はそれを自覚した上でやっているのだからたちが悪い。
ただ、それは免疫のない人だった場合であり、己の身の回りに美しい者が多く免疫がついている白羽には関係なかった。
「あ、神様!お久しぶりです~!今回は鄧艾病っていう病気のせいでした~」
そう、フランクに目の前の男に話しかける白羽。
男の、地位を知る人が見たら失神ものである。
「鄧艾病…?これまた面倒くさい死に方したね…あれ、ビタミン取る以外で痛みを取る方法なかったはずじゃなかったっけ…」
うげぇ…と、美しい顔を盛大に歪める男。
「そうなんですよ…お陰でフルーツしか食べれなくなってめっちゃ足浮腫んだんですよ…最悪でした。まぁ…前の死に方よりはまだマシなんですけど、」
紅茶を飲みながらなんでもないように話す白羽。
「まぁ、あれ以外の最悪な死に方ないよね…」
何処か遠い目をする男に白羽は茶菓子を手に取り愚痴り始めた。
「ですよね?知らない女の子に他人と間違えて刺されるトカ…本当黒歴史…」
「あれは可愛そうだった…だから転生させてあげたのに…、さ、次は何処に転生するの?」
少し重くなっていた雰囲気を盛り上げるように旅行にでも行くかのように男は白羽に声を掛けた。
「次…?どうしよ…美貌も地位も愛も貰っちゃったからもう欲しい物が…適当に其処らへんの良さげなところにでも…」
男の言葉に白羽がそう答えると男は少し溜めてからこう言った。
「あ~…ゴメン!自分から聞いといて何だけど君が行く世界はもう決まってるんだ、」
申し訳無さそうに眉をひそめてそう告げる男。
「え…?別にいいですけど…何故ですか?」
「君、前の世界で愛されすぎてそこから離れることが出来なくなってるんだよ…愛を与えはしたけどこんなことになるなんてね…」
「?よくわかんないですけど分かりました。」
「ありがとう。転生特典は、前より多くしておいたから!今度こそ長生きしてきてよ~」
そういった男…神の言葉に白羽は
「は~い、」とだけ返して目を閉じた。
次に目を開けたときは新しい生を受けているはずなのだ。
このとき白羽は知らなかった。自分がまた蒼矢や冬麗に合うことになることも。また二度目の皇后生活を過ごすことになることも何も知らなかったのである。
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主ちゃん昨日学校に行ったら4人位クラスで休んでいる人がいて、そのうち二人がいつメンの二人だったので虚無感が半端なかったデス…
応援ありがとうございます!
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