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口づけ
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――守視点――
銃弾は、青人の心臓に命中した。そして、青人は、ゆっくりと倒れた。
生まれて始めて人を殺した。しかも、それは自分の息子だった。私は急に、子供がうまくいかないときにするように、叫びたい衝動に駆られた。
しかし、ここで取り乱すわけには行かない。ここで取り乱せば、全軍の指揮に影響する。私は唖然としている兵達を尻目に進みながら、青人の死体の近くで、へたりと座り込んでいる兵士のところへ行き、手を差し出した。青人が最後に殺そうとしていた兵である。
「おい、大丈夫か。立てるか」
その兵は、手をとろうとせず、ただ座っていた。その目はうつろで、こういったことを呟いていた。
「怖い怖いみんな死んだ殺される殺される悪魔に殺される」
―これは、重症である。まあ、この兵が殺される前に、既に何人かが死んでいて、その死体は青人の死体の近くに横たわっている。そして、それらを至近距離で見ていたのだから、無理もない。
だが、今の私にはどうすることも出来ないだろう。私は、その兵を一旦視野からはずし、まだ唖然としている兵達に向かって言った。
「みんな聞け。これで戦いは終了した。各自、それぞれ遺体の回収を行え。それが終わったら、後は、他の小隊に任せて休んでいい」
すると、兵達は、それを聞いて、すぐに作業を始めた。さすがに国を守ろうとするものたちである。全員が悲しみや怒りをこらえて、作業に向かっていた。
そして自分も、いま座り込んでいる兵士を船まで運ぼうとしたとき、木が三本倒れる音がした。
その発生源は、ドラゴンの姿をした幸だった。
兵士達がざわめく。闘志を示す声を上げるものもいれば、恐怖を示す声を上げるものもいた。さきほどの兵士は、座ったまま固まっていた。しかし、私はそのどれも当てはまらなかった。
幸は、かなりの速さでこちらに迫ってきた。今まで飛ぶのを見せてもらったときよりもはるかに速かった。
私は、両腕を広げた。だが、死ぬ覚悟は出来ているが、死のうとしているわけではない。私には、自信があった。
そしてその自身のとおり、幸は、私の目の前でとまった。
兵士達のざわめきは、さらに大きくなった。その中で一人、おそらく階級の高いものが「全員銃を取れ! 竜泉大佐を殺させるな!」と言った。いや、言おうとしたのほうが正しい表現だろう。俺は、その言葉を声を張り上げてさえぎった。
「撃つな! このドラゴンを撃ち殺すぐらいなら、私から殺せ!」
そして兵達が静まり返ったのを確認し、幸に向かって言った。
「どうした、幸。俺を殺さないのか?」
『どうして、逃げようとしないの?』
幸は、その大きな目で、ありったけの怒りをぶつけるように睨み付けて、そう言った。私は、その視線をまっすぐ受け止めた。
「誰かを殺すというのは、相当なことだ。私達は、覚悟をして、この職業を選んだから、それが出来る。青人もある程度覚悟をしたはずだ。よっぽどの馬鹿でない限り、簡単に人は殺せない」
『私には覚悟がないって言うの』
「そうじゃない。お前は、それを覚悟しないほど、優しい子だ」
すると、幸は、再び人間化した。そして、右手で左手を持ち、うつむいていた。
「化け物だあああああ」
急に叫ぶような声が、耳の届いた。私と幸は、ほぼ同時に、その方向を向いた。
そこで立っていたのは、先ほど座っていた兵士だった。手にはナイフを持ち、鬼のような形相でこちらをにらみつけている。幸がドラゴンのときは、体を震わせていたが、おそらく人間の姿になったことで、恐怖心が薄れたのだろう。
「お前が居るせいで、みんなが死んだんだ! お前が居なければ、こんなことにならなかったんだ! みんなを返せよ!!」
そしてその男は、ナイフを持って突進してきた。
――幸視点――
優しい子だ、そう言われたとき、私は、自然に人間の姿になっていた。
ドラゴンに変わり、お父さんに突進したとき、私はほぼ無意識だった、しかし、死んでほしいとまではいかなくても、お父さんへのすさまじい怒りがあったことは事実である。ところが、それは、お父さんに父親らしい言葉を掛けられたとき、すぐに薄れてしまった。そして、その薄れた怒りでは、とても今まで育ててくれたお父さんを殺すまでに達しなかった。
しかし、いざ人間となっても、私は、どうしたらいいかわからなかった。今、お父さんに自分は、どういう気持ちで接すればいいか分からなかったのだ。
そのとき急に、一人の兵士が、私を化け物と言ってきた。確かに一度怒りに任せて、父親を襲おうとしたのだ。化け物であることに対して否定はしない。しかし、兵が持っていたナイフには動揺を隠せなかった。
青人が死んだとき、私にも死ぬと言う考えは確かにあった。元々青人がいなければ、私は生きていても死んだようなものだった。しかし、今、私の体はそのナイフを見て震えていた。
その兵は、私のほうへとナイフを持って、突進してきた。私は目を瞑った。おそらく力では、私のほうに歩があるとは思うが、いまさらのように、電流の痺れが体を止めていた。
しかし、いつまで待っても、ナイフが、私に刺さる感触はない。私は再び目を開けた。
そのナイフは、お父さんによって止められていた。ナイフは、お父さんの手を貫通していて、そしてそれで勢いが殺されたようだった。
お父さんは、そのまま手を抜き、何がおきたかわからないような顔をしている兵士に向って怒鳴った。
「命令にもないのに、独断で殺そうとするとは何事だ!!」
「……す、す、すみませんでした」
お父さんは、その兵の謝罪の言葉を聞いた後、ひとつため息をついた。
「今回は、気が動転していたと言うことで容赦する。だが」
そう言いかけて、兵士の胸元をつかんだ。そしてお父さんは、先ほどよりも大きく、まさに雷が落ちたというような表現がふさわしいほど苛烈に怒鳴った。
「貴様が俺の娘を化け物と言ったことは、死にも匹敵する罪だと思え!! 分かったらさっさと行け!」
「――はい!」
兵士は、逃げ出すように、その場を後にした。その様子を見た後、父親は振り返り、私に言った。
「悪い。俺の部下が、ひどいことを言った」
私は、泣いた。そして、腕から血を流しているお父さんに、子供のように泣きついた。お父さんは、地のついていないほうの手で私の頭をなでた。
「お父さん、お父さん、お父さん。青人が、死んじゃった」
「ああ、ごめんな。俺が殺したんだ」
「うん、分かってる。そうしたお父さんが一番つらいことも、今も必死でそれを隠してることも全部分かってる。だからもう、私、分からないよ。どうしたらいいかわからないよ。青人のこともお父さんのことも大好きなんだ。私はいったい、今の気持ちをどこにぶつければいいの」
私は青人のことが好きだった。家族としても好きだったし、恋愛感情というようなものもあった。青人があのとき私に感情を教えると約束していなければ、私は生きたまま死んでいた。青人が、島のみんなと私をつないでくれなかったら私は、こんなに幸せになれなかった。
しかし、その愛しい人を殺したお父さんも、私は、大好きだった。あまり一緒にいられる機会は少なかったが、お父さんは、しっかり私たちのことをいつも考えていてくれた。今回のことも、お父さんが私達のためを考えて行動した結果だということも、十分すぎるほど分かった。
だから私は、誰も憎むことが出来なかった。ただただ、お父さんの胸で泣いた。
そしてそのとき、急に驚くべきことが起こった。
「幸、どうしたんだ、それ?」
お父さんは、私から離れて、そう聞いてきた。だが、私はそれに答えることが出来なかった。
私の体が急に、青く光りだしていたのだ。そして、体の全ての力が抜け、私は地面に倒れた。
お父さんは、私を心配して、何度も声を掛けてきた。しかし、私はそれを言葉として識別できないほど、動揺していた。
しかし、急に私の中で、何かがストンと落ちてきたような感覚があった。
「――ああ、そういうことか」
私は、誰にともなく呟いた。そして、自分の運命と今やあるべきことを悟った。
「お父さん。私のぞばに青人を連れてきて」
私がそう言うと、お父さんは、すぐに近くにあった青人の遺体を、倒れている私の近くに置いてくれた。青人の胸には、ぽっかりと穴が開いていた。そして、そこからまだ血が噴出していた。しかし、青人の死に顔は美しく、さっき船で見た寝顔のようだった。
私は、青人の頭を、そっとなでた後、お父さんに言った。
「お父さん。今までありがとう」
そして、青人に口づけをした。後のことは何も記憶にない。
銃弾は、青人の心臓に命中した。そして、青人は、ゆっくりと倒れた。
生まれて始めて人を殺した。しかも、それは自分の息子だった。私は急に、子供がうまくいかないときにするように、叫びたい衝動に駆られた。
しかし、ここで取り乱すわけには行かない。ここで取り乱せば、全軍の指揮に影響する。私は唖然としている兵達を尻目に進みながら、青人の死体の近くで、へたりと座り込んでいる兵士のところへ行き、手を差し出した。青人が最後に殺そうとしていた兵である。
「おい、大丈夫か。立てるか」
その兵は、手をとろうとせず、ただ座っていた。その目はうつろで、こういったことを呟いていた。
「怖い怖いみんな死んだ殺される殺される悪魔に殺される」
―これは、重症である。まあ、この兵が殺される前に、既に何人かが死んでいて、その死体は青人の死体の近くに横たわっている。そして、それらを至近距離で見ていたのだから、無理もない。
だが、今の私にはどうすることも出来ないだろう。私は、その兵を一旦視野からはずし、まだ唖然としている兵達に向かって言った。
「みんな聞け。これで戦いは終了した。各自、それぞれ遺体の回収を行え。それが終わったら、後は、他の小隊に任せて休んでいい」
すると、兵達は、それを聞いて、すぐに作業を始めた。さすがに国を守ろうとするものたちである。全員が悲しみや怒りをこらえて、作業に向かっていた。
そして自分も、いま座り込んでいる兵士を船まで運ぼうとしたとき、木が三本倒れる音がした。
その発生源は、ドラゴンの姿をした幸だった。
兵士達がざわめく。闘志を示す声を上げるものもいれば、恐怖を示す声を上げるものもいた。さきほどの兵士は、座ったまま固まっていた。しかし、私はそのどれも当てはまらなかった。
幸は、かなりの速さでこちらに迫ってきた。今まで飛ぶのを見せてもらったときよりもはるかに速かった。
私は、両腕を広げた。だが、死ぬ覚悟は出来ているが、死のうとしているわけではない。私には、自信があった。
そしてその自身のとおり、幸は、私の目の前でとまった。
兵士達のざわめきは、さらに大きくなった。その中で一人、おそらく階級の高いものが「全員銃を取れ! 竜泉大佐を殺させるな!」と言った。いや、言おうとしたのほうが正しい表現だろう。俺は、その言葉を声を張り上げてさえぎった。
「撃つな! このドラゴンを撃ち殺すぐらいなら、私から殺せ!」
そして兵達が静まり返ったのを確認し、幸に向かって言った。
「どうした、幸。俺を殺さないのか?」
『どうして、逃げようとしないの?』
幸は、その大きな目で、ありったけの怒りをぶつけるように睨み付けて、そう言った。私は、その視線をまっすぐ受け止めた。
「誰かを殺すというのは、相当なことだ。私達は、覚悟をして、この職業を選んだから、それが出来る。青人もある程度覚悟をしたはずだ。よっぽどの馬鹿でない限り、簡単に人は殺せない」
『私には覚悟がないって言うの』
「そうじゃない。お前は、それを覚悟しないほど、優しい子だ」
すると、幸は、再び人間化した。そして、右手で左手を持ち、うつむいていた。
「化け物だあああああ」
急に叫ぶような声が、耳の届いた。私と幸は、ほぼ同時に、その方向を向いた。
そこで立っていたのは、先ほど座っていた兵士だった。手にはナイフを持ち、鬼のような形相でこちらをにらみつけている。幸がドラゴンのときは、体を震わせていたが、おそらく人間の姿になったことで、恐怖心が薄れたのだろう。
「お前が居るせいで、みんなが死んだんだ! お前が居なければ、こんなことにならなかったんだ! みんなを返せよ!!」
そしてその男は、ナイフを持って突進してきた。
――幸視点――
優しい子だ、そう言われたとき、私は、自然に人間の姿になっていた。
ドラゴンに変わり、お父さんに突進したとき、私はほぼ無意識だった、しかし、死んでほしいとまではいかなくても、お父さんへのすさまじい怒りがあったことは事実である。ところが、それは、お父さんに父親らしい言葉を掛けられたとき、すぐに薄れてしまった。そして、その薄れた怒りでは、とても今まで育ててくれたお父さんを殺すまでに達しなかった。
しかし、いざ人間となっても、私は、どうしたらいいかわからなかった。今、お父さんに自分は、どういう気持ちで接すればいいか分からなかったのだ。
そのとき急に、一人の兵士が、私を化け物と言ってきた。確かに一度怒りに任せて、父親を襲おうとしたのだ。化け物であることに対して否定はしない。しかし、兵が持っていたナイフには動揺を隠せなかった。
青人が死んだとき、私にも死ぬと言う考えは確かにあった。元々青人がいなければ、私は生きていても死んだようなものだった。しかし、今、私の体はそのナイフを見て震えていた。
その兵は、私のほうへとナイフを持って、突進してきた。私は目を瞑った。おそらく力では、私のほうに歩があるとは思うが、いまさらのように、電流の痺れが体を止めていた。
しかし、いつまで待っても、ナイフが、私に刺さる感触はない。私は再び目を開けた。
そのナイフは、お父さんによって止められていた。ナイフは、お父さんの手を貫通していて、そしてそれで勢いが殺されたようだった。
お父さんは、そのまま手を抜き、何がおきたかわからないような顔をしている兵士に向って怒鳴った。
「命令にもないのに、独断で殺そうとするとは何事だ!!」
「……す、す、すみませんでした」
お父さんは、その兵の謝罪の言葉を聞いた後、ひとつため息をついた。
「今回は、気が動転していたと言うことで容赦する。だが」
そう言いかけて、兵士の胸元をつかんだ。そしてお父さんは、先ほどよりも大きく、まさに雷が落ちたというような表現がふさわしいほど苛烈に怒鳴った。
「貴様が俺の娘を化け物と言ったことは、死にも匹敵する罪だと思え!! 分かったらさっさと行け!」
「――はい!」
兵士は、逃げ出すように、その場を後にした。その様子を見た後、父親は振り返り、私に言った。
「悪い。俺の部下が、ひどいことを言った」
私は、泣いた。そして、腕から血を流しているお父さんに、子供のように泣きついた。お父さんは、地のついていないほうの手で私の頭をなでた。
「お父さん、お父さん、お父さん。青人が、死んじゃった」
「ああ、ごめんな。俺が殺したんだ」
「うん、分かってる。そうしたお父さんが一番つらいことも、今も必死でそれを隠してることも全部分かってる。だからもう、私、分からないよ。どうしたらいいかわからないよ。青人のこともお父さんのことも大好きなんだ。私はいったい、今の気持ちをどこにぶつければいいの」
私は青人のことが好きだった。家族としても好きだったし、恋愛感情というようなものもあった。青人があのとき私に感情を教えると約束していなければ、私は生きたまま死んでいた。青人が、島のみんなと私をつないでくれなかったら私は、こんなに幸せになれなかった。
しかし、その愛しい人を殺したお父さんも、私は、大好きだった。あまり一緒にいられる機会は少なかったが、お父さんは、しっかり私たちのことをいつも考えていてくれた。今回のことも、お父さんが私達のためを考えて行動した結果だということも、十分すぎるほど分かった。
だから私は、誰も憎むことが出来なかった。ただただ、お父さんの胸で泣いた。
そしてそのとき、急に驚くべきことが起こった。
「幸、どうしたんだ、それ?」
お父さんは、私から離れて、そう聞いてきた。だが、私はそれに答えることが出来なかった。
私の体が急に、青く光りだしていたのだ。そして、体の全ての力が抜け、私は地面に倒れた。
お父さんは、私を心配して、何度も声を掛けてきた。しかし、私はそれを言葉として識別できないほど、動揺していた。
しかし、急に私の中で、何かがストンと落ちてきたような感覚があった。
「――ああ、そういうことか」
私は、誰にともなく呟いた。そして、自分の運命と今やあるべきことを悟った。
「お父さん。私のぞばに青人を連れてきて」
私がそう言うと、お父さんは、すぐに近くにあった青人の遺体を、倒れている私の近くに置いてくれた。青人の胸には、ぽっかりと穴が開いていた。そして、そこからまだ血が噴出していた。しかし、青人の死に顔は美しく、さっき船で見た寝顔のようだった。
私は、青人の頭を、そっとなでた後、お父さんに言った。
「お父さん。今までありがとう」
そして、青人に口づけをした。後のことは何も記憶にない。
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