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【調査】
1.目的地
しおりを挟む鉄恕大学のオカルトサークルの大学生とその付き添いの教授が近頃までは毎年夏に富痔学園写真部の合宿で利用されていた学舎へ秋のサークル発表会のレポートを作成する為に調査へと向かっている。
なぜこの学舎が調査の対象になっているかといと一回生の【サトム】が、最近ニュースでその富痔学園の写真部の部員達が首を噛みちぎられるなという奇妙な死に興味を抱き1回生なのにも関わらず先輩達の意見を差し置いて提案を押し通したからである。
「ちょっと、サトムー!こんなに山登るなんて聞いてないんだけど!」
「アイナ先輩、だから動きやすい服装でって言ったじゃないですか!」
ミディアムパーマの3回生【アイナ】がハワイにでも行くのですか?と言いたくなるような露出の多い服装でへとへとになっている。所々虫刺されの跡があるなど見てるだけで痒くなりそうだ。
それに反して同じく3回生の【ミサト】は、女子力を皆無にした山男風の服装で三十代半ばの若々しい男性教授の【神代】を差し置いて先頭を黙々と登っている。可愛い顔をしてメリハリがある所がサークルで唯一の4回生である事から代表を務めている【マナブ】から好意を持たれているようである。
やや遅れているアイナとサトム、先頭を黙々と登っているミサト、神代、マナブ、の間に丁度挟まれているのが2回生の【リュウキ】と【ヨゾラ】である。
リュウキは、サッカーサークルと掛け持ちでオカルトサークルに入っている。オカルトサークルと言う事からオカルト映画でも撮影をするのかな~という興味津でサークルに入ったが実際はそういう事ではなく、本当にただ【吸血鬼】やら【狼男】・【UFO】は本当に実在するのか?等を追求するサークルであったことからほぼ顔を出す事がなかった。
だが、今回ばかりは現場に行き調査する!という【肝試し】に近いから楽しそう!というまたもや興味本位でふらっと現れたのである。
変わり者の多いオカルトサークルだが、その中でも最も浮いているのが【ヨゾラ】という女だ。長い黒髪が彼女の不気味な感じを引き立たせており、白いワンピースを着せれば【はい幽霊のできあがり~】的な容姿である。
「ねぇねぇ、調査って何するんだろうね!」
「………。」
リュウキがそんな彼女にナンパをするかのように話しかけるが彼女は顔色一つ変えなかった。
そして、少し間が相手から彼女がボソッと聞こえるか聞こえないか程度のボリュームで言う。
「……嫌な予感がする。何人か死ぬかもね」
と。
リュウキは「え?なんか言った?」と彼女の言葉を聞き取れていなかった。その後、何度か彼女に聞き返すも彼女がなにか言葉を発する事がなく彼も心が折れ、話しかけることを辞めた。
「りゅぅぅ~きくん!」
アイナが左側から顔を覗き込む。
「あれ?さっきまでヘトヘトなのに復活してんじゃん」
「まぁまぁ、後輩くんに荷物持たせたからね~」
アイナの荷物を持たされ断トツで他のサークルメンバーと距離が開くサトム、「待ってくださいよ~先輩たちー!」と大きな声で呼び止めようとするも誰一人彼を待つ者は現れない。教授は良い笑顔で振り向き大きく手を振っただけであった。
「ねぇねぇ、りゅぅきくん。」
アイナが色~っぽくリュウキにわざとらしい上目遣いで接近する。
「ん?何?」
「きょ~とー、明日の~調査がぁ~終わったらぁ~私とぉ~デートに~行かなーい?」
一々、(~~~)がウザったらしく明らかに頭が悪そうで内容が頭から抜けていく。リュウキがサークルに中々、顔を出さないのはこの女が居るということも一つの原因であった。
「あ、ごめん。その後はおばさん家の犬と猫の世話があるから。」
リュウキは極度の動物好きでもある。
「待ってよ~リュウキくんの若干タレ目な所とか出っ歯かそうじゃないか微妙な所がどストライクなの~!」
褒められているようでディスられているような微妙なラインを褒められむしろ怒りに変わる。思わず暴言を吐いてしまいそうになったが、ヨゾラに無言で右肩を触れられた事で正気を取り戻した。何故か恐怖を感じたからだ。
それから、何かとアイナからアプローチを続けられるもヨゾラの妙な支えのおかげで1時間半の時をやり過ごし【目的地】の【学舎】へたどり着いた。
「ふぉぉぉぇぇぇ…。」
一番辛い思いをしたのは間違いなくサトムであろう。リュウキは、倒れ込むサトムの横にしゃがむとリュックから水を取り出して半分分けてやる事にした。
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