The.RESEARCH ~呪縛~

稲葉 兎衣

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【絶命】

4.みそ

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俺、死ぬのか…。

ここで、、。

リュウキが死を覚悟したその時、音楽室の扉が勢いよく開いた。

すると、不思議とリュウキを確かに囲っていた三人の霊が姿を消した。

「……何してんの。」
無愛想に見下すように言うのはヨゾラ。そんな彼女の後ろに付いているのはサトムであった。

「俺、、見たんだ。」
リュウキは、動揺を隠せないまま今さっき起きたことを話し出した。


______________________________

何だか上から悲鳴のようなものが一瞬だけ聞こえたような気がしミサトが黙々と学舎の中を調べ回る神代教授に「悲鳴聞こえませんでした?」と問いかけた。

神代は「いいや」と一言首を振り、興味津々に徘徊する。十分に一階の調査を終えると階段で上の階へ向かった。
その様子を見ていたマナブはこの間にとある件を済ませると少し急ぎ目に二人の後を追った。

神代とミサトはやたらと距離が近い。
中学や大抵の高校と違い、大学は生徒と職員という関係であっても生徒や職員がその気になれば簡単に距離が縮まり多少のご飯やプライベートで会うという事も普通に起こりうる。

マナブはミサトがオカルトサークルに入ってから、容姿もだがオカルトに対しての熱や女性なのにも関わらず時として女子力を良い意味で捨てている姿に好意を持った。

それからの事、マナブはミサトの生活を監視するようになり機械に詳しい知り合いに盗聴器等を報酬を与え作ってもらったりした。

すると、ある日聞き覚えのある男の声をミサトのカバンに仕込んだ盗聴器がキャッチし聞こえてきたのだ。

「ここが私の家、」
「思った通り整頓されているね」
その声の人間が神代という根拠はなかった。
【教授】や【神代】と言った名前も読んでいない。だが、会話から推測するにその声の正体が神代だと言う自信はあった。

許せない……。

ミサトは、僕のものだぞ……。

サトムがこの学舎を調査しよう。
と言い出した時、マナブは早々に計画を立て始めた。何の計画なんて説明不要である。

神代教授の殺害計画だ。

オカルト好きがオカルトを利用して殺人計画を立てる。好きな事でやり遂げる。これぞマニア。

〝マニアなら好きな物を汚すような事をするな”

と言いたい人もいるだろうがマナブは違う。
何をするにも好きな事を活かせる時があるなら活かしたいのだ。

生憎、この学舎の中で人がよく死んでいる事は彼も知っていた。

こないだも合宿でやってきた写真部の生徒と顧問の先生が奇妙な死を遂げ、過去にまだ中学校として機能していた時にその学校に通う男子生徒がクラスメイトの他、音楽教師等を殺害した事件も彼は知っていた。

オカルトマニアなら当然の知識である。

それからこの学舎は過去に呪われた学校と言われたように今では呪われた学舎と呼ばれるようにもなっている。

「神代さんよぉ~?」
お前も俺の手で奇妙な死を遂げてくれ。


「神代教授!!大変です!!」
「ん?どうしたんだ?」
マナブは、大粒の汗を流しながらゼェゼェと吐息を漏らして教授を呼ぶ。

「付いてきてください!」
先陣を切って階段を降り一階にある技術室へ何かを潜るようにして中へ入っていった。

「教授!!早く!凄い事を見つけたんですよ!」
教授だけが急かされるが、神代は悪い気はしていない。寧ろ何を見つけたんだ?と気になり少し小走る。そして、技術室の中へと足を踏み入れようとした時、何か首に痛みを感じた。

キュッとした痛み。そして、何か神経が途切れ軽くなった気がした。


そう、首が取れたのだ。


「ん?」

血しぶきの音、神代の殺害に成功したことを喜ぶ束の間に急いで入口に仕込んだ目では中々認識しにくい細いワイヤーを急いで取り外した。
愛しい彼女までも死なないようにする為に、。

「ぁああああ゛あ゛あ゛!」
少し演技を噛ましておく。
遅れて愛しいミサトがやってきた。

「きょ、教授!!」
「僕が見つけたある鏡を見せようとしたんだけど、その時に怪奇的な何かが起きて教授だけが霊に殺されたんだ…。その時に鏡も割られちゃって、、畜生、!!」
テーブルを拳で強く撃ち込むようにして叩き、悔しがる“演技”をする。顔はミサトに向けないようにしたついついニヤついてしまうからだ。

それにしても彼女の震える声は素敵だ。
滅多に聞くことができない。目を瞑り耳を済ませて記憶に焼き付けて置かなければ……。

「ぁ、、ぁ、あぁ、あぁ、」
彼女のその恐怖で我慢しきれず漏れてしまうその声が、、あぁ、僕の息子を刺激する。

ビクンっ、ビクンっ、、。

「ま、、まな、、ぶ先……輩ッ、の近くに」


【霊が】



え???


何かが砕かれるような音、、
ん?何が砕かれた?頭がぐらつくような…。
激しい頭痛がする。

もしかして、、頭が砕かれた?
じゃぁ、何故まだ意識があるんだろう。
手足の感覚がないし、前は真っ暗だ。

まるで、何も無い空間に居るようだ。



あ、そういう事?分かったぞ。


さっきの衝撃で頭部が粉砕し、
脳みそが飛び出てしまったんだ。



ブチュッ。
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