42 / 44
転生したら婚約破棄され負け確定!? ※1話長め
裏舞台 夜会の給仕の思うこと
本日は王城内で夜会が開かれることになっています。いえ、訂正します。本日も夜会が開かれることになっています。
私は今回の夜会で給仕を担当することになった新人メイド。なんで新人が夜会の給仕しているのか、と問われればこう答えます。
「本来給仕を担当するはずだった先輩メイドが前回の夜会を最後に連絡が途絶えたからです」
と。その先輩メイドとの交流はあまりありませんでしたが見目の良い方でした。まあ、要するに見た目を買われてどこかの貴族の令息に引き抜かれたと言うことなのでしょう。これが真っ当な貴族ならよいのですが、こちらに何の連絡もない以上あまり良いやり方ではないので先輩メイドがどうなったかはお察しですね。
他にも先輩メイドは居ますが、私に給仕の仕事を放り投げてさっさと逃げてしまっています。
はっきり言ってこの王国の貴族は腐っています。先代の国王がご存命の時まではこうではなかったようですが、10年程でこのありさま。国政の方も汚職に次ぐ汚職と言った負のスパイラル状態で、しっかりと先を見ている国民は早々に出国の準備を進めているとのこと。
出来れば私も逃げ出したいところですが、残念ながら平民の出である私は逃走資金を出すことも、逃げ込むコネもありません。どうにかして逃げ出すには真面な貴族の元に逃げ込むことですが、まあわかってはいます。無理ですね。
まず真っ当な貴族が少なすぎます。まともな貴族が1に対してダメ貴族が7の比率ですよ。しかも、私のような平民上がりのメイドが貴族と面識を持てるのはこういった夜会くらいなのですが、まともな貴族は殆ど来ません。なので夜会担当のメイドは外れメイドなんて呼ばれています。
あ、あくまでメイドの中からですよ? ダメなメイドが夜会の給仕をしているわけではないのです。本当です。
夜会がそろそろ始まります。
出来れば何事もなく始まって、何事もなく終わってほしいところですが、今までの話を聞く限りそれは無いでしょう。
何かが起きた時に巻き込まれたくないので端に寄っておきましょう。出来れば夜会に参加している方々からは見えにくい位置で。
夜会が始まってしばらくは何事もなく時間が過ぎていましたが、とある令嬢が会場に入ってきたことで夜会の雰囲気が急変しました。
ああ、どうやら今回の夜会のターゲットが到着してしまったようです。
この夜会、夜会とは銘打っていますが、実状は公開死刑場と裏で呼ばれています。要は大人数の中でターゲットの方を貶し続けるという物です。はっきり言って趣味が悪い、貴族の遊びのような物。
ああ、しかも今回のターゲットは公爵令嬢のようですね。出来ればこの場からいなくなりたい。話を聞くだけならまだしも、この狂った環境で育っていない私にとってはこの場の空気だけで嫌悪感が湧きだします。
今回の仕掛人は新興子爵の令嬢と…え? 第2王子?
嘘でしょう、何で王子がそちら側にまわっているのですか? 確かターゲットの公爵令嬢の婚約者でしたよね。いえ、そういえば第2王子は頭が軽い方でしたね。であれば、子爵令嬢に言い包められてしまったのでしょう。同情は出来ませんが、ご愁傷さまです。
そしてこの国の未来はますます暗くなりました。
先が見えないのではありません。一歩先に回避することのできない、底の見えない大きな穴が開いている感じですね。
王族ですらこうなってしまっていると、どうしようもない。
おや? 何やらあっさり場が収まりましたね。どうしたのでしょうか?
公爵令嬢はあっさり引き下がって会場から出て行ってしまいました。
あの場所の中心にいた方も少なからず惚けているようですから、思いもしない切り返しに合ったのかもしれません。
ざまぁ見ろですね。
とは言え今回の夜会の目的は達しているようですから、これでお開きになるでしょう。そうであって欲しいですね。
よかった。撤収の作業に移りました。大して手を付けられていない食事を片していきます。毎度のことながらこれを作るための資金はどこから出ているのでしょうか。
「そこのメイドこっちに来い」
食器をまとめて片していると後ろから声がかけられました。どう考えても良い状況ではなさそうです。
「何でしょうか」
「ふむ。まあ、悪くはないか」
私を呼んだ貴族の令息と思われる方は、私の体を嘗め回すように見ました。正直気持ち悪い。
「俺の所に来い。使い潰してやる」
最悪。私の人生はここで幕を下ろすことになろうとは。メイドの立場上、断ることは出来ないので従うしかない。
「ああ、すまないね。そのメイドはうちのだ。勝手に持っていかれては困るよ」
「ああ? っ!?」
また知らない令息が登場した。何で夜会が終わったのにまだ会場の中に居るのか。出来ればさっさと屋敷に帰ってほしいのだけど。
「君は確か新興男爵家の者だったよね。まさか侯爵家の所有物を盗もうだなんてことはないよね?」
「っああ、申し訳ない。知らなかったとはいえ侯爵家に楯突くつもりはない」
そう言って最初に声を掛けて来た令息は逃げるようにこの場を立ち去って行った。私としては一難去ってまた一難と言った状況なので、一切の油断は出来ないのだけど。早く仕事に戻りたい。いや、もういっそメイドは辞めよう!
「すまないね。あれしか断らせる理由が思いつかなかった」
侯爵家の令息はそう言って私に頭を下げた。貴族がいきなり頭を下げたことに衝撃を受けたけど、どうやらこの方はまともな貴族ではあるらしい。
「ってメイドに対して頭を下げないでください! あ、いえ。ありがとうございます。おかげで助かりました。貴方様が声を掛けてくださらなければ、あのままどこかに連れていかれるところでしたから、場合によって命の恩人とも言えますね」
「そうかい? それは良かった。最近ああいうのが増えているからどうにかしたかったんだ」
私の返答に公爵令息は満面の笑みをこぼした。実に良い顔だ。17~8歳くらいだと思っていたけどこの反応を見ると、もしかしたら見た目よりも年齢は若いのかもしれない。
「そうですね。私も本来ここに居るような立場ではないのですが、おそらくそう言ったことの影響でしょう」
「ああ、なるほど。噂で聞いていた以上に状況は悪いのか」
「そのようですね。私も他の職場を探さなければ、今後どうなるかわかりませんね」
本当に早く別の場所に転職しないとまた同じようなことが起きるかもしれない。しかも今回助けられたのは偶然でしかない。次も同じように助けてもらえる可能性はとても低いはずだ。
「そうか、だったら我が家で働いてみないかい? さっきの者と同じような形になってしまうが、悪いようにはしない。ただ、仕事の内容はこことそれほど変わらないと思うけどね?」
さすがにこれは警戒した方が良いわね。上げて落とすとかそんな流れが少しだけど見える。いや、おそらくここで働くよりは環境は良くなるかもしれない。でも、ここと違って辞め辛くなるのは目に見える。どうしよう。おそらく今後こんな機会が回ってくる可能性は低い。いや、むしろないかもしれない。
「やっぱり、直ぐには無理だよね」
「あ、いえ! 是非お願いします!」
私の中で判断できないうちに侯爵令息が残念そうな表情をして離れて行こうとしたので、咄嗟に了承の返事をしてしまった。
あ、何かしてやったり見たいな満足げな表情をしている。やられた! さっきの残念そうな表情も仕込みだったのか!?
そうして、次の日から私は侯爵家のメイドとして働くことになった。
もうどうとでもなればいいんだよ!
それから多少の月日が流れた。
あの夜会から数か月も経たないうちに、王国内でクーデターが起きて当時の王族の大半が処刑された。どうやら国税の大半を使って贅を尽くしていたとか。
国税は国民から集めた国を運営するための資金である以上、王族とは言え自由に扱っていい物ではない。なので、王族の処刑に反対する国民は少なかった。
聞いたところによるとこのクーデターを指揮していたのはあの夜会でターゲットになっていた公爵令嬢だったらしい。しかも、クーデターには隣国の皇子も参加していたとか。
第2王子に関してはクーデターの際に命を落としたらしい。
あの時王子の隣に居た子爵令嬢は王族と同じように処刑されたらしい。どうやらこの新興子爵家はクーデターに参加していた皇国とは別の他国から来た工作員の家系だったらしく、裏からこの王国の侵略を進めていたらしい。それが明るみに出たことで令嬢同様に全員処刑されたようだ。
まあ、当時の私には関係なかったことなので深くは知らないのだけど。
そして、あの夜会での選択は、多少乗せられたとはいえ正解だったと言うことなのだろう。
私はまだ侯爵家の中に居る。別に拘束されているとか奴隷のような扱いを受けているという訳ではない。ただ、未だに理解できる状況ではないと言うことだ。
「どうしたんだい?」
「何でもありませんよ。あなた」
何で私はあの侯爵令息と婚約しているのだろう? 平民上りのメイドをしていたはずなのに、いつの間にか未来の侯爵夫人って、夢物語でももっとましな展開になっているはずよね?
「もう少し、明るい表情になってもらえると嬉しいのだけど。これから結婚式なんだよ? もう少し嬉しそうにして欲しいのだけどね」
「ああ、ごめんなさい。まだ、こうなっているのを受け入れ切れてなくて」
「君も納得しているから、こうなっているんだよ?」
「わかっています。でもこれはあなたの口車に乗った結果ですよ?」
「言うようになったね? うちに来た当時は反論も出来なかったのに。それに嫌ではないのだろう?」
「う、まあ、そうですね」
侯爵家を抜きにしてもこの人と結婚するのは別に嫌じゃない。むしろすでに色々やっているのだから受け入れてはいるし、愛しいとも想っているのだから。
ただそれとこれとは別。平民が貴族になるのは精神的にそれだけ高い壁があると言うこと。多分この人は一緒に乗り越えてくれると確信しているけれど、尻込みはするのですよ。
「レトレリオ様方。会場の準備が整いましたので移動をお願いします」
式に使う屋敷のホールの準備が済んだらしい。レトレリオ様付きのメイドが呼びに来た。
ここに来た当初は今呼びに来たメイドも私の上司だったはずだけど、思い返してみれば最初から今の態度と変わらなかったような気がする。もしかして、最初から私は婦人候補として狙われていたのだろうか?
「ほら、行くよ。私の愛しい人」
「うぐっ!」
くさいセリフだけど、おそらく私の反応をからかって態と言っている。ここは私もお返しをした方が良いはずだ。
「ええ、行きましょうか。愛しい人」
私はそう言ってレトレリオ様の頬にキスをした。するとレトレリオ様は驚いた表情で固まってしまいました。よし、この反応を見る限り私の勝利ですね!
そうしてメイドに続いて控室を後にしようと歩き出す前に後ろから抱き着かれた。
「ふふっ」
あ、不穏な気配がします。ってちょっと!?
「待ってください! 持ち上げないで!?」
「いいじゃないか。嬉しいことをしてくれたお返しだ」
「え? もしかしてこのまま移動するのですか!?」
レトレリオ様は私を横抱きしたまま、控室を出て会場に続く廊下を進んで行く。私はどうにかして下ろしてもらおうと抵抗したのだけど、一向に下ろしてくれる気配はない。
「レトレリオ様。そのままだと奥様のドレスに皺が出来てしまいます。抱き上げるならもう少し気を使って丁寧になさってください」
「会場が近いのだから問題はないだろう」
「そうですが」
頼みの綱であるメイドも庇ってくれる感じではない。最初は庇ってくれていると思ったけど、聞いてみれば下ろせとは一言も言っていないね。立場上仕方ないのだろうけど。
「あの、さすがに下ろしてください。このまま会場入りはあまりよろしくないと思います」
「そうだろうか? 私たちの仲の良さを前面に押し出せていると思うが」
「ぐっ、まあそうかもしれませんが。ですが…ぅむっ」
いきなりキスされた。やっぱりさっきの仕返しなのか。
突然のキスに顔が火照る。先ほどのレトレリオ様は驚いた表情だけだった。なのに私はここまで狼狽えてしまうのか。
あ、あれ、じゃあもしかしてさっきのも演技だった可能性も?
「いいだろう? このままでも」
「うっ、わかりました」
仕方ない。このままだったら火照った顔も隠せるのだから受け入れよう。何かこれも誘導されている気もするけれど、諦める。
「少々お待ちください。レトレリオ様方が到着したことを報告してきます」
そう言ってメイドは私たちの前にある会場の入り口とは別の出入り口から中に入っていった。
「緊張しているかい?」
「当たり前です。緊張しない方がどうかしていますよ」
「ふふ。何があっても私が守るから安心しなさい」
「っ!?」
さっきの悪戯するような表情から、いきなり優しい表情になってこんなことを言うのはずるい。さらに顔が火照ってしまう。
「お願いしますね? あなた」
私が溢れ出す嬉しさと色々と混ざった感情から一言振り絞ってそう言う。それと同時に目の前にある会場の扉が開いた。
あなたにおすすめの小説
妹は私から奪った気でいますが、墓穴を掘っただけでした。私は溺愛されました。どっちがバカかなぁ~?
百谷シカ
恋愛
「お姉様はバカよ! 女なら愛される努力をしなくちゃ♪」
妹のアラベラが私を高らかに嘲笑った。
私はカーニー伯爵令嬢ヒラリー・コンシダイン。
「殿方に口答えするなんて言語道断! ただ可愛く笑っていればいいの!!」
ぶりっ子の妹は、実はこんな女。
私は口答えを理由に婚約を破棄されて、妹が私の元婚約者と結婚する。
「本当は悔しいくせに! 素直に泣いたらぁ~?」
「いえ。そんなくだらない理由で乗り換える殿方なんて願い下げよ」
「はあっ!? そういうところが淑女失格なのよ? バーカ」
淑女失格の烙印を捺された私は、寄宿学校へとぶち込まれた。
そこで出会った哲学の教授アルジャノン・クロフト氏。
彼は婚約者に裏切られ学問一筋の人生を選んだドウェイン伯爵その人だった。
「ヒラリー……君こそが人生の答えだ!!」
「えっ?」
で、惚れられてしまったのですが。
その頃、既に転落し始めていた妹の噂が届く。
あー、ほら。言わんこっちゃない。
私と婚約破棄して妹と婚約!? ……そうですか。やって御覧なさい。後悔しても遅いわよ?
百谷シカ
恋愛
地味顔の私じゃなくて、可愛い顔の妹を選んだ伯爵。
だけど私は知っている。妹と結婚したって、不幸になるしかないって事を……
もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」
婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。
もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。
……え? いまさら何ですか? 殿下。
そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね?
もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。
だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。
これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。
※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。
他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。
殿下は婚約破棄した私を“横領犯”として追放しましたが、私が“王国の財布”だとご存じなかったのですか?
なかすあき
恋愛
王太子の婚約者であるレティシアは、愛ではなく“王国の財布”に選ばれた内政官だった。
干ばつ救済基金を管理し、徴税と支出の流れを整え、国が崩れないように回してきたはずなのに。
舞踏会の夜。
聖女セシルの涙と王太子の言葉が、レティシアを一瞬で“横領犯”に仕立て上げる。
反論しても届かない。空気が判決を下す場所で、レティシアは追放された。
落とされた先は、干ばつに喘ぐ辺境。
水のない井戸、荒れた配給所、怒りの列。
レティシアは泣く代わりに、配給と水路と記録を整えた。奇跡ではなく、段取りで。
やがて王都は、レティシアがいなくなった穴から静かに壊れ始める。
支払いは止まり、責任は溶け、聖女の“物語”だけが空回りする。
呼び戻しの使者が来ても、レティシアは従わない。戻る条件はひとつ。
――公開監査。
記録水晶が映し出すのは、涙では隠せない日付と署名、そして“誰が何を決めたか”という事実。
この逃げ場のない復讐劇の先に残るのは、王都の再起ではなく、辺境の明日だった。
これは、道具として捨てられた内政官が、二度と道具に戻らず、“責任を固定する”ことで国を救い、自分の居場所を選び直す物語。
妹が私の婚約者と結婚しちゃったもんだから、懲らしめたいの。いいでしょ?
百谷シカ
恋愛
「すまない、シビル。お前が目覚めるとは思わなかったんだ」
あのあと私は、一命を取り留めてから3週間寝ていたらしいのよ。
で、起きたらびっくり。妹のマーシアが私の婚約者と結婚してたの。
そんな話ある?
「我がフォレット家はもう結婚しかないんだ。わかってくれ、シビル」
たしかにうちは没落間近の田舎貴族よ。
あなたもウェイン伯爵令嬢だって打ち明けたら微妙な顔したわよね?
でも、だからって、国のために頑張った私を死んだ事にして結婚する?
「君の妹と、君の婚約者がね」
「そう。薄情でしょう?」
「ああ、由々しき事態だ。私になにをしてほしい?」
「ソーンダイク伯領を落として欲しいの」
イヴォン伯爵令息モーリス・ヨーク。
あのとき私が助けてあげたその命、ぜひ私のために燃やしてちょうだい。
====================
(他「エブリスタ」様に投稿)
妹が最優先という事で婚約破棄なさいましたよね? 復縁なんてお断りよッ!!
百谷シカ
恋愛
私の婚約者クライトン伯爵エグバート卿は善良で優しい人。
末っ子で甘えん坊の私には、うってつけの年上の彼。
だけど、あの人いつもいつもいつもいつも……なんかもうエンドレスに妹たちの世話をやいている。
そしてついに、言われたのだ。
「妹の結婚が先だ。それが嫌なら君との婚約は破棄させてもらう」
そして破談になった私に、メイスフィールド伯爵から救いの手が差し伸べられた。
次々と舞い込んでくる求婚話。
そんな中、妹の結婚が片付いたと言ってエグバート卿が復縁をもちかけてきた。
「嘘でしょ? 本気?」
私は、愛のない結婚なんてしないわよ?
======================================
☆読者様の御親切に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
ご心配頂きました件について『お礼とご報告』を近況ボードにてお伝えさせて頂きます。
引き続きお楽しみ頂けましたら幸いです♡ (百谷シカ・拝)
妹の方がかわいいからと婚約破棄されましたが、あとで後悔しても知りませんよ?
志鷹 志紀
恋愛
「すまない、キミのことを愛することができなくなった」
第二王子は私を謁見の間に連れてきて、そう告げた。
「つまり、婚約破棄ということですね。一応、理由を聞いてもよろしいですか?」
「キミの妹こそが、僕の運命の相手だったんだよ」
「そうですわ、お姉様」
王子は私の妹を抱き、嫌な笑みを浮かべている。
「ええ、私は構いませんけれど……あとで後悔しても知りませんよ?」
私だけが知っている妹の秘密。
それを知らずに、妹に恋をするなんて……愚かな人ですね。
【完結】 私を忌み嫌って義妹を贔屓したいのなら、家を出て行くのでお好きにしてください
ゆうき
恋愛
苦しむ民を救う使命を持つ、国のお抱えの聖女でありながら、悪魔の子と呼ばれて忌み嫌われている者が持つ、赤い目を持っているせいで、民に恐れられ、陰口を叩かれ、家族には忌み嫌われて劣悪な環境に置かれている少女、サーシャはある日、義妹が屋敷にやってきたことをきっかけに、聖女の座と婚約者を義妹に奪われてしまった。
義父は義妹を贔屓し、なにを言っても聞き入れてもらえない。これでは聖女としての使命も、幼い頃にとある男の子と交わした誓いも果たせない……そう思ったサーシャは、誰にも言わずに外の世界に飛び出した。
外の世界に出てから間もなく、サーシャも知っている、とある家からの捜索願が出されていたことを知ったサーシャは、急いでその家に向かうと、その家のご子息様に迎えられた。
彼とは何度か社交界で顔を合わせていたが、なぜかサーシャにだけは冷たかった。なのに、出会うなりサーシャのことを抱きしめて、衝撃の一言を口にする。
「おお、サーシャ! 我が愛しの人よ!」
――これは一人の少女が、溺愛されながらも、聖女の使命と大切な人との誓いを果たすために奮闘しながら、愛を育む物語。
⭐︎小説家になろう様にも投稿されています⭐︎