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第5話 水
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火をつけて、薪を適当にくべてからしばらく寝てしまった。
時々起きては薪をくべて、また寝て……
そうこうしているうちに、太陽は真上にあった。
さて、第2の問題にして最大の難所。
水の確保。それしかない。
少し大きめな棒に火をつけてそれを持って行くことした。
拠点などない、今日もあの夜みたいに野宿だ。
しかし、今回は前とは違う。心強い、火があるのだから!
前回と同様、真っ直ぐ歩くことにした。少し違うのは途中で立ち止まったりしないこと。
とりあえずの目的地は白骨化した死体の場所である。
ひたすら歩き、時刻は夕方。
そろそろ死体の場所だ。そう思って少し早歩きになりながら現場に着いた。
「……ない。死体がない。」
確かにその場所は死体があったはず。
なのに、ないのだ。死体が。
周りを見ても初めて来た時と同じ風景。でも死体はない。
「やはり、夢だったのか?」
そう言って考えるの放棄した。この世界よく分からないし。
それよりも水!とにかく喉が渇いている!
まだ夕方なので、もう少し真っ直ぐ歩くことにした。
そして着いた場所があの事件現場。殺されたはずの場所だ。
もちろん、自分の死体もなく争った形跡もなく血もない。
やはり、夢だろうか。もしくは別の……
そう考えているとあの悪夢のような出来事が蘇り、身震いする。
忘れよう。それよりもしなきゃいけないことがある。
その悪夢を少しでも忘れようと少し早歩きでその場を去った。
時刻は夜。あたりは真っ暗。だが、それはあくまでも周りだけ。
今回は火を持参している。明るいのだ。
近くの枝とかを集め火を大きくする。今回は襲われないだろう。
そう願いながら寝ることにした。
……怖いからたまに起きてしまうが。
朝を迎えた。
よし、生きてる。そして、あの大きな木の場所ではない。
とりあえずまた大きめの棒に火をつけ、水を探すことに。
体は疲れているし、お腹も減った。少しフラフラしてきているが生きるために歩く。
暫く歩き続け、体力も気力も限界を迎えそうになっていた。
座り込み、目を閉じて息を整える。
(これはまずい、本当に辛い)
何もしたくない、今すぐ楽になりたい。
そう思いながら休む。
鳥が鳴いている。ザーっと音がする。風が吹いていないのに。吹いてたら気持ちよかったのに……
「ん?風が吹いてないのになんの音だ?」
ザーっという音。どこかで聞き覚えのある音だ。
体を起こし、その方向へ。
少し歩くとそこにあるのは数年ぶりに実物を見た。
「た……滝だああああ!!!」
疲れているはずなのに、もう体力もほぼないはずなのに、凄い体が軽くなって思わず走った。
近くに行き、水を確認。綺麗だ。
1口頂く。おいしい。美味しすぎる!!
そして何よりも冷たい。暑すぎる夏には最高すぎる冷たさだ。
水をガブガブと飲みまくり、頭に水をかけ……
とても幸せを感じていた。
時々起きては薪をくべて、また寝て……
そうこうしているうちに、太陽は真上にあった。
さて、第2の問題にして最大の難所。
水の確保。それしかない。
少し大きめな棒に火をつけてそれを持って行くことした。
拠点などない、今日もあの夜みたいに野宿だ。
しかし、今回は前とは違う。心強い、火があるのだから!
前回と同様、真っ直ぐ歩くことにした。少し違うのは途中で立ち止まったりしないこと。
とりあえずの目的地は白骨化した死体の場所である。
ひたすら歩き、時刻は夕方。
そろそろ死体の場所だ。そう思って少し早歩きになりながら現場に着いた。
「……ない。死体がない。」
確かにその場所は死体があったはず。
なのに、ないのだ。死体が。
周りを見ても初めて来た時と同じ風景。でも死体はない。
「やはり、夢だったのか?」
そう言って考えるの放棄した。この世界よく分からないし。
それよりも水!とにかく喉が渇いている!
まだ夕方なので、もう少し真っ直ぐ歩くことにした。
そして着いた場所があの事件現場。殺されたはずの場所だ。
もちろん、自分の死体もなく争った形跡もなく血もない。
やはり、夢だろうか。もしくは別の……
そう考えているとあの悪夢のような出来事が蘇り、身震いする。
忘れよう。それよりもしなきゃいけないことがある。
その悪夢を少しでも忘れようと少し早歩きでその場を去った。
時刻は夜。あたりは真っ暗。だが、それはあくまでも周りだけ。
今回は火を持参している。明るいのだ。
近くの枝とかを集め火を大きくする。今回は襲われないだろう。
そう願いながら寝ることにした。
……怖いからたまに起きてしまうが。
朝を迎えた。
よし、生きてる。そして、あの大きな木の場所ではない。
とりあえずまた大きめの棒に火をつけ、水を探すことに。
体は疲れているし、お腹も減った。少しフラフラしてきているが生きるために歩く。
暫く歩き続け、体力も気力も限界を迎えそうになっていた。
座り込み、目を閉じて息を整える。
(これはまずい、本当に辛い)
何もしたくない、今すぐ楽になりたい。
そう思いながら休む。
鳥が鳴いている。ザーっと音がする。風が吹いていないのに。吹いてたら気持ちよかったのに……
「ん?風が吹いてないのになんの音だ?」
ザーっという音。どこかで聞き覚えのある音だ。
体を起こし、その方向へ。
少し歩くとそこにあるのは数年ぶりに実物を見た。
「た……滝だああああ!!!」
疲れているはずなのに、もう体力もほぼないはずなのに、凄い体が軽くなって思わず走った。
近くに行き、水を確認。綺麗だ。
1口頂く。おいしい。美味しすぎる!!
そして何よりも冷たい。暑すぎる夏には最高すぎる冷たさだ。
水をガブガブと飲みまくり、頭に水をかけ……
とても幸せを感じていた。
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