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王と忠誠
望まぬ客人
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夜。
所は変わり、魔龍の在り処にて。
枯れ葉を踏む音が、静かな森を闊歩していた。
「……今日は随分と客が多いな」
昼間よりもずっと硬い声色でドラクルが呟く。
その言葉に応えたのは、レオンの故郷、そしてブレンダムをも襲ったあの声だった。
「客とはまた他人行儀だなぁ。僕らは家族のようなもの、違ったかい? ドラクル」
姿を現したのは、レオンの育てであるミスト神父――の身体を乗っ取っているウルフ・ハルベルトであった。
容姿や声にこそ見覚えはなかったが、雰囲気、そして瞳でドラクルは理解した。
それが何者であるのかを。
「……何をしに来た。ウルフ・ハルベルト」
ドラクルが重たい身体を持ち上げる。
主を失い、老いたドラクルでは勝ち目はない。
されど、主の敵を前に黙っていることなど、忠誠心の厚い彼に出来るはずもなかった。
「そう殺気立つなよ。今日は君と仲直りをする為に来たんだ」
「仲直りだと……? 実の弟であるティガー様を殺しておいてよくもそのようなことが言えるな……!」
「そりゃあ言えるさ。だって……君は僕の配下になるんだからね」
ウルフの言葉に、ドラクルは戦慄を覚える。
それは、シンピやビーディー、そしてドラクル本人が最も懸念していたことだった。
「貴様まさかっ……!」
「ずっと待ってんだこの時を……君が僕の制御下となる程に力をなくすこの時を!」
――まずい
ドラクルは危険を感じ、もう数年は使っていなかった翼を拡げ、その場からの離脱を試みる。
「もう遅い……〈魔龍〉ドラクル、『全てを破壊しろ』!」
その日、連邦東部のとある森には恐ろしい龍の咆哮が響き渡った。
所は変わり、魔龍の在り処にて。
枯れ葉を踏む音が、静かな森を闊歩していた。
「……今日は随分と客が多いな」
昼間よりもずっと硬い声色でドラクルが呟く。
その言葉に応えたのは、レオンの故郷、そしてブレンダムをも襲ったあの声だった。
「客とはまた他人行儀だなぁ。僕らは家族のようなもの、違ったかい? ドラクル」
姿を現したのは、レオンの育てであるミスト神父――の身体を乗っ取っているウルフ・ハルベルトであった。
容姿や声にこそ見覚えはなかったが、雰囲気、そして瞳でドラクルは理解した。
それが何者であるのかを。
「……何をしに来た。ウルフ・ハルベルト」
ドラクルが重たい身体を持ち上げる。
主を失い、老いたドラクルでは勝ち目はない。
されど、主の敵を前に黙っていることなど、忠誠心の厚い彼に出来るはずもなかった。
「そう殺気立つなよ。今日は君と仲直りをする為に来たんだ」
「仲直りだと……? 実の弟であるティガー様を殺しておいてよくもそのようなことが言えるな……!」
「そりゃあ言えるさ。だって……君は僕の配下になるんだからね」
ウルフの言葉に、ドラクルは戦慄を覚える。
それは、シンピやビーディー、そしてドラクル本人が最も懸念していたことだった。
「貴様まさかっ……!」
「ずっと待ってんだこの時を……君が僕の制御下となる程に力をなくすこの時を!」
――まずい
ドラクルは危険を感じ、もう数年は使っていなかった翼を拡げ、その場からの離脱を試みる。
「もう遅い……〈魔龍〉ドラクル、『全てを破壊しろ』!」
その日、連邦東部のとある森には恐ろしい龍の咆哮が響き渡った。
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