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第一章「囁き」
「授業」
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「アル!アル!起きなさい!!アル!」
叫び声と共に激しくドアを叩く音がアルの耳に入った。
アルは嫌々ながらも薄く目を開ける。
最初に目に入ったのは見慣れた低い天井。所々に蜘蛛の巣が張っている。
アルは起きると天井に頭をぶつけないように慎重にベットから起き上がった。
その間にも叫び声とドアを叩く音は続く。
「わかったよ。すぐ起きます。」
アルはそう答えて、声の主に聞こえないよう悪態をついてから着替え始める。
ボロボロになってシミだらけのTシャツと、同じくボロボロになって穴だらけのジーンズをすぐに着ると部屋のドアを開ける。
ドアを開けるとすぐに叫び声が聞こえる。
「早く皿を洗わないかい!もたもたするんじゃないよ!この落ちこぼれが!!」
もちろん、アルの部屋のドアを叩きまくった声の主が叫んでいるのである。
「すぐやるから待ってよ、母さん!!」
アルもそう叫び返して、朝の仕事に取りかかる。
朝の仕事内容は皿洗い、次に洗濯物を洗う、そして干す。それ以外にも仕事に出る父の見送りや、兄を起こしにいったりするのである。
そしてそれを全てアルだけで行うのである。非常にハードだ。
アルはまず兄を起こしにいった。
兄の部屋の前まで来たら部屋をノックして声をかける。
「兄さん、起きて!!朝だよ!!」
アルの兄はすぐに起きてくる。今朝も例に漏れずすぐ起きた。
ドアが開き、アルに声がかけられる。
「よお、落ちこぼれ。毎朝ご苦労だな。」
アルは無視して皿洗いをするためにキッチンへ向かう。
父は朝食を既に食べ終えており、アルは皿を下げてキッチンに運ぶ。
皿の汚れを水で軽く流してからスポンジに洗剤をつけて擦る。
汚れが少しでも付いていると母が非常に怒るため、アルは細心の注意を払い皿を確認する。
汚れがないことを確認したら、母が作った兄の朝食をテーブルに運ぶ。
それを終えたら兄が食べ切るまで(兄は朝食を食べるのが遅い。)に洗濯物を洗って干してしまう。兄が食べ終わって皿洗いを終えたら、朝の仕事は終わりだ。
学校の準備をして学校に向かう。
アルは朝から多少の疲れを感じながらも準備をするために部屋へ向かった。
アルの通う学校は「ルミナス魔術学校」と言う名前だ。
名前に魔術学校とついている通り、この学校では魔術を学ぶ。
子供であればここに通えるのはすごく嬉しいことだ。
しかし、アルは嬉しくはなかった。理由は簡単。アルは「落ちこぼれ」だからだ。
魔術学校に通っているのに魔力は凡人より下であるし、簡単な魔術でさえ使うことができない。
お陰で学校では落ちこぼれの烙印を押され、家の人間もそれを知ると慰めることもせず、アルを働かせた。
しかしアルは自分が落ちこぼれだとわかっても頑張り続けていた。
街のはずれの誰もいない森の中の空き地で一人魔術の勉強をしたりして、知識は人並み以上に身につけた。
しかし、実技はからっきしダメだった。
理由は単純。アルが落ちこぼれだからだ。と、その時アルはそう認識した。
それ以来、知識だけを人知れず蓄え続けた。学校では実技ができなくて笑われ、それを聞いた家族にも嘲笑われる。
しかしアルは自分を保っていられた。代わりにアルは活字を求め続けた。
さて、話をアルのいる時間、「朝」に戻そう。
アルは学校の準備を終えた。と言っても、魔術学校で必要なのは体一つと一冊の教科書のみ。おとぎ話に出るような魔法の杖は必要ない。杖を使うのは幼児期までなのだ。
準備を終えたアルは学校へ向かった。
学校への道のりは単純で、街の大通りをひたすら真っ直ぐ進むだけだ。
この街の中心は「ルミナス魔術学校」である。この学校がどれほど重要視されているのかがよくわかる造りである。
一般の人間にとっては平坦で退屈な道のりでも、アルにとっては地獄のみちのりであった。理由は、アルが落ちこぼれということが街のみんなに知れ渡っているからだ。悪い意味での有名人である。
アルがそばを通るたび、街の住人はわざわざ聞こえるように悪口を言う。アルはそんな道にどうしても慣れることが出来なかった。
学校についてもみんなの態度は街とさほど変わらない。
どこに行こうが白い目で見られる。それに耐えることは常人にとっては辛いことである。
アルも辛いと感じていた。それだけが、その感情だけが、アルが他の人間と同じだと証明していた。
学校では当然授業を行う。
一時間目は「魔術基礎」、つまり、魔術の基本的なコントロールの仕方を学んでいく。
学校に来て早速、アルの嫌いな実技である。
「ではみなさん。昨日の復習をしましょう。」
広い講義場に先生の声が響く。講義場は大体体育館くらいの大きさ。ここは魔術学校であるから、マイクなどは使わず、魔術で声を拡声している。
この講義場にいる生徒全員がアルと同じクラスのメンバーで、約150人程だ。
この魔術基礎の講師はアウラという女性の先生であった。
アウラ先生はなめらかに話し出した。
「いいですか、みなさん。魔術とは、手や足などに魔力を集め放出し、それを呪文でまとめあげて一定の効果を発揮する魔法のことを言います。」
そこで先生は一息ついた。
アウラ先生の講義はアルにとっては非常に面白い。しかし、全員がそうと言う訳ではなく、寝ている生徒もいた。
先生はその生徒を一瞥すると、
「では先生が実演しましょう。」
アウラ先生はそう言って手を前に突き出した。
「最初のステップです。まずは手に力を集め、放出。この時、魔力は手の周りから離れないよう気をつけること。」
アルがよく見てみるとアウラ先生の手元は靄がかっているように見えた。
「次のステップです。呪文でこの魔力をまとめあげます。今回は簡単な浮遊魔法を使います。」
先生はそういうと、手をグッと握った。
「いきますよ。」
その手の先は寝ている生徒であった。
「フロートスラント!」
アウラ先生がそう叫ぶと、寝ていた生徒が浮かび上がった。
自分が浮かんでいるのに寝続けられるはずもなく…
「ギャーーーーー!」
驚いて悲鳴をあげた。
「いいですか、みなさん。私の授業で昼寝をするとこうなりますよ。
ケイトも私の授業で寝るんじゃありません。」
どうやら、寝ていた生徒はケイトというらしい。
そんなケイトを見て、周りの生徒から笑いが起こり、すぐさまそれは教室中に広がった。
「では実技の時間です。みなさん静かにしなさい。」
その一言で教室中は静まりかえった。
それも当然である。先程のケイトの惨状を見れば、アウラ先生に逆らおうなどと考えることは馬鹿らしいことである。
「昨日は魔術の論理だけを学びました。
では、みなさん。やってごらんなさい。
これは昨日学んだことを実践すればいいだけの簡単な実技ですよ。
いいですか、使うのは浮遊呪文ですよ。それ以外の呪文を使わないように。
では…
始め!」
先生のその掛け声と共にクラスメイトは各々に手を前に突き出し、力を込めた。
アルも同じように手を動かし、力を込めた。
「フロートスラント!」
教室中が唸った。
「できた!」
「俺も!」
「どうよ、私もできたわよ!」
できた生徒が大半のようだ。
中には一回では出来なかった生徒もいるようで、
「ん?どうやるんだ?これ」
「何故できないんだ!」
などの声もちらほら聞こえる。
アルは…
「やっぱり。出来なかった…。」
アルの周りの生徒はくだらないものを見るような目でアルを見ていた。
「落ちこぼれにできる訳ないだろうに。
何故この学校に来ているのかさえも疑問だよ。」
嘲笑うような声だった。
静かな声でアルを馬鹿にする声も聞こえる。
アルはこの実技の時間が苦手だった。
その後もアウラ先生の授業は続いた。
魔術基礎が終わる頃にはアルは疲れ切っていた。
魔術基礎が終わると次は魔術を応用するための授業が始まる。
科目は色々あり、アルが次に受けるのはアルの苦手、というか嫌いな先生の受け持つ「魔術学」だ。
他にも「魔術薬学」「魔獣学」「魔石加工術」、学年が上がると「高等魔術学」も増える。
魔術学の先生はアルのことを嫌っている。魔術基礎のアウラ先生が厳格な、しかし優しい女教師なのに対して、魔術学の先生は捻くれていて、自分のお気に入りを贔屓する先生だった。
贔屓されている生徒はいいけど、落ちこぼれだとな、、、などとアルは考えながら教室に向った。
叫び声と共に激しくドアを叩く音がアルの耳に入った。
アルは嫌々ながらも薄く目を開ける。
最初に目に入ったのは見慣れた低い天井。所々に蜘蛛の巣が張っている。
アルは起きると天井に頭をぶつけないように慎重にベットから起き上がった。
その間にも叫び声とドアを叩く音は続く。
「わかったよ。すぐ起きます。」
アルはそう答えて、声の主に聞こえないよう悪態をついてから着替え始める。
ボロボロになってシミだらけのTシャツと、同じくボロボロになって穴だらけのジーンズをすぐに着ると部屋のドアを開ける。
ドアを開けるとすぐに叫び声が聞こえる。
「早く皿を洗わないかい!もたもたするんじゃないよ!この落ちこぼれが!!」
もちろん、アルの部屋のドアを叩きまくった声の主が叫んでいるのである。
「すぐやるから待ってよ、母さん!!」
アルもそう叫び返して、朝の仕事に取りかかる。
朝の仕事内容は皿洗い、次に洗濯物を洗う、そして干す。それ以外にも仕事に出る父の見送りや、兄を起こしにいったりするのである。
そしてそれを全てアルだけで行うのである。非常にハードだ。
アルはまず兄を起こしにいった。
兄の部屋の前まで来たら部屋をノックして声をかける。
「兄さん、起きて!!朝だよ!!」
アルの兄はすぐに起きてくる。今朝も例に漏れずすぐ起きた。
ドアが開き、アルに声がかけられる。
「よお、落ちこぼれ。毎朝ご苦労だな。」
アルは無視して皿洗いをするためにキッチンへ向かう。
父は朝食を既に食べ終えており、アルは皿を下げてキッチンに運ぶ。
皿の汚れを水で軽く流してからスポンジに洗剤をつけて擦る。
汚れが少しでも付いていると母が非常に怒るため、アルは細心の注意を払い皿を確認する。
汚れがないことを確認したら、母が作った兄の朝食をテーブルに運ぶ。
それを終えたら兄が食べ切るまで(兄は朝食を食べるのが遅い。)に洗濯物を洗って干してしまう。兄が食べ終わって皿洗いを終えたら、朝の仕事は終わりだ。
学校の準備をして学校に向かう。
アルは朝から多少の疲れを感じながらも準備をするために部屋へ向かった。
アルの通う学校は「ルミナス魔術学校」と言う名前だ。
名前に魔術学校とついている通り、この学校では魔術を学ぶ。
子供であればここに通えるのはすごく嬉しいことだ。
しかし、アルは嬉しくはなかった。理由は簡単。アルは「落ちこぼれ」だからだ。
魔術学校に通っているのに魔力は凡人より下であるし、簡単な魔術でさえ使うことができない。
お陰で学校では落ちこぼれの烙印を押され、家の人間もそれを知ると慰めることもせず、アルを働かせた。
しかしアルは自分が落ちこぼれだとわかっても頑張り続けていた。
街のはずれの誰もいない森の中の空き地で一人魔術の勉強をしたりして、知識は人並み以上に身につけた。
しかし、実技はからっきしダメだった。
理由は単純。アルが落ちこぼれだからだ。と、その時アルはそう認識した。
それ以来、知識だけを人知れず蓄え続けた。学校では実技ができなくて笑われ、それを聞いた家族にも嘲笑われる。
しかしアルは自分を保っていられた。代わりにアルは活字を求め続けた。
さて、話をアルのいる時間、「朝」に戻そう。
アルは学校の準備を終えた。と言っても、魔術学校で必要なのは体一つと一冊の教科書のみ。おとぎ話に出るような魔法の杖は必要ない。杖を使うのは幼児期までなのだ。
準備を終えたアルは学校へ向かった。
学校への道のりは単純で、街の大通りをひたすら真っ直ぐ進むだけだ。
この街の中心は「ルミナス魔術学校」である。この学校がどれほど重要視されているのかがよくわかる造りである。
一般の人間にとっては平坦で退屈な道のりでも、アルにとっては地獄のみちのりであった。理由は、アルが落ちこぼれということが街のみんなに知れ渡っているからだ。悪い意味での有名人である。
アルがそばを通るたび、街の住人はわざわざ聞こえるように悪口を言う。アルはそんな道にどうしても慣れることが出来なかった。
学校についてもみんなの態度は街とさほど変わらない。
どこに行こうが白い目で見られる。それに耐えることは常人にとっては辛いことである。
アルも辛いと感じていた。それだけが、その感情だけが、アルが他の人間と同じだと証明していた。
学校では当然授業を行う。
一時間目は「魔術基礎」、つまり、魔術の基本的なコントロールの仕方を学んでいく。
学校に来て早速、アルの嫌いな実技である。
「ではみなさん。昨日の復習をしましょう。」
広い講義場に先生の声が響く。講義場は大体体育館くらいの大きさ。ここは魔術学校であるから、マイクなどは使わず、魔術で声を拡声している。
この講義場にいる生徒全員がアルと同じクラスのメンバーで、約150人程だ。
この魔術基礎の講師はアウラという女性の先生であった。
アウラ先生はなめらかに話し出した。
「いいですか、みなさん。魔術とは、手や足などに魔力を集め放出し、それを呪文でまとめあげて一定の効果を発揮する魔法のことを言います。」
そこで先生は一息ついた。
アウラ先生の講義はアルにとっては非常に面白い。しかし、全員がそうと言う訳ではなく、寝ている生徒もいた。
先生はその生徒を一瞥すると、
「では先生が実演しましょう。」
アウラ先生はそう言って手を前に突き出した。
「最初のステップです。まずは手に力を集め、放出。この時、魔力は手の周りから離れないよう気をつけること。」
アルがよく見てみるとアウラ先生の手元は靄がかっているように見えた。
「次のステップです。呪文でこの魔力をまとめあげます。今回は簡単な浮遊魔法を使います。」
先生はそういうと、手をグッと握った。
「いきますよ。」
その手の先は寝ている生徒であった。
「フロートスラント!」
アウラ先生がそう叫ぶと、寝ていた生徒が浮かび上がった。
自分が浮かんでいるのに寝続けられるはずもなく…
「ギャーーーーー!」
驚いて悲鳴をあげた。
「いいですか、みなさん。私の授業で昼寝をするとこうなりますよ。
ケイトも私の授業で寝るんじゃありません。」
どうやら、寝ていた生徒はケイトというらしい。
そんなケイトを見て、周りの生徒から笑いが起こり、すぐさまそれは教室中に広がった。
「では実技の時間です。みなさん静かにしなさい。」
その一言で教室中は静まりかえった。
それも当然である。先程のケイトの惨状を見れば、アウラ先生に逆らおうなどと考えることは馬鹿らしいことである。
「昨日は魔術の論理だけを学びました。
では、みなさん。やってごらんなさい。
これは昨日学んだことを実践すればいいだけの簡単な実技ですよ。
いいですか、使うのは浮遊呪文ですよ。それ以外の呪文を使わないように。
では…
始め!」
先生のその掛け声と共にクラスメイトは各々に手を前に突き出し、力を込めた。
アルも同じように手を動かし、力を込めた。
「フロートスラント!」
教室中が唸った。
「できた!」
「俺も!」
「どうよ、私もできたわよ!」
できた生徒が大半のようだ。
中には一回では出来なかった生徒もいるようで、
「ん?どうやるんだ?これ」
「何故できないんだ!」
などの声もちらほら聞こえる。
アルは…
「やっぱり。出来なかった…。」
アルの周りの生徒はくだらないものを見るような目でアルを見ていた。
「落ちこぼれにできる訳ないだろうに。
何故この学校に来ているのかさえも疑問だよ。」
嘲笑うような声だった。
静かな声でアルを馬鹿にする声も聞こえる。
アルはこの実技の時間が苦手だった。
その後もアウラ先生の授業は続いた。
魔術基礎が終わる頃にはアルは疲れ切っていた。
魔術基礎が終わると次は魔術を応用するための授業が始まる。
科目は色々あり、アルが次に受けるのはアルの苦手、というか嫌いな先生の受け持つ「魔術学」だ。
他にも「魔術薬学」「魔獣学」「魔石加工術」、学年が上がると「高等魔術学」も増える。
魔術学の先生はアルのことを嫌っている。魔術基礎のアウラ先生が厳格な、しかし優しい女教師なのに対して、魔術学の先生は捻くれていて、自分のお気に入りを贔屓する先生だった。
贔屓されている生徒はいいけど、落ちこぼれだとな、、、などとアルは考えながら教室に向った。
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