俺様はネコなのだ〜猫は異世界に行ってもネコ〜

わんこ

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本編

第6話 俺様のダンジョンツアーと騒がしい部屋

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俺様はいつものように受付の机の上に座って、掲示板の様子を眺めている。
臭い人ハンター達があの依頼を見ながら色々と話しているみたいだけど、だれも手を出さない。
どこに居るかもわからない魚だしな。

誰も魚を持ってこなかったら俺様はダンジョンに行かなくて済むし、魚が来たら食べたらいいだけだ。
そんな事を考えていたら思わぬ伏兵が現れたのだ。商人さんギヨムだ。

「おはようございますヌコ様。なにやら魚をお探しと聞いてやってきました。
  どのような魚をお探しでしょう?」

俺様がしっぽをふりふりさせていると、茶色の女の人エヌエラが代わりに答えてくれた。

「ホワイトレイクシャークという魚なんですが、めったに手に入らないんですよ
  ああやって採集依頼をだしているんですが。まあ無理でしょうね」

商人さんギヨムは「なるほど」というと、掲示板までいって依頼票を覗きに行った。近くの臭い人ハンター達としばらく話してから、また受付にやってきた。

「なにやら珍しい魚のようですね。私の商会は魚関係の伝手も多いんです。探してみましょうか?」

そして二日後、また商人さんギヨムがやってきた。
魚が見つかったと連絡があったと。
となりの国から直送便で運ぶから3日後に入荷するそうだ。魚業者に運ばせるから鮮度も大丈夫って言ってる。

「魚にかけては、どこの商会にも負けませんよ。あらゆる手を使いますから」

魚が見つかっちゃったよ。仕方ないな~・・・



と、いう訳で俺様は馬車の荷台に居る。

「みーちゃん、調査を済ませて帰ったら魚パーティだ。がんばろうぜ ガハハハハハ」

隣には臭い人ガイル。あいかわらず賑やかだ。

この馬車はハンターギルドが手配してくれたのだ。ダンジョンの入り口まで運んでくれる。
双子岩を抜けて林を抜けて細い道をすすんでいくと岩場にでた。
この大きな岩場の割れ目がダンジョンの入り口になってる。

俺様は入り口のまわりの臭いを嗅いで、ぴょんと尻尾を上げてピピッとマーキングしておいた。

「さあ、行くぜ」

臭い人ガイルの背中に乗ってダンジョンへ入っていく。
真っ暗でちょっと寒いかも。ランタンの明かりを頼りに奥へ進んでいく。
暗いといっても俺様は猫だからな。結構見えてるんだぞ。

ダンジョンの中は結構複雑で道がわからなくなりそうだから、ときどき飛び降りてマーキング、というよりトイレな。どこでも大丈夫って言ってたからな。

「このダンジョンはな、魔物も弱いし少ないし、駆け出しの練習用だったんだ。
  今日もそんなに変わりはないと思うんだがな」

臭い人ガイルは通路を覚えているみたいでどんどん進んで行く。
魔物にも会わずに階段へ到着した。ここから2階層目へ降りるらしい。
ここでもちょっとマーキング

2階層目も普段と変わらないみたいだ。少し進んだところでゴブリンの気配を見つけたから臭い人ガイルの頭に爪を立ててやった。そしたら、ちょっと遠回りして、うまい具合に避けて進んだみたいだ。

3階層目で一度休憩してちょっと臭い人ガイルとケンカ。俺様の収納に入れておいた水袋を出せと言うんだけど、俺様の収納に入れたモノは俺様の物だからな!!
4階層目に降りた所で魔物に遭遇してしまった。
小汚いでっかい豚? オークってやつだな。俺様が背中から降りる間もなく臭い人ガイルが首をはねた。

「みーちゃんの収納に入れられないか?」

と聞いてきたけど、こんなに大きいのは入れられないから知らんぷり。
「高く売れるんだがな」とちょっと残念そうにしてる。

しつこく頼んでくるから収納画面を出してみた。
オークの指先を爪で引っ掛けて画面に押し込んでみる。指なら入るかな~。

「ほう、なるほど、そこに入れればいいのか? ちょっと待ってろよ」

と、オークの足をスパッと切り落として持ってきた。
臭い人ガイルが無理やり押し込むと、意外な事に入ってしまった。

「よし、これで飲み代くらいにはなるぜ」

残りはそのまま放置して進む。

またオークが居たので岩の影から様子をみる。
俺様が鼻をひくひく。このオークはちょっと臭う。こないだのゾンビと似たような感じ?
臭い人ガイルの耳をカプッと噛む。変な味がしたから次からやめとこう。

「どうしたみーちゃん?」

俺様は鼻をふんすと鳴らす。

「ん? 臭いか? そうかゾンビオークか」

あれは肉も食べられないし、ちょっと強いから駆け出しには危ない相手だそうだ。
ゾンビオークが居る場所を避けるルートで進む。

そうして4階層目と5階層目で何度かゾンビオークを避けながら進んで、最下層への階段にたどり着いた。

「次の階層で最後だ。油断するなよ」

階段を降りると、広い空間が広がっていた。
奥の方にゆらゆらと揺れる黒い人影ネクロマンサーが見える。変なヤツだな~

「みーちゃん、降りて後ろに隠れてろ」

臭い人ガイルが珍しく真剣な声で言ったから飛び降りる。

「ネクロマンサーだ。ちょっと厄介な相手だぜ」

次の瞬間、甲高い叫び声が広間に響き渡った。臭い人ガイルよりやかましいぞ。
俺様はちょっとイラッときたから言ってやった。

「シャァァァァァァァァ!!!!」

揺れていた黒い人影ネクロマンサーは、ちょっとびっくりしたみたいでピタっと止まった。
それからまた動き出して大きく揺れたと思ったら、床に大きな丸い光が現れて中から骨が出てきた。あの骨は美味しくなさそうだな。
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