nesessary(BL)

kotori

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「睦美(ムツミ)、お袋は?」
「カンナ連れて、近所の集まりに行ってる。たぶんもうすぐ帰ってくるよ。ちょっとハジメ、手伝って」
「はぁー?まだセーブしてねーし」
「早く。お兄ちゃんはテーブルの上、片付けて」
「はいはい」

その時玄関の方からただいまぁ、という声がした。

「おう、弥生(ヤヨイ)」
「皐月兄?!げっ、なんでいんの?」

部屋に入ってきたのは、ギャルっぽい女の子。

「おまえら…他に言うことはないのかよ」
「だぁってさー、」
「久しぶりっすね」

弥生という女の子の後から入ってきたのは、ひょろりと背が高い金髪の男。

「翔(ショウ)、おまえまだコイツとつきあってたの?」
「何それ、悪いー?」

弥生がムスッとした顔で言う。

「もう、お兄ちゃんもお姉ちゃんも人連れてくるんだったら連絡してよ。今日のカレー、おかわりないからね」
「ええええ」
「多めに作っとけよー」
「いきなり三人も男が増えたら、足りなくなるに決まってんじゃん」
「あっ、俺いいです」

慌てて言うと、なぜかそこにいた全員がこっちを見た。
何言ってんだよ、と皐月。

「そうですよ、なに言ってんですか。来たからには食べていって下さい」

睦美が憮然とした表情で言う。

……いや、だって今足りないって…

「姉ちゃんのカレー、何気にうまいよ」
「何気にってどういう意味?」
「世界一だよ」
「おだてても何も出ないから」
「……ってゆうかさぁ、誰?この人」

弥生の一言で、こっちに視線が集まる。
と、その時。

「ただいまー」

……何人いるんだよ…

部屋に入ってきた女の人は、まだ小さな女の子を抱いていた。

「なんか今日は賑やかねぇ。あら皐月?なんでいるの?」
「だからいちゃ悪いのかよ」
「翔くんも。まだ弥生とつきあってたの?」

悪い?!と弥生。

「にーにッ」

きゃーっと奇声をあげて皐月に飛びつく女の子。

「カンナ、元気にしてたかー?」
「うん!!にーにっ、だっこ!!」
「はいはい。相変わらずかわいーなー」

子どもをかわいがる皐月の姿に唖然としていると、隣りで弥生がでたでた、と溜め息をついた。

「でも皐月、珍しいわね。あんたが帰ってくるなんて」
「きっと金借りに来たんだよ」

ハジメがにやにや笑いながら言う。

「人聞きわりぃこと言うな。けどメシ食わして」
「はいはい。食費は払ってね」

ドケチばばぁと皐月が呟くと、腕のなかでカンナがどけち、と真似をする。

「しーっ」
「しーっ」
「聞こえたよっ。……てゆうか、この子誰?」

再び集まった視線に、俺は思わずたじろいだ。


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