手をつないで(BL)

kotori

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手をつないで

おまけ(1)

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巽が住んでるアパートは、学生の一人暮らしにふさわしくそんなに広くない。
建物もあんまり新しくないけど、巽曰くコンビニが近くにあって暖房設備さえ整っていればそれでいいらしい。

――学費とか結構かかるし

意外とそういうところに気を遣うあたりが、巽らしいっていうか。

「なんか飲むか?」

エアコンをつけて、コートを脱いでいる巽の背中にしがみつく。

「……重いっつーの」
「うぅ…、だって、」

巽の匂い。巽の体温。
本当は今日会った時からずっと、こうしたかった。

そのままずるずると引きずられるようにベットに移動すると、巽は俺の手を外して正面から抱きしめてくれる。

「………」
「………」
「寝るなよ」

ふに、と頬を摘まれる。

「……寝てない」

腕のなかから見上げると、巽はすごく優しい顔をしていた。



「……ん、ふ」

重なる唇から、甘い吐息が漏れる。
絡み合う舌、交ざり合う熱。
強引なのに丁寧な巽のキスは気持ちがよくて、いつも夢中になってしまう。

「……っあ、」

着ていたニットをたくし上げられ、素肌に触れたその手の冷たさに思わずみじろぐ。

「………」
「……どうしたの、」
「やっぱ、消えてるな」
「何が…って、あッ…」

巽は俺をベットに押し倒すと、首すじに顔を埋めた。

「んっ…たつ、み」

僅かな痛みにびくりと身体を震わせると、巽はそのまま俺の肌に舌を這わせた。

「ふっ…あ、」

辿り着いた胸のしこりを舌先で弄られ、芯をもって尖がったそれを強く吸われる。
その甘い刺激に声をあげ身を捩れば、巽は俺の身体を抱き込むようにして愛撫を続けた。

「んっ…巽、やらし…」
「どっちが、」

そう言うと、巽は既に形を変えている俺のモノに触れる。

「……すげぇ、濡れてる」
「……っ、」

かあっと顔に熱が集まる。

「……み、ないで」
「見られたら感じんの?」
「……ちがっ、」

俺の言葉を無視して巽の唇は大腿を伝っていく。
まるで焦らすかのようなその行為の一つ一つが、俺の身体を疼かせる。

「……!あ、っ」

ようやく身体の中心へと辿り着き、先走りを滴らせたそれに触れられると思わず腰が浮いた。

「ぁんっ…あ、ぁ…」

それは巽の口と手で追い立てられ、いやらしい音をたてる。

「……や、っだめ、」

びくびくと身体を震わせながらも、絶え間なく与えられる快感に俺は声を震わせた。

「も…出ちゃう、からぁ…っ」

早くも限界を訴える俺に追い打ちをかけるように、今度はその長い指がナカへと埋め込まれていく。

「あぁっ!あっ、あっ」
「……熱い、」
「やぁっ…、あ、あ…待ってっ」

二本の指にぐちゅぐちゅとナカを掻き回され、その指先が一番感じる場所を刺激した瞬間。

「あ、ああっ…!」

頭のなかが真っ白になって、俺は全身を引きつらせながら巽の背中に爪をたてた。


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