目指せonly.1。異世界生活、始まっちゃいました!?

華町はる

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5話 あれ?願い叶ってね?

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 母は、帰り道の道中、バリーに悲しい顔は見せないと空元気だったのだろうか。

 俺をベットに寝かしつけ、俺の頭を撫でながら、ごめんねと言い、静かに泣いている。

 そんなに7色に光る魔法適正はダメだったのだろうか。泣くほど、忌み嫌われるものなのだろうか。
 一抹の不安を抱えながら、誰か説明プリィィィズと心の中で叫ぶ。しかし誰も答えてくれるはずもなく……母の鼻をすする音と涙の匂いのみが部屋に漂う。

 どれだけ時間が経っただろうか。

 母は、もう泣き止み、俺の顔をジッと見つめている。

 俺が不安そうな顔をしていたからなのだろうか、抱きしめながらポツリポツリと話し始めた。

ーー

 この世界には、大きく分けて7つの魔法属性が存在する。
 火、雷、水、森、光、闇、無だそうだ。
 
 この世に存在する全ての生命は、そのどれかの属性に必ず適正がある。そして、人族はそれを調べるため、生後1ヶ月の子達を対象に魔法適正を調べる儀式を行う。それが本日行われた授与式とのこと。

 魔法適正は基本的に一人一つ。これは、この世の常識らしい。
 ごく稀に2つや3つの魔法適正を授かる子もいるらしいが、その子達は勇者や偉人と呼ばれ、世界に名を残す存在になると言われているらしい。

 では何故、7つの適正を持った子は望まれないのか。
 理由は大きく2つあるらしい。

 一つは、魔力と時間に大きく因果する。
 
 魔力に関しては、人族は10歳になると身体測定、魔力測定等を行い、自分の能力を数値化した、一種の健康診断的なものを受けられるらしい。
 魔力が数値化された後、年に一回ほど魔力測定等は受けられるが、レベルアップや経験により、多少の増加は見込めるものの、最初の数値から大幅に変わる事はない様だ。

 また、時間に関しては、魔法適正のある魔法を使い込み、経験値が上がれば上がるほど使える魔法は増えていく、というのが定説らしい。その為、適正魔法が多ければ多いほど使える魔法が多い分、全体的な成長スピードは遅くなるというものだった。
 人の一生を考えた時、魔法適正は最高で3つまでで、それ以上となると半端者、役立たず、器用貧乏、更には神に見捨てられし者と酷い言われようで、雇う人もいない為、生涯孤独の身となるらしい。


 そして、望まれない大きなもう一つの理由は、数百年前に確認された7つの適正を持った人物の一生が始まりとされる。

 当時、魔法適正は多ければ多いほど良いとされていたらしく、7つの魔法適正が授与された子が現れた瞬間、噂はすぐに広まり、人族の中で知らない者はいないとされるくらいまで、期待され、最終的には神の子と崇められる存在にまでなっていったとのこと。

 しかし、その子が成長するにつれ、徐々に期待は尽く裏切られていくことになる。
 なぜか。それは、待てど暮らせど一向に成長しない魔法と少なすぎる魔力が原因だった。

 初歩的な魔法しか使えず、しかもその使用限度は一般人ですら1日使い続けられる魔法を10回程度が限界だった。要するに一般的な魔力量よりも圧倒的に少ない魔力量だったようだ。

 当時の王は、一度は神の子とまで崇められ、世界中の貴族が金銀財宝を先行投資した事から、その子を、詐欺行為とみなし、それを理由に一族全員を処刑したとされる。

 それ以降、7つの魔法適正を持つ子は、たまに産まれるらしいが、尽く魔力が低く、成長スピードが遅すぎるため、人族から見放されているとのことだった。

ーー

 以上が、母の話した内容だった。

 こんな子供に話しても絶対理解しないだろっ!と盛大にツッコミたかったが、言葉が喋れるわけでもなく、そして母の表情を見てるとそんなことも言ってられない。

 きっと、母は俺への懺悔と、現状を受け止める為に話したのだろう。話し終わった後、母はいつにも増してキリッとした表情になった。

 「ごめんね。ママがこんなになってたら不安になるよね。大丈夫。ローちゃんはローちゃんだもん。私が絶対に守るから」

 そう強い決意とともに俺の額にキスをして、外が暗くなっている事にビックリし、焦って部屋を出て行ってしまった。

 一人、薄暗くなった部屋で天井を見つめる。
 別に気持ちが暗いわけではない。冷静になって考えているだけだ。

 何をって?

 そりゃ決まってる。

 前例がないだけで、両親のため一生懸命頑張ってもいいかなーって。

 あと、あと、、、

 方向性は違うけど、Only.1って願いは届いたんじゃね?
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