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12話 出来るメイド、レイニーさん
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父との特訓の帰り道、以前母から聞いた事のある、あの話をまた父から聞かされていた。
7つの魔法適性を持った人間が、何故『神から見放されし者』と呼ばれ蔑まれているのか、についてだ。
俺は知らないフリをして聞いた。時折悲しそうな表情も混ぜつつだ。
「……だからな、ロード。俺は、正直ロードがこんなに出来るとは思ってなかったんだ。それなのに、うちの息子は歴史をも変える、天才だっただなんて。本当に、嬉しい。良かった。」
何度も同じ話をしながら、父は凄く嬉しそうな笑顔を見せ、俺の頭を撫でてくる。なんだか父が可愛い。
「母さんに言ったら驚くぞっ、多分跳ねて喜ぶぞっ!それはもう二階の床をブチ破る勢いで。あ……でも、まだ言わない方がいいか。ごめん、今の無しだ。ロードこの事はとりあえず秘密にしておけよ。俺の生死に関わるんだ。」
「えー、母さんに言ったら父さんが死んじゃうの?なら言わないよ!」
なんだそれ、って思いながらも、子供っぽく返答する。
それにしても、初めての父とのちゃんとした会話に、俺モーレツに感動していますっ。
そんなこんなで家に到着する寸前、黄金の鎧を着た一人の男が駆け寄ってくるのが視界に入った。
小柄で、青い髪をした好青年風の男性だった。
「バリー隊長、おはようござます!そろそろお時間です、急いでください。」
「えぇ、もうそんな時間かよ。分かったすぐ準備する。ちょっと待っててくれ。」
父は、急いで家に入り、ものの数分で黄金の鎧に身を包み、家から出て来た。
昨日の夜見たような、土がつき傷が付いている鎧ではない。
ピッカピカの黄金の鎧だった。
近くで見ると細かな傷は付いていたので新品ではなさそうだ。昨日夜、帰ってきた後、磨いたのかな?
「じゃあ、ロード行ってくる。今日はありがとな。明日もやるから今日はしっかり休め!ここからは一人で帰れるよな?母さんには、今日のこと、くれぐれも内緒にな。機を見て俺から話すから。」
「へぇー、この子がバリー隊長の息子さんっすか。やっぱり美男美女から産まれるお子さんは、カッコいいんすね。」
好青年風の男性は、そんな事を言いながら、俺の事を上から下までジロジロ見ている。馬鹿にしたような、蔑んだ目ではなかった事に少し安心した。
「バカなこと言ってないで、行くぞっ、キッド。ほらっ!」
「あぁ~隊長先行かないで下さいよ~!待ってください~」
そんな話をしながら仲よさそうに歩き去っていく、父とキッドと呼ばれる好青年風の男性の背中は、どこか映画のワンシーンを彷彿とさせるものだった。
そんな光景を見つつ、俺は思う。
父さんが隊長だったなんて……かっちょいい。
そして新事実。俺かっこいい?
鏡なんて無いから見た事ないけど、これは朗報だよ?調子乗っても良いですか?良いですよね?
浮かれまくるロードは、そのままスキップで帰宅した。
ーーー
家に帰ると、キッチンから良い匂いが漂ってくる。
俺は徐ろにキッチンへと向かう。
そこに居たのは、メイドだった。まだ朝ごはんの時間には早いというのに、せっせと料理を作っていた。母はまだ起きていないようだった。
「お、おつかれ…おかえりなさいませ、お、お坊っちゃま。朝からご苦労……いえ、お出かけですか?さ、さ、服を脱いで着替えてください。お腹…空いてますよね?そうですよね?すぐ準備しますので。」
なんだか、テンパっているメイドに違和感を覚えつつ、俺は言われた通り、お風呂場に向かう。
思った以上に、服がドロドロだったので、お風呂場で泥を落とし、洗った衣服は、洗濯物の中に紛れ込ませる事にした。
それにしても何故こんなにも大量に衣服が積み上げられているのだろう。いつもは無いのに。
まぁいいか、証拠隠滅完了だ。
その後、一通り体を洗い、部屋に戻り、服を着替えた。
一階に降りると、既に朝食は完成しているのかメイドと母がダイニングテーブルを囲み、座っていた。
「ローちゃん、おはよう!さて、ご飯食べましょうか。」
「ロードお坊っちゃま、おはようございます。」
「おはよう!お腹すいたぁ~。」
あれ?さっきメイドとは会ったよな?
しかし、そんな疑問なんてどうでもいい程、朝からの運動で俺のお腹はペコペコで、大きな音を響かせていた。
そんな俺を見て、母は笑っていた。
俺が着席してすぐ、メイドはキッチンへ行き、木で出来たプレートに乗った朝食を運んでくる。そして、そのプレートは、俺の目の前に置かれた。
その出された朝食を見て、俺と母さんはギョッとし、目を合わせる。
「本日の朝食は、鶏の胸肉を使ったステーキ2枚と大豆の煮物、それに牛乳と卵焼きです。ご飯は大盛りにしておきました。」
「ちょ、ちょ、ちょっと待って?レイニー?朝からこんなボリューム食べれないわよ?」
「あ、奥様には別の朝食をご用意しておりますのでご心配なく。ロードお坊っちゃまは、その……」
「その……なに?」
「いえ。ロードお坊っちゃまは、成長期ですので。」
そんなこんなで、始まった俺の朝の食トレ。
意外と食べれてしまう自分が怖いが、よく考えたら全て高タンパク質ッ!?
俺が特訓してきたこと、メイドのレイニーさんにはバレているのかもしれない。
そんな不安を抱きつつ、俺は思った。
レイニーさん、情報収集もさる事ながら、俺の身体を考えて朝食作るとか、メイドとしてめちゃくちゃ有能じゃね?
7つの魔法適性を持った人間が、何故『神から見放されし者』と呼ばれ蔑まれているのか、についてだ。
俺は知らないフリをして聞いた。時折悲しそうな表情も混ぜつつだ。
「……だからな、ロード。俺は、正直ロードがこんなに出来るとは思ってなかったんだ。それなのに、うちの息子は歴史をも変える、天才だっただなんて。本当に、嬉しい。良かった。」
何度も同じ話をしながら、父は凄く嬉しそうな笑顔を見せ、俺の頭を撫でてくる。なんだか父が可愛い。
「母さんに言ったら驚くぞっ、多分跳ねて喜ぶぞっ!それはもう二階の床をブチ破る勢いで。あ……でも、まだ言わない方がいいか。ごめん、今の無しだ。ロードこの事はとりあえず秘密にしておけよ。俺の生死に関わるんだ。」
「えー、母さんに言ったら父さんが死んじゃうの?なら言わないよ!」
なんだそれ、って思いながらも、子供っぽく返答する。
それにしても、初めての父とのちゃんとした会話に、俺モーレツに感動していますっ。
そんなこんなで家に到着する寸前、黄金の鎧を着た一人の男が駆け寄ってくるのが視界に入った。
小柄で、青い髪をした好青年風の男性だった。
「バリー隊長、おはようござます!そろそろお時間です、急いでください。」
「えぇ、もうそんな時間かよ。分かったすぐ準備する。ちょっと待っててくれ。」
父は、急いで家に入り、ものの数分で黄金の鎧に身を包み、家から出て来た。
昨日の夜見たような、土がつき傷が付いている鎧ではない。
ピッカピカの黄金の鎧だった。
近くで見ると細かな傷は付いていたので新品ではなさそうだ。昨日夜、帰ってきた後、磨いたのかな?
「じゃあ、ロード行ってくる。今日はありがとな。明日もやるから今日はしっかり休め!ここからは一人で帰れるよな?母さんには、今日のこと、くれぐれも内緒にな。機を見て俺から話すから。」
「へぇー、この子がバリー隊長の息子さんっすか。やっぱり美男美女から産まれるお子さんは、カッコいいんすね。」
好青年風の男性は、そんな事を言いながら、俺の事を上から下までジロジロ見ている。馬鹿にしたような、蔑んだ目ではなかった事に少し安心した。
「バカなこと言ってないで、行くぞっ、キッド。ほらっ!」
「あぁ~隊長先行かないで下さいよ~!待ってください~」
そんな話をしながら仲よさそうに歩き去っていく、父とキッドと呼ばれる好青年風の男性の背中は、どこか映画のワンシーンを彷彿とさせるものだった。
そんな光景を見つつ、俺は思う。
父さんが隊長だったなんて……かっちょいい。
そして新事実。俺かっこいい?
鏡なんて無いから見た事ないけど、これは朗報だよ?調子乗っても良いですか?良いですよね?
浮かれまくるロードは、そのままスキップで帰宅した。
ーーー
家に帰ると、キッチンから良い匂いが漂ってくる。
俺は徐ろにキッチンへと向かう。
そこに居たのは、メイドだった。まだ朝ごはんの時間には早いというのに、せっせと料理を作っていた。母はまだ起きていないようだった。
「お、おつかれ…おかえりなさいませ、お、お坊っちゃま。朝からご苦労……いえ、お出かけですか?さ、さ、服を脱いで着替えてください。お腹…空いてますよね?そうですよね?すぐ準備しますので。」
なんだか、テンパっているメイドに違和感を覚えつつ、俺は言われた通り、お風呂場に向かう。
思った以上に、服がドロドロだったので、お風呂場で泥を落とし、洗った衣服は、洗濯物の中に紛れ込ませる事にした。
それにしても何故こんなにも大量に衣服が積み上げられているのだろう。いつもは無いのに。
まぁいいか、証拠隠滅完了だ。
その後、一通り体を洗い、部屋に戻り、服を着替えた。
一階に降りると、既に朝食は完成しているのかメイドと母がダイニングテーブルを囲み、座っていた。
「ローちゃん、おはよう!さて、ご飯食べましょうか。」
「ロードお坊っちゃま、おはようございます。」
「おはよう!お腹すいたぁ~。」
あれ?さっきメイドとは会ったよな?
しかし、そんな疑問なんてどうでもいい程、朝からの運動で俺のお腹はペコペコで、大きな音を響かせていた。
そんな俺を見て、母は笑っていた。
俺が着席してすぐ、メイドはキッチンへ行き、木で出来たプレートに乗った朝食を運んでくる。そして、そのプレートは、俺の目の前に置かれた。
その出された朝食を見て、俺と母さんはギョッとし、目を合わせる。
「本日の朝食は、鶏の胸肉を使ったステーキ2枚と大豆の煮物、それに牛乳と卵焼きです。ご飯は大盛りにしておきました。」
「ちょ、ちょ、ちょっと待って?レイニー?朝からこんなボリューム食べれないわよ?」
「あ、奥様には別の朝食をご用意しておりますのでご心配なく。ロードお坊っちゃまは、その……」
「その……なに?」
「いえ。ロードお坊っちゃまは、成長期ですので。」
そんなこんなで、始まった俺の朝の食トレ。
意外と食べれてしまう自分が怖いが、よく考えたら全て高タンパク質ッ!?
俺が特訓してきたこと、メイドのレイニーさんにはバレているのかもしれない。
そんな不安を抱きつつ、俺は思った。
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