お笑い芸人ランキング Sランク・Sランク+編

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お笑い芸人ランキング Sランク編 ダウンタウン 浜田雅功

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浜田雅功 Sランク

ボケ 78 Bランク
ツッコミ 100 Sランク+
トーク 86 Aランク
漫才 100 Sランク+
コント 90 Sランク
キレ芸 100 Sランク+
ドン・キホーテ 100 Sランク+
結果発表 100 Sランク+

【解説】
天才松本の、唯一無二の相方である。

かつて筆者はダウンタウンの笑いは松本一人の力ではないのか?松本だけでいいんじゃ?と思った時期があったが、それはまったくの誤りであった。

浜田雅功という芸人は、ダウンタウンというコンビを成立させるに不可欠な存在であって、松本が他の誰かとコンビを組んでも、勿論ある程度のレベルまでは行くが、その先の誰も到達できないレベルまでは、とても辿りつけなかっただろう。

松本のボケと浜田のツッコミ。他の誰でもないこの二人だからこそ、ダウンタウンというコンビは最強で最高のコンビと成り得たのだ。

その理由の一端はお笑いSM論にて語ったが、あれほど超ド級のドS芸人は芸能界広しと言えど見当たらず、M型松本の天才的なボケを受けられるのは、やはり超ド級のドS芸人であるこの人以外には考えられないのである。

この正反対の二人が、同じ時期に同じ場所に生まれ、同じ学校に通い、同じ夢に出会い、同じ場所を目指したというのは、正に笑いの神の配剤としか言いようがない。放送室にて松本自身も語っていたが、これだけ何もかも正反対の二人なら、本来仲良くなることもないはずなのである。

だが、そんな正反対の二人が、『笑い』という一点において繋がることができた。

松本の笑いのDNA、浜田の笑いのDNAが、本能的に両者を欲したのだろう。

二人がコンビを組むのは、笑いの神が定めた運命だと。

ダウンタウンの笑いは、奇跡的な偶然が幾重にも重なって生まれた。

何故二人は出会ったのか?

それは、笑いの神だけが知る、必然だったのかもしれない。

さて、それでは能力の解説に移りたいと思うが、ボケは若干低めのBランクとした。

これはボケが本来の役職ではないため、致し方ない評価かと思う。

浜田はツッコミだが、意外に自分からボケたがる傾向もあり、ボケがスベッた時などはまるで何事もなかったかのように、いや、今のはボケじゃないですけど何か?という顔を装いながら粛々と番組を進行するため、その分減点となった。

ツッコミは当ランキング初めての最高評価。お笑いSM論に目を通された読者なら、浜田のツッコミの何が優れているのかわかるだろう。

浜田のツッコミはその語彙やワードセンスが優れている訳ではない(特に『マロみたいになってるやん』というワードはお気に入りのようで、よく耳にすることが多い)。しかし、優れたツッコミとはそういう表面的なことではなく(勿論それが優れているほど達者なツッコミにはなれるだろう)本質の問題であり、SとMとの関係性によって決まるものだ。

そのツッコミにとって絶対に必要な、本質のS度合いが著しく高い浜田のツッコミは、表面的な技巧など関係なく、笑いの本質的に最高評価のツッコミと言えるのである。

そのツッコミとは対照的に、浜田はあまり弁が立つというイメージの芸人ではないため、ジャンクスポーツやガキのトークなどから総合的に判断し、トークはA評価とした。

漫才はSにするかどうかで非常に迷ったため、次のように考えることにした。

まず、ダウンタウンの漫才は言うまでもなく満点である。

その笑いの根幹を成し、全てのネタを書いている松本は言うまでもなく満点である。

浜田はネタを書いていない。であれば減点か?いや、そうではない。ボケを受けるツッコミがあって初めて、漫才というものは成立する。

松本のボケ、浜田のツッコミ、そのいずれが欠けてもダウンタウンの漫才は成立しないのだから、両者の満点の個性が合わさって初めて、ダウンタウンの満点の漫才は生まれるのだ。

100点の松本と95点(当初の予定)の浜田が合わさると、ダウンタウンの100点の漫才が生まれるとは、おかしな話ではないか。

松本と浜田、両者の漫才は不可分な関係性にあることから、浜田雅功の漫才は松本人志と同様、最高評価であると言えるはずだ。

以上の点から、当ランキングは浜田の漫才に最高評価を下した。

ただ、これはあくまで松本人志と組んだ場合のことで、他の芸人と組んだ場合、もっと評価は下がるはずだ。

松本が浜田の漫才を引き上げ、浜田もまた松本の漫才を引き上げていると言える。

本来はネタを書いていない分を減点したいところではあるが、漫才というものの持つ性質上、これはもう致し方ないところなのだろう。

筆者としてもこの結果には、ネタを全て書いている松本に対して非常に申し訳ない気持ちがある(ネタ作らんでも満点貰えるなら、俺も作りたないわと言われそう。ちなみに若手時代松本がネタを作っている間、浜田は遊びに行っていた。勿論浜田も手伝いたい気持ちはあるだろうが、松本の邪魔をしたくないと慮っての行動であろう。松本の才能を一番近くで見てきて、誰よりも認めているのは、他ならぬ浜田雅功である)。

この結果には、浜田に代わり後で筆者が土下座して謝っておきたい(松本さんには、天才過ぎるが故に背負わなければならない業ということで勘弁して下さい)。

コントの評価であるが、コントは漫才と違い不可分な訳ではないため、評価は松本と比較してSランクとした。

コント内での松本との掛け合いが生む笑いの爆発力は、お笑いファンでなくとも一見の価値ありである。

キレ芸の最高評価は、今までガキやごっつなどで浜田をずっと見てきた視聴者には説明不要だろう。

カンニング竹山などよりずっと前から、浜田はキレることを自らの芸として確立させていた。

浜田がキレてココリコや月亭方正などの後輩をシバいているシーンは、何度見ても笑ってしまう笑いの破壊力を持っている(余談だが、こういうシーンを見てイジメに繋がるとかクレームを入れる親は、そもそもお笑いを見るべきではない。イジメの殴る蹴ると笑いの文化である『ドツキ』を混同するのは論外であり、真面目に仕事に取り組んでいる芸人に対して甚だ失礼である。芸人は浜田のドツキを『オイシイ』と思ってやっているのであり、仕事とイジメはまったく違う。クレームはそれすら理解出来ないイジメるアホと、そのアホを生んで教育出来ない親に入れるべきだ)。

浜田以前にキレ芸をやっていた芸人がいたかは定かでないが(横山やすしなどが該当するかもしれない)、キレ芸でこれほど国民的な人気を得たのは浜田が最初であり、その意味では浜田はキレ芸の先駆者と言えるのかもしれない。最高評価で異論はないだろう。

最後の、『ドン・キホーテ』最高評価である。

これは昔浜田が有名なディスカウントストアでバイトをしていたとかそういうことではなく、主に『無謀』の方の能力を意味する。

今でこそ齢を重ね落ち着いてしまったが、全盛期の浜田はとても無鉄砲であり、笑いになるならばどんな『危険な線』をも超えていくという、とてつもないフロンティアスピリッツに溢れた『笑いの開拓者』であった。

ではここに、『笑いの開拓者』浜田雅功が超越していった、『危険な線』のほんの一例をご紹介したい。

①さんまが講師を務めるひょうきん予備校の本番中に、煙草を吸い出す。

②いいとも出演時、大先輩タモリを一義と呼び捨てにして叩く。

③クイズ番組出演中、自分の席から台の上を走っていき、クイズ台の上で関口宏にメンチを切る。

④同番組内、山城新伍に殺すぞオラ!!と恫喝。

⑤菅原文太にオナニーはしないんですか?と質問。

⑥森三中、村上の胸を全力で揉みしだく。

書いているだけで背筋が凍ってくるが、これらを平然と行える浜田の胆力は凄まじいものがある。

常人であれば思わず足がすくむところを、何をどう思い切ったか、深く考える前に死地に飛び込んでいく。

笑いになるならばここで朽ちても本望ということか(実際には面白すぎて客は引いていたらしいが)、この浜田の生き様は全裸の鶴瓶同様とてつもなく男前である。

笑いの最前線で戦うあまりに無謀すぎた戦士の伝説として、最後はラオウなみに壮絶な生涯だったと、村人から讃えられる可能性は高いだろう。

しかし、これはダウンタウンの将来性と、どこか憎めない浜田のキャラが合わさり『たまたま上手く行った』だけの話であり、凡百の芸人が真似をすれば、下手をすると『芸能界追放』という結果に陥るため、真似をする際はくれぐれも注意されたい(誰も真似できねーかこんなこと)。

筆者としては今後こんなことをする芸人がもし現れれば、とてつもなく面白いと思うし、今の閉塞した芸能界に風穴を開けてほしいものだが、高い危険性が伴うのも確かであるため、やる者は自身の芸人生命を賭してやらなければならない。

ここだけは、他のどんな芸人も狙っていない分野であるため、何も失うものがない、これから成り上がっていきたいという若手芸人は、ひょっとしたら狙い目の分野かもしれない(但し、芸人としての確かな実力と、何より憎めないキャラがなければ絶対に目指してはいけない。勿論結果に関しては筆者の与り知るところではない)

こんな危険極まる行為を平気でやってしまえる浜田は、正に『芸能界のドン・キホーテ』であり、それが勇敢な行為だったか無謀な行為だったかは、笑いの歴史が証明していると言える。

視聴者の笑いの常識を覆した『芸能界のドン・キホーテ』は、今日も元気に「結果発表~ッ!!」をしている。
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