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お笑い大会ランキング キングオブコント2019

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さて、キングオブコント2019の採点とランク付けである。

これを書いている今現在、大会が終わって既に一ヶ月以上が経過しているのだが、何故なかなか取り掛かれなかったかというと、ドラフトやホークスのCSであったり日本シリーズであったり、野球の応援に忙しかったからで、けして『面倒くせーなオイ、こんなクソ審査で決まった大会を評価しないといけないのかよ。ズバリ言いたくねーよ』といった理由からではない。

書けなかったのは、あくまで筆者がゲームやツイッター、野球の応援にうつつを抜かしていたからであり、やる気が全くといって言いほどなかったからなのだ。(?)

ちなみに、今回のキングオブコント2019は、面倒……あわわ、『後で書くかも』といった理由で、各コンビの寸評と審査員採点を評価の部分を省略して、ひとまず『ライト版』という書く側に非常に都合の良い形態を取らせて頂こうと思う。

筆者もゲームやツイッター、野球の応援やオ〇ニーで大分疲れが溜まっているため、どうか今回は大目に見て頂ければ幸いである。

え?疲れは溜まってるけど、オ〇ニーのおかげでナニは溜まってないだろって?そうそう、おかげで毎日スッキリって、違うか!!わっはっはっはっは!!(??)

……。

……。

……。

……ところで、話は変わるが、以前全くの個人的な趣味で書いたキレ夫氏の『ユーチューバーランキング』が、アルファポリスの方で『お笑い芸人ランキング』の次に読まれていて、書いた本人としてはビックリしている。

キレ夫氏ご本人は自身のチャンネル内で、見える数字より実際の登録数は少ないと謙遜されていたが、ご本人が思われている以上にその筋からの需要があるのだと思う。(どの筋やねんw)

キレ夫氏の評価をあれほど克明に描いた文献(?)は、世界であれだけだと自負しているため、興味のある方はキレ夫氏のチャンネルと共にチェックして頂ければ嬉しい。

まあ、思わず話が逸れてしまったが、早速評価に移ろう。

【決勝一本目】

【①うるとらブギーズ 『催眠術』 94 Sランク】

筆者が事前評価で×を付けたコンビ。事前にネタをチェックした時には△か×にするか迷ったのだが、トップバッターで優勝出来るだけの実力はないだろうということで×の方を選択した。

結果は見事に大ハズレで、まさかこれだけ賞レースで戦える実力のあるコンビだとは思わなかった。

筆者が事前に観た時のネタとはクオリティーが全く違っていたというのもあるが、やはり『キャリア』(つまり『苦労している』)というのは怖いなと改めて認識させられた次第である。

少なくとも△は付けるべきで、今回筆者は危うく×を付けたコンビに優勝されるところだったのだ。

『どぶろっくに△を付けていて良かったww』と思うと共に、いや~、しかし『評価△』って便利だねということを、再認識した結果となった。

ネタは面白いものの、芸人として華がない上にフリートークもおそらく苦手だろう(この辺の特徴はハナコと似ている)から、今後はバラエティーでかなり苦労すると思うが、頑張って頂きたいと思う。

【②ネルソンズ 『マネージャーと先輩』 85 Aランク】

至ってオーソドックスなシチュエーションコント。

ネルソンズのエース格、和田まんじゅうの腹立つ表情や、観客が自然に入っていけるスムーズなストーリー展開など、持っている実力は非常に高水準でまとまっている。

おそらく本人達も好きなのだろう、どこか『稲中』を彷彿とさせる切り口の笑いだった。

普段はそれほどネルソンズのネタにはハマらないのだが、今回のネタは思わず笑ってしまった。目新しさに欠けるため点数自体は伸びなかったが、けして悪いネタではない。

ただ、オチが『先輩チャック開いてますよ』という、およそ地球上で考え得る限り最低のものだったため、ここでだいぶ点を損してしまっている。

終わり良ければ全て良しではないが、ネタの構成としてツカミとオチは絶対に外してはならない部分であり、その片方を外してしまっているこのネタに関しては、高得点は望むべくもない。

【③空気階段 『タクシーの二人』 72 Bランク】

考えすぎて失敗したネタ。

世にも奇妙な物語のような凝ったストーリーをコントに取り入れるチャレンジ精神は買うが、それが必ずしも笑いに結び付くとは限らない。

コントで最も大切な点はまず『観る者が笑えること』であり、そこを履き違えていては単なる自己満足のネタに過ぎない。

空気階段の『鈴木もぐらじゃない方』が、本人はイケメソを意識しているのかもしれないが、筆者的にはどこからどう見ても『矢部太郎画伯から漫画を取り上げてドラえもんのいない世界線から来たのび太の偽者(のび犬)と融合した何かとてつもなく得体の知れないもの』にしか見えず、一体何を思って自分をイケメソだと思い込んでいるのか、小1時間問い詰めたいと思う。(?)

【④ビスケットブラザーズ 『出逢った二人』 20 Gランク】

コンビ名からも分かる通り、『ビス』と『ケット』のアホ2人による兄弟コンビ。ではなく、このキングオブコントという名誉ある大会にクソみたいなネタ、というかクソ(褒め言葉)を持ってくる、本当にどうしょうもないコンビ。

あの悪夢とも言えるR-1のおぐ以来の、『君の名は』のパクリコントであり、評価は点数を見てくれとしか言いようがない。

アホはアホでも性格の良い方のアホなんだろうなあということで、不快感という点ではそれほどでもなかったが、まあ、今大会中群を抜いて最低のネタであることに異論はないだろう。

【⑤ジャルジャル 『ある一定の距離を越えると喋りが英語に聞こえる先輩』 98 Sランク】

ジャルジャルの本領発揮といった素晴らしいネタ。

発想、構成、演出、演技、全て完璧で、98は便宜上付けているだけのこと。

このネタに関しては、ビスケットブラザーズとは全く真逆の意味で点数を見てくれということで、多くを語るつもりはない。

巡り合わせの妙でたまたま優勝出来ていないだけで、実力は文句なしに今大会ナンバーワンである。

【⑥どぶろっく 『大きなイチモツをください』 80 Aランク】

まず大前提として、『果たしてこれはコントなのか?』という問題がある。

これがキングオブコントではなく歌ネタ王であれば、筆者も百歩譲って優勝を推せたかもしれないのだが、これをコントというカテゴリーに入れてしまうと、悩みに悩んでギリギリのAランクにするぐらいが筆者の許容範囲である。

あまりにバカバカしすぎて勢いで笑ってしまうが、内容も下ネタのある種『反則技』のようなもので、このネタに高得点を与えてしまうのは、正統派のコントを作り込んでいる他の出場者に失礼だろう。

これを優勝に選んでしまう審査員の適性はどうなのかという、キングオブコントの審査レベルに一石を投じたネタとなった。

どぶろっくが下ネタで優勝してしまったため、来年二匹目のどじょうを狙う芸人もいるかもしれないが、勘違いしてはいけないのは、これはあくまで今年に限って審査員に受け入れられたということ。

来年のステージに二匹目のどじょうは存在しない。

もし来年これに味をしめて下ネタで後を追おうものなら、筆者にはダダすべりの未来が見えるようである。

【⑦かが屋 『彼女を待つ喫茶店』 74 Bランク】

けして悪くはない。

筆者の事前の期待値は低かったのだが、『現在』を先に見せ、『過去』を徐々に挟みながらその落差で笑いを取るという、非常に難しい構成にチャレンジしており、そのチャレンジ精神にはあっぱれを贈りたいところだ。

『人の格好悪さ』を笑うという、ごっつ時代の松本を彷彿とさせるセンスで、将来性に光るものを感じる。

しかし、笑いの見せ方が『彼女が来ない』という一点のみで押し切ってしまっているため、前半でパターンに慣れてしまうとそれ以上の笑いは起きないし、オチもあまりに弱すぎる。

中盤の展開にもう一つ大きな波乱を加えれば評価は格段にアップしたのだが、非常にもったいない。

事前予想では侮っていたが、センス自体には光るものがあるため、また来年に期待したい。

【⑧GAG 『芸人の彼女』 89 Aランク】

あの『年配のタッチ』を初めて見た時には、まさかGAGにギリギリSランクに満たないAランクを付ける日がやってくるとは思いも寄らなかった。

ネルソンズ同様、非常にオーソドックスなシチュエーションコントながら、登場人物を適切な位置に配置することで、きちんと『登場人物の感情の揺れ動き』で笑いを取れている。

特に欠点という欠点はないのだが、敢えて注文を付けるとしたら、ジャルジャルのような『これまでになかった新しい切り口』でネタを作ってほしいということ。

この高い実力に後は発想の斬新さが加われば、来年の優勝も夢ではないだろう。

【⑨ゾフィー 『腹話術師の謝罪会見』 76 Bランク】

以前の三村が苦言を呈したネタに比べれば、数段マシではある。マシではあるが、それはあくまで前回があまりにひどすぎたからであって、けして積極的に良いとまでは言えない。

その理由として、こういった系統のネタにはどうしても既視感があり、ごっつの2番、いや、3番、4番煎じにか思えない点がある。

本人達の中ではオリジナルの発想で良いネタを作れたと思い込んでいるのかもしれないが、子供の頃見た『ごっつの記憶』を、自らの発想にすり替えてネタを作っているように筆者には思えるのだ(かといってクオリティーには雲泥の差があるが)。

いずれにしても、こんな『どこかで見た発想』をありがたがってネタを作っているようでは、優勝など夢のまた夢だと言わざるを得ない。

しかし、この程度の実力で2年連続決勝に選ばれるとは、キングオブコントのある種異常とも言える『ゾフィー推し』は、スタッフの中にウルトラマンのマニアでもいるのだろうかと、つい勘繰ってしまう。

【⑩わらふぢなるお 『ギリギリバンジー』 78 Bランク】

悪いとは言わない。悪いとは言わないが、前年のネタが良すぎただけに、今年は優勝候補という扱いで会場の期待値が上がっていたこともあるだろう。

事前予想で筆者はわらふぢなるおを2位に推していたが、これでは推した筆者がスベッたような感じになっているため、わらふぢなるおのお二人には是非コントと同じように、命綱を付けずに断崖絶壁からバンジーして頂ければと思う。(??)

というか、今回のキングオブコント、全体的にごっつで見たような設定が多すぎである。

このわらふぢなるおのコントも、ごっつの『フライングザビエラー』というコントに似たような展開があったような気がするのだが、筆者の記憶違いだろうか。

それほどごっつという番組は偉大だったとも言えるが、2番煎じならまだしも、3番4番煎じのネタで優勝は難しいということを肝に銘じておかなければならないだろう。

【決勝二本目】

【①ジャルジャル 『幼なじみの泥棒』 79 Bランク】

ジャルジャルファンにはお馴染みの、昔から存在する定番ネタ。

求められるレベルが極めて高いため、筆者もジャルジャルには厳しい目で見てしまうのだが、ジャルジャルにしては残念なレベルだと言わざるを得ない。

怪我によりネタを変えたらしいので、元々やる予定だったネタを見たかったところだ。

【②うるとらブギーズ 『馴れ合い実況』 60 Cランク】

一本目と比較すると、格段にクオリティーが落ちた二本目。

そもそも一本目が出来すぎということで、平均するとこの程度のクオリティーに落ち着くということだろう。

けしてネタのシチュエーションは悪くないのだが、かが屋と同じく『無駄話をしている間に大事な場面を見逃す』という笑いの一種類だけで最初から最後まで押し切ろうとしたため、爆発的な笑いが起きなかったように思う。

最初から最後まで判で押したような同じ展開が続くだけでは、高得点を得ることは難しい。

【③どぶろっく 『大きなイチモツをください2』 0 -Sランク+】

タイトルと評価の通りとしか言いようがない。

笑いとしては、あまりにバカバカしくて笑えないこともないのだが、何故0を敢えて付けたのかと言うと、これは役割を逆にしただけで、一本目と全く同じネタとしか言いようがないからである。

こういう手抜き、向上心のないネタには、キングオブコントを目指して日々研鑽を積んできた他の芸人のためにも、筆者は誰よりも厳しく採点を下すというポリシーがある。性格上絶対に看過することは出来ないのだ。

結果的にはこのネタが優勝してしまったのだが、審査員には本当に猛省してほしいという言葉しかない。

このネタを優勝させるということは、歴代の優勝者達を愚弄する行為に他ならない。

この決勝を目指して正統派のコントを作り込んできた芸人達が、本当に浮かばれないだろう。

さて、それでは最後に筆者の評価をまとめてみよう。

【決勝一本目】

1位 ジャルジャル 98 Sランク
2位 うるとらブギーズ 94 Sランク
3位 GAG 89 Aランク
4位 ネルソンズ 85 Aランク
5位 どぶろっく 80 Aランク
6位 わらふぢなるお 78 Bランク
7位 ゾフィー 76 Bランク
8位 かが屋 74 Bランク
9位 空気階段 72 Bランク
10位 ビスケットブラザーズ 20 Gランク

【決勝二本目】

1位 ジャルジャル 79 Bランク
2位 うるとらブギーズ 60 Cランク
3位 どぶろっく 0 -Sランク+

【総合得点】

優勝 ジャルジャル 177
2位 うるとらブギーズ 154
3位 どぶろっく 80

筆者の評価は現実とは違い、ジャルジャルの優勝となった。

今回、これまで決勝常連だったさらば青春の光がいなかったのだが、本当にさらばキングオブコントにならないように是非とも注意して頂きたいと思う。

あと、どぶろっくの二本目は0だったので、他の二組と違い総合得点が計算しやすくて良かった。スゴクヨカタヨ。(?)
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