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「王が招いた者、自らの力で辿り着くことが出来た者しかあの島へは入れない」
かつて、トマスはグラナスに質問した
船を此方からも出して交互に行き来した方が品の確保も容易くなるし利便性が上がって良いのでは?との考えからで
それに対する答がこれだった
実際、島国へと帰路に着く船を追いかけ航路を暴こうとした者は多かったがその試みのことごとくが失敗したという
代償は大きく彼等は貴重な船や人員を多く失った
今では船の後を付けようとするもの達はほぼみられなくなった
つまり、此方から島へ船を出しても辿り着くことはほぼ出来ないから損失にしかならないと言われた
グラナス達が島国の王と交わした契約に基づく交易航路があの島国との唯一の繋がりであり窓口は実質あの『船長』だけでその船長と直接会うためにはバニエアラ商会の口利きが必要だった
いつも通りなら1週間後には次の船が港に着く予定だった
トマス達もそれに合わせて2日後には港に向かうつもりだった
「結局…返品になったな………」
目の前で『討伐』されたフェンリルの処置が行われていた
トマスは初めてフェンリルという魔物と引き合わされた時の事を思い出していた
グラナスからの贈り物だと言われて船の中に案内された
「!」
馬よりも大きく独特の威圧感のあるその獣はトマスを見下すように見つめてきた
ゾワリと体に走る寒気に思わず手を強く握り締めた
高慢さが滲むその獣の目は冷たくトマスの内に得たいの知れない獣に対する恐怖とこれを受け入れたくはないという拒絶感が沸き立った
即座に受け入れの拒否をしたが何故かグラナス達は諦めず船便が届く度に別の獣を寄越してきた
結局この『シュシュ』を受け入れたのはこれがダメなら他の種族を考えていると手紙にしたためられていて嫌な予感しかしなかったトマスの方が折れた形だった
犬サイズならまだ最初に見た獣よりは対処が容易かろうとも思っての事だったが今、この庭の惨状を見れば考えが甘かったと思い知らされた
かつて、トマスはグラナスに質問した
船を此方からも出して交互に行き来した方が品の確保も容易くなるし利便性が上がって良いのでは?との考えからで
それに対する答がこれだった
実際、島国へと帰路に着く船を追いかけ航路を暴こうとした者は多かったがその試みのことごとくが失敗したという
代償は大きく彼等は貴重な船や人員を多く失った
今では船の後を付けようとするもの達はほぼみられなくなった
つまり、此方から島へ船を出しても辿り着くことはほぼ出来ないから損失にしかならないと言われた
グラナス達が島国の王と交わした契約に基づく交易航路があの島国との唯一の繋がりであり窓口は実質あの『船長』だけでその船長と直接会うためにはバニエアラ商会の口利きが必要だった
いつも通りなら1週間後には次の船が港に着く予定だった
トマス達もそれに合わせて2日後には港に向かうつもりだった
「結局…返品になったな………」
目の前で『討伐』されたフェンリルの処置が行われていた
トマスは初めてフェンリルという魔物と引き合わされた時の事を思い出していた
グラナスからの贈り物だと言われて船の中に案内された
「!」
馬よりも大きく独特の威圧感のあるその獣はトマスを見下すように見つめてきた
ゾワリと体に走る寒気に思わず手を強く握り締めた
高慢さが滲むその獣の目は冷たくトマスの内に得たいの知れない獣に対する恐怖とこれを受け入れたくはないという拒絶感が沸き立った
即座に受け入れの拒否をしたが何故かグラナス達は諦めず船便が届く度に別の獣を寄越してきた
結局この『シュシュ』を受け入れたのはこれがダメなら他の種族を考えていると手紙にしたためられていて嫌な予感しかしなかったトマスの方が折れた形だった
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