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第一部
第20話 ※
しおりを挟む眠る前でエルーシアは下着は着けていない。夜着を開かれれば裸体だ。裸体を初めてエデルに見せたのはつい昨日だった。これが義兄を癒すために必要なのだろうか?
義兄に剥き出しの胸を、下腹部の淡い茂みをじっと見られ泣きそうなほどの羞恥でエルーシアは身をこわばらせる。見られていると意識すれば体の奥から熱いものが溢れ出してエルーシアは太ももを擦り合わせた。
はだけたガウンからラウドの逞しい裸体が目に入りエルーシアは慌てて目を逸らした。昨日はガウンの下に夜着を着ていたのになぜ今日は裸なのか。そこでエデルの裸体が記憶を掠める。
この義兄もエデルと同じ男。義兄でも血が繋がっていてもいやらしいことはできる。エデルの昨日の言をエルーシアは初めてここで理解した。普段の優しい義兄ではない雄を意識して豊かな乳房がふるりと震え頂がつんと尖る。それがラルドの劣情をさらに煽った。
「シア‥」
ラルドに乱暴に胸を揉みしだかれその尖りを口に含まれた。その衝撃でエルーシアは目を見開く。昨晩は触れられただけ。口での愛撫は初めてだった。
「ダメッそれはッ」
「体へのキスだ」
「やッ約束が違いますッキスは‥」
「口がいいのか?」
再び深い口づけで舌を絡め取られ胸を揉まれうめき声が出る。必死に拒絶しているはずなのに義兄はやめてくれない。昨晩散々エデルに貪られ、愛撫を経験済みの体がその快楽を勝手に拾ってしまう。痺れる愉悦で体がビクビク震えた。
「‥ッ手‥‥放して‥声が‥」
「出せばいい。人払いしてある」
「そんな‥ダメ‥これ以上は‥イャッ‥イッ‥」
「安心して声を出せ。誰も来ない。誰にも聞こえない」
声を出すなんてはしたない。でも手を拘束されては声を抑えられない。ばたつく足はラルドの体で抑え込まれている。浅い息で必死に声を我慢するが返って体の奥に快楽が渦巻いてしまう。ラルドが与えるエデルの愛撫に似たそれがエルーシアを蕩けさせていた。
「ひ‥あぁ‥ヤ‥ッ」
快楽で暴れる腰を抱き寄せらた。腰帯を解いてはだけたガウンはラルドの肩から落ち申し訳程度に袖が通っている程度。そして剥き出しのラルドの滾りがエルーシアの下腹部に押しつけられた。それが何を意味するのか、エルーシアは昨晩エデルに教えられていた。義兄の豹変にその意図にエルーシアは全身で抵抗した。
「ハァ‥ア‥イヤァ‥手‥放して‥‥兄妹なのに‥おにぃさま‥もうやめて‥お願い‥」
「あぁ、そんな甘やかな声でお願いされては止められないよ」
初めて見る恍惚な笑みの義兄にエルーシアは息を呑んだ。いつも何でもエルーシアの望みを叶えてくれた義兄、でも今エルーシアの懇願は聞き入れられず、さらに胸に吸いつかれ甘噛みされた。そのとろけるような愉悦でエルーシアの奥から熱い蜜が溢れ出す。
全身を這っていたラルドの右手がエルーシアの太ももの付け根を撫でた。咄嗟に太ももをきつく閉じたが挟まれたラルドの指が秘裂を弄る。大量の蜜をこぼす蜜口を探られ熱いものが体の奥から一層溢れ出た。グチュグチュと中指でかき回される淫らな蜜の音に、その異物感にエルーシアは目をぎゅっと瞑った。そこは昨晩エデルに散々指で攻められ鈍い痛みを感じていた。それはエデルの残した最後の防壁。その痛みに正気が戻りエルーシアはなけなしの理性を振り絞る。
「狭いな。それにまだ硬い」
「そこ‥ダメ‥‥!」
「大丈夫だ。こんなに濡れている」
「痛い‥痛いの‥ダメ‥お願い‥そこだけ‥は‥お願い‥!」
エデルからそこに触れさせるなときつく言われている。涙声で霞む思考で、荒い呼吸で震えながらなんとか伝えることができた。
「まだ早いか」
膣孔から指を引き抜かれほっとするも再び胸を揉まれ硬くなった乳頭を口内に食まれた。ぬるりと舌で舐られ体がビクビクと跳ねる。ふくらみの下側の付け根にきつく吸いつかれ痛みと共に赤い花びらが散る。体が起きていれば重力で目立たない場所。以前エデルが戯れに同じ場所に鬱血痕を残したことがあったからその行為を知っていた。それはラルドの所有印。義兄が体に痕を残した。その衝撃でエルーシアが目を見開いた。
「ダメッ‥そこ見られ‥」
「ここは見えない。侍女にもわからない」
「そんな‥」
侍女にはわからない。だがエデルには見つかってしまう。痕が消えるまでエデルと裸で抱き合えない。絶望と罪悪を感じる一方で鬱血痕に舌を這わされゾクゾクと背筋を震えが走る。
快楽に流され熱にうなされ、うわ言のように拒絶の言葉を紡ぐ。抵抗しても敵わない。昨晩エデルに貪られ体がだるい。もう腕も脚も抗う力はなくラルドに貪られるがままだ。ただただ達しないように快楽を堪える。
「‥ハァ‥おにぃ‥やめて‥ぁあん‥‥」
「気持ちいいだろう?お前は感じやすい。中を攻めなくてもイけるだろう」
「そんな‥‥ダメッああァッ」
ラルドがガウンを脱ぎ捨て、その逞しい裸体でエルーシアを抱き寄せた。エルーシアはせめてと身を捩り逃げようとするが仰向けに押さえ込まれる。そして縛られ抵抗できないエルーシアの全身にラルドの手と口と舌が執拗に這い回った。
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