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2章 ショッピングモール占拠編
試験後の振替休日
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カーテンの隙間から朝日が目を照らし、信は目を覚ました。スマートグラスを付け、時計を見ると午前9時を過ぎていた。
昨日は3人と別れた後、家に帰ってシャワーを浴び、そのままベットで寝てしまっていたようだ。
帰ってきたのが午後19時くらいだったことから10時間以上も寝ていた、というのにまだ眠気があった。
そこで、信は二度寝しようと決め、寝返りをして姿勢を変えたりするが中々寝付けることができなかった。
……おそらく、さっきからある声が聞こえてくるような気がしてならない……が、眠いので無視することにした。
――「いつまで寝てんの?……無視?いい度胸してんじゃん!」
頭に聞き覚えのある声が直接響く。その声の正体はやはりエリスの声だった。
朝からいい声が聞けてよかったな、と思いつつまた眠ろうとする。
しかし、信はベットの感触を失ったことからゆっくりと目を開けた。信の目の前には天井があり、体は動くかすことができなくなっていた。
「なんだよエリス、俺は眠いんだよ」
信は頭の中で言い、また目を閉じる。
「あなたねぇ……昨日の約束をなかったことにする気?」
少し怒り気味に聞こえた。
約束?……俺とエリスが約束なんかしてたか?
信は頭の中で考えてしまう。
「今日は私の買い物の荷物運びの日よ、早く起きなさい」
信の考えを読んだエリスは答えた。墓穴を掘ってしまった信はそこでようやく昨日の別れ際にそのような会話をしたことを思い出し、起きることにした。
ところで……エリスは何故俺の家を知っているんだろうか、と言う疑問を抱く。またどこから感情能力を使っているのだろうか、有効干渉距離はどれくらいなのかを信は頭の中で考えてしまう。
「それはね?」
エリスの声が急に聞こえなくなり、玄関の方で電子音が聞こえた。
――ピピーッカシャ……バタン……バタン!
ドアのセキリュティが解除され、玄関と居間のドアが開けられる音が聞こえてきた。何者かが自分の家に侵入してきている事がわかる。
信は感情オーラを身にまとい、空中でクロールをして、何とか窓の方まで動けないか試してみる。
しかし、体は動かせるようになったが空中では微塵も移動することはできなかった。
――バタンッ!
寝室のドアが開かれる。そこにはピンクのフード付きパーカーを着たエリスがいた。
サイコキネシスで不法侵入してきたのだ。オートロックなんてものはエリスの前ではなんの役にも立たないことがわかった。
「今日はピンク色なんだな、黒はかっこいいけどピンクもいい感じだな」
信はエリスの姿を凝視して言う。
「ちょっと目つきがキモイんですけど」エリスのドン引きしている声が聞こえてきた。おそらく独り言だろう。
「早く降ろせよ、準備できないだろ」
エリスが能力を解き、信はベットの上に落っこちた。
「っがぁ!」
信の悲鳴と共にエリスは小さく笑う。
その笑顔がムカつくことに可愛かったため、怒鳴ろうと考えがすぐに消え失せてしまう。
「なんで俺の家わかったんだよ?」
頭をさすりながら尋ねた。
「え?ああ、それは花さんが私に教えてくれたのよ」
自分のスマートグラスを指差しながら信に即答した。
どうやらエリスは花とスマートチャット友達になり、連絡を取り合っているようだった。
「……とりあえず、出発する準備をするから、リビングで待っていてくれよ」
と、信は言ってからハッとする。リビングには父が来る時があるからだ。
咄嗟にドアに手をかけようとするエリスを引き留める。
「キャッ!」
急いでいたため、力の加減なく手を引っ張ってしまい、エリスが信の体によりかかる。エリスが被っていたフードが脱げ、シャンプーのいい香りと共に信は頭痛に襲われた
「ぐっ、がぁーっ!!」
信の意識は薄れ、その場で倒れてしまう。
意識が朦朧としている最中、エリスが信の目をただただ真顔で見つめていた。
「エ、エリス?」
そこで信の意識は途切れ、深い眠りについた。
昨日は3人と別れた後、家に帰ってシャワーを浴び、そのままベットで寝てしまっていたようだ。
帰ってきたのが午後19時くらいだったことから10時間以上も寝ていた、というのにまだ眠気があった。
そこで、信は二度寝しようと決め、寝返りをして姿勢を変えたりするが中々寝付けることができなかった。
……おそらく、さっきからある声が聞こえてくるような気がしてならない……が、眠いので無視することにした。
――「いつまで寝てんの?……無視?いい度胸してんじゃん!」
頭に聞き覚えのある声が直接響く。その声の正体はやはりエリスの声だった。
朝からいい声が聞けてよかったな、と思いつつまた眠ろうとする。
しかし、信はベットの感触を失ったことからゆっくりと目を開けた。信の目の前には天井があり、体は動くかすことができなくなっていた。
「なんだよエリス、俺は眠いんだよ」
信は頭の中で言い、また目を閉じる。
「あなたねぇ……昨日の約束をなかったことにする気?」
少し怒り気味に聞こえた。
約束?……俺とエリスが約束なんかしてたか?
信は頭の中で考えてしまう。
「今日は私の買い物の荷物運びの日よ、早く起きなさい」
信の考えを読んだエリスは答えた。墓穴を掘ってしまった信はそこでようやく昨日の別れ際にそのような会話をしたことを思い出し、起きることにした。
ところで……エリスは何故俺の家を知っているんだろうか、と言う疑問を抱く。またどこから感情能力を使っているのだろうか、有効干渉距離はどれくらいなのかを信は頭の中で考えてしまう。
「それはね?」
エリスの声が急に聞こえなくなり、玄関の方で電子音が聞こえた。
――ピピーッカシャ……バタン……バタン!
ドアのセキリュティが解除され、玄関と居間のドアが開けられる音が聞こえてきた。何者かが自分の家に侵入してきている事がわかる。
信は感情オーラを身にまとい、空中でクロールをして、何とか窓の方まで動けないか試してみる。
しかし、体は動かせるようになったが空中では微塵も移動することはできなかった。
――バタンッ!
寝室のドアが開かれる。そこにはピンクのフード付きパーカーを着たエリスがいた。
サイコキネシスで不法侵入してきたのだ。オートロックなんてものはエリスの前ではなんの役にも立たないことがわかった。
「今日はピンク色なんだな、黒はかっこいいけどピンクもいい感じだな」
信はエリスの姿を凝視して言う。
「ちょっと目つきがキモイんですけど」エリスのドン引きしている声が聞こえてきた。おそらく独り言だろう。
「早く降ろせよ、準備できないだろ」
エリスが能力を解き、信はベットの上に落っこちた。
「っがぁ!」
信の悲鳴と共にエリスは小さく笑う。
その笑顔がムカつくことに可愛かったため、怒鳴ろうと考えがすぐに消え失せてしまう。
「なんで俺の家わかったんだよ?」
頭をさすりながら尋ねた。
「え?ああ、それは花さんが私に教えてくれたのよ」
自分のスマートグラスを指差しながら信に即答した。
どうやらエリスは花とスマートチャット友達になり、連絡を取り合っているようだった。
「……とりあえず、出発する準備をするから、リビングで待っていてくれよ」
と、信は言ってからハッとする。リビングには父が来る時があるからだ。
咄嗟にドアに手をかけようとするエリスを引き留める。
「キャッ!」
急いでいたため、力の加減なく手を引っ張ってしまい、エリスが信の体によりかかる。エリスが被っていたフードが脱げ、シャンプーのいい香りと共に信は頭痛に襲われた
「ぐっ、がぁーっ!!」
信の意識は薄れ、その場で倒れてしまう。
意識が朦朧としている最中、エリスが信の目をただただ真顔で見つめていた。
「エ、エリス?」
そこで信の意識は途切れ、深い眠りについた。
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