【本編完結】聖女は辺境伯に嫁ぎますが、彼には好きな人が、聖女にはとある秘密がありました。

彩華(あやはな)

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四章、辺境会議

3.

 ぷーーーーっ!!!!

 飲んでいたお茶を吐き出す。

「汚ねぇだろ!!」

 エルバスはかかったお茶に嫌悪をいだきながら、怒る。

 ゲホゲホ、ゲッホッ


 相手はそれどころなく咳をしていた。
 違う所に入ったのだろう。

 顔の至る所から水が流れている。
 お茶をかけられた方がそれを見て、哀れに思う。

「な、なっ、なにを???」

 エルバスは机にあったの布巾を差し出した。
 今なら雑巾を差し出しても気づかないかもしれない。
 なぜかそれほど動揺していた。
 で顔を拭きながら、赤面して叫んだ。

「ある、あるわけないだろう!!15歳の少女だぞ」
「15歳って結婚できる歳だぞ?」
「それでも、だ!!」
「18歳ならありか?」
「ない!!聖女から預かってるんだ。そんな不埒なこと、誰がするか!!」

 一般的な結婚年齢で聞いてみる。

 が、動揺の仕方がおかしい。
 確かに一筋男は病気のニーナのために他の女性にも目もくれなかった。女の影さえなかったと気づき、まさかと思い探りをいれる。

「お前、まさかどーて「黙れ!!」」

 童貞らしい。
 今までお付き合いどころか、発散もしたことないらしい・・・。哀れに思い一応誘ってみる。

「俺と花街行くか?」
「だ、ま、れ!!」

 ゼーハー・・・
 ゼーハー・・・

 
 一息つくと、改めてエルバスをみる。


「なぜ、そんな話がでる?」
「いや~、お前のしでかしを考えると、あり得ない・・・反対なんだが、護るなら形だけでなく、正式な妻にすれば早いことだから、そこんとこお前はどう考えてるのか知りたくてな・・・。まあ、お前がリルに手を出したら聖女様方に変わって、俺が潰すがな・・・」

 ワキワキと手を動かしながら、獰猛な笑いをする。

 グレンディールは天井を仰いだ。

「ない、絶対ない。あいつにそんな感情もわかん。それにあいつは俺にだけ懐かないんだ。手を差し出しても懐いたふりして爪で引っ掻く猫だ。くそっ!!
 それにアシュリーとアリスに釘は打たれてる。手を出せば上と下が分離するってな」

 分離・・・すなわち胴体切断。潰されるよりもっと酷い事が起こるらしい。
 切断じゃなくて細切りれミンチになるのではなかろうか・・・。

 同情しながらエルバスは思う。

 シェリルを猫例え。懐かないから怒ってるが、裏を返せば・・・、

 懐いて欲しいのか?と。
 懐いてる者に嫉妬しているのか?と。
 爪で引っ掛かれるより喉を鳴らしてもらいたいのか?と。

 まさかねー。


 エルバスは乾いた笑みを浮かべる。
 自分の中だけでその言葉をしまい込む。
 自分は聞いていない。
 何も気付いてないーと。

 でも・・・。

 こんな男と形だけの夫婦でもあり得ないのだ。
 護らなくてはならない。

 このクズ男から。

 今は猫感覚だが、その意味を理解した時が怖い。それが、本当にそうならば、もっとあぶない。
 自分は認める事などできない。
 杞憂であってくれ!!

 急がなくては!!
 ムンムンと思考を巡らせる。
 
 全ての親衛隊の中から精鋭部隊を造り、リルを護らなくてはならない。

 エルバスは心に誓った。

 後日、本当に結成されたー。

 
 
 

 
 

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