【本編完結】聖女は辺境伯に嫁ぎますが、彼には好きな人が、聖女にはとある秘密がありました。

彩華(あやはな)

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四章、辺境会議

4.グレン視点

 エルバスの追求から数日後、俺は忙しい毎日を過ごしていた。

 地下の犯罪者たちのこと。
 引き出す情報もなくなり、主犯格は斬首、主犯格以外は奴隷印を押し、強制労働に送り込んだ。
 
 命乞いをしたが、聞く必要はなかった。
 今いる情報は、商人情報とその流れだ。
 
 父の方もまだ有力な手がかりはないらしい。
 山脈内の洞穴にあった子供たちの情報整理、人身売買の下請け犯人の裏付けはほぼ目処がついた知らせは受けた。

 これをシェリルに見せて確認・・・してもらいたいが有益な物は得られないかもしれない。

 南、西、山脈内の神殿の整備もそろそろ取り掛かることができそうだ。
 ロイがそれをかってでてくれたので、心配することはない。
 あいつの実力ならできる。

 父からの幾つもある手紙と資料、書類を読み漁る。


 その中に見逃せないものが。

 1ヶ月後にある王都での辺境伯会議の手紙だった。

 今まで父が行っていた。 
 父が自ら行くと言っていたことから、自分は任せきりだった。まさか、自分に内緒で算段するためとは思わないだろう。しかもそれを都合よく考えていた自分もいた。

 気が重い。
 きっと行けば彼らもいるのだろう。
 この数年会うことはなかった。手紙もろくに・・・交わしていない。
 そうニーナの事でいろいろあり、疎遠になりかけていたのだ。
 必要な手紙のやりとりは・・・あるが、会うのは学園の卒業以来か・・・。

 どんな顔をすれば良い?
 きっとあいつらは今回の事を把握している。聖女どもがいるから間違いなく・・・。

 いろいろ気になる面はあるが・・・。

 日程を確認する。
 王宮内では、国王陛下と諸侯らの前で辺境地の状況をのべる。
 マクロンに資料を作らせている。
 それを一週間かけてする。その間、騎士たちの演習も行われることになっている。

 それが終われば帰れるのだが、裏で辺境伯集まりが行われる。

 場所は神殿。
 行けば案内されるらしい。

 夫婦で参加とはあるが、今の状況でシェリルを連れては行きたくない。
 やっと落ち着いてきたのだ。
 また薬作りに精を出し始めている。
 タルクと楽しく作業をしているのだ。

 今なら、守護をかけ直しての体調不良で通せるのではないか?


 コンコン

 誰だ?

 返事をすると、ひょこりとチビケヴィンを頭に乗せたシェリルが顔を覗かせた。

 なんだ?

「アレクディア様からお手紙が来たそうですね」

 何故知っている?
 ザックか?

 事務処理の手伝いに来ていたザックを見るとフイっと逸らされる。
 おまえ~。

「例の資料を確認しにきたのと、お姉様に会うならが必要でしょう」


 笑って、日記帳を掲げて見せた。

 ネタ?

「辺境伯会議行きますよね~。お姉様にに会いますよね。間違いなく虐められますけど大丈夫ですか?保険でお姉様たちの弱みを知っておきますか?」


 悪魔の囁きではなかろうか・・・。
 ここに悪魔がいる。
 可愛い顔をした悪魔が・・・。

 あの魔神たち聖女様たちを相手にするならば、喉から手が出るほど欲しい品物。

 この先に起こることは予想できる。

 手に取りたい。
 しかしながら、手にすれば自分は地に落ちる気がした・・・。


 ゴクリ・・・


 俺は、唾を飲み込んだー。




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