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四章、辺境会議
6.グレン視点
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マクロン、アルドを伴い王城の会議室にはいる。
はじめて踏み入る部屋に気後れしつつも表情を出さないよう努めた。
久々の顔が並んでいる。
アイザック•アルエイド
ガイアス•アルバルト
ヘンドリック•アルザルド
の3人。
後から
ケイン•アルテルト
も入って来た。
こちらを一瞥するものの顔色も変えず、あいさつも特にしない。
気まづい雰囲気と言うより、この場の緊張がそうさせるのかもしれない。
相変わらずアイザックは甘いマスクのイケメンであり、ガイアスは筋肉の張りが違う。
ヘンドリックは背が高く無駄な筋肉がないスラリとしていた。ケインのふしくれだった手が印象的だった。
他にも周辺の貴族なども参加する。
宰相もいる。
国王陛下と第二王子、ジルバルト殿下が入ってくると全員立ち、臣下な礼をとった。
「良い」
国王陛下が椅子に座るのを待って腰をかける。
「一年ぶりの辺境伯会議だ。有意義なものにしよう」
ジェラルド・サヴァ・シェイフィード国王。
御歳50。
前国王を暗殺し王位に着いたとまことしやかに噂される男。
戦好きで女の子好き。
第一王子は正妻である王妃の子供だが、その王妃は3年前に病気で亡くなった。
現在側室である第二王子の母親が後宮を仕切っている。国王にはあと3人の側室がいるが、子供はいなかった。
鋭く怪しい眼光、不気味な雰囲気を漂わせていた。蓄えた髭から覗く不適な笑みをはりつかせて
直接こうして会うことはなかった。初めて間近で見る。
独特の雰囲気に、気を抜けば呑まれそうになる。
知らず知らずのうちに背中に汗が伝っていた。
父から聞いていなければ、覚悟もできていなかっただろう。そんな脅威を感じた。
「グレンディール・アルザイド。はじめての辺境伯会議だ。あまり緊張しなくてかまわないからな」
「はっ、ありがとうございます」
略敬礼で答えた。
名前を呼んでもらったことを喜ぶべきだったのだろうが、事前に情報を得たことで、逆に不気味さが募った。
議長を務めることになった、宰相の話があり、会議が始まる。
アイザックの南西の辺境地からの話が最初だった。
「今年の魔獣は例年より少なく、気候にも恵まれました・・・」
辺境地の詳細を伝える。
資料をもとに読まれているのはいえ、さすがアイザックであると思う。
言葉の抑揚、言い回しといい、聞きやすく、わかりやすかった。
学園時代から尊敬できるやつだが、領主となり一掃磨きがかかっているようだった。
「ウララとはどうだ」
国王陛下のドロッとした声に、悪寒がはしった。
「良き妻です。我が辺境地でも活躍しております。陛下には感謝しきれないほどです」
「ほう・・・。子はまだか?」
「・・・こればかりは天の采配。尽くしてはおりますが、まだ気配はなく・・・」
「ウララはわしの子供同然。早く子を抱きたいものだ」
「・・・精進いたします」
表情一つ変えないもののどこか、感情を置いてきたような言葉だった。
自分の時が恐ろしく感じた。
はじめて踏み入る部屋に気後れしつつも表情を出さないよう努めた。
久々の顔が並んでいる。
アイザック•アルエイド
ガイアス•アルバルト
ヘンドリック•アルザルド
の3人。
後から
ケイン•アルテルト
も入って来た。
こちらを一瞥するものの顔色も変えず、あいさつも特にしない。
気まづい雰囲気と言うより、この場の緊張がそうさせるのかもしれない。
相変わらずアイザックは甘いマスクのイケメンであり、ガイアスは筋肉の張りが違う。
ヘンドリックは背が高く無駄な筋肉がないスラリとしていた。ケインのふしくれだった手が印象的だった。
他にも周辺の貴族なども参加する。
宰相もいる。
国王陛下と第二王子、ジルバルト殿下が入ってくると全員立ち、臣下な礼をとった。
「良い」
国王陛下が椅子に座るのを待って腰をかける。
「一年ぶりの辺境伯会議だ。有意義なものにしよう」
ジェラルド・サヴァ・シェイフィード国王。
御歳50。
前国王を暗殺し王位に着いたとまことしやかに噂される男。
戦好きで女の子好き。
第一王子は正妻である王妃の子供だが、その王妃は3年前に病気で亡くなった。
現在側室である第二王子の母親が後宮を仕切っている。国王にはあと3人の側室がいるが、子供はいなかった。
鋭く怪しい眼光、不気味な雰囲気を漂わせていた。蓄えた髭から覗く不適な笑みをはりつかせて
直接こうして会うことはなかった。初めて間近で見る。
独特の雰囲気に、気を抜けば呑まれそうになる。
知らず知らずのうちに背中に汗が伝っていた。
父から聞いていなければ、覚悟もできていなかっただろう。そんな脅威を感じた。
「グレンディール・アルザイド。はじめての辺境伯会議だ。あまり緊張しなくてかまわないからな」
「はっ、ありがとうございます」
略敬礼で答えた。
名前を呼んでもらったことを喜ぶべきだったのだろうが、事前に情報を得たことで、逆に不気味さが募った。
議長を務めることになった、宰相の話があり、会議が始まる。
アイザックの南西の辺境地からの話が最初だった。
「今年の魔獣は例年より少なく、気候にも恵まれました・・・」
辺境地の詳細を伝える。
資料をもとに読まれているのはいえ、さすがアイザックであると思う。
言葉の抑揚、言い回しといい、聞きやすく、わかりやすかった。
学園時代から尊敬できるやつだが、領主となり一掃磨きがかかっているようだった。
「ウララとはどうだ」
国王陛下のドロッとした声に、悪寒がはしった。
「良き妻です。我が辺境地でも活躍しております。陛下には感謝しきれないほどです」
「ほう・・・。子はまだか?」
「・・・こればかりは天の采配。尽くしてはおりますが、まだ気配はなく・・・」
「ウララはわしの子供同然。早く子を抱きたいものだ」
「・・・精進いたします」
表情一つ変えないもののどこか、感情を置いてきたような言葉だった。
自分の時が恐ろしく感じた。
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