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2.セイラ視点
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グランシア帝国での生活は毎日大変なものでした。
帝国でいる伯母様やその従兄弟であるフランお兄様と同い年のミシェルの交流で、もともと帝国の言葉での日常会話程度のものならばできるものの、書き取りや専門用語といったものは正直難しかったのです。
帝国教育学園に編入を果たしたわたしにとって、それは一番の問題点でもありました。
そんな中、はとこにあたるシュリナ様が、不慣れなわたしを助けて下さったのです。
シュリナ皇女様。グランシア帝国の4人兄妹の第二皇女様で、東隣にあるアゼルア国の王太子アフタル殿下の御婚約者様です。
シュリナ様とはミシェルを通して幾度かお会いした事があります。
明るくて優しい方で楽しくお喋りをささた記憶があります。
こうやって学園で会うようになって、とても気の合うようになりました。
なんでも話せるとても気さくな方なので、シュリナ様との毎日はとても有意義な物でした。
シュリナ様も同じだったようです。
はとこだからだけではない親友と言える関係は、とても心満ちたものだったのです。
シュリナ様は、わたしに沢山のことを丁寧に教えてくださいました。帝国の文化やしきたりなどを。
別国の王太子妃の教育があると言うのに、もの知らない私の為にわざわざ時間を割いて教えて下さったのです。感謝しきれないほどです。
現在留学しに来ているアフタル殿下が嫉妬してしまうくらいに・・・。
でも、殿下ともシュリナ様を通して仲良くなりました。
時にはシュリナ様のネタで話が盛り上がります。
そしてアフタル殿下の側近である、カルロ・オーディン公爵令息様とも親しくなりました。
シュリナ様を捕られる事を嫌がったアフタル殿下が、カルロ様をわたしの元に送ってくるようになったのです。
とても誠実な方で、男女二人きりになって噂が立てられないようにと、必ず1メートルは離れてから喋るほど律儀な方でもあります。
アフタル様もですが、カルロ様もとても美形です。
クラス中でもファンクラブがあるくらいです。
それを気遣っていたのもあるのでしょう。
アフタル様の命令とは言え、平凡なわたしと噂になってはお可哀想ですし、わたしも他の女子にやっかみを言われたくありませんから、少し自嘲する様になりました。
引っ込み思案な性格のせいで友達はシュリナ様以外できませんでしたが、言葉の方はどうにかなってきましたから、なんとか一人でもできそうです。
やんわりとカルロ様には断りましたが、シュリナ様がいない時は、必ず側にいるのです。
言葉数は少ないですが、その低い声はわたしを落ち着かせました。
聞いていて安心するのです。
いつしか、カルロ様とわたしはお付き合いする様になりました。
嬉しかった。
あの方のこともあり、『愛』と言うのが怖くもありました。
でも、カルロ様はそんなわたしを支えてくれたのです。
心に刺さったままの薔薇の棘を言葉と行動で一本づつ取り除いてくれたと言っても過言はないでしょう。
優しく、癒やして下さったのです。
幸せでした。
やっと・・・、やっと・・・。
帝国でいる伯母様やその従兄弟であるフランお兄様と同い年のミシェルの交流で、もともと帝国の言葉での日常会話程度のものならばできるものの、書き取りや専門用語といったものは正直難しかったのです。
帝国教育学園に編入を果たしたわたしにとって、それは一番の問題点でもありました。
そんな中、はとこにあたるシュリナ様が、不慣れなわたしを助けて下さったのです。
シュリナ皇女様。グランシア帝国の4人兄妹の第二皇女様で、東隣にあるアゼルア国の王太子アフタル殿下の御婚約者様です。
シュリナ様とはミシェルを通して幾度かお会いした事があります。
明るくて優しい方で楽しくお喋りをささた記憶があります。
こうやって学園で会うようになって、とても気の合うようになりました。
なんでも話せるとても気さくな方なので、シュリナ様との毎日はとても有意義な物でした。
シュリナ様も同じだったようです。
はとこだからだけではない親友と言える関係は、とても心満ちたものだったのです。
シュリナ様は、わたしに沢山のことを丁寧に教えてくださいました。帝国の文化やしきたりなどを。
別国の王太子妃の教育があると言うのに、もの知らない私の為にわざわざ時間を割いて教えて下さったのです。感謝しきれないほどです。
現在留学しに来ているアフタル殿下が嫉妬してしまうくらいに・・・。
でも、殿下ともシュリナ様を通して仲良くなりました。
時にはシュリナ様のネタで話が盛り上がります。
そしてアフタル殿下の側近である、カルロ・オーディン公爵令息様とも親しくなりました。
シュリナ様を捕られる事を嫌がったアフタル殿下が、カルロ様をわたしの元に送ってくるようになったのです。
とても誠実な方で、男女二人きりになって噂が立てられないようにと、必ず1メートルは離れてから喋るほど律儀な方でもあります。
アフタル様もですが、カルロ様もとても美形です。
クラス中でもファンクラブがあるくらいです。
それを気遣っていたのもあるのでしょう。
アフタル様の命令とは言え、平凡なわたしと噂になってはお可哀想ですし、わたしも他の女子にやっかみを言われたくありませんから、少し自嘲する様になりました。
引っ込み思案な性格のせいで友達はシュリナ様以外できませんでしたが、言葉の方はどうにかなってきましたから、なんとか一人でもできそうです。
やんわりとカルロ様には断りましたが、シュリナ様がいない時は、必ず側にいるのです。
言葉数は少ないですが、その低い声はわたしを落ち着かせました。
聞いていて安心するのです。
いつしか、カルロ様とわたしはお付き合いする様になりました。
嬉しかった。
あの方のこともあり、『愛』と言うのが怖くもありました。
でも、カルロ様はそんなわたしを支えてくれたのです。
心に刺さったままの薔薇の棘を言葉と行動で一本づつ取り除いてくれたと言っても過言はないでしょう。
優しく、癒やして下さったのです。
幸せでした。
やっと・・・、やっと・・・。
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