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5.アナスタシア
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わたしは小さい頃彼に出会った。
あれは大事な思い出ー。
11歳、わたしは婚約者ができた。
この国の王太子候補である、ディーン殿下。
優しいだった。
わたしの話を静かに聴いてくれた。
ふとみると、彼は愛おしそうにわたしをみている。
嬉しかった。
恥ずかしかった。
手紙一枚だけでも、心が高鳴った。
星のかけらが増える。
いっぱいになりそうなのに、まだまだと物足りなさを感じる。
『幸せ』なのだろう。
でも、それは殿下が学園に入学するまでの事だった。
殿下は学園に入学してから、一人の女生徒と親しくなったのだ。
噂が入ってくる。
耳を塞いでも、悪意のある人の手によりある事ない事を交え、わざと伝えにくる。
心のポケットに穴が開いたように、入れても入れても、どんどん溢れ落ちる。
星のかけらが砂のように感じた。
そんな時、皇帝陛下と知り合った。
お忍びできたのだ。
お母様の出身が帝国だったから。お母様の伝手で遊びに来られた。
あの方は見た目より、気さくな方だった。
わたしの話を目を見て聞いてくれた。
真剣にわたしに向かってくる。
恥ずかしくなるほど実直な方だった。
あの方は、わたしの婚約者である殿下に憤りを覚えていらした。
もし、婚約破棄をされたなら、自分の妻になってくれと・・・。
あんなにストレートに言われたのは初めてで、顔が真っ赤になってしまった。
わたしは婚約解消になった。
国王陛下から直々に頭を下げられた。
殿下はわかっているのかしら?
国王陛下は何も言わなかった。
あの方も・・・。
ただ、あの方もとの婚約が直ぐに決まった。
あの日、ディーン様はわたしを見てくれた。
嬉しかった。
そして・・・、
星のかけら
あの言葉が出てくるとは・・・。
あの時の?
貴方だったの?
わたしは初めて見る彼女を平手打ちにしていた。
馬鹿にして欲しくなかった。
あれは、彼とわたしの思い出。
汚されたくなかった。
でも、全て遅かった。
殿下は全てを捨て北の塔に入った。
最後に交わした言葉。
「お幸せに」
酷い言葉。
わたしは、それをかかえ、あの方の横に立つ。
忘れなければならない。
あの幼き日のことを・・・。
無理。
無理。
わたしは隠す。
この思いを。
目の前の幸せを見つめながら、昔のことを思いながらー。
わたしの星のかけらは増える。
たくさん増えていく。
でも、サラサラと溢れている。
止まることを知らずに。
誰にも気づかれないように、わたしは笑う。
あの方を愛していると言う。
きっと、わたしの星のかけらは落ちていくよりも増える方が早いだろう。
わたしは幸せになります。
貴方の分も。
憎まれようとも。恨まれようとも。
星のかけらを求めているから。
いずれあの星夜が思い出になればいい。
その時わたしは貴方の元へ行けるのかもしれないー。
貴方はわたしの星のかけらなのだからー。
あれは大事な思い出ー。
11歳、わたしは婚約者ができた。
この国の王太子候補である、ディーン殿下。
優しいだった。
わたしの話を静かに聴いてくれた。
ふとみると、彼は愛おしそうにわたしをみている。
嬉しかった。
恥ずかしかった。
手紙一枚だけでも、心が高鳴った。
星のかけらが増える。
いっぱいになりそうなのに、まだまだと物足りなさを感じる。
『幸せ』なのだろう。
でも、それは殿下が学園に入学するまでの事だった。
殿下は学園に入学してから、一人の女生徒と親しくなったのだ。
噂が入ってくる。
耳を塞いでも、悪意のある人の手によりある事ない事を交え、わざと伝えにくる。
心のポケットに穴が開いたように、入れても入れても、どんどん溢れ落ちる。
星のかけらが砂のように感じた。
そんな時、皇帝陛下と知り合った。
お忍びできたのだ。
お母様の出身が帝国だったから。お母様の伝手で遊びに来られた。
あの方は見た目より、気さくな方だった。
わたしの話を目を見て聞いてくれた。
真剣にわたしに向かってくる。
恥ずかしくなるほど実直な方だった。
あの方は、わたしの婚約者である殿下に憤りを覚えていらした。
もし、婚約破棄をされたなら、自分の妻になってくれと・・・。
あんなにストレートに言われたのは初めてで、顔が真っ赤になってしまった。
わたしは婚約解消になった。
国王陛下から直々に頭を下げられた。
殿下はわかっているのかしら?
国王陛下は何も言わなかった。
あの方も・・・。
ただ、あの方もとの婚約が直ぐに決まった。
あの日、ディーン様はわたしを見てくれた。
嬉しかった。
そして・・・、
星のかけら
あの言葉が出てくるとは・・・。
あの時の?
貴方だったの?
わたしは初めて見る彼女を平手打ちにしていた。
馬鹿にして欲しくなかった。
あれは、彼とわたしの思い出。
汚されたくなかった。
でも、全て遅かった。
殿下は全てを捨て北の塔に入った。
最後に交わした言葉。
「お幸せに」
酷い言葉。
わたしは、それをかかえ、あの方の横に立つ。
忘れなければならない。
あの幼き日のことを・・・。
無理。
無理。
わたしは隠す。
この思いを。
目の前の幸せを見つめながら、昔のことを思いながらー。
わたしの星のかけらは増える。
たくさん増えていく。
でも、サラサラと溢れている。
止まることを知らずに。
誰にも気づかれないように、わたしは笑う。
あの方を愛していると言う。
きっと、わたしの星のかけらは落ちていくよりも増える方が早いだろう。
わたしは幸せになります。
貴方の分も。
憎まれようとも。恨まれようとも。
星のかけらを求めているから。
いずれあの星夜が思い出になればいい。
その時わたしは貴方の元へ行けるのかもしれないー。
貴方はわたしの星のかけらなのだからー。
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