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三十話、一息ついての・・・
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「では、学園長先生、私、カロン・エ・・・、ブローはこの度、学園をお騒がせした責任をとり、自主退学させていただきます」
遅かれ早かれ、エスタキュー侯爵家の話はでまわるでしょう。
そうなれば、学園に来る事もできません。
この場で去るのが一番です。
「受理する」
「ありがとうございます。マロン様、今までのことすみませんでした。すべて私が行ったこと、お詫び申し上げます。レックス様にもご迷惑おかけして、申し訳ありませんでした」
カロン様は深々と頭を下げられました。
「許すわ、と言いたいけど、無理ね。でも、カロン様の気持ちも少しわかるわ。落ち着いたら、手紙くれない?許す許さないより、もっとカロン様のことを知って、お友達になりたいわ」
「嫌な人。でも、私もマロン様の事を知ってみたいわ。それに共通ネタもできたし、ね」
「そうね、この規格外生物について語りましょう」
なんと、まあ、曲折した友情が結ばれましたね。
んっ・・・・・・・・・、規格外生物・・・?
まさか・・・わたし、ですか?
こちら見てます。
わたし、なの?
「馬鹿らしい。こんなのに、まともに立ち会って勝てるわけなかったわ。じゃあ、ブロー男爵領にいきます。アメリア、何か伝言ある?」
「はい、では。カロン様、生意気弟と、我が家の天使たる妹を食べないでくださいね。あと、おっとり夫妻に負けないでくださいね」
「わたしに言うのはおかしいでしょ!それにあなたのとこなんなのよ?」
最後の最後まで騒ぎながらロズベルト様と帰っていきました。
二人で手を取り合い、笑いながら~。
ふぅ。
大きく息を吐きました。
やっと終わりました。
「ご苦労様。アメリア。君のおかげで助かってるよ」
「いえ、殿下。この度はご迷惑をおかけしました」
「いや、君のお陰で膿がだせた。今回のことは、報酬の一つだと思ってくれてかまわないよ」
「ありがとうございます」
殿下に感謝の意を込める。
「殿下、『結び屋』を知っているのですか?」
「学園内のゴタゴタ解消のためのものだよ。僕の直轄の部下みたいなものかな?彼女は手強いけど、優秀だよ。でも、今回はこうなった?」
・・・ちろり。
見てみましょう。
顔、背けないでください。
「エンリュリッヒ様が入ってこられたからです」
「あれは・・・」
「わざと殴られるように仕向けました。なのに、出てきて、予定が狂ったじゃないですか?」
「ワザとって。アメリア、君は女の子だろ?怪我したらどうするつもりだい」
「かすり傷程度です。大丈夫です!」
「はあ?女の子が怪我するものじゃないだろう!!」
「しつこいですね。叩かれたくらいじゃ、多少赤くなるくらいですっ」
「それでも、だ。綺麗な顔に傷つけるのは良くない!」
「ふぇ?」
綺麗な顔?
今、綺麗って、いいました?
へっ?
「ほぅ、珍しい、アメリアを言い負かすとは、アンドリュー、やるな」
「いや、あのっ!」
なんでエンリュリッヒ様、真っ赤になってるの?
あぁっ、もうっ。
「すまない、いいすぎたな。それより、アメリア、次の依頼だ」
殿下を見る。
楽しそうに人を見てません?
「なんでしょうか?」
「隣・・・セジャルス国の王女サーシャス姫が明日より留学してくる。なんでも彼女は自国に来ていた劇団の一人に惚れ込んだらしい。
その相手を探ることと、その人物によってはきちんと別れさせて欲しい」
「サーシャス王女は殿下の婚約者候補では?」
「そうなんだけどね・・・」
重い、ため息。
なんとなく察しました。
「あと、妹が一緒に転入する。迷惑かけると思うがよろしくお願いする。アメリアだけでは対応しにくいだろうから、マロン嬢、君たちも手伝ってくれ」
「心得ました」
また、一波乱ありそうです。
◇◇◇◇◇
カロン編、終了しました。
次から閑話(3話)がはいります。
その後はまた本編に戻ります。
遅かれ早かれ、エスタキュー侯爵家の話はでまわるでしょう。
そうなれば、学園に来る事もできません。
この場で去るのが一番です。
「受理する」
「ありがとうございます。マロン様、今までのことすみませんでした。すべて私が行ったこと、お詫び申し上げます。レックス様にもご迷惑おかけして、申し訳ありませんでした」
カロン様は深々と頭を下げられました。
「許すわ、と言いたいけど、無理ね。でも、カロン様の気持ちも少しわかるわ。落ち着いたら、手紙くれない?許す許さないより、もっとカロン様のことを知って、お友達になりたいわ」
「嫌な人。でも、私もマロン様の事を知ってみたいわ。それに共通ネタもできたし、ね」
「そうね、この規格外生物について語りましょう」
なんと、まあ、曲折した友情が結ばれましたね。
んっ・・・・・・・・・、規格外生物・・・?
まさか・・・わたし、ですか?
こちら見てます。
わたし、なの?
「馬鹿らしい。こんなのに、まともに立ち会って勝てるわけなかったわ。じゃあ、ブロー男爵領にいきます。アメリア、何か伝言ある?」
「はい、では。カロン様、生意気弟と、我が家の天使たる妹を食べないでくださいね。あと、おっとり夫妻に負けないでくださいね」
「わたしに言うのはおかしいでしょ!それにあなたのとこなんなのよ?」
最後の最後まで騒ぎながらロズベルト様と帰っていきました。
二人で手を取り合い、笑いながら~。
ふぅ。
大きく息を吐きました。
やっと終わりました。
「ご苦労様。アメリア。君のおかげで助かってるよ」
「いえ、殿下。この度はご迷惑をおかけしました」
「いや、君のお陰で膿がだせた。今回のことは、報酬の一つだと思ってくれてかまわないよ」
「ありがとうございます」
殿下に感謝の意を込める。
「殿下、『結び屋』を知っているのですか?」
「学園内のゴタゴタ解消のためのものだよ。僕の直轄の部下みたいなものかな?彼女は手強いけど、優秀だよ。でも、今回はこうなった?」
・・・ちろり。
見てみましょう。
顔、背けないでください。
「エンリュリッヒ様が入ってこられたからです」
「あれは・・・」
「わざと殴られるように仕向けました。なのに、出てきて、予定が狂ったじゃないですか?」
「ワザとって。アメリア、君は女の子だろ?怪我したらどうするつもりだい」
「かすり傷程度です。大丈夫です!」
「はあ?女の子が怪我するものじゃないだろう!!」
「しつこいですね。叩かれたくらいじゃ、多少赤くなるくらいですっ」
「それでも、だ。綺麗な顔に傷つけるのは良くない!」
「ふぇ?」
綺麗な顔?
今、綺麗って、いいました?
へっ?
「ほぅ、珍しい、アメリアを言い負かすとは、アンドリュー、やるな」
「いや、あのっ!」
なんでエンリュリッヒ様、真っ赤になってるの?
あぁっ、もうっ。
「すまない、いいすぎたな。それより、アメリア、次の依頼だ」
殿下を見る。
楽しそうに人を見てません?
「なんでしょうか?」
「隣・・・セジャルス国の王女サーシャス姫が明日より留学してくる。なんでも彼女は自国に来ていた劇団の一人に惚れ込んだらしい。
その相手を探ることと、その人物によってはきちんと別れさせて欲しい」
「サーシャス王女は殿下の婚約者候補では?」
「そうなんだけどね・・・」
重い、ため息。
なんとなく察しました。
「あと、妹が一緒に転入する。迷惑かけると思うがよろしくお願いする。アメリアだけでは対応しにくいだろうから、マロン嬢、君たちも手伝ってくれ」
「心得ました」
また、一波乱ありそうです。
◇◇◇◇◇
カロン編、終了しました。
次から閑話(3話)がはいります。
その後はまた本編に戻ります。
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