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連載
番外編.ラフィシア視点
全くどうなっているのかしら。
噂で聞き、下調べもしていたがそれ以上にボロボロのアルザス国。
社会の仕組みさえ揺らいでいるではないか。
国王を前にして『無能』と呟いてしまったほどに、だ。
そんなアルザス国だからこそ皇帝陛下はアルザス国の王太子マトリック殿下の元に嫁ぐよう言ってきた。
全てのきっかけはアルザス国からの1通の手紙がきっかけだった。
あの頭にヒヨコでも飼っていそうな王太子が自国に帰って2週間ほどしてから送ってきた手紙。内容は、粗悪品の薬によってアルザス国の小さな命が母親の手によって奪われたというものだった。
それにより、王太子妃、その一族を処刑にするという書かれていた。
処刑?
そこまでする?
それが王族であり、『子殺し』なら処刑もあり得るか・・・。
腐りきった国での判断にどんな意味があるのだろう・・・。
自分の目で見て考えて見たかったので私は皇帝陛下に申し出て、見届けに行った。
まぁ、この判断で他国でも水面化で扱われている粗悪品の取り締まりの強化になるなら価値はあるのかしら?
そんなことを思いながら・・・行ってみれば、王太子は真っ青を通り越して、真っ黒といっていいほどの顔色が悪かった。
頬もこけている。
『苦労してきた』のが一目で伺えた。
少し『悲劇の人』感を漂わせているのには呆れてしまったが。
苦労したのはわかるけど・・・ちょっと違う気がするわ。
全部あなたたちが、しでかした事でしょうって言ってやりたい気になった。
はあ・・・。
どうしてこんな男が王太子なのだろう。
こんな王太子がいずれ国王になるなんて国民が可哀想だわ。
私が平民なら逃げ出すかもしれない。
あまり良い思い出もないだろうが、ここはリサの生まれた国だ。
この国がこれ以上何かあればリサは無茶なことをするかもしれない。
だから、私は皇帝陛下の話を受け入れた。
ふふっ・・・。
私の手で作り直してあげるわ。
私が理想とする国に作り変えてみせる。
そう考えるとワクワクしてきた。
ドキドキしてきた。
お兄様みたいにやって見たい。国を改革していきたい。
アルザス国には私の信用のおける人たちを何人か連れてきた。
彼らには国の隅から隅まで見てきてもらい報告してもらった。
はぁ・・・。
本当にやばいわね。
頭を抱えてしまうくらい。
一度、国王に挨拶に行けば、威厳も何にもないただのおじさまが王座に鎮座しているだけだった。
だから思わず『無能』と呟いてしまったのだけど。
大臣らが真っ赤な顔で責めてきたけど、なんなのかしら?
五月蝿いから正論で返してやった。
今の国内の治安や生活状況など、調べ尽くした事柄をぜぇんっぶ、洗いざらい喋って、『今後の改善策はありますの?あるならどうぞ言ってくださいな。お聞きしますわ。・・・・・・ないなら黙って見ていなさい』と言ってやると、彼らは震えながら黙っていた。
ふんっと鼻で笑ってあげた。
初めは形だけは王太子に許可を取りながら改革を進めて行った。
役所の一律化を図ってみたりとか。
本当に初めだけよ。
もう少し実績を作って認めさせればこっちのものだもの。
突然現れた目の上のたんこぶを、毒殺しようとしたり、暗殺者を送り込んできたりしたけど、負けるわけないでしょう。
お兄様に鍛えられたわたくしはを舐めないで欲しいわ。
それに私の優秀な側近もいるもの・・・。
仕事をしながらリサの両親の事も耳に入ってきた。
母親は柵のある療養所でいるみたい。父親は、斡旋した仕事場から逃げ出したとか。才能もないようだから、余程の幸運が到来しない限り野垂れ死でもするかしら?
妹は嫁いだきり姿を見せないみたいね。
弟はまぁ頑張ってるみたいか・・・。
リサの幸せを邪魔しないようだし、放っておいても良さそうね。
仕事の休憩中に、私はあの王太子の娘であるリリアン王女に絵本を読んであげていた。
私はリリアンと仲良くなった。
懐いてくれている。
幼いこの子にはまだ王太子妃の死はわかっていないようで、時たま母親を求めて夜泣きをしているらしかった。
仕方ないわね、こればかりは。
死んだものを生き返らす事はできないのですもの。
受け入れなければー。
この国に嫁ぐからには私はこの子の母親として向き合わなくてはならない。
でも、無理に母親でなくてもいいわよね。
少しずつ関係を築いていけば。
子守唄を歌った訳ではないのに、おはなしの途中で私の膝を枕にして眠ってしまったリリアンの頭をなぜた。
この子や子供たちが笑って過ごせる国を作るのが私の目標だ。
この子たちは私の為にも必要な道標。
まだまだ、先は長い。
頼りないあの王太子の教育も必要でしょうね。
形だけでも、もっとしっかりしてもらいましょう。
そんな事を考えながら、リリアンのふわふわ髪を撫ぜ続けた。
ーおわりー
噂で聞き、下調べもしていたがそれ以上にボロボロのアルザス国。
社会の仕組みさえ揺らいでいるではないか。
国王を前にして『無能』と呟いてしまったほどに、だ。
そんなアルザス国だからこそ皇帝陛下はアルザス国の王太子マトリック殿下の元に嫁ぐよう言ってきた。
全てのきっかけはアルザス国からの1通の手紙がきっかけだった。
あの頭にヒヨコでも飼っていそうな王太子が自国に帰って2週間ほどしてから送ってきた手紙。内容は、粗悪品の薬によってアルザス国の小さな命が母親の手によって奪われたというものだった。
それにより、王太子妃、その一族を処刑にするという書かれていた。
処刑?
そこまでする?
それが王族であり、『子殺し』なら処刑もあり得るか・・・。
腐りきった国での判断にどんな意味があるのだろう・・・。
自分の目で見て考えて見たかったので私は皇帝陛下に申し出て、見届けに行った。
まぁ、この判断で他国でも水面化で扱われている粗悪品の取り締まりの強化になるなら価値はあるのかしら?
そんなことを思いながら・・・行ってみれば、王太子は真っ青を通り越して、真っ黒といっていいほどの顔色が悪かった。
頬もこけている。
『苦労してきた』のが一目で伺えた。
少し『悲劇の人』感を漂わせているのには呆れてしまったが。
苦労したのはわかるけど・・・ちょっと違う気がするわ。
全部あなたたちが、しでかした事でしょうって言ってやりたい気になった。
はあ・・・。
どうしてこんな男が王太子なのだろう。
こんな王太子がいずれ国王になるなんて国民が可哀想だわ。
私が平民なら逃げ出すかもしれない。
あまり良い思い出もないだろうが、ここはリサの生まれた国だ。
この国がこれ以上何かあればリサは無茶なことをするかもしれない。
だから、私は皇帝陛下の話を受け入れた。
ふふっ・・・。
私の手で作り直してあげるわ。
私が理想とする国に作り変えてみせる。
そう考えるとワクワクしてきた。
ドキドキしてきた。
お兄様みたいにやって見たい。国を改革していきたい。
アルザス国には私の信用のおける人たちを何人か連れてきた。
彼らには国の隅から隅まで見てきてもらい報告してもらった。
はぁ・・・。
本当にやばいわね。
頭を抱えてしまうくらい。
一度、国王に挨拶に行けば、威厳も何にもないただのおじさまが王座に鎮座しているだけだった。
だから思わず『無能』と呟いてしまったのだけど。
大臣らが真っ赤な顔で責めてきたけど、なんなのかしら?
五月蝿いから正論で返してやった。
今の国内の治安や生活状況など、調べ尽くした事柄をぜぇんっぶ、洗いざらい喋って、『今後の改善策はありますの?あるならどうぞ言ってくださいな。お聞きしますわ。・・・・・・ないなら黙って見ていなさい』と言ってやると、彼らは震えながら黙っていた。
ふんっと鼻で笑ってあげた。
初めは形だけは王太子に許可を取りながら改革を進めて行った。
役所の一律化を図ってみたりとか。
本当に初めだけよ。
もう少し実績を作って認めさせればこっちのものだもの。
突然現れた目の上のたんこぶを、毒殺しようとしたり、暗殺者を送り込んできたりしたけど、負けるわけないでしょう。
お兄様に鍛えられたわたくしはを舐めないで欲しいわ。
それに私の優秀な側近もいるもの・・・。
仕事をしながらリサの両親の事も耳に入ってきた。
母親は柵のある療養所でいるみたい。父親は、斡旋した仕事場から逃げ出したとか。才能もないようだから、余程の幸運が到来しない限り野垂れ死でもするかしら?
妹は嫁いだきり姿を見せないみたいね。
弟はまぁ頑張ってるみたいか・・・。
リサの幸せを邪魔しないようだし、放っておいても良さそうね。
仕事の休憩中に、私はあの王太子の娘であるリリアン王女に絵本を読んであげていた。
私はリリアンと仲良くなった。
懐いてくれている。
幼いこの子にはまだ王太子妃の死はわかっていないようで、時たま母親を求めて夜泣きをしているらしかった。
仕方ないわね、こればかりは。
死んだものを生き返らす事はできないのですもの。
受け入れなければー。
この国に嫁ぐからには私はこの子の母親として向き合わなくてはならない。
でも、無理に母親でなくてもいいわよね。
少しずつ関係を築いていけば。
子守唄を歌った訳ではないのに、おはなしの途中で私の膝を枕にして眠ってしまったリリアンの頭をなぜた。
この子や子供たちが笑って過ごせる国を作るのが私の目標だ。
この子たちは私の為にも必要な道標。
まだまだ、先は長い。
頼りないあの王太子の教育も必要でしょうね。
形だけでも、もっとしっかりしてもらいましょう。
そんな事を考えながら、リリアンのふわふわ髪を撫ぜ続けた。
ーおわりー
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ありがとうございます😊
ぜひお手に取っていただけたらと思います。
励みになります。