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30.ソレイユ王女2
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お父様と共にアトラス国にはいりました。
私の髪のこともあるらしく50年ぶりに交友を結びたいとのことだったようです。
アトラス国の王宮は青色を基調にした静かな印象でした。
青い地色に黄や白、赤などの色で美しい模様が描かれているので飽きることはありません。
それでも部屋から出るのは抵抗がありました。
正直、白色の髪なんて老婆みたいで恥ずかしいのです。自国ならまだ理解はあるのでましですが他国になればコンプレックスにしかなりません。
あの日はまだ朝日が登ってすぐでしたから気にならなかったですが・・・。
それにしても、お父様も急にどうしたのでしょうか。
私にすれば、どこかであの方に会えればと思いますが、修道院でいたような自由もないので、探しに行くこともできません。
大きな窓から海を眺めて波音を聞いては、あの日のことを思い出していたのです。
サリナだけは慌ただしく動いていました。
そして、聞かされていなかったパーティーに参加することになっていたのです。
「サリナ!私が苦手なのを知っているでしょう」
問答無用で準備にかかるサリナにいいました。
「大丈夫です。ぜっっーーたいに大丈夫ですから。このサリナを信じてください」
その根拠はどこからくるのだろうか、逆に不安になりました。
「自信をお持ちになってください。お嬢様は素晴らしい方です。どうどうとなさってください」
「サリナ・・・」
サリナに励まされ、パーティーへと飛び込んだ。
口から心の臓が飛び出しそなくらいドキドキしました。
好奇のあるたくさんの眼差しを受け、震えるのを無理やり抑え微笑みます。
「カナイラ国王女、ソレイユです」
そう口にした時、私は気づいたのです。
あの時より豪華な衣装に身を包んでいますが間違いありません。あの方のです。
そしてあの方も気づいてくれました。
「やっと見つけた。あなたですよね。僕を助けてくれたのは・・・探していました。やっと、やっと、見つけた・・・」
ー嘘!なんてことなの!!
そんな再会があるのでしょうか。
私が求めていた方がすぐそこにいたのです。サリナが強く「大丈夫」を繰り返していた理由がわかりました。
ーサリナはわかっていたのね。
忠実な侍女に感謝しかありません。
彼は私に近づいてきました。
ゆっくりと私の手を取ると、キスを落としてきました。
このような運命が現実に起こるとは思いませんでした。
愛おしくて目を細めま彼を見ました。
「あの時の・・・」
嬉しくて仕方ありません。
『私たち王家の女性は運命がわかるの。そんな一族なの』
叔母さまの声がした気がしました。
私が幼い頃、お父様の妹であるカローナ様が優しく教えてくれた言葉です。
『きっとあなたもその時がくればわかるでしょう。そして、レフィシア様の一族に会った時も同じようにわかるのでしょうね』
一途に夫を愛し、事故で亡くなった夫の後を追って死んでしまった優しい叔母さま。
叔母さまの言いたいことが今わかったのです。
私はこの方に恋しているのだとー。
そんな愛おしい時間を邪魔するものが現れました。
「お待ちください」
乱入してきたのはずぶ濡れの黒髪の女性でした。
その方を見た時、痺れた感じがしました。
自分の中の何が弾けるようというのでしょう。視界が開けたともいえます。
叔母さまの言葉の最後・・・レフィシア様の一族・・・このことなのね・・・そう感覚が訴えたのです。
一夜でこんな出会いが起きるのは偶然でしょうか?いえ、起こりうる出来事だと私は感じたのです
私の髪のこともあるらしく50年ぶりに交友を結びたいとのことだったようです。
アトラス国の王宮は青色を基調にした静かな印象でした。
青い地色に黄や白、赤などの色で美しい模様が描かれているので飽きることはありません。
それでも部屋から出るのは抵抗がありました。
正直、白色の髪なんて老婆みたいで恥ずかしいのです。自国ならまだ理解はあるのでましですが他国になればコンプレックスにしかなりません。
あの日はまだ朝日が登ってすぐでしたから気にならなかったですが・・・。
それにしても、お父様も急にどうしたのでしょうか。
私にすれば、どこかであの方に会えればと思いますが、修道院でいたような自由もないので、探しに行くこともできません。
大きな窓から海を眺めて波音を聞いては、あの日のことを思い出していたのです。
サリナだけは慌ただしく動いていました。
そして、聞かされていなかったパーティーに参加することになっていたのです。
「サリナ!私が苦手なのを知っているでしょう」
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「大丈夫です。ぜっっーーたいに大丈夫ですから。このサリナを信じてください」
その根拠はどこからくるのだろうか、逆に不安になりました。
「自信をお持ちになってください。お嬢様は素晴らしい方です。どうどうとなさってください」
「サリナ・・・」
サリナに励まされ、パーティーへと飛び込んだ。
口から心の臓が飛び出しそなくらいドキドキしました。
好奇のあるたくさんの眼差しを受け、震えるのを無理やり抑え微笑みます。
「カナイラ国王女、ソレイユです」
そう口にした時、私は気づいたのです。
あの時より豪華な衣装に身を包んでいますが間違いありません。あの方のです。
そしてあの方も気づいてくれました。
「やっと見つけた。あなたですよね。僕を助けてくれたのは・・・探していました。やっと、やっと、見つけた・・・」
ー嘘!なんてことなの!!
そんな再会があるのでしょうか。
私が求めていた方がすぐそこにいたのです。サリナが強く「大丈夫」を繰り返していた理由がわかりました。
ーサリナはわかっていたのね。
忠実な侍女に感謝しかありません。
彼は私に近づいてきました。
ゆっくりと私の手を取ると、キスを落としてきました。
このような運命が現実に起こるとは思いませんでした。
愛おしくて目を細めま彼を見ました。
「あの時の・・・」
嬉しくて仕方ありません。
『私たち王家の女性は運命がわかるの。そんな一族なの』
叔母さまの声がした気がしました。
私が幼い頃、お父様の妹であるカローナ様が優しく教えてくれた言葉です。
『きっとあなたもその時がくればわかるでしょう。そして、レフィシア様の一族に会った時も同じようにわかるのでしょうね』
一途に夫を愛し、事故で亡くなった夫の後を追って死んでしまった優しい叔母さま。
叔母さまの言いたいことが今わかったのです。
私はこの方に恋しているのだとー。
そんな愛おしい時間を邪魔するものが現れました。
「お待ちください」
乱入してきたのはずぶ濡れの黒髪の女性でした。
その方を見た時、痺れた感じがしました。
自分の中の何が弾けるようというのでしょう。視界が開けたともいえます。
叔母さまの言葉の最後・・・レフィシア様の一族・・・このことなのね・・・そう感覚が訴えたのです。
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