ワニのジョルデール

夢ノ命

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エピソード22 うーん、重たいです

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ジョルディールの歌声は、風に乗って空を飛び、キリマ山をめぐって、

木々を伝って森を越え、水に流れて、遠くサバンナの果てまで、響き渡りました。



「ジョルディ~ル」


不思議なことに、今まで一度も、晴れたことのなかったキリマ山の頂きに、

雲間から、太陽の光が射し込みました。


そうして、厚く覆われていた雲が、切れ切れに散らばり、

やがて、空に透けて、見えなくなりました。


見渡す限りの青空の中に、太陽がまぶしいほど輝いています。


そして、とうとう、氷ついた精霊キリマが、溶けはじめました。


ジョルディールは、キリマの体がすっかり溶け終わるまで、待ちました。

待っている間に、ジョルディールは、いつの間にか、眠ってしまいました。



どれくらい時が過ぎたことでしょう。


ジョルディールが目を覚ますと、一匹の光り輝くチーターが、

ジョルディールのお腹の上にのっているではありませんか。



「もしもし、キリマさん。どうしてわたしのお腹の上にのっているんですか?」


「どうして? お前が気に入ると思ってね。お気に召さなかったかね」


「う~ん。おもたいです」


「やれやれ、これくらいで何だ。お前は、空と大地の響きを手にいれた。

それはつまり、空の精霊、大地の精霊、その他あらゆる精霊の力をあやつることができるということじゃ。

お前はもう、ただのジョルディールではないのだぞ」



「わたしは、ワニのジョルディールです」


「まあ、お前のそんな普通なところが、ワシは好きだがな」


そう言うと、キリマは、ジョルディールのお腹からひょいと飛び降りました。


そして、ジョルディールに背をむけたまま、言いました。


「そうそう、ジョルディールよ。住みたい沼なら、今のお前さんなら、すぐに見つけられるさ。

心配せんでも良い。ワシは、もうゆくぞ」


キリマがそう言い終えた時、不意にキリマの体が神々しいほどに輝きを増しました。


ジョルディールは、まぶしくて、前を見ることができませんでした。

しばらくすると、その輝きが、だんだんと小さくなっていきました。


そして、もうどこにも、キリマの姿は見あたりませんでした。


〈続く〉

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