ガネーシャ君とイジメン隊

夢ノ命

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エピソード7 銀色に輝くタイコ

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「うあぁ」


光司も思わず声をあげました。



そこには、宙に浮かんで眠っているガネーシャ君の姿がありました。



落ちついて、よく見てみると、

ガネーシャ君は、天井に鼻の先を吸い付かせて、

ロープのように上から鼻をたらして、宙づりになって眠っています。



「すごい、こんなのはじめて!」


乙女のようにメガネの奥の目をうるませて、

真人は、ゆっくりと腰をもちあげました。


「みのむしみたいな、ねかただ」


琢磨も、立ち上がって、ガネーシャ君のそばに近寄りました。



「と、とにかくプレゼントだ」


眠っているガネーシャ君の下に、三人はプレゼントを置きました。



「そうだ……めりぃくりすますって、おおきな声でさけんで、にげようか……」


光司がささやくような声で、細い目をさらに細めてそう言いました。


真人と琢磨もうなずいて、うっしっしと笑いました。



「いくぞぅ。せ~のぉ」


光司が、かけ声をかけたその時でした。


どこからか、鈴の音が聞こえてきました。



サン サム

シャン シャム



そして、とつぜん窓が開いたかとおもうと、

強い風が部屋の中を吹き抜けました。


風がやむと、無数のロウソクをともしたように、

部屋の中が明るくなりました。


そして、カーテンが、ふわりと舞いあがりました。


おどろくひまも、ありませんでした。


ただ、ただ、魔法のような出来事に三人は、

口をポカンとあけるばかりでした。



目の前に、長くて白い口ひげをはやした、

大きなゾウの顔がぬっと、現れました。


そして、次には、お腹がポッコリふくらんだ、銀色の体も出てきました。


まるで、ガネーシャ君が大人になったような感じです。


そして、ひと鳴き。


「ぱぉ~ん」


その声で、ガネーシャ君も目をさました。



「メリークリスマス、ガネーシャ。はい、プレゼントだよ」


大人のガネーシャ君みたいな人は、

ポッコリしたお腹でのっしのっしと、ガネーシャ君の前まで歩いてくると、

小さな太鼓をガネーシャ君の下におきました。


銀色に輝くタイコです。


ガネーシャ君は、天井にすいついた鼻をはずして、下に降り、

タイコを手にしました。



いつの間にか、白ひげをはやした大人のガネーシャ君みたいな人は、

消えていました。



イジメン隊も、そのすきに、ドタバタと階段をかけおりました。


こうしてクリスマスイブの夜は、

過ぎていきました。


〈完〉

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