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No,1 SAYONARA
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他人は、あたしを“脳天気”とか、“楽天家”と呼ぶ。
自分でもそう思う。
グジグジ悩んでても仕方がないしね!
ええ、O型ですけど、何か文句ある?
文句がある奴は前へ出ろ!
ハリセンでブッ叩いてくれる!!(笑)
※ ※ ※
お堅いけど優しい公務員の父親に、パートで働く大らかで元気な母親。
三姉妹の末っ子ともなればそれなりの処世術も身につくし、家族から受ける恩恵は最大限に甘受した。“甘えっ子”だと言われるが、それがどーした。甘えたい人に甘えて何が悪い。
A型の神経質な娘とか、B型の独創的な娘ともそれなりに気が合った。お互い腹を割って話し合えば大抵の事は理解しあえるし、お陰で聞き上手にも話上手にもなれた。小学生の歌じゃないけど、友達は多い方だと思う。『明日香といると明るくなれるし、癒されるのよね。』との友人から頂戴したお言葉は、最高の誉め言葉だと思ってる♪
それなりに“可愛い”と言われる容姿だったから、興味の赴くままにファッション雑誌なんか買って厳選した流行りのコスメやアクセなんか揃えてみて。お洒落に励んだお陰か、中高大と彼氏と呼べる男性も出来てお付き合いをしてみた。
……でも。
なァ~んか、違うんだよねェ~~。
キスは出来た。
ペッティングもそれなりに気持ち良かった。
けれど。
最後の最後までは、どうしても行き着けなくて。
焦って処女を捨てる気にもなれなかったから、結局、大学を卒業して、結構な氷河期を乗り越えて就職出来たと同時に、彼氏とは自然消滅した。 ……ま、ありがちな展開だよね。向こうもえらく忙しそうだったから。
奇跡的に滑り込めた、大手ゼネコン建設会社の総務部。
種々雑多な事務仕事、その他受付雑用を引き受ける、早い話が『何でも屋』な訳だが。大らかな性格故か、すぐに仕事にも慣れる事が出来たし。
地味な事をコツコツ続ける事は、意外にもあたしの性に合っていた。
でも。
この少しばかり派手な外見が、イタリア人の祖父の血が色濃く出てしまってる容貌が邪魔をしてくれた。
……こんな風に。
※ ※ ※
「ねえ、篠塚課長。アスカちゃんを、営業部に下さいよ。」
「お前は書類申請しに来る度にそれだな。営業部はそんなに暇なのか?」
「んな訳ないじゃないですか! 眼が回るかと思うほど忙しいですよ!!」
「だったら、早く部に戻るか、現場へでも行け! シッシッ!!」
「何ですか、その犬の様な扱いは!?」
「犬の方が、まだ聞き分けがいいわ!」
「だってですねぇ、得意先のお偉方にも良く言われるんですよ。
『あの総務の元気な可愛い娘、営業向けなんじゃないのかね』なんて。」
「服部を総務に寄越したのは、人事部だ…文句は人事に言え。」
「樋口、ハウスッ!!」
「ゲッ! 出たな、須藤!!」
「服部さんは、総務の立派な戦力なの!
今更、営業に持ってかれてたまりますか!!」
「…でもなぁ、須藤…」
「…早く行った方がいいんじゃない…さっきから、望月部長がこっちを睨んでますケド…」
「…!! 篠塚課長、んじゃ、また!
アスカちゃん、移動の件、考えといてね!!」
ホッ
やっと、行ってくれたよ、樋口課長。
「気にしちゃダメよ、服部さん。」
「ハイ…ッ、…私、総務部、好きですから…遣り甲斐もありますし!!」
「その意気、その意気! それに、部長が離す筈がないって…!」
「アハ♪」
(…だったら、嬉しいんですけど…)
これは、声に出せない心の声。
総務部庶務課の篠塚課長より偉い、実質的な女ボス・須藤朝子女史。
いわゆる“お局サマ”になってもおかしくないアラフィフのオネーサマなのに、『あたし、お茶くみのプロなの♪』と自称する、ホント頼りになる“姐御”なのだ。実際、朝子さんの淹れてくれるお茶や珈琲は玄人裸足だ。原則的にお茶くみは自分で好きな物を自分で淹れる事になっているし、お客様へのお茶出しは新人に近い人がやる事になっているが。たまに重役クラスの方がいらっしゃれば、彼女の出番だ。滅多にいらっしゃる事はなかったけど、緋龍院建設の一条専務は朝子さん以外の人の淹れた珈琲はひと口ぐらいしか飲まなかったもんなァ~。朝子さんのそんな姿勢が眩しくて、あたしもお茶淹れはかなり勉強したのだが、彼女のレベルまではまだまだだ。
……そんな風に、お茶出しひとつの事でも頑張れてしまうのは。
間違いなく、望月部長のお陰だ。
あたしは最初、総務部総務課配属だった。
当時、主任だった望月さんに仕事をイチから叩き込んでもらって(実質的な仕事は直属の上の女性先輩が教えてくれたが、統括は望月主任だった)。メタルフレームの眼鏡が冷たい感じがしたけど、教え方は丁寧だった。あたしと同期の男性、女性も分け隔てなく教えてくれて。一度した失敗を二度繰り返すと、その時は容赦ないレーザービームを浴びたけど。その代わり仕事をやり切った時は、あの冷静な表情がすごく優しく綻ぶのだ。いわゆる、ギャップ萌えってヤツ?(笑)
だから五年経って庶務課に転属になった時は、何の失敗をやらかしてしまったのかと酷くうろたえてしまった。
だが、しかし。
篠塚課長に言われたのだ。
『総務課課長に昇進した望月の奴が、お前さんを俺に推薦して寄越してくれたんだよ。お前は地道な仕事に向いてるってな。可愛がってた部下を手放すのは、あいつも辛かっただろうにさ』って。
※ ※ ※
……嬉しかった。
外見じゃなく、仕事振りを見てもらって、内面までちゃんと見てもらえてる気がして―――
見た目があたしの好みのどストライクだから漠然とした憧れはあったけど。
恋に堕ちたとしたら、きっとあの瞬間だ。
好意が素直に表情に出てしまうあたしにとって、この気付いたばかりの恋心を隠すのは少しばかり骨が折れた。
なんで隠すのかって?
だって……
当然の如く、部長はモテる。
理想的な上司として、同性にも人気がある。禁煙が奨励されてる現代だが、喫煙者である部長が喫煙ルームにいると外から直ぐに分かる。大抵、彼を慕っている部下に囲まれているからだ。
異性には言わずもがなである。格好良い眼鏡男子として絶大な人気を誇ってる。キラキラ王子さまの常務と海外事業本部のエースと、この建設会社の女子社員の人気のスリートップを張っているのだ。
総務課、庶務課合同の総務部の飲み会にでもなれば、隣の席を争ってオンナの闘いが勃発するし。カラオケにでも行こうものなら、隣の席をゲットする事は出来なくても部長の美声を聴く事にみんな夢中になる。
(…そう言えば…課長時代に歌ってくれた「クリスマスキャロルの頃には」素敵だったな…今年もクリスマス近くの飲み会か、せめて忘年会の二次会にでも歌ってくれないかなァ…)
アラフォー男性の歌う歌なんて、あたしたちアラサー世代にすれば懐メロに近い。
だから。
あんなトコで会うなんて、欠片も思わなかった。
アタックキングとチャンスクイーンが司る王国での歌とダンスのパフォーマンス。あんなに憧れて楽しみにしていた四年に一度の祭典も、楽しさが半減どころか、ズドーンと奈落に落ちた。
……なんで、あんなに広い東京ドームの中で見つけちゃうかな、あたしも……
会社の創立パーティーで見掛けた、部長の隣に当然の様に居た素敵な女性。
あんなライブにも一緒に来るぐらいなんだから、噂通り結婚も間近なんだろう。
年に一度。
織り姫様と彦星の逢瀬が叶う七夕の日に発売された、あたしの大好きなユニット・グループのコンプリートベストアルバム。『LOVE』と『LIFE』を繰り返し聴いてたけど。
この頃は、『TEARS』ばっかり聴いてる。
さすがに涙は出て来ないけど。
歌詞の一言一言が、やけに心に沁み入る気がする。
あたしらしく、いっそ当たって砕けてしまおうかとも思ったけど。
今の優しい関係が壊れるのが怖くて、どうしてもその勇気が出なかった。
ハラハラと舞う雪になって、貴方の頬を撫でて去って逝くほど、あたしは殊勝な性質じゃないから。
ただの部下でいるには、あんまり辛過ぎるから。
あたしはあたしの恋に、はっきりキッパリSAYONARAを告げよう―――
自分でもそう思う。
グジグジ悩んでても仕方がないしね!
ええ、O型ですけど、何か文句ある?
文句がある奴は前へ出ろ!
ハリセンでブッ叩いてくれる!!(笑)
※ ※ ※
お堅いけど優しい公務員の父親に、パートで働く大らかで元気な母親。
三姉妹の末っ子ともなればそれなりの処世術も身につくし、家族から受ける恩恵は最大限に甘受した。“甘えっ子”だと言われるが、それがどーした。甘えたい人に甘えて何が悪い。
A型の神経質な娘とか、B型の独創的な娘ともそれなりに気が合った。お互い腹を割って話し合えば大抵の事は理解しあえるし、お陰で聞き上手にも話上手にもなれた。小学生の歌じゃないけど、友達は多い方だと思う。『明日香といると明るくなれるし、癒されるのよね。』との友人から頂戴したお言葉は、最高の誉め言葉だと思ってる♪
それなりに“可愛い”と言われる容姿だったから、興味の赴くままにファッション雑誌なんか買って厳選した流行りのコスメやアクセなんか揃えてみて。お洒落に励んだお陰か、中高大と彼氏と呼べる男性も出来てお付き合いをしてみた。
……でも。
なァ~んか、違うんだよねェ~~。
キスは出来た。
ペッティングもそれなりに気持ち良かった。
けれど。
最後の最後までは、どうしても行き着けなくて。
焦って処女を捨てる気にもなれなかったから、結局、大学を卒業して、結構な氷河期を乗り越えて就職出来たと同時に、彼氏とは自然消滅した。 ……ま、ありがちな展開だよね。向こうもえらく忙しそうだったから。
奇跡的に滑り込めた、大手ゼネコン建設会社の総務部。
種々雑多な事務仕事、その他受付雑用を引き受ける、早い話が『何でも屋』な訳だが。大らかな性格故か、すぐに仕事にも慣れる事が出来たし。
地味な事をコツコツ続ける事は、意外にもあたしの性に合っていた。
でも。
この少しばかり派手な外見が、イタリア人の祖父の血が色濃く出てしまってる容貌が邪魔をしてくれた。
……こんな風に。
※ ※ ※
「ねえ、篠塚課長。アスカちゃんを、営業部に下さいよ。」
「お前は書類申請しに来る度にそれだな。営業部はそんなに暇なのか?」
「んな訳ないじゃないですか! 眼が回るかと思うほど忙しいですよ!!」
「だったら、早く部に戻るか、現場へでも行け! シッシッ!!」
「何ですか、その犬の様な扱いは!?」
「犬の方が、まだ聞き分けがいいわ!」
「だってですねぇ、得意先のお偉方にも良く言われるんですよ。
『あの総務の元気な可愛い娘、営業向けなんじゃないのかね』なんて。」
「服部を総務に寄越したのは、人事部だ…文句は人事に言え。」
「樋口、ハウスッ!!」
「ゲッ! 出たな、須藤!!」
「服部さんは、総務の立派な戦力なの!
今更、営業に持ってかれてたまりますか!!」
「…でもなぁ、須藤…」
「…早く行った方がいいんじゃない…さっきから、望月部長がこっちを睨んでますケド…」
「…!! 篠塚課長、んじゃ、また!
アスカちゃん、移動の件、考えといてね!!」
ホッ
やっと、行ってくれたよ、樋口課長。
「気にしちゃダメよ、服部さん。」
「ハイ…ッ、…私、総務部、好きですから…遣り甲斐もありますし!!」
「その意気、その意気! それに、部長が離す筈がないって…!」
「アハ♪」
(…だったら、嬉しいんですけど…)
これは、声に出せない心の声。
総務部庶務課の篠塚課長より偉い、実質的な女ボス・須藤朝子女史。
いわゆる“お局サマ”になってもおかしくないアラフィフのオネーサマなのに、『あたし、お茶くみのプロなの♪』と自称する、ホント頼りになる“姐御”なのだ。実際、朝子さんの淹れてくれるお茶や珈琲は玄人裸足だ。原則的にお茶くみは自分で好きな物を自分で淹れる事になっているし、お客様へのお茶出しは新人に近い人がやる事になっているが。たまに重役クラスの方がいらっしゃれば、彼女の出番だ。滅多にいらっしゃる事はなかったけど、緋龍院建設の一条専務は朝子さん以外の人の淹れた珈琲はひと口ぐらいしか飲まなかったもんなァ~。朝子さんのそんな姿勢が眩しくて、あたしもお茶淹れはかなり勉強したのだが、彼女のレベルまではまだまだだ。
……そんな風に、お茶出しひとつの事でも頑張れてしまうのは。
間違いなく、望月部長のお陰だ。
あたしは最初、総務部総務課配属だった。
当時、主任だった望月さんに仕事をイチから叩き込んでもらって(実質的な仕事は直属の上の女性先輩が教えてくれたが、統括は望月主任だった)。メタルフレームの眼鏡が冷たい感じがしたけど、教え方は丁寧だった。あたしと同期の男性、女性も分け隔てなく教えてくれて。一度した失敗を二度繰り返すと、その時は容赦ないレーザービームを浴びたけど。その代わり仕事をやり切った時は、あの冷静な表情がすごく優しく綻ぶのだ。いわゆる、ギャップ萌えってヤツ?(笑)
だから五年経って庶務課に転属になった時は、何の失敗をやらかしてしまったのかと酷くうろたえてしまった。
だが、しかし。
篠塚課長に言われたのだ。
『総務課課長に昇進した望月の奴が、お前さんを俺に推薦して寄越してくれたんだよ。お前は地道な仕事に向いてるってな。可愛がってた部下を手放すのは、あいつも辛かっただろうにさ』って。
※ ※ ※
……嬉しかった。
外見じゃなく、仕事振りを見てもらって、内面までちゃんと見てもらえてる気がして―――
見た目があたしの好みのどストライクだから漠然とした憧れはあったけど。
恋に堕ちたとしたら、きっとあの瞬間だ。
好意が素直に表情に出てしまうあたしにとって、この気付いたばかりの恋心を隠すのは少しばかり骨が折れた。
なんで隠すのかって?
だって……
当然の如く、部長はモテる。
理想的な上司として、同性にも人気がある。禁煙が奨励されてる現代だが、喫煙者である部長が喫煙ルームにいると外から直ぐに分かる。大抵、彼を慕っている部下に囲まれているからだ。
異性には言わずもがなである。格好良い眼鏡男子として絶大な人気を誇ってる。キラキラ王子さまの常務と海外事業本部のエースと、この建設会社の女子社員の人気のスリートップを張っているのだ。
総務課、庶務課合同の総務部の飲み会にでもなれば、隣の席を争ってオンナの闘いが勃発するし。カラオケにでも行こうものなら、隣の席をゲットする事は出来なくても部長の美声を聴く事にみんな夢中になる。
(…そう言えば…課長時代に歌ってくれた「クリスマスキャロルの頃には」素敵だったな…今年もクリスマス近くの飲み会か、せめて忘年会の二次会にでも歌ってくれないかなァ…)
アラフォー男性の歌う歌なんて、あたしたちアラサー世代にすれば懐メロに近い。
だから。
あんなトコで会うなんて、欠片も思わなかった。
アタックキングとチャンスクイーンが司る王国での歌とダンスのパフォーマンス。あんなに憧れて楽しみにしていた四年に一度の祭典も、楽しさが半減どころか、ズドーンと奈落に落ちた。
……なんで、あんなに広い東京ドームの中で見つけちゃうかな、あたしも……
会社の創立パーティーで見掛けた、部長の隣に当然の様に居た素敵な女性。
あんなライブにも一緒に来るぐらいなんだから、噂通り結婚も間近なんだろう。
年に一度。
織り姫様と彦星の逢瀬が叶う七夕の日に発売された、あたしの大好きなユニット・グループのコンプリートベストアルバム。『LOVE』と『LIFE』を繰り返し聴いてたけど。
この頃は、『TEARS』ばっかり聴いてる。
さすがに涙は出て来ないけど。
歌詞の一言一言が、やけに心に沁み入る気がする。
あたしらしく、いっそ当たって砕けてしまおうかとも思ったけど。
今の優しい関係が壊れるのが怖くて、どうしてもその勇気が出なかった。
ハラハラと舞う雪になって、貴方の頬を撫でて去って逝くほど、あたしは殊勝な性質じゃないから。
ただの部下でいるには、あんまり辛過ぎるから。
あたしはあたしの恋に、はっきりキッパリSAYONARAを告げよう―――
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