6 / 35
6. 道中
しおりを挟む
数日経ち、とうとう東部へ向かう準備が整った。
エリックとレオポルトは、護衛たち、魔術師たちを少数連れて、王都を出る。
そしてエリックは「愛人」であることを口実に帯同しているため、レオポルトと同じ馬車に乗り込んでいた。
「おい、貴様。殿下に対して近すぎるぞ、離れろ」
そしてその道中、レオポルトの補佐だという茶髪の青年がにらんできて、非常に居心地が悪い。ヨーゼフ・ヘンケルという彼は、レオポルトの幼馴染で、共に育った仲なのだという。
それはたしかに、エリックのことが気にいるわけがないと、納得はしている。
とはいえこの状態が、密室で、十日以上続くのか。エリックはレオポルトの隣で、密かにため息をついた。
そして当のレオポルトだけはのんびりと足を組み、流れる景色を眺めている。
「ヨーゼフ。そうエリックをいじめるな」
「いいえ。そのようなことはしておりません」
いや、いじめているだろう。エリックは反論を飲み込み、俯いて膝の上に手を置いた。心細くて指を組む。
ヘンケルはエリックから視線を外して、レオポルトを見つめた。
「殿下。いくら演技とはいえ、この男を甘やかしすぎです」
どうやら、愛人関係が演技であると知っているらしい。それにしても当の本人の前で、そんなことを言うのか。エリックは目を瞬かせて、まじまじとヘンケルを見つめた。
レオポルトはため息をついて、首を横に振る。
「またお前は、私の評判なんかを気にしているのか。今更損なわれるものなどないだろうに」
「いいえ、違います。あなたは昔からそうだ。自らを貶める行いはやめるべきだと、ずっと申し上げています」
「頑固な奴め。そうしてずっと私の側にいるから、妙な噂を流されるのだぞ」
「愚か者たちに何を言われようと、私は気にしません。はやしたてる奴らが悪い」
テンポのいいやり取りに、目が回りそうだ。レオポルトは苦笑いをして、エリックの肩に腕を回す。驚いて飛び上がるエリックに、「かわいいな」とレオポルトが囁きかけた。
ヘンケルは「殿下」と、鋭く叱責する。
「そのように、男色の振りをなさるのはおやめください」
その言葉に思わずぎょっとして、エリックは彼をまじまじと見つめた。
ヘンケルは鼻を鳴らして、エリックをまたにらむ。エリックは、しどろもどろに話し出した。
「いや。男色の振りっていうか……その、まあ、不義や不貞でもなし。非難することじゃ、ないと思いますけど、ね?」
口下手ながらもレオポルトを庇おうとすれば、ヘンケルは鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「黙れ。貴様と会話するつもりはない。口を慎め」
レオポルトは「ヨーゼフ」と叱責するように名前を呼んだ。エリックは困り果てて、ヘンケルを見つめる。
彼はレオポルトを真っ直ぐに見つめて、「殿下」と口を開いた。
「俺は、あなたにどこまでも着いていきます。どうして、自らを壊すような振る舞いをされるのですか。男が好きだという、愚かな真似はやめてください」
男が好きだという、愚かな真似。
その言葉に、エリックの中の何かが、切れた。
エリックは踵で、馬車の床を鋭く叩いた。冷ややかな声で「で?」と言い放ち、足を組んで顎を上げる。その豹変ぶりに、レオポルトとヘンケルは怯んで口をつぐんだ。
しんと静まり返った馬車の中で、エリックが口を開く。
「ヘンケル殿。男が好きだと、どうして愚かなんですか?」
「お、おかしいだろう。男なのに、男が好きだなんて。女じゃあるまいし」
たじろぎつつも、ヘンケルは負けじと反論する。エリックは口をへの字に曲げて、さらに噛みついた。
「それじゃ、男が好きなのが、仮に『おかしい』こととしましょうか。なぜ、たかがそんなことで、レオポルト殿下の価値が損なわれるんですか?」
「だから、奇行なのだ。どれだけ優れた人物であっても、評判を貶める要因になってしまう」
呆れ切った様子で言うヘンケルに、エリックは鼻を鳴らした。
「そんなことで落ちる評判、勝手に落としておけばいいだろ。こんなにできた人いないだろうに、見る目がないな」
頭にますます血が昇る。ヘンケルとて一歩も譲らず、「殿下」とレオポルトの方を向いた。
「この男は頭がおかしいです。今すぐ放り出しましょう」
「なんだとぉ……!」
エリックは憤慨し、拳を握りしめた。
「やってみろ、こちとら腐っても宮廷魔術師だ。末代まで祟ってやるからな!」
レオポルトは口元を押さえてうつむいた。その肩は、小刻みに震えている。
「殿下?」
ヘンケルが、おずおずと声をかける。やがてその震えは大きくなり、笑い声が漏れ出した。
エリックは、顔を真っ赤にして叫ぶ。
「何がおかしいんですか!」
「ふ、ふふ。はっはっは! 面白いな、二人とも」
腹を抱えて笑うレオポルトに、エリックとヘンケルは顔を見合わせた。二人ともすっかり毒気を抜かれて、緊張を解く。
エリックはレオポルトへ、冷ややかな視線を向けた。
「まったく。何でそんなに笑うんですか」
「いや、すまない。詳しくは言えないが、こんなに明るい気分になったのは久しぶりだ」
そして、優しい目つきでエリックを見つめる。それにどきりとして、エリックはそっぽを向いた。
「おい貴様、無礼だぞ」
ヘンケルの声も、先ほどと比べて覇気がない。レオポルトはくすくす笑っている。「構わん」と、ヘンケルに向けてブーツのつま先を揺らした。
「ついでにヨーゼフ、お前の無礼も不問にしておく。幼馴染のよしみだ」
ヘンケルは頭をさげて、レオポルトへ恭順の意を示す。
エリックは二人を交互に見て、なるほどと頷いた。
随分と仲がいいのだろう。率直に言ってうらやましかった。
ヘンケルの心無い言葉は、ひどい。しかし間違いなく、レオポルトを思う気持ちの裏返しだ。レオポルトもきっとそれを分かっているから、特に咎めはしないのだろう。
ずきずきと胸が痛んだ。それを口に出さないように、外を見つめる。
レオポルトはエリックの身体に、ぴったりと腕を回して引き寄せた。
「拗ねるな」
「拗ねてなど、いません」
澄ました顔で言うと、「嘘をつけ」とレオポルトがまた笑った。この人が笑顔になるなら、まあいいか、とエリックは座席の背もたれへと寄りかかる。
ヘンケルはどこか呆気に取られた表情で、二人を見ていた。
それ以降、エリックとヘンケルは小競り合いを繰り返すものの、大きな喧嘩はなかった。淡々と時は進み、何日も過ぎた。
やがて道の先に、山々の影が近づいてくる。
エリックは馬車の窓から身を乗り出して、その景色に歓声を上げた。
「大きい!」
白い雪がわずかに残る頂上から、緑豊かな麓にかけての稜線の雄大さ。それが幾重にも連なり、どこまでも続いている。見上げる初夏の空は、突き抜けるような青さだった。
エリックは生まれてこの方、旅行をした経験がない。平野にあった実家の領地とも、長く暮らした王都とも違う風景は、何もかもが新鮮だった。
外の空気を思い切り吸い込むと、「危ないぞ」とヘンケルがエリックの首根っこを引っ張る。ぐえっとうめいて、猫の子のように取り込まれた。そのエリックの頬を、レオポルトが「子猫みたいだな」とつつく。
子猫。エリックがレオポルトの言葉に呆然としていると、ヘンケルは二人をかわるがわる見た。呆れたように口をへの字に曲げているが、その表情はどこか柔らかい。
「よかったな」
ヘンケルがそう言うので、エリックは彼に視線を向けた。
「何がですか?」
「……俺と一緒の馬車の旅が、もうすぐ終わるぞ。邪魔者が消えるんだから、喜べ」
どこか自虐的な口ぶりに、エリックは首を傾げた。口には自然と微笑みが浮かぶ。
なるほど、レオポルトの友人だと思った。
「三人での旅、楽しかったですよ。また喧嘩しましょうね」
エリックの言葉に、レオポルトが噴き出した。腹を抱えて笑いはじめる。
ヘンケルは苦虫を噛み潰したような顔をして、「二度とごめんだ」と言い捨てた。
エリックとレオポルトは、護衛たち、魔術師たちを少数連れて、王都を出る。
そしてエリックは「愛人」であることを口実に帯同しているため、レオポルトと同じ馬車に乗り込んでいた。
「おい、貴様。殿下に対して近すぎるぞ、離れろ」
そしてその道中、レオポルトの補佐だという茶髪の青年がにらんできて、非常に居心地が悪い。ヨーゼフ・ヘンケルという彼は、レオポルトの幼馴染で、共に育った仲なのだという。
それはたしかに、エリックのことが気にいるわけがないと、納得はしている。
とはいえこの状態が、密室で、十日以上続くのか。エリックはレオポルトの隣で、密かにため息をついた。
そして当のレオポルトだけはのんびりと足を組み、流れる景色を眺めている。
「ヨーゼフ。そうエリックをいじめるな」
「いいえ。そのようなことはしておりません」
いや、いじめているだろう。エリックは反論を飲み込み、俯いて膝の上に手を置いた。心細くて指を組む。
ヘンケルはエリックから視線を外して、レオポルトを見つめた。
「殿下。いくら演技とはいえ、この男を甘やかしすぎです」
どうやら、愛人関係が演技であると知っているらしい。それにしても当の本人の前で、そんなことを言うのか。エリックは目を瞬かせて、まじまじとヘンケルを見つめた。
レオポルトはため息をついて、首を横に振る。
「またお前は、私の評判なんかを気にしているのか。今更損なわれるものなどないだろうに」
「いいえ、違います。あなたは昔からそうだ。自らを貶める行いはやめるべきだと、ずっと申し上げています」
「頑固な奴め。そうしてずっと私の側にいるから、妙な噂を流されるのだぞ」
「愚か者たちに何を言われようと、私は気にしません。はやしたてる奴らが悪い」
テンポのいいやり取りに、目が回りそうだ。レオポルトは苦笑いをして、エリックの肩に腕を回す。驚いて飛び上がるエリックに、「かわいいな」とレオポルトが囁きかけた。
ヘンケルは「殿下」と、鋭く叱責する。
「そのように、男色の振りをなさるのはおやめください」
その言葉に思わずぎょっとして、エリックは彼をまじまじと見つめた。
ヘンケルは鼻を鳴らして、エリックをまたにらむ。エリックは、しどろもどろに話し出した。
「いや。男色の振りっていうか……その、まあ、不義や不貞でもなし。非難することじゃ、ないと思いますけど、ね?」
口下手ながらもレオポルトを庇おうとすれば、ヘンケルは鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「黙れ。貴様と会話するつもりはない。口を慎め」
レオポルトは「ヨーゼフ」と叱責するように名前を呼んだ。エリックは困り果てて、ヘンケルを見つめる。
彼はレオポルトを真っ直ぐに見つめて、「殿下」と口を開いた。
「俺は、あなたにどこまでも着いていきます。どうして、自らを壊すような振る舞いをされるのですか。男が好きだという、愚かな真似はやめてください」
男が好きだという、愚かな真似。
その言葉に、エリックの中の何かが、切れた。
エリックは踵で、馬車の床を鋭く叩いた。冷ややかな声で「で?」と言い放ち、足を組んで顎を上げる。その豹変ぶりに、レオポルトとヘンケルは怯んで口をつぐんだ。
しんと静まり返った馬車の中で、エリックが口を開く。
「ヘンケル殿。男が好きだと、どうして愚かなんですか?」
「お、おかしいだろう。男なのに、男が好きだなんて。女じゃあるまいし」
たじろぎつつも、ヘンケルは負けじと反論する。エリックは口をへの字に曲げて、さらに噛みついた。
「それじゃ、男が好きなのが、仮に『おかしい』こととしましょうか。なぜ、たかがそんなことで、レオポルト殿下の価値が損なわれるんですか?」
「だから、奇行なのだ。どれだけ優れた人物であっても、評判を貶める要因になってしまう」
呆れ切った様子で言うヘンケルに、エリックは鼻を鳴らした。
「そんなことで落ちる評判、勝手に落としておけばいいだろ。こんなにできた人いないだろうに、見る目がないな」
頭にますます血が昇る。ヘンケルとて一歩も譲らず、「殿下」とレオポルトの方を向いた。
「この男は頭がおかしいです。今すぐ放り出しましょう」
「なんだとぉ……!」
エリックは憤慨し、拳を握りしめた。
「やってみろ、こちとら腐っても宮廷魔術師だ。末代まで祟ってやるからな!」
レオポルトは口元を押さえてうつむいた。その肩は、小刻みに震えている。
「殿下?」
ヘンケルが、おずおずと声をかける。やがてその震えは大きくなり、笑い声が漏れ出した。
エリックは、顔を真っ赤にして叫ぶ。
「何がおかしいんですか!」
「ふ、ふふ。はっはっは! 面白いな、二人とも」
腹を抱えて笑うレオポルトに、エリックとヘンケルは顔を見合わせた。二人ともすっかり毒気を抜かれて、緊張を解く。
エリックはレオポルトへ、冷ややかな視線を向けた。
「まったく。何でそんなに笑うんですか」
「いや、すまない。詳しくは言えないが、こんなに明るい気分になったのは久しぶりだ」
そして、優しい目つきでエリックを見つめる。それにどきりとして、エリックはそっぽを向いた。
「おい貴様、無礼だぞ」
ヘンケルの声も、先ほどと比べて覇気がない。レオポルトはくすくす笑っている。「構わん」と、ヘンケルに向けてブーツのつま先を揺らした。
「ついでにヨーゼフ、お前の無礼も不問にしておく。幼馴染のよしみだ」
ヘンケルは頭をさげて、レオポルトへ恭順の意を示す。
エリックは二人を交互に見て、なるほどと頷いた。
随分と仲がいいのだろう。率直に言ってうらやましかった。
ヘンケルの心無い言葉は、ひどい。しかし間違いなく、レオポルトを思う気持ちの裏返しだ。レオポルトもきっとそれを分かっているから、特に咎めはしないのだろう。
ずきずきと胸が痛んだ。それを口に出さないように、外を見つめる。
レオポルトはエリックの身体に、ぴったりと腕を回して引き寄せた。
「拗ねるな」
「拗ねてなど、いません」
澄ました顔で言うと、「嘘をつけ」とレオポルトがまた笑った。この人が笑顔になるなら、まあいいか、とエリックは座席の背もたれへと寄りかかる。
ヘンケルはどこか呆気に取られた表情で、二人を見ていた。
それ以降、エリックとヘンケルは小競り合いを繰り返すものの、大きな喧嘩はなかった。淡々と時は進み、何日も過ぎた。
やがて道の先に、山々の影が近づいてくる。
エリックは馬車の窓から身を乗り出して、その景色に歓声を上げた。
「大きい!」
白い雪がわずかに残る頂上から、緑豊かな麓にかけての稜線の雄大さ。それが幾重にも連なり、どこまでも続いている。見上げる初夏の空は、突き抜けるような青さだった。
エリックは生まれてこの方、旅行をした経験がない。平野にあった実家の領地とも、長く暮らした王都とも違う風景は、何もかもが新鮮だった。
外の空気を思い切り吸い込むと、「危ないぞ」とヘンケルがエリックの首根っこを引っ張る。ぐえっとうめいて、猫の子のように取り込まれた。そのエリックの頬を、レオポルトが「子猫みたいだな」とつつく。
子猫。エリックがレオポルトの言葉に呆然としていると、ヘンケルは二人をかわるがわる見た。呆れたように口をへの字に曲げているが、その表情はどこか柔らかい。
「よかったな」
ヘンケルがそう言うので、エリックは彼に視線を向けた。
「何がですか?」
「……俺と一緒の馬車の旅が、もうすぐ終わるぞ。邪魔者が消えるんだから、喜べ」
どこか自虐的な口ぶりに、エリックは首を傾げた。口には自然と微笑みが浮かぶ。
なるほど、レオポルトの友人だと思った。
「三人での旅、楽しかったですよ。また喧嘩しましょうね」
エリックの言葉に、レオポルトが噴き出した。腹を抱えて笑いはじめる。
ヘンケルは苦虫を噛み潰したような顔をして、「二度とごめんだ」と言い捨てた。
2
あなたにおすすめの小説
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
片想いの相手が「そろそろ恋愛したい」と言ったので、用済みの俺はニートになることにしました。
はぴねこ
BL
高校生の頃、片想いの親友に告白した。
彼はノンケだったから玉砕して友人関係も終わるものだと思っていた。
もしかすると気持ち悪いと軽蔑される覚悟までしていたのに、彼は「今は恋愛をしている時間がないんだ」と自分の夢を語ってくれた。
彼は会社を興した祖父のことをとても尊敬していて、自分も起業したいと熱く語ってくれた。
そして、俺の手を握って「できれば親友のお前には俺の右腕になってほしい」と言われた。
同性愛者の俺のことを気持ち悪いと遠ざけることもせずに、親友のままでいてくれた彼に俺は感謝して、同じ大学に進学して、大学の頃に彼と一緒にゲームを作成する会社を起業した。
あれから二十年間、本当に二人三脚で駆け抜けてきた。
そして、昨年売り出したVRMMOが世界的に大ヒットし、ゲーム大賞を取ったことを祝うパーティーで親友が語った言葉に俺の覚悟も決まった。
「俺もそろそろ恋愛したい」
親友のその言葉に、俺は、長年の片想いを終わらせる覚悟をした。
不憫な拗らせアラフォーが”愛”へと踏み出すお話です。
遊び人殿下に嫌われている僕は、幼馴染が羨ましい。
月湖
BL
「心配だから一緒に行く!」
幼馴染の侯爵子息アディニーが遊び人と噂のある大公殿下の家に呼ばれたと知った僕はそう言ったのだが、悪い噂のある一方でとても優秀で方々に伝手を持つ彼の方の下に侍れれば将来は安泰だとも言われている大公の屋敷に初めて行くのに、招待されていない者を連れて行くのは心象が悪いとド正論で断られてしまう。
「あのね、デュオニーソスは連れて行けないの」
何度目かの呼び出しの時、アディニーは僕にそう言った。
「殿下は、今はデュオニーソスに会いたくないって」
そんな・・・昔はあんなに優しかったのに・・・。
僕、殿下に嫌われちゃったの?
実は粘着系殿下×健気系貴族子息のファンタジーBLです。
届かない「ただいま」
AzureHaru
BL
いつも通りの変わらない日常のはずだった。
「行ってきます。」と言って出て行った貴方。1日が終わる頃に「ただいま。」と「おかえり。」を笑顔で交わすはずだった。でも、その言葉はもう貴方には届かない。
これは「優しさが奪った日常」の物語。
30歳の誕生日、親友にプロポーズされました。
凪
BL
同性婚が認められて10年。世間では同性愛に対する偏見は少なくなってきた。でも結婚自体、俺には関係ないけど…
缶ビール片手に心を許せる親友と一緒に過ごせればそれだけで俺は満たされる。こんな日々がずっと続いてほしい、そう思っていた。
30歳の誕生日、俺は親友のガンちゃんにプロポーズをされた。
「樹、俺と結婚してほしい」
「樹のことがずっと好きだった」
俺たちは親友だったはずだろ。結婚に興味のない俺は最初は断るがお試しで結婚生活をしてみないかと提案されて…!?
立花樹 (30) 受け 会社員
岩井充 (ガンちゃん)(30) 攻め
小説家
憎くて恋しい君にだけは、絶対会いたくなかったのに。
Q矢(Q.➽)
BL
愛する人達を守る為に、俺は戦いに出たのに。
満身創痍ながらも生き残り、帰還してみれば、とっくの昔に彼は俺を諦めていたらしい。
よし、じゃあ、もう死のうかな…から始まる転生物語。
愛しすぎて愛が枯渇してしまった俺は、もう誰も愛する気力は無い。
だから生まれ変わっても君には会いたく無いって願ったんだ。
それなのに転生先にはまんまと彼が。
でも、どっち?
判別のつかないままの二人の彼の愛と執着に溺死寸前の主人公君。
今世は幸せになりに来ました。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
「大人扱いしていい?」〜純情当主、執務室で策士な従兄の『相性確認』にハメられる〜
中山(ほ)
BL
「ルイン、少し口開けてみて」
仕事終わりの静かな執務室。
差し入れの食事と、ポーションの瓶。
信頼していた従兄のトロンに誘われるまま、
ルインは「大人の相性確認」を始めることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる